V 出入国管理


結 果 の 概 要
1 外国人の入出国
(1) 外国人の入国状況
平成28年における外国人の正規入国者は23,218,912人(新規入国者21,092,975人,再入国者
2,125,937人)で,前年に比べ約353万人(17.9%) 増加している。
平成23年以降の新規入国者及び再入国者の推移を見ると,第1図のとおりである。
新規入国者及び再入国者ともに平成23年から増加傾向にあり,
平成23年と平成28年を比較すると,
新規入国者は15,644,956人(287.2%),再入国者は438,549人(26.0%)増加している。
(2) 正規入国外国人の在留資格
平成28年における入国外国人の在留資格を新規入国者,再入国者別に見ると,第2図のとおり
である。
新規入国者で最も多いのは,
短期滞在の20,665,390人で新規入国者全体の98.0%を占め,
次いで,留学が108,146人(0.5%),技能実習1号ロが99,453人(0.5%)と続いている。一方,
再入国者では,永住者が710,842人で再入国者全体の33.4%を占め,次いで,技術・人文知識・国
際業務が317,890人
(15.0%),留学が279,192人
(13.1%),日本人の配偶者等が158,976人
(7.5%),家族滞在が141,733人(6.7%)となっている。
在留資格は活動に基づくものと身分又は地位に基づくものに大別され,活動に基づくものは,
更に,各在留資格に定められた範囲内での就労が認められるものとそうでないものに分かれてい
る。
平成28年の新規入国者を上記の区分で見ると,在留活動及び身分・地位の構成比は第3図のと
おりである。そのうち就労が認められないものは20,837,611人で,全体の98.8%を占めている。5457559551,239
1,780
2,109
169 162 170 176 189 2130500
1,000
1,500
2,000
2,500
平成23 24 25 26 27年 28年
(万人)
第1図 新規入国者及び再入国者の推移
新規入国者 再入国者
また,それぞれを在留資格別に見ると,第4図から第6図のとおりである。
就労が認められるものは,技能実習1号ロが99,453人で52.2%を占め,最も多い。就労が認めら
れないものは,
短期滞在が20,665,390人で99.2%を占め,
最も多い。
身分又は地位に基づくものは,
公用が28,282人で43.7%を占め,最も多い。
なお,
外交及び公用は,
出入国管理及び難民認定法上では活動に基づくものに分類されているが,
一般的な就労活動とは異なるため,便宜上,身分又は地位に基づくものに,また,特定活動は,法
務大臣が個々に指定する活動であり,就労が認められるものとは限られないため,就労が認められ
ないものに計上した。020406080100120140
第2図 入国外国人の在留資格
新規入国者 再入国者
2,500
2,000
1,500
(万人)
定められた範囲内で,就
労可能な在留資格者
190,631人0.9%就労が認められない在
留資格者
20,837,611人
98.8%
身分又は地位に基づく
在留資格者
64,733人0.3%第3図 新規入国者の在留活動及び身分・地位の構成比
総数
21,092,975人
技能実習1号ロ
99,453人
52.2%
興行
39,057人
20.5%
技術・人文知識・国際業務
20,940人
11.0%
企業内転勤
7,652人4.0%技能実習1号イ
6,665人3.5%技能
6,404人3.4%その他
10,460人5.5%第4図 就労が認められる在留資格の構成比
総数
190,631人
短期滞在
20,665,390人
99.2%
留学
108,146人0.5%家族滞在
26,594人0.1%その他
37,481人0.2%第5図 就労が認められない在留資格の構成比
総数
20,837,611人
公用
28,282人
43.7%
定住者
15,037人
23.2%
日本人の配偶者等
10,188人
15.7%
外交
9,267人
14.3%
永住者の配偶者等
1,959人3.0%第6図 身分又は地位に基づく在留資格の構成比
総数
64,733人
(3) 正規入国外国人の男女別推移
平成23年以降の入国者を男女別にその推移を見ると,第7図のとおりである。平成28年は平成
23年に比べて,男性は6,948,606人増加の10,712,511人,女性は9,134,899人増加の12,506,401人
となっている。これを男女別の比率で見ると,平成23年には男性が52.7%,女性が47.3%であっ
たが,平成28年は男性が46.1%,女性が53.9%となっており,女性の比率が上昇している。
(4) 正規入国外国人の国籍・地域別推移
平成23年以降の入国者を国籍・地域別にその推移を見ると,第8図のとおりである。平成28年
の入国者は韓国が5,351,093人で最も多く,次いで,中国が5,172,945人,台湾が4,019,879人,中
国〔香港〕が1,749,157人の順となっている。
平成23年と平成28年を比較すると,
タイが759,619人
(増加率454.7%),中国
〔香港〕
が1,399,419
人(同400.1%),マレーシアが310,020人(同362.9%)の順でそれぞれ増加している。
376 473 562 687 916 1,071
337 444 564 729 1,053 1,251
52.7 51.6
49.9 48.5 46.546.147.3 48.4
50.1 51.5
53.5 53.901020304050600200400600800
1,000
1,200
1,400
平成23 24 25 26 27 28年(%)(万人)
第7図 入国外国人の男女別推移
男 (人) 女 (人) 男 (%) 女 (%)607583921061273546739014717510415022528635840213316316025445051719223227230242553502004006008001,000
1,200
1,400
1,600
1,800
2,000
2,200
2,400
平成23 24 25 26 27 28年
(万人)
第8図 入国外国人の国籍・地域別推移
韓国
中国
台湾
中国〔香港〕
米国
タイ
フィリピン
オーストラリア
マレーシア
シンガポール
その他
(5) 正規入国外国人の男女別年齢構成比
平成28年の入国者を男女別に年齢の構成比で見ると,第9図のとおりである。男性は30歳
代が24.7%(2,647,349人) ,20歳代が19.5%(2,087,495人) ,40歳代が18.7%(2,004,437人)
の順となっており,女性も30歳代が23.4%(2,926,755人) ,20歳代が23.3%(2,914,794人),40
歳代が17.2%(2,155,309人) の順となっている。
(6) 正規入国外国人の月別入国状況
平成28年の入国者を月別に見ると,第10図のとおりである。入国者が最も多い月は7月の
2,144,760人で,次いで,4月が2,043,857人,10月が2,033,372人の順となっている。また,前年
同月と比較すると,全ての月で増加しているが,1月が43.2%,2月が31.8%,3月が23.8%と特に
増加している。4.95.86.87.423.319.523.424.717.218.714.313.810.110.1
0 20 40 60 80 100女男(%)第9図 入国外国人の男女別年齢構成比
9歳以下 10〜19歳 20〜29歳 30〜39歳 40〜49歳 50〜59歳 60歳以上132143161179166155183177156178163176
189 189
199 20417918521419418320318220043.231.823.814.37.619.617.29.817.414.211.313.6020406080100050100150200250
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月(%)(万人)
第10図 入国外国人の月別入国状況
平成27年 平成28年 増減率
(7) 正規出国外国人の滞在期間
平成28年の単純出国者(再入国許可を得て出国した者を含まない。)は,20,808,527人で,これ
を日本における滞在期間別に見ると,
第11図のとおりである。
5日以内が66.6%
(13,854,412人),
10日以内が23.7%(4,940,728人) ,15日以内が5.3%(1,100,837人)となり,これら15日以内の
滞在者が全体の95.6%(19,895,977人)を占めている。
2 日本人の出帰国
(1) 日本人の出国状況
平成28年における日本人の出国者は,17,116,420人であり,前年に比べ902,631人(5.6%)増
加している。
平成23年以降の出国者の推移を見ると,第12図のとおりである。出国者の数は,平 成 2 4 年 を
ピークとして以降,減少傾向が続いていたが,平成28年に再び増加した。
5日以内
13,854,412人
66.6%
10日以内
4,940,728人
23.7%
15日以内
1,100,837人5.3%1月以内
483,187人2.3%3月以内
253,698人1.2%3月を超える
175,665人0.8%第11図 出国外国人の滞在期間
総数
20,808,527人
1,699
1,849
1,747
1,690
1,621
1,712
1,400
1,500
1,600
1,700
1,800
1,900
平成23 24 25 26 27 28年
(万人) 第12図 出国日本人の推移
次に,平成23年以降の出国者を男女別にその推移を見ると,第13図のとおりである。平成28年の
男性出国者は9,628,487人となっており,一方,女性出国者は7,487,933人となっている。
また,これを男女別の比率で見ると,平成23年は男性が54.8%,女性が45.2%であったが,平
成28年は男性が56.3%,女性が43.7%となっており,男性の比率が若干上昇している。
(2) 出国日本人の港別推移
平成23年以降の出国者を主要港別にその構成比の推移を見ると,第14図のとおりである。平成
28年における日本人出国者の空海港別については,空港からの出国者は16,962,137人で全体の
99.1%を占め,海港からの出国者は154,283人となっている。
港別では,成田空港が6,638,118人(構成比38.8%)
で最も多く,次いで羽田空港が4,241,440人
(同24.8%),関西空港が3,186,893人(同18.6%),中部空港が1,408,531人(同8.2%)となっており,これら4空港で全体の90.4%を占
めている。
930 1,007 970 953 928 963
769 842 778 737 694 749
54.8 54.5 55.5 56.4 57.2 56.3
45.2 45.5 44.5 43.6 42.8 43.702040600500
1,000
1,500
平成23 24 25 26 27 28年(%)(万人)
第13図 出国日本人の男女別推移
男 (人) 女 (人) 男 (%) 女 (%)
44.7 45.0 46.1 41.8 40.1 38.8
15.3 15.3 15.2 20.7 23.6 24.8
19.9 19.6 19.7 19.1 18.7 18.6
9.5 9.0 8.8 8.6 8.4 8.2
4.8 5.0 4.9 5.0 4.8 5.0
4.6 4.9 4.4 3.9 3.5 3.7020406080100
平成23 24 25 26 27 28年(%)第14図 出国日本人の港別構成比の推移
海港
他の空港
福岡
中部
関西
羽田
成田
(3) 出国日本人の年齢
平成23年以降の出国者を年齢別にその推移を見ると,第15図のとおりである。平成23年と平成
28年を比較すると, 10歳代が18.0%(145,860人),9歳以下が10.3%(57,637人),40歳代が7.7%
(255,620人),50歳代が5.8%(164,878人),20歳代が0.4%(11,203人)の順でそれぞれ上昇
しているが, 30歳代が8.7%(296,241人),60歳以上が6.7%(216,738人)の順でそれぞれ低下
している。
次に,平成28年の出国者を男女別に年齢別の構成比で見ると,第16図のとおりである。男性で
は40歳代が24.5%(2,359,655人),女性では20歳代が23.3%(1,742,647人)でそれぞれ最も多
く,総数では40歳代が21.0%(3,594,319人)で最も多くなっている。
56 60 59 57 58 62
81 90 88 87 86 96
281 303 285 270 254 282339360 336 320 302309334366354 349 337359283309293 2912883003263613313162963040500
1,000
1,500
2,000
平成23 24 25 26 27 28年
(万人)
第15図 出国日本人の年齢別推移
60歳以上
50〜59歳
40〜49歳
30〜39歳
20〜29歳
10〜19歳
9歳以下4.03.27.24.323.311.217.918.216.524.514.020.217.018.4
0 20 40 60 80 100女男(%)第16図 出国日本人の男女別年齢構成比
9歳以下 10〜19歳 20〜29歳 30〜39歳 40〜49歳 50〜59歳 60歳以上
(4) 日本人の月別出国状況
平成28年の出国者を月別に見ると,第17図のとおりである。8月が1,818,332人で最も多く,次
いで,9月が1,552,705人,3月が1,550,637人の順となっている。また,前年同月と比較すると,5
月を除き増加しており,11月の増加率が10.5%と最も高くなっている。
(5) 帰国日本人の海外滞在期間
平成28年に帰国した日本人は17,088,252人で,これを海外における滞在期間別に見ると,第18
図のとおりである。5日以内が58.9%(10,067,736人) と過半数を占め,次に,10日以内が22.9%
(3,905,780人),15日以内が4.6%(783,275人)と続き,これら15日以内の海外滞在者が全体の
86.4%(14,756,791人)を占めている。124126153114126119131165153141
134 135128133155125 123 127144182155146 148 1463.35.9 1.19.2-2.36.79.610.01.83.610.58.0-15-10-50510150501001502001月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
(万人)
第17図 日本人の月別出国状況
平成27年 平成28年 増減率(%)5日以内
10,067,736人
58.9%
10日以内
3,905,780人
22.9%
15日以内
783,275人4.6%1月以内
693,353人4.1%3月以内
678,113人4.0%6月以内
393,187人2.3%1年以内
307,247人1.8%1年を超える
259,561人1.5%第18図 帰国日本人の海外滞在期間
総数
17,088,252人

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