法務省 障害者活躍推進計画に基づく取組の実施状況(令和4年度)
採用に関する目標(実雇用率)
(注記) 比較対象 2.6%(令和4年6月1日時点の法定雇用率)
2.78%
定着に関する目標(職場環境による離職防止)
令和4年度採用の障害のある職員
のうち、「職場環境」を理由とし
て離職した職員はいなかった。
満足度に関する目標((満足度)満足・やや満足))
(注記) 比較対象 86%(令和3年6月1日時点の満足度)86%(2)人材面
〇「障害者雇用キーパーソン養成講習」、「精神・発達障害者しごとサポーター
養成講座」及び「知的障害者雇用促進セミナー」等に障害者雇用推進支援員を参
加させ、職場内における支援員を養成した。
〇障害者雇用推進支援員、直属の上司、課長補佐級職員等に対して「公務部門に
おける障害者雇用マニュアル」、「障害者雇用Q&A集」及び「精神・発達障害
者しごとサポーター養成講座」、「障害者雇用キーパーソン養成講習」といった
研修にて使用された教材を配布し、熟読させることにより、障害に対する理解促
進を図った。
〇法務省内において、法務省障害者雇用推進アドバイザーによる「障害者採用事
務担当者向けの研修」及び各組織での悩みや疑問等事例を通じて専門家からアド
バイスを受け問題解決を図る「職員に対する障害に関する理解促進・啓発のため
の研修」を実施し、障害に対する理解促進を図った。
〇障害者雇用推進支援員において特別支援学校の見学を行い、特別支援学校にお
ける就労支援状況及び障害者の就労活動状況の説明を受け、障害者雇用に対する
理解促進を図った。1 障害者の活躍を推進する体制整備(1)組織面
〇「障害者雇用推進プロジェクトチーム」及び「障害者雇用推進ワーキンググ
ループ」を開催し、障害者活躍推進計画の実施状況の点検及び取組状況について
協議を行い、取組の強化を行った。
〇障害のある常勤職員・非常勤職員等を構成員とする「職場改善チーム」におい
て、障害のある職員が職場定着し活躍できる環境づくりのため、部署横断的に改
善方策等の検討を行った。
〇障害者雇用推進支援員及び直属の上司について、法務省障害者雇用推進アドバ
イザーとの定期面談を受けさせることにより、人的サポート体制の充実を図っ
た。
〇障害者雇用推進支援員を選任・指名し、各種相談先として掲示板等を活用し周
知を図った。
〇障害者職業生活相談員の資格要件を満たすために管轄の労働局が開催する「国
及び地方公共団体向け障害者職業生活相談員資格認定講習」のほか、「国の機関
の職員に対する障害者の職場適応支援者養成研修」を職員に受講させた。
〇直属の上司のみならず、障害者雇用推進支援員や、メンタルヘルス相談員等を
相談窓口とし、月1回、順転で面談することにより、障害のある職員が相談しや
すい環境を整備した。
〇障害のある職員の配属先の各部門管理者等が出席する障害者雇用推進ワーキン
グチームを年3回開催し、障害のある職員の勤務状況等について協議し、環境整
備等に取り組んだ。
〇ハローワークなどの就労支援機関等と連携し、障害のある職員との面談を実施
するほか、必要なアドバイスを受けるなどして、人的・組織的サポート体制の充
実を図った。
評価年度 令和4年度
目標に対する達成度
事項 取組事例1 法務省 障害者活躍推進計画に基づく取組の実施状況(令和4年度)
〇障害のある職員の相談先職員、上司、障害者職業生活相談員及び障害者雇用推
進支援員等に対し「勤務支援手帳」を配布し、障害のある職員に関する情報共有
を図った。
2 障害者の活躍の基
本となる職務の選定・
創出
〇直属の上司や障害者雇用推進支援員による面談を定期的に実施し、また、障害
のある職員に対するアンケート調査の結果に基づき、業務のマッチング等につい
て定期的な点検や職場環境の整備を行った。
〇日頃から各部署において職務の切出しを意識して行うことで、文書受理や会計
事務などの職務を選定・創出し、工程表を作成して障害のある職員の特性に応じ
た業務を付与した。
〇職務経歴等を踏まえて経験を活かせる部署に配置したほか、個々の特性を把握
し、可能な限り障害のある職員の希望を踏まえた上で業務の割り振りを行った。
また、新規業務を行わせる際には事前に障害のある職員に業務内容を提示して説
明を行い、不安等を解消した上で行わせるなどして業務の拡大を図った。
(1)職務環境
〇障害のある職員からの要望等を踏まえ、
・階段部分の手すりの設置
・開口部の大きいスライド式ドアへの変更
・スロープの設置
・多目的トイレの設置
・駐車スペースの確保
など、設備面での整備を行った。
〇障害のある職員からの要望等を踏まえ、
・上下昇降デスク
・専用スピーカー(電話相手の通話音量を調整できるもの)
などの就労支援機器を導入した。
〇執務室内の環境について、
・移動に配慮した執務室出入口付近への執務机の配置
・照明や外光、音に配慮した執務机の配置
・机や出入口扉等へ蛍光色テープの貼付
・車いすが通行しやすい通路の確保
・低い位置への掲示物の掲示
・体調管理のために利用できる休憩場所等の確保
・空調機器の設定温度の自由化
・ノイズキャンセリングイヤホンの使用許可、拡大鏡の貸出し
など、障害特性等に応じて適切な配慮を講じた。
〇障害のある職員からの要望等を踏まえ、作業マニュアルを作成するなど、業務
指示等を書面等で行った。
〇作業リストや作業計画を共有することによって、障害のある職員が現在行って
いる業務や同職員に依頼予定の業務について、直属の上司、同僚職員間で確認で
きるようにすることで、障害のある職員に複数の業務が集中し、過度なストレス
がかからないよう配慮した。
〇障害の内容により、単独での業務が難しい場合は、障害者雇用推進支援員の資
格を持つ職員がサポートに付くなどの体制を取っている。2 法務省 障害者活躍推進計画に基づく取組の実施状況(令和4年度)
(5)その他の人
事管理
〇法務省障害者雇用推進アドバイザーや直属の上司等による面談を必要に応じて
随時実施し、状況把握・体調配慮を行った。
〇障害のある職員の希望等に応じて、ハローワークや医療機関などの就労支援機
関等と連携して、定期的に情報共有を行い、障害のある職員に対する効果的なサ
ポートの充実を図った。
〇勤務日報等を活用することによって、障害のある職員の勤務状況、体調、要望
等を確認・把握し、適切な配慮を講じた。
〇障害のある職員が希望する場合に、「勤務支援手帳」等を活用し、障害のある
職員の障害内容等に基づいた配慮事項を他の職員へ情報共有することにより、周
囲の職員が円滑に障害特性等を理解し、配慮できる環境の確保を図っている。
〇各種休暇制度について、定期的に障害のある職員やその家族に周知し、利用を
促進することで、ワークライフバランスの充実を図った。
〇障害のある職員の意欲を尊重し、所属部署外への業務応援も督励した。
(4)キャリア形成〇ステップアップの枠組みを活用し、障害のある職員(非常勤)を常勤職員とし
て任用した。
〇障害のある職員の希望等も踏まえつつ、一般職員と同様に能力向上研修等の自
庁研修に参加させることにより、ステップアップを意識した教育訓練を実施し
た。
〇研修を受講するに当たり、障害のある職員の事情に応じて合理的配慮を実施す
ることにより、長期にわたる研修を修了させた。
〇障害のある職員をLINE、フェイスブック等を利用したSNS人権啓発の主
任担当者に指名して、デジタル啓発に関するスキルアップを図った。3 障害者の活躍を推進するための環境整備・人事管理(2)募集・採用
〇ステップアップの枠組みを活用し、障害のある職員(非常勤)を常勤職員とし
て任用した。
〇ハローワークを通じて公募を行い、希望する者には職場を見学させた上で採用
するなど、採用予定者の心理的負担を取り除き、円滑に職場定着できるような環
境作りに取り組んだ。
〇障害者採用事務担当者向けの研修を受講し、今後の採用について考慮すべき事
項について知識を深めた。
〇障害のある職員からの要望により、直属の上司においてあらかじめ障害の内容
や程度等についてまとめたメモを作成するとともに、障害の内容や程度等に関す
る動画を視聴し、同メモ及び動画に基づいた配慮事項等を必要な範囲の職員に周
知して、当該職員が説明せずとも、周囲が困惑することなく同人の状況を理解で
きる環境を確保している。
また、同メモ及び動画は、直属の上司や当該職員が異動する際にも、後任の上
司に確実に引き継ぐこととしており、これにより当該職員が新しい上司に説明す
る心理的負担を軽減している。
〇障害のある職員をサポートするためのステップアップオフィス(SUO室)
に、障害者雇用推進支援員及び障害者職業生活相談員の資格を持つ職員2名を常
駐させるとともに、障害のある職員の特性や適性、要望等を考慮して、他部署で
業務を行う派遣配置型とスタッフ職員がサポートして業務を行うSUO室配置型
を併用し、適切な職務環境の整備を行った。
(3)働き方
〇障害のある職員に対して、テレワーク勤務や時差出勤などの制度利用を督励
し、障害のある職員の要望を踏まえた上で活用させた。3 法務省 障害者活躍推進計画に基づく取組の実施状況(令和4年度)
法務省全体として、実雇用率は法定雇用率を上回ったこと、職場環境を理由と
する当年度採用者における離職者は見られなかったことに加え、職場満足度も比
較対象である令和3年6月1日時点の数値と同数であったことから、いずれも目
標を達成した。しかし、各組織別に見ると、目標値を下回る組織も見られたこと
から、法務省全体として数値目標を達成できるよう、「法務省障害者雇用ワーキ
ンググループ」等を通じて、各組織が職場の実情に応じて行っている効果的な取
組事例の共有化や障害者雇用に関する理解促進・啓発に向けた研修等の充実を図
るなど、障害のある職員の職場定着及び職場への満足度向上に向けて取り組むこ
ととする。
「目標に対する達成
度」及び「取組内容の
実施状況」に対する点
検結果
4 その他
〇法務省の障害者就労施設等からの物品等の調達の推進を図るための方針に基づ
き、その推進に取り組んだ。
ロールモデルとなる障
害者の事例
〇コミュニケーションに支障がある職員に対し、日々の業務を明確にして業務中
のコミュニケーションを必要最低限に抑えることで、業務に集中させることがで
き、業務効率も上がった。
〇テレワークの活用も含め、表計算入力に関する能力向上に主眼を置いた取組を
実践した結果、能力を伸長させることができ成果に結びついた。
〇人事異動時、監督者が業務上の配慮等を記載した引継メモを作成し、後任の監
督者に引き継いでいる。
〇障害のある職員をサポートするためのステップアップオフィス(SUO室)に
おいて、始業前に体調確認を行った上、各所属に配属させ、休憩時間や終礼時も
各職員の様子を注視し、必要なときは適切なサポートを行っている。
〇障害特性に応じ、障害のある職員に対する業務上の指示・説明担当者をある程
度固定することで、混乱なく業務に取り組むことができる環境を整えた。4

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