国連アジア極東犯罪防止研修所
UNITED NATIONS ASIA AND FAR EAST INSTITUTE
FOR THE PREVENTION OF CRIME AND THE TREATMENT OF OFFENDERS
世界の平和と繁栄のため
ー われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しよう
世界の平和と繁栄のため
ー われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しよう
と努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。( 日本国憲法前文より )
と努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。( 日本国憲法前文より )
正義の実現に向けて
ー問題点について討議し、経験を分かち合い、解決策を模索します。
正義の実現に向けて
ー問題点について討議し、経験を分かち合い、解決策を模索します。6アジ研は、国際社会における正義の実現に貢献しています。
国連アジア極東犯罪防止研修所(
「UNAFEI(ユナフェイ)」又は略称「アジ研」
)は、
「犯罪の防止及び犯罪者の処遇に関
するアジア及び極東研修所を日本国に設置することに関する
国際連合と日本国政府との間の協定」
(昭和 36 年条約第四号)
に基づいて設置された機関であり、ウィーンの国連薬物・犯
罪事務所(UNODC)を中核とする国連の犯罪防止・刑事司
法プログラム・ネットワーク機関(略称「PNI」
)の一つです。
主な事業は、世界中の開発途上国の刑事司法実務家を対象
とする国際研修・セミナーの実施や犯罪防止・犯罪者処遇に
関する調査研究であり、事業の実施に当たっては、国連の刑
事司法に関する政策と取組に沿いつつ、アジアを始めとする
国連加盟国における刑事司法制度の発展と相互協力の強化に
努めています。
これらの事業は、全額日本国政府が費用を負担して実施し
ており、国際社会に対する日本の貢献として高く評価されて
います。
アジ研の事業は、日本の法務省法務総合研究所国際連合研
修協力部が運営・実施しています。
国連との協議を経て、国際連合研修協力部長がアジ研所長
に任命されており、警察官、検察官、裁判官、矯正・保護職
員の経験を有する教官及び事務職員が、国連薬物・犯罪事務
所(UNODC)
、独立行政法人国際協力機構(JICA)
、公益財
団法人アジア刑政財団(ACPF)を始めとする関係機関・団
体の協力を得ながら各種事業の企画・実施などに当たってい
ます。
アジ研は、国連犯罪防止・刑事司法プログラム・ネットワー
ク機関(PNI)の中でも最も長い歴史と実績を持つ機関とし
て、UNODC 及び他の PNI と緊密な連携を取りながら、国連
の目指すグローバルな犯罪防止や犯罪者処遇に関する政策の
立案・実施に協力し政策の立案・実施に協力し、持続可能な
開発目標(SDGs)の推進に務めています。
研修参加者の入所
タイ王国パッチャラキティヤパー王女殿下訪問
国連犯罪防止・刑事司法プログラム ・ ネットワーク機関(PNI)
UNODC(オーストリア) http://unodc.org
UNICRI(イタリア) http://www.unicri.it
UNAFEI(日本) http://www.unafei.or.jp/
ILANUD(コスタ・リカ) http://www.ilanud.or.cr
HEUNI(フィンランド) http://www.heuni.fi
UNAFRI(ウガンダ) http://www.unafri.or.ug
NAUSS(サウジアラビア) http://www.nauss.edu.sa
AIC(オーストラリア) http://www.aic.gov.au
ICCLR(カナダ) http://www.icclr.law.ubc.ca
SII(イタリア) http://www.siracusainstitute.org
NIJ(アメリカ) http://nij.gov/
RWI(スウェーデン) http://www.rwi.lu.se/
ISPAC(イタリア) http://ispac.cnpds.org
ICPC(カナダ) http://www.cipc-icpc.org
KIC(韓国) http://eng.kic.re.kr
ISS(南アフリカ) http://www.issafrica.org
BIG/ICAR(スイス) http://www.forum.assetrecovery.org/
CCLS(中国) http://ccls.bnu.edu.cn/english/
TIJ(タイ) http://www.tijthailand.org
沿 革
1954 年 3 月 ビルマの首都ラングーン(現在、ミャンマー
の旧首都ヤンゴン)における第 1 回国連犯罪
防止・犯罪者処遇アジア会議においてアジア
に国連地域研修所を設立すべき旨の決議
1961 年 3 月 国際連合・日本国政府間の国連地域研修所設
置に関する協定の調印(15 日)
。運営責任、
財政負担は両者同等
1961 年 6 月 上記協定発効
1962 年 3 月 アジ研旧庁舎落成(15 日)
1962 年 9 月 第 1 回国際研修実施
1970 年 4 月 当研修所の運営を、財政負担を含めて日本国
政府の責任において行う旨、協定内容を改訂
1982 年 1 月 アジ研前庁舎落成
1993 年 3 月 皇太子殿下御視察
2003 年 12 月 人事院総裁賞受賞
2009 年 8 月 タイ王国パッチャラキティヤパー王女殿下訪問
2012 年 12 月 アジ研創立 50 周年記念行事
2013 年 1 月 タイ王国パッチャラキティヤパー王女殿下訪問
2015 年 9 月 東京ルールズ 25 周年セミナー開催
2017 年 10 月 国際法務総合センター(昭島市)へ移転7国際研修・国際高官セミナー
アジ研は、1962 年 9 月に第 1 回国際研修を実施して以来、
毎年国際研修(年 2 回)と国際高官セミナー(年 1 回)を実
施し、その回数を重ねてきました。
毎回国連を始めとする国際社会での重要課題を取り上げ、
変化するグローバル社会への対応や SDGs の推進を図ってき
ました。
これまでに合計 169 回の国際研修・国際高官セミナーを実
施しました(2018 年 7 月 1 日現在)。 春の国際研修では主に犯罪防止や犯罪対策を、秋の国際研
修では主に犯罪者の処遇を扱っています。
また、国際高官セミナーでは、広く刑事司法に関する問題
を取り上げています。
国際研修・セミナーは、各国の刑事司法の中堅幹部ないし
高官を対象として実施され、研修期間は時代に合わせて変化
し、最近では、5〜6週間にわたっています。また、研修・
セミナー参加者は、通常、外国人約 20 名、日本人5〜 10
名です。
研修・セミナーのプログラムは、研修・セミナー参加者に
よる各国の犯罪情勢や刑事司法制度の発表、国内外の専門家
やアジ研教官による講義、刑事司法関係機関の見学、グルー
プワークショップや全体討議などで構成されています。
汚職防止刑事司法支援研修
アジ研は、2000 年から汚職防止刑事司法支援研修を実施
しています。5〜6週間にわたり、参加国における汚職犯罪
の現状及びこれに対する刑事司法の対応と課題を検討して明
らかにするとともに、汚職犯罪対策上の課題に対し、国連腐
敗防止条約(UNCAC)に定められた方策と照らし合わせな
がら、より効果的に対応できる刑事司法制度の在り方や、こ
れを適正に運営するための具体的な方策を検討するもので、
毎年約 20 名の外国人参加者及び約 6 名の日本人参加者を受
け入れています。
研修参加者による個人発表
アジ研教官による講義
グループワークショップ
国際研修 ・ 国際高官セミナー テーマ一覧
2014 年 156 回 被害者保護と修復的司法の取組
157 回 特別の配慮を要する犯罪者のアセスメント及び処遇
158 回 迅速な裁判
2015 年 159 回 社会内処遇における地域社会及び市民との連携
160 回 サイバー犯罪の現状と対策
161 回 次世代を担う刑事司法職員(矯正・保護)の育成
2016 年 162 回 社会内処遇における多機関連携
163 回 被害者あるいは証人としての児童をめぐる諸問題
164 回 効果的な非行少年の処遇、更生及び社会復帰
2017 年 165 回 少年司法と国際準則
166 回 犯罪組織撲滅のための刑事司法手続と運用
167 回 組織犯罪メンバー・テロリストの更生及び社会復帰
2018 年 168 回 犯罪予防及び刑事司法分野における法の支配の促進:国連
の諸条約・準則に基づく政策と運用
169 回 薬物不法取引等犯罪対策の実務 全体討議における研修参加者発表
アジ研は、国内外で多彩な技術協力事業を行っています。
国際研修・国際高官セミナー
アジ研は、1962 年 9 月に第 1 回国際研修を実施して以来、
毎年国際研修(年 2 回)と国際高官セミナー(年 1 回)を実
施し、その回数を重ねてきました。
毎回国連を始めとする国際社会での重要課題を取り上げ、
変化するグローバル社会への対応や SDGs の推進を図ってき
ました。
これまでに合計 174 回の国際研修・国際高官セミナーを実
施しました(2020 年 3 月 1 日現在)。 春の国際研修では主に犯罪防止や犯罪対策を、秋の国際研
修では主に犯罪者の処遇を扱っています。
また、国際高官セミナーでは、広く刑事司法に関する問題
を取り上げています。
国際研修・セミナーは、各国の刑事司法の中堅幹部ないし
高官を対象として実施され、研修期間は時代に合わせて変化
し、最近では、5〜6週間にわたっています。また、研修・
セミナー参加者は、通常、外国人約 20 名、日本人5〜 10
名です。
研修・セミナーのプログラムは、研修・セミナー参加者に
よる各国の犯罪情勢や刑事司法制度の発表、国内外の専門家
やアジ研教官による講義、刑事司法関係機関の見学、グルー
プワークショップや全体討議などで構成されています。
国際研修 ・ 国際高官セミナー テーマ一覧
2016 年 162 回 社会内処遇における多機関連携
163 回 被害者あるいは証人としての児童をめぐる諸問題
164 回 効果的な非行少年の処遇、更生及び社会復帰
2017 年 165 回 少年司法と国際準則
166 回 犯罪組織撲滅のための刑事司法手続と運用
167 回 組織犯罪メンバー・テロリストの更生及び社会復帰
2018 年 168 回 犯罪予防及び刑事司法分野における法の支配の促進:
国連の諸条約・準則に基づく政策と運用
169 回 薬物不法取引等犯罪対策の実務
170 回 薬物使用者処遇の実務
2019 年 171 回 不寛容又は差別を動機とする犯罪に対する刑事司法
的対処
172 回 人身取引及び移民の密輸への実務的対応
173 回 女性・子供に対する暴力事犯者の再犯防止に向けた
処遇
2020 年 174 回 刑事司法の各段階を通じた再犯防止及び円滑な社会
復帰のための諸方策:政策とグッドプラクティス8特設研修等による技術協力
アジ研は、世界各国や国連などの要請を受け、多様な技術
協力事業を行っています。アジ研における研修や現地におけ
るセミナーが中心です。
研修やセミナーは、テーマや参加者の数、期間などは異な
りますが、いずれも毎年各 1 回程度実施しています。 2013 年から、日本とネパールの刑事司法制度の比較共同
研究を行い、同国の刑事司法改革・改善に向けた支援を行っ
ています。ネパールの刑事司法関係者が、日本の刑事司法制
度に関する講義、日本の刑事司法機関の見学、教官との意見
交換などを通じて、日本の刑事司法制度について学んでいま
す。
2014 年から、日本とベトナムの刑事司法制度の比較共同
研究及びベトナム法制度整備支援研修を実施しています。こ
れらの共同研究及び研修を通じ、ベトナムの刑事司法制度の
改善に向けた支援を行っています。
2015 年から、ミャンマー刑務所改革支援を実施していま
す。現地セミナーと日本での研修を通じて刑務所職員の能力
向上を目指しています。
2017 年から、
タイ法務省保護局が主催する CLMV 諸国(カ
ンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム)における社会内
処遇推進のための研修に協力しています。
対象国 主要課題
東南アジア(ASEAN)諸国 法の支配及びグッドガバナンスの確立
ネパール 司法制度比較
ベトナム 司法制度比較
ミャンマー 刑務所改革支援
CLMV 社会内処遇推進
アジ研は、国内外で多彩な技術協力事業を行っています。
日本・ネパール司法制度比較共同研究
ベトナム法整備支援研修
ミャンマー行刑職員現地セミナー
CLMV 諸国における社会内処遇推進研修9東南アジア諸国のためのグッドガバナンスに関する地域セミナー(GG セミナー)
2007 年から、法の支配と良い統治(グッドガバナンス)の確立に向け、東南アジアの汚職対策についての地域的取
組の強化のための具体的施策を検討するものとして、東南アジア地域を重点地域とした刑事司法分野の人材育成、能
力強化、法制度の整備等に関するセミナーを開催国の刑事司法関係機関や国際機関と共催しています。
セミナーの開催国は、2年ごとに変え、2016 年までにタイ、フィリピン、マレーシア、インドネシア及び日本で開
催しました。2017 年は、
ベトナム最高検察院との共催により、
ベトナム(ハノイ)で開催しました。いずれのセミナー
にも、東南アジア諸国から、汚職対策に携わる職員の参加がありました。
第 10 回セミナー(インドネシア) 第 11 回セミナー(ベトナム)
アジ研は、国内外で多彩な技術協力事業を行っています。
GG セミナー テーマ一覧
No. 開催国 期間 テーマ
1 タイ 2007 年 12 月 17 日〜 21 日 司法・検察内部における汚職の規制
2 タイ 2008 年 7 月 23 日〜 25 日 公共調達に関連する汚職対策
3 フィリピン 2009 年 12 月 9 日〜 11 日
汚職による犯罪収益の凍結・没収・回復のための方策(マネー・ロンダリングの防止を
含む)
4 フィリピン 2010 年 12 月 7 日〜 9 日 証人・内部通報者の保護及び協力の確保
5 東京 2011 年 12 月 7 日〜 9 日 腐敗防止のための効果的な方策
6 東京 2012 年 12 月 12 日〜 14 日 国際協力(捜査共助、犯罪人引渡し)
7 マレーシア 2013 年 12 月 3 日〜 5 日 汚職事件の捜査能力の向上
8 マレーシア 2014 年 11 月 18 日〜 20 日 汚職事件における効果的な公判活動
9 インドネシア 2015 年 11 月 24 日〜 26 日
汚職事件の捜査、訴追及び予防における現在の課題とベストプラクティス〜具体的な事
例を通じた経験と知識の共有
10 インドネシア 2016 年 7 月 26 日〜 28 日 効率的な国際協力のための手段
11 ベトナム 2017 年 10 月 17 日〜 19 日 汚職防止の成功事例:東南アジアにおけるこの10年の制度的又は実務的発展
東南アジア諸国のためのグッドガバナンスに関する地域セミナー(GG セミナー)
2007 年から、法の支配と良い統治(グッドガバナンス)の確立に向け、東南アジアの汚職対策についての地域的取
組の強化のための具体的施策を検討するものとして、東南アジア地域を重点地域とした刑事司法分野の人材育成、能
力強化、法制度の整備等に関するセミナーを開催国の刑事司法関係機関や国際機関と共催しています。
セミナーの開催国は、2年ごとに変え、2018 年までにタイ、フィリピン、マレーシア、インドネシア、ベトナム及
び日本で開催しました。2019 年は、日本(東京)で開催しました。いずれのセミナーにも、東南アジア諸国から、汚
職対策に携わる職員の参加がありました。
GG セミナー テーマ一覧
No. 開催国 期間 テーマ
1 タイ 2007 年 12 月 17 日〜 21 日 司法・検察内部における汚職の規制
2 タイ 2008 年 7 月 23 日〜 25 日 公共調達に関連する汚職対策
3 フィリピン 2009 年 12 月 9 日〜 11 日
汚職による犯罪収益の凍結・没収・回復のための方策(マネー・ロンダリングの防止を
含む)
4 フィリピン 2010 年 12 月 7 日〜 9 日 証人・内部通報者の保護及び協力の確保
5 東京 2011 年 12 月 7 日〜 9 日 腐敗防止のための効果的な方策
6 東京 2012 年 12 月 12 日〜 14 日 国際協力(捜査共助、犯罪人引渡し)
7 マレーシア 2013 年 12 月 3 日〜 5 日 汚職事件の捜査能力の向上
8 マレーシア 2014 年 11 月 18 日〜 20 日 汚職事件における効果的な公判活動
9 インドネシア 2015 年 11 月 24 日〜 26 日
汚職事件の捜査、訴追及び予防における現在の課題とベストプラクティス〜具体的な事
例を通じた経験と知識の共有
10 インドネシア 2016 年 7 月 26 日〜 28 日 効率的な国際協力のための手段
11 ベトナム 2017 年 10 月 17 日〜 19 日 汚職防止の成功事例:東南アジアにおけるこの10年の制度的又は実務的発展
12 ベトナム 2018 年 11 月 27 日〜 29 日 最新の汚職の地域的傾向と刑事司法機関における効果的な対策
13 東京 2019 年 12 月 17 日〜 19 日
汚職事件における効果的な金融捜査と資金洗浄対策(新たな手口を踏まえた没収・資産
回復に向けて)10コミッションやコングレスへの貢献
アジ研は、毎年春、オーストリアのウィーンで開催される
国連犯罪防止・刑事司法委員会(国連経済社会理事会の機能
委員会、略称「コミッション」
)に出席し、アジ研の活動や
調査研究成果を報告しています。さらに、国連の行う犯罪防
止計画の策定やその実施に関し、様々な提言を行うなどの貢
献をしています。
また、アジ研は、国連犯罪防止・刑事司法会議(5年に一
回開催、
略称
「コングレス」)において、
ワークショップを企画・運営するなど、積極的に貢献してきました。
2005 年の第 11 回コングレス(タイ)では「マネーロンダ
リングを含む経済犯罪対策」
、2010 年の第 12 回コングレス
(ブラジル)では「矯正施設における過剰収容に対する戦略
とベストプラクティス」をテーマとしたワークショップを企
画・運営しました。2015 年の第 13 回コングレス(カタール)
では、
「女性犯罪者及び非行少年の処遇及び社会復帰」をテー
マとしたワークショップのうち、女性犯罪者に関する部分を
企画・運営しました。
次回、2020 年に京都で開催される第 14 回コングレスにお
いても、アジ研は、再犯防止をテーマとするワークショップ
の企画・運営をします。
大野検事総長(当時)による2020年コングレス日本招致の
ステートメント(2015年4月、 カタール)
PNI ミーティング(韓国)
アジ研は、国連の犯罪防止・刑事司法活動に参加・協力しています。
第 13 回コングレス(カタール)
コミッション(オーストリア)11 アジ研は、
国連テロ対策委員会、
国際汚職対策機関協会総会、
アジア太平洋矯正局長等会議、
現代刑事司法国際フォー
ラム、国際矯正刑事施設協会総会、世界保護観察会議などの国際会議に職員を派遣し、講演や発表を行うなど、刑事
司法の発展のため、様々な国際協力活動に積極的に参加しています。
第3回世界保護観察会議(日本)
アジア太平洋矯正局長等会議(フィジー) 第6回現代刑事法国際フォーラム(中国)
タイ法務研究所との MOU 締結
アジ研は、国際協力のため積極的な活動を行っています。
アジ研が他機関と締結している MOU 等一覧
締結年月 機関名 国 覚書名
2014.9 北京師範大学刑事法律科学研究院 中国
国連アジア極東犯罪防止研修所と北京師範大学刑事法律学研究院との間の犯
罪防止及び刑事司法分野に係る覚書
2015.12 韓国刑事政策研究院 韓国
国連アジア極東犯罪防止研修所と韓国刑事政策研究院との間の犯罪防止及び
刑事司法分野に係る覚書
2016.12 タイ法務研究所 タイ
国連アジア極東犯罪防止研修所とタイ法務研究所との間の犯罪防止及び刑事
司法分野に係る覚書
2017.6 ブラジル連邦検察庁高等学校 ブラジル
国連アジア極東犯罪防止研修所とブラジル連邦検察庁高等学校との間の犯罪
防止及び刑事司法分野に係る協力文書12 アジ研は、国際法務総合センター内にあります。同センターの国際棟には、4か国語同時通訳が可能な国際会議
場 A を始め、国際会議場 B、多目的ホール、図書室、セミナー室、食堂など、全寮制の研修実施に必要な設備を完
備しています。
アジ研の研修参加者や海外から招へいする客員専門家は、研修所に併設された宿泊施設に滞在します。アジ研で
は、研修参加者等ができるだけ快適に生活できるよう食事や生活環境についての工夫をしているほか、ジム、卓球
等が楽しめます
寮室 和室
国際会議場A 国際会議場B
図書室 食堂
アジ研での生活と施設の概要を紹介します。13 アジ研の活動に際しては、アジア刑政財団(ACPF)の本
部及び支部から、研修参加者等との国際親善パーティーや懇
親会の開催、公開講演会の共催など、多くの支援を受けてい
ます(ACPF は、アジ研の活動の支援を主な目的として 1982
年に設立された財団法人で、2015 年3月に公益財団法人に
認定されました。また、国連 NGO(国連において諮問的地
位が認められる国際的非政府組織)のトップカテゴリーであ
る総合協議資格を付与されており、国内外に支部がありま
す。)。
また、保護司アジ研協力会等多くのボランティアの方々か
らも、研修参加者を対象とするホームヴィジットや茶道体験
など、研修参加者が幅広く日本文化に接する機会を提供して
いただいています。 アジア刑政財団広島支部主催交流会
ホームヴィジット( 研修参加者が保護司のお宅を訪問 )
アジ研の活動は、多くの人々によって支えられています。
アジ研の 50 年以上にわたる人材育成の努力は、
強固な人的ネットワークとして実を結んでいます。
アジ研の 50 年以上にわたる研修事業への参加は、138 の国及び地域に達し、参加者数は 5,700 名を超えています。
アジ研卒業生の多くは、その後、自国の刑事司法分野において指導的な役割を果たしており、強力なネットワークを
構築しています。
犯罪の国際化が著しい今日では、国境を越えた刑事司法関係者による人的ネットワークは、経験や情報を共有する
上でも、国際協力を円滑にする上でも、極めて有効かつ貴重な宝です。
このネットワークを更に強固にするため、ネットワークリストを作成した上、メールマガジンをアジ研卒業生に送
信し、アジ研の最新の活動状況を定期的に紹介しています。
アジ研の 50 年以上にわたる人材育成の努力は、
強固な人的ネットワークとして実を結んでいます。
アジ研の 50 年以上にわたる研修事業への参加は、139 の国及び地域に達し、参加者数は 6,000 名を超えています。
アジ研卒業生の多くは、その後、自国の刑事司法分野において指導的な役割を果たしており、強力なネットワークを
構築しています。
犯罪の国際化が著しい今日では、国境を越えた刑事司法関係者による人的ネットワークは、経験や情報を共有する
上でも、国際協力を円滑にする上でも、極めて有効かつ貴重な宝です。
このネットワークを更に強固にするため、ネットワークリストを作成した上、メールマガジンをアジ研卒業生に送
信し、アジ研の最新の活動状況を定期的に紹介しています。14アジア 3,019
アフガニスタン 39
バングラデシュ 94
ブータン 28
ブルネイ 17
カンボジア 58
中国 270
香港 82
インド 103
インドネシア 228
イラン 42
イラク 38
ヨルダン 16
大韓民国 119
ラオス 85
マレーシア 181
モルディブ 37
モンゴル 16
ミャンマー 106
ネパール 186
オマーン 5
パキスタン 110
パレスチナ 11
フィリピン 318
サウジアラビア 17
シンガポール 86
スリランカ 142
台湾 21
タイ 377
東ティモール 10
トルコ 8
アラブ首長国連邦 1
ベトナム 161
イエメン 7
アフリカ 687
アルジェリア 8
ボツワナ 13
ブルキナファソ 19
ブルンジ 1
カメルーン 6
チャド 20
コートジボワール 42
コンゴ民主共和国 34
エジプト 22
エスワティニ 2
エチオピア 5
ガンビア 2
ガーナ 8
ギニア 9
ケニア 243
レソト 3
リベリア 1
マダガスカル 5
マラウイ 7
マリ 24
モーリタニア 16
モーリシャス 3
モロッコ 10
モザンビーク 5
ナミビア 10
ニジェール 21
ナイジェリア 22
セネガル 17
セーシェル 5
シエラレオネ 2
ソマリア 1
南アフリカ 10
南スーダン 3
スーダン 22
タンザニア 27
チュニジア 3
ウガンダ 11
ザンビア 9
ジンバブエ 16
大洋州 218
オーストラリア 3
フィジー 60
キリバス 2
マーシャル諸島 5
ミクロネシア 2
ナウル 2
ニュージーランド 2
パラオ 3
パプアニューギニア 82
サモア 16
ソロモン諸島 10
トンガ 19
バヌアツ 8
クック諸島 4
ヨーロッパ・ユーラシア 219
アルバニア 4
アルメニア 3
アゼルバイジャン 2
ブルガリア 2
エストニア 1
ジョージア 3
ハンガリー 1
カザフスタン 28
キルギス 37
ラトビア 1
リトアニア 1
モルドバ 5
モンテネグロ 1
北マケドニア 2
ポーランド 1
ルーマニア 1
セルビア 1
タジキスタン 74
トルクメニスタン 8
ウクライナ 18
ウズベキスタン 42
北・南アメリカ 301
アンティグア・バーブーダ 2
アルゼンチン 7
バルバドス 3
ベリーズ 4
ボリビア 2
ブラジル 76
チリ 9
コロンビア 13
コスタリカ 19
キューバ 1
ドミニカ共和国 2
エクアドル 7
エルサルバドル 13
グレナダ 1
グアテマラ 6
ガイアナ 5
ハイチ 1
ホンジュラス 14
ジャマイカ 12
メキシコ 6
ニカラグア 2
パナマ 20
パラグアイ 15
ペルー 31
セントクリストファー・ネービス 2
セントルシア 3
セントビンセント及びグレナディーン諸島 2
トリニダード・トバゴ 2
アメリカ(ハワイ) 1ウルグアイ 4
ベネズエラ 16
日 本 1,612
合 計 6,073
(令和 2 年 3 月末現在)
139 の国・地域から約 6,000 人以上の刑事司法実務家がアジ研の研修等に参加
しています。
アジ研研修同窓生が各国の高位高官に昇進した例
ネパール
・最高裁長官
・法務省次官
・職権濫用調査委員会局長
中国
・最高人民法院院長
・最高人民法院副院長
韓国
・法務大臣
・検事総長
タイ
・法務大臣
・最高裁長官
・検事総長
・法務事務次官
フィリピン
・次長検事
・国家警察委員会委員
・法務省保護局長
コスタリカ
・駐日大使
インドネシア
・最高裁副長官
ブラジル
・連邦警察庁
国際協力部長
パキスタン
・国家警察長官
スリランカ
・法務次官
・最高裁長官
・国際刑事裁判所判事
ケニア
・内務省保護局長
・労働・社会保障サービス省
児童局長
シンガポール
・検事総長府刑事局長15刑事政策公開講演会
日本刑事政策研究会、ACPF との共催により、毎年 1 回、
法務省において、アジ研が招へいした海外からの客員専門家
による講演会を開催しています。
保護司国際研修
法務省保護局との共催により、諸外国における犯罪者処遇
に関する諸問題について、日本の保護司の方々に対し研修を
行っています。これは、アジ研が実施している国際研修・国
際高官セミナーの期間中に日本の保護司の方々を招へいし、
これらの研修・セミナー参加者との意見交換等を通じて、現
在の刑事司法に関する国際的な動きや研修・セミナー参加各
国の実情等について理解してもらうものです。
研究成果の出版など
アジ研は、研修や研究調査活動の成果を出版物やホーム
ページなどで発表しており、犯罪防止及び犯罪者処遇に関す
る情報センターとしての役割を担っています。出版した英文
の資料は国内外の関係機関等に配布しています。
・ホームページ(http://www.unafei.or.jp/)
・英文紀要(Resource Material Series)
・英文ニューズレター
・日本の刑事司法制度(Criminal Justice in Japan)
刑事政策公開講演会
保護司国際研修
出版物
アジ研のその他の活動を紹介します。
東京都昭島市もくせいの杜2丁目1番18号
〒196-8570
Tel: 042-500-5100
Fax: 042-500-5195
Email: unafei@i.moj.go.jp
Website: http://www.unafei.or.jp/
(平成30年7月発行)
United Nations Asia and Far East Institute
for the Prevention of Crime
and the Treatment of Offenders
国連アジア極東犯罪防止研修所
昭和記念公園
残堀川
西立川
東中神
国際法務
総合センター富士見通り多摩大橋通りJR 青梅線
国連アジア
極東犯罪防止研修所
(令和2年 3月発行)