結 果 の 概 要
1 外国人の入出国
(1) 外国人の入国状況
平成24年における外国人の正規入国者は9,172,146人(新規入国者7,549,998人,再入国者
1,622,148人)で,前年に比べ約204万人(28.5%) 増加している。
平成19年以降の新規入国者及び再入国者の推移を見ると,第1図のとおりである。
新規入国者及び再入国者の数は,各年ごとに多少の増減が認められるものの平成19年と平成24年
を比較すると,新規入国者は171,260人(2.2%)減少しており,再入国者は191,220人(13.4%)
増加している。
第1図 新規入国者及び再入国者の推移0100200300400500600700800900
平成19 20 21 22 23 24年
(万人)
新規入国者 再入国者
(2) 正規入国外国人の在留資格
平成24年における入国外国人の在留資格を新規入国者,再入国者別に見ると,第2図のとおり
である。新規入国者で最も多いのは,短期滞在の7,246,072人で新規入国者全体の96.0%を占め,
次いで,技能実習1号ロが62,039人(0.8%),留学が57,579人(0.8%)と続いている。一方,再
入国者では,永住者が534,629人で再入国者全体の33.0%を占め,次いで,留学が173,960人
(10.7%),日本人の配偶者等が159,602人(9.8%),人文知識・国際業務が147,841人(9.1%),
特別永住者が144,067人(8.9%)となっている。
在留資格は活動に基づくものと身分又は地位に基づくものに大別され,活動に基づくものは,
更に,各在留資格に定められた範囲内での就労が認められるものとそうでないものに分かれてい
る。
平成24年の新規入国者を上記の区分で見ると,在留活動及び身分・地位の構成比は第3図のと
おりである。そのうち就労が認められないものは7,358,024人で,全体の97.5%を占めている。外交公用教授芸術宗教報道投資・経営法律・会計医療研究教育技術人文知識・国際業務企業内転勤興行技能技能実習1号イ技能実習1号ロ技能実習2号イ技能実習2号ロ文化活動短期滞在留学研修家族滞在特定活動永住者特別永住者日本人の配偶者等永住者の配偶者等定住者第2図 入国外国人の在留資格
再入国者 新規入国者500604020
(万人)
第3図 新規入国者の在留活動及び身分・地位の構成比
就労が認められない
在留資格者
97.5%
定められた範囲内で,
就労可能な在留資格者1.7%身分又は地位に基づく
在留資格者0.8%また,それぞれを在留資格別に見ると,第4図から第6図のとおりである。
就労が認められるものは,技能実習1号ロが62,039人で47.2%を占め,最も多い。就労が認めら
れないものは,短期滞在が7,246,072人で98.5%を占め,最も多い。身分又は地位に基づくものは,
公用が26,991人で44.6%を占め,最も多い。
なお,
外交及び公用は,
出入国管理及び難民認定法上では活動に基づくものに分類されているが,
一般的な就労活動とは異なるため,便宜上,身分又は地位に基づくものに,また,特定活動は,法
務大臣が個々に指定する活動であり,就労が認められるものとは限られないため,就労が認められ
ないものに計上した。
第4図 就労が認められる在留資格の構成比
技能実習1号ロ
47.2%
興行
26.6%
企業内転勤4.7%技能実習1号イ4.5%技術4.0%人文知識・国際業務3.8%技能
3.7% その他5.6%第5図 就労が認められない在留資格の構成比
留学0.8%家族滞在0.3%その他0.5%短期滞在
98.5%
第6図 身分又は地位に基づく在留資格の構成比
永住者の配偶者等3.1%定住者
16.3%
日本人の配偶者等
17.9%
公用
44.6%
外交
18.1%
(3) 正規入国外国人の男女別推移
平成19年以降の入国者を男女別にその推移を見ると,第7図のとおりである。平成24年は平成
19年に比べて,男性は67,014人減少の4,732,045人,女性は86,974人増加の4,440,101人となって
いる。これを男女別の比率で見ると,平成19年には男性が52.4%,女性が47.6%であったが,平
成24年は男性が51.6%,女性が48.4%となっている。
第7図 入国外国人の男女別推移0100200300400500600平成19 20 21 22 23 24年
(万人)4445464748495051525354(%)
男性 女性 男性の割合 女性の割合
(4) 正規入国外国人の国籍・地域別推移
平成19年以降の入国者を国籍・地域別にその推移を見ると,第8図のとおりである。平成24年
の入国者は韓国が2,315,238人で最も多く,次いで,中国が1,626,265人,台湾が1,503,183人,
米国が747,809人の順となっている。
平成19年と平成24年を比較すると,中国が485,846人(増加率42.6%),タイが96,158人(同
51.2%)の順でそれぞれ増加しており,韓国が530,318人(減少率18.6%),米国が98,068人(同
11.6%)の順でそれぞれ減少している。
第8図 入国外国人の国籍・地域別推移0100200300400500600700800900
1,000
平成19 20 21 22 23 24年
(万人)
韓国
中国
台湾
米国
中国〔香港〕
タイ
オーストラリア
英国
フィリピン
カナダ
その他
(注) 中国〔香港〕は,中国国籍を有する者で,香港特別行政区旅券(SAR旅券)を所持する者である
(有効期間内の旧香港政庁発給身分証明書を所持する中国国籍者を含む。)。
(5) 正規入国外国人の男女別年齢構成比
平成24年の入国者を男女別に年齢の構成比で見ると,第9図のとおりである。男性は30歳
代が25.4%(1,201,685人) ,40歳代が23.3%(1,101,764人) ,20歳代が17.0%(803,599人)の
順となっている。一方,女性は30歳代が23.7%(1,051,986人) ,20歳代が22.7%(1,008,894人),
40歳代が19.0%(843,996人) の順となっている。3.5%5.9%
17.0%
25.4%
23.3%
15.6%9.4%3.6%6.8%22.7%
23.7%
19.0%
14.5%9.7%020406080100120(%)男 女
第9図 入国外国人の男女別年齢構成比
60歳以上
50〜59歳
40〜49歳
30〜39歳
20〜29歳
10〜19歳
9歳以下
(6) 正規入国外国人の月別入国状況
平成24年の入国者を月別に見ると,第10図のとおりである。入国者が最も多い月は7月の
884,344人で,次いで,4月が860,884人,8月が842,167人の順となっている。また,前年同月と
比較すると,
2月までは減少基調であるが,
3月以降は増加傾向となっており,
特に4月が119.9%
の増加となっている。
第10図 入国外国人の月別入国状況01020304050607080901001月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
(万人)-80-4004080120(%)平成23年 平成24年 増減率
(7) 正規出国外国人の滞在期間
平成24年の単純出国者(再入国許可を得て出国した者を含まない。)は,7,403,884人で,これ
を日本における滞在期間別に見ると,第11図のとおりである。5日以内が69.7%(5,157,562人),
10日以内が17.3%(1,277,665人) ,15日以内が5.2%(385,050人)となり,これら15日以内の滞
在者が全体の92.1%(6,820,277人)を占めている。
第11図 出国外国人の滞在期間
5日以内
69.7%
10日以内
17.3%
15日以内5.2%3月以内2.6%3月を超える2.0%1月以内3.3%2 日本人の出帰国
(1) 日本人の出国状況
平成24年における日本人の出国者は,18,490,657人であり,前年に比べ1,496,457人(8.8%)
増加している。
平成19年以降の出国者の推移を見ると,第12図のとおりである。出国者の数は,各年ごとに増
減を繰り返しているものの,概ね1,500〜1,800万人台で推移している。
1,400
1,450
1,500
1,550
1,600
1,650
1,700
1,750
1,800
1,850
(万人)
平成19 20 21 22 23 24年
第12図 出国日本人の推移
次に,平成19年以降の出国者を男女別にその推移を見ると,第13図のとおりである。平成24年
の男性出国者は10,069,557人となっており,一方,女性出国者は8,421,100人となっている。
また,これを男女別の比率で見ると,平成19年は男性が56.7%,女性が43.3%であったが,
平成24年は男性が54.5%,女性が45.5%となっており,女性の比率が若干増加している。
第13図 出国日本人の男女別推移02004006008001,000
1,200
平成19 20 21 22 23 24年
(万人)0102030405060(%)
男 (人) 女 (人) 男 (%) 女 (%)
(2) 出国日本人の港別推移
平成19年以降の出国者を主要港別にその構成比の推移を見ると,第14図のとおりである。平成
24年における日本人出国者の空海港別については,空港からの出国者は18,280,166人で全体の
98.9%を占め,海港からの出国者は210,491人となっている。港別では,成田空港が8,319,613人(構
成比45.0%)で最も多く,次いで関西空港が3,622,975人(同19.6%),羽田空港が2,837,845人
(同15.3%),中部空港が1,668,995人(同9.0%)となっており4空港で全体の89.0%を占めて
いる。0102030405060708090100(%)
平成19 20 21 22 23 24年
第14図 出国日本人の港別構成比の推移
海港
他の空港
福岡
中部
羽田
関西
成田
(3) 出国日本人の年齢
平成19年以降の出国者を年齢別にその推移を見ると,第15図のとおりである。平成19年と
平成24年を比較すると,概ね各年代において増加しているが,50歳代が87,979人,30歳代が
73,762人減少している。02004006008001,000
1,200
1,400
1,600
1,800
2,000
(万人)
平成19 20 21 22 23 24年
第15図 出国日本人の年齢別推移
60歳以上
50〜59歳
40〜49歳
30〜39歳
20〜29歳
10〜19歳
9歳以下
次に,平成24年の出国者を男女別に年齢別の構成比で見ると,第16図のとおりである。男性で
は40歳代が23.8%(2,397,916人),女性では20歳代が22.8%(1,919,888人)でそれぞれ最も多
く,総数では40歳代が19.8%(3,662,497人)で最も多くなっている。3.0%3.9%
11.0%
19.6%
23.8%
18.9%
19.8%3.6%6.1%
22.8%
19.3%
15.0%
14.1%
19.2%0102030405060708090100(%)
男 女
第16図 出国日本人の男女別年齢構成比
60歳以上
50〜59歳
40〜49歳
30〜39歳
20〜29歳
10〜19歳
9歳以下
(4) 日本人の月別出国状況
平成24年の出国者を月別に見ると,第17図のとおりである。8月が1,964,041人で最も多く,次
いで,3月が1,737,033人,9月が1,622,996人の順となっている。また,前年同月と比較すると,
9月から12月までは減少しているが,その他の月では増加しており,特に4月は対前年同月比
26.6%増加している。
第17図 日本人の月別出国状況050100150200250
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
(万人)-25-20-15-10-5051015202530(%)平成23年 平成24年 増加率
(5) 帰国日本人の海外滞在期間
平成24年に帰国した日本人は18,408,185人で,これを海外における滞在期間別に見ると,
第18図のとおりである。5日以内が59.3%(10,916,364人) と過半数を占め,次に,10日以内が
24.2%(4,448,480人),15日以内が4.5%(832,141人)と続き,これら15日以内の海外滞在者が
全体の88.0%(16,196,985人)を占めている。
第18図 帰国日本人の海外滞在期間
5日以内
59.3%
6月以内1.9%3月以内3.5%1月以内3.8%15日以内4.5%10日以内
24.2%
1年以内
1.5% 1年を超える1.3%