結 果 の 概 要
1 外国人の入出国
(1) 外国人の入国状況
平成29年における外国人の正規入国者は27,428,782人(新規入国者25,092,020人,再入国者
2,336,762人)で,前年に比べ約421万人(18.1%) 増加している。
平成24年以降の新規入国者及び再入国者の推移を見ると,第1図のとおりである。
新規入国者及び再入国者ともに平成24年から増加傾向にあり,
平成24年と平成29年を比較すると,
新規入国者は17,542,022人(232.3%),再入国者は714,614人(44.1%)増加している。
(2) 正規入国外国人の在留資格
平成29年における入国外国人の在留資格を新規入国者,再入国者別に見ると,第2図のとおり
である。
新規入国者で最も多いのは,
短期滞在の24,617,024人で新規入国者全体の98.1%を占め,
次いで,留学が123,232人(0.5%),技能実習1号ロが120,179人(0.5%)と続いている。一方,
再入国者では,永住者が761,365人で再入国者全体の32.6%を占め,次いで,技術・人文知識・国
際業務が369,300人
(15.8%),留学が318,546人
(13.6%),日本人の配偶者等が164,410人
(7.0%),家族滞在が161,971人(6.9%)となっている。
在留資格は活動に基づくものと身分又は地位に基づくものに大別され,活動に基づくものは,
更に,各在留資格に定められた範囲内での就労が認められるものとそうでないものに分かれてい
る。
平成29年の新規入国者を上記の区分で見ると,在留活動及び身分・地位の構成比は第3図のと
おりである。そのうち就労が認められないものは24,809,758人で,全体の98.9%を占めている。755955
1,239
1,780
2,109
2,509
162 170 176 189 213 2340500
1,000
1,500
2,000
2,500
3,000
平成24 25 26 27 28 29年
(万人)
第1図 新規入国者及び再入国者の推移
新規入国者 再入国者
また,それぞれを在留資格別に見ると,第4図から第6図のとおりである。
就労が認められるものは,技能実習1号ロが120,179人で55.9%を占め,最も多い。就労が認めら
れないものは,
短期滞在が24,617,024人で99.2%を占め,
最も多い。
身分又は地位に基づくものは,
公用が29,684人で44.1%を占め,最も多い。
なお,
外交及び公用は,
出入国管理及び難民認定法上では活動に基づくものに分類されているが,
一般的な就労活動とは異なるため,便宜上,身分又は地位に基づくものに,また,特定活動は,法
務大臣が個々に指定する活動であり,就労が認められるものとは限られないため,就労が認められ
ないものに計上した。020406080100120140160第2図 入国外国人の在留資格
新規入国者 再入国者
2,500
2,000
1,500
(万人)
定められた範囲内で,
就労可能な在留資格者
215,009人0.9%就労が認められない
在留資格者
24,809,758人
98.9%
身分又は地位に基づく
在留資格者
67,253人0.3%第3図 新規入国者の在留活動及び身分・地位の構成比
総数
25,092 ,020人
技能実習1号ロ
120,179人
55.9%
興行
39,929人
18.6%
技術・人文知識・国際業務
25,063人
11.7%
企業内転勤
8,665人4.0%技能実習1号イ
7,492人3.5%技能
3,692人1.7%その他
9,989人4.6%第4図 就労が認められる在留資格の構成比
総数
215,009人
短期滞在
24,617,024人
99.2%
留学
123,232人0.5%家族滞在
27,288人0.1%その他
42,214人0.2%第5図 就労が認められない在留資格の構成比
総数
24,809,758人
公用
29,684人
44.1%
定住者
16,309人
24.3%
日本人の配偶者等
9,998人
14.9%
外交
9,092人
13.5%
永住者の配偶者等
2,170人3.2%第6図 身分又は地位に基づく在留資格の構成比
総数
67,253人
(3) 正規入国外国人の男女別推移
平成24年以降の入国者を男女別にその推移を見ると,第7図のとおりである。平成29年は平成
24年に比べて,男性は7,868,188人増加の12,600,233人,女性は10,388,448人増加の14,828,549人
となっている。これを男女別の比率で見ると,平成24年には男性が51.6%,女性が48.4%であっ
たが,平成29年は男性が45.9%,女性が54.1%となっており,女性の比率が上昇している。
(4) 正規入国外国人の国籍・地域別推移
平成24年以降の入国者を国籍・地域別にその推移を見ると,第8図のとおりである。平成29年
の入国者は韓国が7,405,519人で最も多く,次いで,中国が5,761,064人,台湾が4,351,147人,中
国〔香港〕が2,125,925人の順となっている。
平成24年と平成29年を比較すると,
中国
〔香港〕
が1,663,005人
(増加率359.2%),タイが729,287
人(同256.8%),中国が4,134,799人(同254.3%)の順でそれぞれ増加している。
473 562 687 916 1,071 1,260
444 564 729 1,053 1,251 1,48351.649.9 48.5
46.5 46.1 45.948.450.1 51.5
53.5 53.9 54.101020304050600200400600800
1,000
1,200
1,400
1,600
平成24 25 26 27 28 29年(%)(万人)
第7図 入国外国人の男女別推移
男 (人) 女 (人) 男 (%) 女 (%)4673 901471752131502252863584024351631602544505175762322723024255357415000500
1,000
1,500
2,000
2,500
3,000
平成24 25 26 27 28 29年
(万人)
第8図 入国外国人の国籍・地域別推移
韓国
中国
台湾
中国〔香港〕
米国
タイ
フィリピン
オーストラリア
マレーシア
シンガポール
その他
(5) 正規入国外国人の男女別年齢構成比
平成29年の入国者を男女別に年齢の構成比で見ると,第9図のとおりである。男性は30歳
代が24.4%(3,072,419人) ,20歳代が20.0%(2,523,451人) ,40歳代が18.2%(2,298,869人)
の順となっており,女性は20歳代が23.5%(3,489,494人),30歳代が23.0%(3,417,427人),40
歳代が17.1%(2,533,378人) の順となっている。
(6) 正規入国外国人の月別入国状況
平成29年の入国者を月別に見ると,第10図のとおりである。入国者が最も多い月は4月の
2,495,362人で,次いで,7月が2,478,403人,10月が2,449,843人の順となっている。また,前年
同月と比較すると,全ての月で増加しているが,11月が26.0%,5月が23.5%,4月が22.1%と特
に増加している。5.16.17.07.723.520.023.024.417.118.214.013.410.210.0
0 20 40 60 80 100女男(%)第9図 入国外国人の男女別年齢構成比
9歳以下 10〜19歳 20〜29歳 30〜39歳 40〜49歳 50〜59歳 60歳以上
189 189
199 204
179 185214194183203182200229200216250
221 218248230214245229243
21.5 5.78.622.1 23.5
17.4 15.6
18.8 17.120.526.021.6020406080100050100150200250300
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月(%)(万人)
第10図 入国外国人の月別入国状況
平成28年 平成29年 増減率
(7) 正規出国外国人の滞在期間
平成29年の単純出国者(再入国許可を得て出国した者及びみなし再入国により出国した者を含
まない。
)は,
24,770,368人で,
これを日本における滞在期間別に見ると,
第11図のとおりである。
5日以内が67.2%
(16,639,798人),
10日以内が23.6%
(5,857,329人) ,
15日以内が5.1%
(1,263,672
人)となり,これら15日以内の滞在者が全体の95.9%(23,760,799人)を占めている。
2 日本人の出帰国
(1) 日本人の出国状況
平成29年における日本人の出国者は,17,889,292人であり,前年に比べ772,872人(4.5%)増
加している。
平成24年以降の出国者の推移を見ると,第12図のとおりである。出国者の数は,平成24年から平
成27年まで減少傾向が続いていたが,平成28年から増加している。
5日以内
16,639,798人
67.2%
10日以内
5,857,329人
23.6%
15日以内
1,263,672人5.1%1月以内
539,458人2.2%3月以内
270,021人1.1%3月を超える
200,090人0.8%第11図 出国外国人の滞在期間
総数
24,770,368人
1,849
1,747
1,690
1,621
1,712
1,789
1,400
1,500
1,600
1,700
1,800
1,900
平成24 25 26 27 28 29年
(万人) 第12図 出国日本人の推移
次に,平成24年以降の出国者を男女別にその推移を見ると,第13図のとおりである。平成29年の
男性出国者は9,949,214人となっており,一方,女性出国者は7,940,078人となっている。
また,これを男女別の比率で見ると,平成24年は男性が54.5%,女性が45.5%であったが,平
成29年は男性が55.6%,女性が44.4%となっており,男性の比率が若干上昇している。
(2) 出国日本人の港別推移
平成24年以降の出国者を主要港別にその構成比の推移を見ると,第14図のとおりである。平成
29年における日本人出国者の空海港別については,空港からの出国者は17,725,102人で全体の
99.1%を占め,海港からの出国者は164,190人となっている。
港別では,成田空港が6,790,184人(構成比38.0%)
で最も多く,次いで羽田空港が4,614,536人
(同25.8%),関西空港が3,302,811人(同18.5%),中部空港が1,438,939人(同8.0%)となっており,これら4空港で全体の90.3%を占
めている。
1,007 970 953 928 963 995
842 778 737 694 749 794
54.5 55.5 56.4 57.2 56.3 55.6
45.5 44.5 43.6 42.8 43.7 44.402040600500
1,000
1,500
平成24 25 26 27 28 29年(%)(万人)
第13図 出国日本人の男女別推移
男 (人) 女 (人) 男 (%) 女 (%)
45.0 46.1 41.8 40.1 38.8 38.0
15.3 15.2 20.7 23.6 24.8 25.8
19.6 19.7 19.1 18.7 18.6 18.5
9.0 8.8 8.6 8.4 8.2 8.0
5.0 4.9 5.0 4.8 5.0 4.9
4.9 4.4 3.9 3.5 3.7 3.9020406080100
平成24 25 26 27 28 29年(%)第14図 出国日本人の港別構成比の推移
海港
他の空港
福岡
中部
関西
羽田
成田
(3) 出国日本人の年齢
平成24年以降の出国者を年齢別にその推移を見ると,第15図のとおりである。平成24年と平成
29年を比較すると, 10歳代が14.3%(128,671人),9歳以下が5.9%(35,641人),50歳代が3.7%
(113,497人), 20歳代が0.5%(14,089人)の順でそれぞれ上昇しているが, 30歳代が13.2%
(473,928人),60歳以上が11.6%(417,798人),40歳以上が0.04%(1,537人)の順でそれぞれ
低下している。
次に,平成29年の出国者を男女別に年齢別の構成比で見ると,第16図のとおりである。男性で
は40歳代が23.9%(2,380,616人),女性では20歳代が24.0%(1,901,709人)でそれぞれ最も多
く,総数では40歳代が20.5%(3,660,960人)で最も多くなっている。
60 59 57 58 62 64
90 88 87 86 96 103
303 285 270 254 282 305
360 336 320 302 309 312366354 349 337
359 366309293 29128830032036133131629630431905001,000
1,500
2,000
平成24 25 26 27 28 29年
(万人)
第15図 出国日本人の年齢別推移
60歳以上
50〜59歳
40〜49歳
30〜39歳
20〜29歳
10〜19歳
9歳以下4.03.37.54.424.011.517.117.716.123.914.320.817.118.5
0 20 40 60 80 100女男(%)第16図 出国日本人の男女別年齢構成比
9歳以下 10〜19歳 20〜29歳 30〜39歳 40〜49歳 50〜59歳 60歳以上
(4) 日本人の月別出国状況
平成29年の出国者を月別に見ると,第17図のとおりである。8月が1,888,071人で最も多く,次
いで,3月が1,745,412人,9月が1,622,694人の順となっている。また,前年同月と比較すると,4
月及び10月を除き増加しており,3月の増加率が12.6%と最も高くなっている。
(5) 帰国日本人の海外滞在期間
平成29年に帰国した日本人は17,876,453人で,これを海外における滞在期間別に見ると,第18
図のとおりである。5日以内が59.2%(10,590,134人) と過半数を占め,次に,10日以内が23.0%
(4,106,292人),15日以内が4.6%(820,756人)と続き,これら15日以内の海外滞在者が全体の
86.8%(15,517,182人)を占めている。128133155125 123127144182155
146 148 146130149175123 1321341481891621461551471.512.212.6
-1.2 6.9 5.1 3.13.84.5
-0.3 4.60.9-15-10-50510150501001502001月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
(万人)
第17図 日本人の月別出国状況
平成28年 平成29年 増減率(%)5日以内
10,590,134人
59.2%
10日以内
4,106,292人
23.0%
15日以内
820,756人4.6%1月以内
708,397人4.0%3月以内
686,350人3.8%6月以内
400,249人2.2%1年以内
310,126人1.7%1年を超える
254,149人1.4%第18図 帰国日本人の海外滞在期間
総数
17,876,453人