外国人技能実習生の失踪を発生させないために
しろまる 賃金等の不払いなど、実習実施側の不適切な取扱い
しろまる 入国時に支払った費用の回収等、実習生側の経済的な事情
失踪の原因
しろまる外国人に対してはあらかじめ業務内容をよく説明し、仕事内容について納得感をもっ
てもらうことが必要です。
雇用契約の締結時には技能実習計画は認定されていませんが、本邦に入国後に従事すること
となる実習内容を事前に把握しておくことが望ましいことから、技能実習生に対し予定される
技能実習における業務内容や修得等しようとする技能等の内容を説明することが望まれます。
しろまるトラブルを未然に防ぎ、気持ちよく働いてもらうためにも、給料の仕組みや控除の理由
を丁寧に説明してください。
技能実習生に対し待遇を説明する際には、技能実習生の言語に対応する雇用契約書及び雇用
条件書を提示して説明してください。必要に応じて通訳をつけるなどした上で、内容を詳細に
説明し技能実習生の理解を得ることが望ましいと考えられます。その際、賃金については、総
支給額のみを説明するのではなく、控除される税金・社会保険料や食費・居住費等を徴収する
場合にはその金額や目的、内容等について丁寧に説明してください。
しろまる異文化への理解を深め、お互いを尊重することで誤解が生じないようにすることが重
要です。相手も自分と同じ価値観や指向だろう、という前提に立たないことが大切です。
しろまる文化等の違いから、指導やアドバイスをしただけのつもりでも、相手に嫌な気持ちをさ
せてしまうことがあるので、注意をして接するようにしましょう。
技能実習生の指導等に際しては、文化や言語の理解力等の違いなどから指導する側の意図に
反し誤って伝わってしまい、極めて深刻な結果となってしまうことがあります。このようなこ
とにならないためにも、日頃から個々の技能実習生の状況に十分配慮して、指導に際しても丁
寧な態度でコミュニケーションをとり、信頼関係の構築に努めることが必要です。
技能実習生への必要な指導等のつもりであったとしても、暴言や脅迫(例:指示に従わなけ
れば帰国させる旨の発言等)、暴行(例:殴打、足蹴りを行う、工具で叩く等)といった行為
は当然ながら許されません。
失踪を発生させないために日頃から配慮していただきたいこと
しろまる技能実習生等を対象に、制度概要や実習中に問題が起きた時の対処方法や相談先などを多言
語で紹介する動画を配信しています。入国前後の講習等様々な機会において積極的に活用願い
ます。
動画タイトル:外国人技能実習制度について(技能実習生・これから技能実習生になる皆様へ)(注記)日本語含め10か国対応
掲載リンク :https://www.moj.go.jp/isa/about/pr/nyuukokukanri01_00182.html (出入国在留管理庁ウェブサイト)
Immigration Services Agency of Japan
出入国在留管理庁
広報用動画の配信(日本語含め10か国語で対応)
【ポイント】 失踪が発生し、技能実習の実施が困難となった場合
(団体監理型実習実施者の場合)監理団体に対して遅滞なく連絡を行う。
(企業単独型実習実施者又は監理団体の場合)技能実習の実施が困難になっ
た事由が発生してから2週間以内に、機構の地方事務所・支所の認定課に技能
実習実施困難時届出書を提出する。
(注記)併せて、警察署への行方不明届出の提出を行ってください。
もし失踪が発生してしまったら・・・?
Immigration Services Agency of Japan
出入国在留管理庁
Step1 所在把握のための取組
【ポイント】技能実習生の行方が分からなくなるなど、失踪の疑いが生じた場合
同僚の技能実習生からの情報収集や本人のSNSの発信状況を確認するなど
により、所在把握に努める。
送出機関等と連携しながら、本国の緊急連絡先(当該技能実習生の家族等)に
対して、当該技能実習生からの連絡がないかを確認するとともに、本人に対して
1監理団体等の保護下に戻る、2(監理団体等による保護を望まない場合は)
外国人技能実習機構に連絡すること等を説得することを依頼する。
しろまる 失踪を発生させないことがまずは重要ですが、万一、失踪が発生した場合に備えて、
技能実習生の本国等における緊急連絡先を把握しておくことが有効です。
しろまる 監理団体には、技能実習の終了後に、帰国が円滑になされるように必要な措置を講ず
る義務があります。その観点から、外国人技能実習機構への届出と並行して、可能な限
り失踪した技能実習生の所在把握に努めていただくことが重要です。
しろまる 昨今、友人やSNS等の情報を受けて一時的に失踪に至ったものの、その後翻意する
ケースもありますので、こうした取組はとりわけ重要になります。
Step2 外国人技能実習機構への連絡
しろまる 所在が判明した場合は、本人の希望に応じて、帰国までの必要な措置、復職や転籍等の
支援を実施してください。
(注記) 技能実習実施困難時届出書の提出後における同実習実施者への復帰及び転籍に当たって御不明点があ
る場合は、機構に御相談ください。
(注記) 専ら技能実習生の都合による転籍は認められませんので、留意願います。
Step3 帰国措置又は復帰、転籍支援
しろまる 失踪の理由には、賃金未払い等の実習実施者側の不適切な取扱いも一部あることから、
技能実習生の所在を把握した場合には、そういった行為が行われていないか本人や同僚
の技能実習生からの聴取も含め、確認することが必要です。
しろまる また、不適切な取扱いでなくとも、先の入国前の丁寧な説明やコミュニケーション等
の配慮が行われているか、監理団体と実習実施者の間で自己点検を行っていただき、再
発防止に努めていただくことが重要です。
Step4 失踪理由の把握と再発防止策の検討

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