外国人支援コーディネーターの養成の在り方等に関する検討会(第3回)
議事要旨
日時:令和5年10月19日(木) 9:03〜10:52
場所:法務省地下1階共用会議室 (オンライン同時開催)
出席者:
【出入国在留管理庁】
在留管理支援部長
在留管理支援部在留支援課長
参事官
政策課外国人施策推進室長
【有識者】
青 山 亨 東京外国語大学理事
アンジェロ イシ 武蔵大学社会学部教授
石 河 久美子 日本福祉大学名誉教授
窪 田 浩 治 北九州市企画調整局国際部長
小 山 健 太 東京経済大学コミュニケーション学部准教授
東京経済大学グローバルDEI研究所所長
田 村 太 郎 一般財団法人ダイバーシティ研究所代表理事
結 城 恵 群馬大学大学教育・学生支援機構教授
(兼担)情報学部・社会情報学研究科教授
群馬大学キャリアサポート室長
【オブザーバー】
総務省自治行政局国際室長
文 部 科 学 省 大 臣 官 房 国 際 課 国 際 協 力 企 画 室 外 国 人 教 育 政 策 企 画 係 長 ( 代 理 出 席 )
厚生労働省職業安定局外国人雇用対策課海外人材受入就労対策室長
厚生労働省人材開発統括官付参事官(若年者・キャリア形成支援担当)付キャリア形成支援室長
(敬称略)
(1)外国人支援コーディネーター養成課程の実践について
○しろまる この3ヶ月の実践の質にばらつきが出てしまう。課題設定シートは適
正性、あるいは一定の要件設定をしておく必要がある。
○しろまる 課題レポートにしても、修了認定テストにしても、何らかの形で言葉
の壁に対する配慮をして欲しい。
○しろまる この取組が個人のための研修ではなくて、職場全体がその方を中心に、
相談体制をしっかりと作り上げていくという啓発、実践につながるもので
あり、職場にとっても実践であるというところを明示しておく必要がある。
○しろまる ある程度組織としての体制も整っていて、日々ある程度の相談も来る
相談窓口であれば、実践をする、フォローもできるし、課題設定やレポー
トをチェックする体制もあるが、それを全ての相談窓口ができるのか。
○しろまる 課題設定シートをどのようなものにするかが非常に悩ましい。やはり
勤務先の組織の構造や規模で、課題設定シートの質が左右されるようなも
のになってしまうと問題であると思う。組織の構造や規模に左右されない
ような課題を作っておくというのも一つの方法と思う。
○しろまる 受講対象者の力量とか実践の専門性の高さは、かなりばらつきがある
というのが現実だと思うので、それを踏まえた養成研修を設計するという
考えに立脚するしかない。
○しろまる 3ヶ月間で実践できるような相談事例が全くなかったというようなこ
とがあった場合にどうするかというのが大事になってくる。そのような可
能性がある窓口の方は受講を見送っていただくように働きかけていくのも
一つなのかもしれない。
○しろまる 課題設定シートを作るときに職場の承認を得ること、レポートをまと
めたときも、その内容の専門性をチェックするということではなくて、実
際にその人が対応した事例であるという担保を得るという意味で、今の職
場の確認を得たものを提出するようにすべき。
○しろまる 課題設定の大事なポイントは、オンデマンド、養成課程1で学んだこ
とを踏まえた上で自分の職場ではどのような課題があるのかということを
しっかりと抽出して、設定するということが大切。
○しろまる 相談件数が少ないということ自体を課題として捉えるということは十
分に可能。自分たちの窓口でもっと本当は相談に来てほしいのになかなか
相談件数は増えないのはなぜか、それを解決するにはどうすればいいかと
いうこと自体が課題になり得る。
○しろまる 実際に事例があっても、課題に沿ってレポートを書けないということ
も考えられるので、そういった場合は、3ヶ月以前の事例でも継続的な支
援をして、オンデマンド研修で使った知識とかスキルを活かして分析でき
るような事例があれば、それを提出してもいいのではないか。ソーシャル
ワークの事例検討でも、1年以上前に実施した自分の支援がこれでよかっ
たのかということを、改めて分析して、事例検討の参加者に意見を仰ぐや
り方もある。
○しろまる オンデマンドで学んだことをいかに実践の日々の相談対応で活かすか
という当初想定していたものとは違うバリエーションの実践をやるのであ
れば、実際の課題設定をするときの担当講師の力量もかなり幅広いものが
求められる。
○しろまる 実際に課題レポートを提出できなかった場合、3年間猶予を作るとい
うのはいいが、その間、法律については、大きな変更がありうるので、
オンデマンドの研修でリニューアルのあった単元だけは再度、視聴すると
いう条件をつけた方がいい。
○しろまる 課題レポートの必要な分量等を示す場合、課題に沿った内容になって
いなくてもその文字数を満たしていれば良いということになってしまうの
で、ある程度内容を見る必要があり、量と質が求められると思う。
○しろまる 課題レポートの内容に求められるものが書かれているかということに
加えて、不適格な内容や表現は修正しないといけないので、査読者をつけ
てっていうようなこともあるが、誰がこれを見るのか。誰が評価するかと
いうところは、もう少し検討が必要。
○しろまる 本人の職場の状況に即した課題が明確に立てられているかどうかとい
うことが重要。それから課題レポートについては、最終的にはその課題に
対してどのような対応、どのような実践が行われたのか、それによって課
題がどう解決できたのか、どの程度の問題が残ったのかといったところが
明確に書き込まれているかどうか、そこを見るということになる。ただ、
そうなるとかなり時間をかけた文章の読み取りが必要になってくるので、
なかなか大変。
○しろまる 評価の観点を明示しておいて、こういった項目は必ず入れるというよ
うにすれば、自ずと文字数が出てくるのではないかなというふうに思う。
○しろまる 「必要な分量等を指示された場合には、それを満たすものに限る」と
いうのが、全ての受講生のニーズに合わない可能性があるので、「それを
満たすものに限る」ではなく、「原則としてそれに従う」というように済
ませることもできる。文量を満たさなくても質の良いレポートであれば、
合格としても良いのではないか。
○しろまる 課題レポートを何らかの形で評価するということであれば、事前に評
価の基準とか合格のレベルみたいなものを細かくお示しすると良い。レ
ポートを書く方も、これを職場でチェックをする場合も、評価基準があれ
ばレポートの中にそれが落とされているかということがわかる。
○しろまる 課題レポートについては質と量を両方とも追求するというのが理想で
あるのは間違いない。一方で研修対応のリソースも限られているので、限
られたリソースの中でいかに理想を追求するかをバランスよく考えていく
必要がある。資料に書いてあることだけで進めるということではなくて、
多少の検討の余地があるというふうに捉えれば良いのではないか。
(2)専門性の高い支援人材の認証制度の在り方等の検討
○しろまる 支援人材の国家資格化に向けた立法措置ではあるが、相談窓口とは何か
というような要件設定か倫理規定かガイドラインなどである程度ルール化
しておく必要があるのではないか。先を見据えた拡張性のある立法措置に
しておくといいのではないか。
○しろまる 国家資格となると、コーディネーターの名称、ネーミングがますます気
になっている。
○しろまる 一つの可能性として、既存の対人支援の国家資格があるので、そこに海
外から来た方、在留資格を持って日本で生活している方たちへの支援の際
に、留意しなければいけないことを上乗せで学んでもらうような制度を各
資格に対して働きかけていくということも考えられる
○しろまる 他国における外国人の支援人材に係る制度を調査するということだが、
移民政策を持っている国とそうでない国ではやはり大きな違いがあるので、
単に資格だけではなく、その国の移民政策がどうあるのかも踏まえた上で
制度のことを調査していただくのが良い。