はじめに
「人権」という言葉からあなたはどんな印象を受けますか。
私たちは、
「人権」
とは、
「全ての人々が生命と自由を確保し、
それぞれの
幸福を追求する権利」
あるいは
「人間が人間らしく生きる権利で、
生まれ
ながらに持つ権利」
であり、
誰にとっても身近で大切なもの、
違いを認め
合う心によって守られるものだと考えています。
また、
こどもたちに対して
は、
「命を大切にすること」、「みんなと仲良くすること」
と話しています。
「人権」
は、
誰でも心で理解し、
感じることのできるものです。
しかし、
現実の社会では、
いじめや虐待等によってこどもの命が奪われることや、
インターネット上に個人の名誉やプライバシーを侵害したり、
差別を助長
したりするような投稿がされることがあります。
また、
障害のある人や外
国人、
性的マイノリティ等に対する不当な差別や偏見、
部落差別
(同和問題)やハンセン病問題といった多様な人権問題が依然として存在してい
ます。
どうすればこのようなことをなくせるでしょうか。
この冊子では、
本年6月に公表された
「令和5年版人権教育
・啓発白書」
に基づき、
我が国の主な人権問題とその取組について説明しています。
この冊子が、
多様性が尊重され、
全ての人々がお互いの人権や尊厳を大切
にし、
生き生きとした人生を送ることのできる共生社会の実現に向けて、
様々な人権問題を、
自分以外の
「誰か」
のことではなく、
自分のこととして
考え、
人権を尊重した行動をとるきっかけとなれば幸いです。
令和5年9月
法務省人権擁護局

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /