2021Vol73《今月の注目記事》
●くろまる 全国一斉「子どもの人権110番」強化週間を実施!
●くろまる 7月は再犯防止啓発月間〜立ち直りを支える地域の力〜
●くろまる 第71回"社会を明るくする運動"〜生きづらさを包み込むコミュニティづくり〜
●くろまる 沼田町から法務省へ! トマトジュースがつなぐ立ち直りへの思い
●くろまる 記者が行く!〜八街少年院のGMaC(ジーマック)プログラムについて〜
●くろまる 法務省で働くひと・しごと紹介
法務省 SDGsロゴ
もくじ
《特 集 記 事 》
全 国 一 斉 「子 どもの人 権 110番 」強 化 週 間 を実 施 !
7月 は再 犯 防 止 啓 発 月 間 〜立 ち直 りを支 える地 域 の力 〜
第 71回 "社 会 を明 るくする運 動 "
〜生 きづらさを包 み込 むコミュニティづくり〜
沼 田 町 から法 務 省 へ!トマトジュースがつなぐ立 ち直 りへの思 い
ヘイトスピーチ解 消 法 施 行 5年
世 界 保 護 司 会 議 の開 催 及 びその成 果 を踏 まえた
今 後 の取 組 について
東 南 アジア諸 国 のためのグッドガバナンスに関 する
地 域 セミナーを初 のオンラインで開 催 !
2020年 4月 から民 法 (債 権 法 )が改 正 されました!〜最 終 話 〜0103060812141821
《常 設 記 事 》
お答 えします〜訟 務 について〜
記 者 が行 く!
〜八 街 少 年 院 のGMaC(ジーマック)プログラムについて〜2526
《連 載 記 事 》293032そんなとき法 テラスがお役 に立 ちます! Vol.53
〜法 テラスでは,DV,ストーカー,児 童 虐 待 の被 害 にあわれている方
に,法 律 相 談 を行 っています!〜
法 制 度 整 備 支 援 の現 場 から
法 務 省 で働 くひと・しごと紹 介 Vol.9 〜再 犯 防 止 推 進 第 二 係 〜
《information インフォメーション》
「第 1回 法 遵 守 の文 化 のためのグローバルユースフォーラム」を
開 催 します!34あかれんが 第 73号
全 国 一 斉 「 子 ど も の 人 権 1 1 0 番 」
強 化 週 間 を 実 施 !
法 務 省 の人 権 擁 護 機 関 では ,専 用 相 談
電 話 「 子 ど も の 人 権 1 1 0 番 」 ( フ リ ー ダ イ ヤ
ル ・ 0 1 2 0 - 0 0 7 - 1 1 0
ぜろぜろななのひゃくとおばん
( 全 国 共 通 ) ) を 開
設 しています。
「 子 ど も の 人 権 1 1 0 番 」 に 電 話 を か け る
と , 最 寄 り の 法 務 局 ・ 地 方 法 務 局 に つ な が
り,子 どもの人 権 問 題 に詳 しい人 権 擁 護 委
員 や法 務 局 職 員 が相 談 に応 じます。
相 談 は 無 料 で , 相 談 内 容 に つ い て の 秘
密 は守 ります。
子 どもの人 権 110番 について
高 校 生 は,当 初 ,養 父 からの報 復 を恐 れ
て 自 ら の 住 所 等 を 明 ら か に す る こ と に 慎 重
で し た が , 法 務 局 は , 高 校 生 と 何 度 も や り
取 り を 重 ね て 信 頼 関 係 を 構 築 し , 児 童 相
談 所 及 び 警 察 と連 携 して対 応 した結 果 ,高
校 生 は 児 童 相 談 所 に 一 時 保 護 さ れ , 養 父
は逮 捕 されるに至 りました。
あかれんが 2021年 第 73号 《特 集 記 事 》-01-毎 年 , 当 該 相 談 活 動 の 強 化 を 目 的 と し
て, 「 全 国 一 斉 『 子 ども の 人 権 110 番 』 強 化
週 間 」 を 実 施 し て い ま す 。 令 和 3 年 の 強 化
週 間 は,8 月 27 日 ( 金 )から9月 2日 (木 )ま
でです。期 間 中 については,通 常 時 よりも受
付 時 間 を延 長 し,平 日 には,午 前 8時 30分
か ら 午 後 7 時 ま で 相 談 を 受 け 付 け る と と も
に , 土 曜 ・ 日 曜 に は , 午 前 1 0 時 か ら 午 後 5
時 まで相 談 を受 け付 けます。
強 化 週 間 について
実 際 の相 談 事 例
小 学 校 高 学 年 の 頃 か ら 継 続 し て , 養 父
か ら 性 的 暴 行 を 受 け て お り , ま た , 当 該 行
為 を 撮 影 し た 動 画 を 拡 散 す る 等 の 脅 迫 を
受 け て い る と し て , 高 校 生 か ら 「 子 ど も の 人
権 110番 」に相 談 がありました。
全 国 の 小 学 校 ・ 中 学 校 を 通 じ て , 「 子 ど
もの 人 権 S OS ミ ニレタ ー ( 料 金 受 取 人 払 の
便 箋 兼 封 筒 ) 」 を 配 布 して いま す ( 地 域 によ
って,配 布 時 期 が異 なります。)。
ミニレターの便 箋 部 分 に相 談 したいことを
書 い て , 封 筒 部 分 に 入 れ て ポ ス ト に 投 函 す
ると,最 寄 りの法 務 局 ・地 方 法 務 局 に届 き,
人 権 擁 護 委 員 や 法 務 局 職 員 が , 希 望 す る
連 絡 方 法 (手 紙 ・電 話 )で返 事 をします。
その他 の相 談 方 法 について
い じ め , 体 罰 や 虐 待 , あ る い は イ ン タ ー ネ
ッ ト で 悪 口 を 書 き 込 ま れ た 等 , 一 人 で 悩 ん
でいませんか。あるいは,皆 さん のまわりにそ
のよ うな被 害 に 苦 しん でいる 子 どもはいませ
ん か 。 そ の よ う な 時 は , お 気 軽 に 「 子 ど も の
人 権 110番 」や「子 どもの人 権 S OSミニレタ
ー 」でご 相 談 ください。 また,イ ンター ネット に
よ る 人 権 相 談 「 子 ど も の 人 権 S O S - e メ ー
ル」も受 け付 けています。
お気 軽 にご相 談 ください!
あかれんが 2021年 第 73号 《特 集 記 事 》-02-【お役 立 ちリンク】
「子 どもの人 権 SOS-eメール」
QR コードからアクセスしてください。
電 話 で
相 談 フリーダイヤル 0120-007-110
(携 帯 電 話 ・PHSからもご利 用 できます。)
「子 どもの人 権 110番 」
メールで
相 談
7 月 は 再 犯 防 止 啓 発 月 間
〜 立 ち 直 り を 支 え る 地 域 の 力 〜
毎 年 7 月 は , 再 犯 の 防 止 等 の 推 進 に 関
する法 律 により,国 民 の皆 さまの間 で広 く再
犯 の防 止 等 についてのご関 心 とご理 解 を深
めていただくための「再 犯 防 止 啓 発 月 間 」と
定 められています。法 務 省 では,法 務 省 ウェ
ブサイ ト に特 集 ペー ジ を開 設 する など, 日 頃
か ら 国 民 の 皆 さ ま に 再 犯 防 止 と い う テ ー マ
を身 近 に感 じていただけるよう取 り組 んでい
ま す 。 特 に , 再 犯 防 止 啓 発 月 間 に は , 重 点
的 に再 犯 の防 止 等 に関 する様 々な広 報 ・啓
発 活 動 を展 開 することとしています。
再 犯 防 止 啓 発 月 間 って何 ?
こ れ ま で 法 務 省 で は , 安 倍 晋 三 前 総 理
大 臣 が 直 筆 された 標 語 「再 犯 防 止 」を中 心
に デ ザ イ ン し た ポ ス タ ー を 掲 示 し て き ま し た
が , 本 年 度 は , ポ ス タ ー の デ ザ イ ン を 一 新 し
ました。
あかれんが 2021年 第 73号 《特 集 記 事 》-03-再 犯 防 止 って何 ?
犯 罪 や 非 行 を し た 人 が , 再 び 罪 を 犯 す こ
と な く 立 ち 直 り , 社 会 の 一 員 と し て 暮 ら し て
いけるようにすることを「再 犯 防 止 」と 呼 ん で
います。
法 務 省 は , 再 犯 を 防 止 す る こ と を 通 じ ,
「 誰 も が 犯 罪 に よ る 被 害 を 受 け る こ と な く ,
加 害 者 になる こと もなく,安 全 で安 心 して暮
らせる社 会 」の実 現 を目 指 しています。
ま た , 犯 罪 や 非 行 を し た 人 の 立 ち 直 り を
支 援 する こと は, 国 際 目 標 で ある 持 続 可 能
な 開 発 目 標 ( S D G s ) で 掲 げ ら れ て い る 「 誰
一 人 取 り 残 さ な い 」 社 会 の 実 現 と い う 理 念
にも合 致 する取 組 です。
具 体 的 な取 組 は?
法 務 省 S D Gs ロ ゴ
犯 罪 や 非 行 を し た 人 が 刑 期 等 を 終 え た
後 に 社 会 に 戻 る に 当 た っ て は , 様 々 な 困 難
な状 況 に直 面 する場 合 があります。
そ の た め , 例 え ば , 仕 事 や 住 ま い を 確 保
で き ず , 社 会 復 帰 が 困 難 と な っ て い る 人 に
は , 就 労 支 援 を 行 っ た り , 更 生 保 護 施 設 な
ど で 一 時 的 に 受 け 入 れ た り し て い ま す 。 ま
た , 必 要 な 福 祉 の 支 援 が 受 け ら れ な い 人 に
は , 適 切 な 介 護 な ど の 保 健 医 療 ・ 福 祉 の サ
ー ビ ス が 受 け ら れ る よ う 調 整 を 行 う な ど し て
います。
犯 罪 や 非 行 を し た 人 が 立 ち 直 る た め に
は,周 りの人 たちの支 えがとても重 要 です。
立 ち 直 ろ う と す る 人 を , 受 け 入 れ , 支 え る
方 法 は 様 々 で す が , こ の 機 会 に 皆 さ ま も 何
が で き る か を 一 緒 に 考 え , で き る こ と か ら 始
めてみませんか。
法 務 省 で は , よ り 多 く の 皆 さ ま に 再 犯 防
止 につ いて知 っていただくため,様 々な取 組
を実 施 しております。
再 犯 防 止 について知 ろう
新 しい再 犯 防 止 啓 発 ポスターが
完 成 しました!
あかれんが 2021年 第 73号 《特 集 記 事 》
ました。
「 刑 務 所 の そ の 後 を 知 っ て い ま す か 。 」 を
キ ャ ッ チ コ ピ ー と し て , ポ ス タ ー を ご 覧 に な っ
た 方 に , 孤 独 ・ 孤 立 の 中 で 生 き る 刑 務 所 出
所 者 等 について,ご関 心 を持 っていただける
ようなデザインとしています。
旧 : 再 犯 防 止 啓 発 ポ ス タ ー-04-【YouTube ライブ】
再 犯 防 止 ってなに?〜誰 ひとり
取 り残 さないまち、そこでは〜
再 犯 防 止 啓 発 月 間 以 外 で も 広 報 啓 発
活 動 を 行 っ て お り , 令 和 3 年 1 月 に は , 再 犯
防 止 に 関 す る オ ン ラ イ ン 広 報 イ ベ ン ト 「 再 犯
防 止 っ て な に ? 〜 誰 ひ と り 取 り 残 さ な い ま
ち 、 そ こ で は 〜 」 を Y o u T u b e 法 務 省 チ ャ ン
ネルで生 配 信 し,多 くの方 にご視 聴 いただき
ました。
生 配 信 後 は,イ ベント のアー カイ ブ 配 信 と
と もに,ト ラウ デン 直 美 さん と 荒 井 正 吾 奈 良
県 知 事 の 対 談 ノ ー カ ッ ト 版 を 配 信 し て お り
ま す 。 多 く の 皆 さ ま に ご 関 心 を 持 っ て い た だ
き , 順 調 に 再 生 回 数 が 伸 び て お り , イ ベ ン ト
の アー カ イ ブ 配 信 に つ い て は 総 再 生 回 数 が
1万 回 を突 破 しました!
生 配 信 終 了 後 の 出 演 者 の 皆 さ ま
こ の ほ か , 法 務 省 赤 れ ん が 棟 の 法 務 史
料 展 示 室 前 で は , 再 犯 防 止 に 関 す る 常 設
展 示 も 行 っ て いま す の で , 近 く ま で お 越 し い
ただいた際 には,ぜひお立 ち寄 りください。
YouTube法 務 省
チャンネルはこちら
※(注記) Q R コ ー ド か ら ア ク セ ス し て く だ さ い 。
・ ・ ・
新 : 再 犯 防 止 啓 発 ポ ス タ ー
再犯防止にご理解とご協力をお願いします!-05-あかれんが 2021年 第 73号 《特 集 記 事 》
法 務 省 ウ ェ ブ サ イ ト で は , 再 犯 防 止 に 関
するバナーや 再 犯 防 止 啓 発 月 間 のポスター
などをダウンロー ド すること ができます。再 犯
防 止 を広 めるため,ご活 用 いただけると幸 い
です。
再 犯 防 止 を広 めよう もっと詳 しく知 りたい方 のために
法 務 省 ウ ェ ブ サ イ ト に は , 再 犯 防 止 に 関
す る 特 設 ペ ー ジ を 設 け て い ま す 。 詳 細 は ,
「 再 犯 防 止 対 策 」 フ ロ ン ト ペ ー ジ を ご 覧 く だ
さい。
再 犯 防 止 啓 発 バ ナ ー
「再 犯 防 止 対 策 ・広 報
資 料 」ページはこちら
※(注記) Q R コ ー ド か ら ア ク セ ス し て く だ さ い 。
※(注記) Q R コ ー ド か ら ア ク セ ス し て く だ さ い 。
ま た , 再 犯 防 止 に 関 す る 取 組 を ま と め た
再 犯 防 止 推 進 白 書 を 毎 年 刊 行 し て い ま
す 。 最 新 の 令 和 2 年 版 再 犯 防 止 推 進 白 書
については,スマートフォンやタブレットからも
読 み や す い ペ ー ジ を 設 け て い ま す の で , 「 令
和 2年 版 再 犯 防 止 推 進 白 書 」ページをご覧
ください。
「再 犯 防 止 対 策 」
フロントページはこちら
※(注記) Q R コ ー ド か ら ア ク セ ス し て く だ さ い 。
「令 和 2年 版 再 犯 防 止
推 進 白 書 」ページはこちら
令 和 3 年 , " 社 会 を 明 る く す る 運 動 " ( 以 下 ,
"社
し ゃ明め い
"といいます。)は,第 71回 を迎 えます。
今 回 の テ ー マ は , " # 生 き づ ら さ を 、 生 き て い
く。"です。
犯 罪 や 非 行 の な い 安 全 で 安 心 な 明 る い 地 域
社 会 を 築 く た め の 全 国 的 な 運 動 で あ る " 社 明 "
は , 犯 罪 や 非 行 の 背 景 に あ る 生 き づ ら さ へ の 理
解 と , 生 き づ ら さ を 包 み 込 む コ ミ ュ ニ テ ィ づ く り に
取 り組 んでまいります。
第 7 1 回 " 社 会 を 明 る く す る 運 動 "
〜 生 き づ ら さ を 包 み 込 む コ ミ ュ ニ テ ィ づ く り 〜
S D G s が 掲 げ る 「 誰 一 人 取 り 残 さ な い 」
社 会 を 目 指 す と い う 目 標 は , こ の 令 和 の 時
代 に お い て , い ま だ 取 り 残 さ れ て い る 人 た ち
は誰 なのか,という問 題 意 識 を照 らし出 しま
す。犯 罪 や非 行 が起 きた背 景 を考 えるとき,
経 済 的 ・ 社 会 的 貧 困 , 虐 待 や い じ め の 問
題 , 孤 独 や 孤 立 の 問 題 , 様 々 な も の へ の 依
存 の 問 題 等 , 犯 罪 や 非 行 を し た 人 た ち が ,
それぞれ何 らかの"生 きづらさ"を抱 えている
ことがわかります。
しかし," 社 明 " は," 生 きづらさ"を一 つ の
背 景 と し て 犯 罪 や 非 行 に 至 っ た 人 が , 自 ら
の 罪 と し っ か り 向 き 合 っ て 立 ち 直 ろ う と す る
と き , 例 え そ の " 生 き づ ら さ " が 消 え る こ と は
な く と も , 人 々 の 絆 と コ ミ ュ ニ テ ィ の 力 に よ
り , 「 生 き づ ら さ を 、 生 き て い く 」 こ と が で き る
と 考 えま す。そ の 先 に, 安 全 ・ 安 心 な 社 会 が
あ り , そ し て , そ の よ う な 社 会 こ そ が , サ ス テ
ナブル,持 続 可 能 なも のではないかと 思 うの
です。
"生 きづらさ"とコミュニティ,
そして持 続 可 能 性
毎 年 7月 を強 調 月 間 とする"社 明 "は,今
年 も 各 地 で 広 報 活 動 を 展 開 し て ま い り ま
す。コロナの時 代 にも実 施 できる広 報 の在 り
方 に 積 極 的 に チ ャ レ ン ジ して いき た いと 考 え
て い ま す 。 例 え ば , 強 調 月 間 が ス タ ー ト す る
7 月 1 日 に , お 持 ち の S N S で , 「 # 社 明 7 1 」
「 # 生 き づ ら さ を 、 生 き て い く 」 と 発 信 し て い
た だ く こ と は , " 社 明 " の 考 え 方 へ の 共 感 と
応 援 の 声 に な り ま す 。 ぜ ひ , 地 域 の " 社 明 "
行 事 へ の ご 参 加 , そ し て , デ ジ タ ル も 活 用 し
た " 社 明 " の 考 え 方 の 発 信 に ご 協 力 く だ さ
い。
ウェルカムデジタル
ナブル,持 続 可 能 なも のではないかと 思 うの
です。
第 7 1 回 " 社 会 を 明 る く す る 運 動 " 広 報 用 ポ ス タ ー
あかれんが 2021年 第 73号 《特 集 記 事 》-06-このコロナの時 代 に,文 字 どおり社 会 を照 らし出 す明 るいメッセージを発 信 ・拡 散
していくことができますよう,本 年 も"社 明 "へのご協 力 をどうぞよろしくお願 い申 し上
げます。
吉 本 興 業 との連 携
〜笑 いのチカラで社 会 を明 るく〜
" 社 明 " は , 第 6 6 回 か ら , 吉 本 興 業 ホ ー
ル デ ィ ン グ ス 株 式 会 社 に ご 協 力 い た だ き ,
盛 り 上 げて いただ いて います 。 第 70 回 運 動
で は , 「 よ し もと 社 明 ア ンバ サ ダー 」 に 任 命 さ
れ た 吉 本 興 業 所 属 の お 笑 い 芸 人 さ ん た ち
に , 令 和 2 年 7 月 1 日 に 開 催 し た 強 調 月 間
の キ ッ ク オフ イ ベン ト を は じ めと す る 様 々 なイ
ベント に 登 場 し ていた だいたり , 更 生 保 護 ボ
ラ ン テ ィ ア 役 と し て 保 護 観 察 対 象 者 の 立 ち
直 り を 支 援 する シ ョー ト ムー ビー に 出 演 い た
だくなど,"社 明 "の周 知 にご尽 力 いただきま
し た 。 こ れ ら の 功 績 か ら , 同 社 に は , 令 和 3
年 1 月 2 6 日 , 法 務 大 臣 感 謝 状 が 授 与 さ れ
ました。
直 り を 支 援 する シ ョー ト ムー ビー に 出 演 い た
だくなど,"社 明 "の周 知 にご尽 力 いただきま
し た 。 こ れ ら の 功 績 か ら , 同 社 に は , 令 和 3
年 1 月 2 6 日 , 法 務 大 臣 感 謝 状 が 授 与 さ れ
ました。
第 7 1 回 運 動 に お い て も , 吉 本 興 業 ホ ー
ル デ ィ ン グ ス 株 式 会 社 に ご 協 力 い た だ き ,
令 和 3 年 7 月 1 日 のキ ックオフイ ベント を はじ
め と し て , ど な た に も 楽 し ん で も ら え る よ う な
企 画 を 準 備 しており ますの で,どうぞ ご 期 待
ください。
第 7 1 回 " 社 会 を 明 る く す る 運 動 " 広 報 用 リ ー フ レ ッ ト
あかれんが 2021年 第 73号 《特 集 記 事 》-07-沼 田 町 か ら 法 務 省 へ !
ト マ ト ジ ュ ー ス が つ な ぐ 立 ち 直 り へ の 思 い
法 務 省 の 4 階 と 1 5 階 に は , 寄 付 型 自 動
販 売 機 が設 置 されています。この度 ,その自
動 販 売 機 に , 北 海 道 沼 田 町 特 産 の 「 北 の
ほ た る 完 熟 ト マ ト ジ ュ ー ス 」 が 届 き ま し た 。
こ れ は , 平 成 2 9 年 1 1 月 に , 上 川 陽 子 法 務
大 臣 が 沼 田 町 に , 少 年 院 を 仮 退 院 し た 少
年 を受 け入 れている ,沼 田 町 就 業 支 援 セン
タ ー の 視 察 に 訪 れ た 際 , 犯 罪 や 非 行 か ら の
立 ち 直 り 支 援 に 寄 せ て く だ さ る 沼 田 町 の 町
民 の 皆 さ ま の 思 い に 直 接 触 れ , 大 き な 感 銘
を受 けたことをきっかけに,その思 いのこもっ
たトマトジュースを,ぜひ省 内 の自 動 販 売 機
に 導 入 し て ほ し い と 発 案 さ れ た こ と が き っ か
けでした。
寄 付 型 自 動 販 売 機 は , 飲 み 物 の 売 上 げ
の 一 部 が 寄 付 さ れ る 仕 組 み の 自 動 販 売 機
で す 。 法 務 省 は , 更 生 保 護 法 人 日 本 更 生
保 護 協 会 が 運 営 す る 「 立 ち 直 り 応 援 基 金 」
の広 報 を 担 っており ,自 動 販 売 機 の 売 上 げ
か ら の 寄 付 金 は , こ の 基 金 を 通 じ て , 犯 罪
や 非 行 か ら の 立 ち 直 り に 尽 力 さ れ て い る 全
国 の 民 間 協 力 者 の 草 の 根 の 活 動 に 助 成 さ
れます。
ト マ ト ジ ュ ー ス が 届 い た 今 年 3 月 2 2 日 に
は , 自 動 販 売 機 の 前 に て , さ さ や か な 記 念
撮 影 の セ レ モ ニ ー が 行 わ れ ま し た 。 上 川 大
臣 が,その場 で,沼 田 町 の皆 さまへのビデオ
メッセー ジを 収 録 。そ の 後 , 関 係 者 一 同 で ,
記 念 撮 影 を行 いました。
沼 田 町 の 明 る い 太 陽 の 光 を 一 杯 に 浴 び
たトマトジュースは,我 々法 務 省 の職 員 に大
人 気 です。このトマトジュースを通 じて,沼 田
町 の 皆 さ ま の 立 ち 直 り 支 援 に 寄 せ て く だ さ
る 思 いと つ ながる こと が できたら ,と て も 嬉 し
く思 います。
最 後 に な り ま し た が , こ の 場 を お 借 り し ま
し て , 今 回 の 取 組 に 多 大 な る ご 協 力 を 賜 り
ま し た , 沼 田 町 の 職 員 の 皆 さ ま , 沼 田 町 農
産 加 工 場 の 皆 さ ま , 株 式 会 社 ジ ャ パ ン ビ バ
レッジの皆 さま,特 定 非 営 利 活 動 法 人 寄 付
型 自 動 販 売 機 普 及 協 会 の 皆 さ ま に 厚 く お
礼 申 し上 げます。
あかれんが 2021年 第 73号 《特 集 記 事 》-08-「トマトジュースで,立 ち直 りを応 援 。」
ト マ ト ジ ュ ー ス は 全 部 で 3 種 類
あかれんが 2021年 第 73号 《特 集 記 事 》-09-北 海 道 沼 田 町 の皆 さま,こんにちは。
法 務 大 臣 の上 川 陽 子 です。
法 務 省 では,犯 罪 や非 行 からの立 ち直 りを支 援 する「立 ち直 り応 援 基 金 」の広 報 に
取 り組 んでおります。そして,法 務 省 の省 内 に,「立 ち直 り応 援 基 金 寄 付 型 自 動 販 売
機 」を設 置 しております。飲 み 物 の売 上 げの一 部 が,立 ち 直 り応 援 基 金 に寄 付 される
仕 組 みです。
さて,私 は,以 前 ,沼 田 町 を訪 問 させていただきました。少 年 院 を出 院 した少 年 等 が
自 立 を目 指 す「沼 田 町 就 業 支 援 センター」を視 察 しました。
私 は,町 長 をはじめ町 民 の 皆 さまが,応 援 し,協 力 してくださっている思 いや,少 年
たちに寄 せて下 さる温 かいまなざし,更 には農 業 訓 練 に従 事 することを通 じて非 行 から
立 ち直 ってほしいという多 くの願 いに,直 に触 れることができました。大 変 胸 が熱 くなっ
たことを,今 でも鮮 明 に記 憶 しております。
その時 にいただいたこのトマトジュースは,まさに,町 民 の皆 さまの,立 ち直 りに寄 せて
くださる思 いが集 約 されたものであると感 じました。自 販 機 を導 入 する際 ,ぜひ,トマト
ジュースを入 れてほしい,そうすることで,立 ち直 りに寄 せる願 いをともにする,沼 田 町 と
法 務 省 とが直 接 つながることができるのではないか,そのように考 えました。
沼 田 町 の明 るい太 陽 の光 を一 杯 に浴 びた,おひさまの味 のトマトジュースは,沼 田 町
の暖 かいコミュニティと,誰 もが願 う安 全 ・安 心 な社 会 づくりに向 けた取 組 とのコラボレ
ーションの象 徴 です。
私 も さ き ほ ど 大 変 お い し く い た だ き ま し
た。
改 めて,沼 田 町 の皆 さまが立 ち直 り支 援
に寄 せて下 さる暖 かい思 いに,心 から感 謝
申 し上 げます。
そして, ぜ ひ,これからも,沼 田 町 と法 務
省 とが一 緒 になって,新 しく,ワクワクするよ
うなコラボレーションをすることができますよ
う,ご協 力 をよろしくお願 い申 し上 げます 。
「上 川 法 務 大 臣 から北 海 道 沼 田 町 の皆 さまへ」
あかれんが 2021年 第 73号 《特 集 記 事 》-10-今 福 保 護 局 長 と 保 護 局 職 員
あかれんが 2021年 第 73号 《特 集 記 事 》-11-「立 ち直 り応 援 基 金 」のホームページもぜひご覧 ください!
右 記 の QR コードからアクセスしてください。
【 後 列 左 か ら 】 東 京 都 保 護 司 会 連 合 会 松 本 副 会 長 / 東 京 保 護 観 察 所 古 川 所 長 /
上 川 法 務 大 臣 / 東 京 都 保 護 司 会 連 合 会 森 久 保 会 長 / 法 務 省 今 福 保 護 局 長
【 前 列 左 か ら 】 N P O 法 人 寄 付 型 自 動 販 売 機 普 及 協 会 小 林 理 事 長 / 株 式 会 社 ジ ャ
パ ン ビ バ レッ ジ 首 都 圏 支 社 佐 藤 特 任 部 長 / 株 式 会 社 ジ ャ パ ン ビ バ レ ッ ジ 東 京 照 井 営
業 統 括 部 長 代 理
ヘ イ ト ス ピ ー チ 解 消 法 施 行 5 年
特 定 の 国 の 出 身 者 で あ る こ と や , そ の 子
孫 で あ る こ と の み を 理 由 に , 日 本 社 会 か ら
追 い 出 そ う と し た り 危 害 を 加 え た り す る な ど
の 一 方 的 な 内 容 の 言 動 のこと を, 一 般 的 に
「ヘイトスピーチ」と呼 んでいます。
ヘ イ ト ス ピ ー チ は , そ れ を 見 聞 き し た 方 々
に 悲 し み や 恐 怖 , 絶 望 感 な ど を 抱 か せ る も
の で あり ,ま た , 人 々 に 差 別 意 識 を 生 じ さ せ
る こと に なり か ね ず, 決 し て あっ て は なら ない
ものです。
ヘイトスピーチを知 っていますか?
こ の よ う な 言 動 を な く す た め , 平 成 2 8 年
( 2 0 1 6 年 ) に , い わ ゆ る ヘ イ ト ス ピ ー チ 解 消
法 ( 本 邦 外 出 身 者 に 対 す る 不 当 な 差 別 的
言 動 の 解 消 に 向 け た 取 組 の 推 進 に 関 す る
法 律 )が施 行 されました。
こ の 法 律 で は , 本 邦 外 出 身 者 に 対 す る
「 不 当 な 差 別 的 言 動 は 許 さ れ な い 」 と の 宣
言 が さ れ て お り , ま た , 国 や 地 方 公 共 団 体
は , 教 育 活 動 や 啓 発 活 動 を 通 じ て ヘ イ ト ス
ピ ー チ 解 消 の 必 要 性 につ い て 周 知 し な け れ
ばならないことが定 められています。
法 務 省 の 人 権 擁 護 機 関 で は , ヘ イ ト ス ピ
ーチがあってはならないと いうこと を皆 さまに
ご 理 解 い た だ く た め に , 例 え ば , 「 ヘ イ ト ス ピ
ー チ , 許 さ な い 。 」 と い う ポ ス タ ー の 掲 示 な
ど,様 々な活 動 に取 り組 んできました。
あかれんが 2021年 第 73号 《特 集 記 事 》-12-ヘイトスピーチ解 消 法 の誕 生
あかれんが 2021年 第 73号 《特 集 記 事 》-13-法 務 省 の 人 権 擁 護 機 関 で は , ヘ イ ト ス ピ
ー チ 解 消 法 の 施 行 5 年 を 機 に , ポ ス タ ー ・ リ
ーフレットやホームページのリニューアル,SN
Sによる 情 報 発 信 など,積 極 的 な PR活 動 を
展 開 していま す。 街 中 や イ ンター ネット で 「ヘ
イ ト ス ピ ー チ , 許 さ な い 。 」 と い う キ ャ ッ チ フ レ
ー ズ を 見 か け て ご 存 じ の 方 も い ら っ し ゃ る と
思 い ま す が , ご 存 じ な い 方 も , こ の 機 会 に ぜ
ひ気 にかけてみてください。
ま た , ホ ー ム ペ ー ジ で は , 人 権 擁 護 局 の
職 員 が,皆 さまにヘイトスピーチについて より
知 って いただ く ため , 定 期 的 に コ ラム を 掲 載
し て い ま す の で , ぜ ひ 一 度 読 ん で み て く だ さ
い。
法 務 省 の取 組
人 権 イ メ ー ジ キ ャ ラ ク タ ー
人 K E N ま も る 君
ヘイトスピーチ解 消 について
のホームページはこちら
Q R コ ー ド か ら ア ク セ ス し て く だ さ い ね 。
法 務 省 の 人 権 擁 護 機 関 で は , 皆 さ ま お 一 人 お 一 人 に 「 ヘ イ ト ス ピ ー チ , 許 さ な
い。」という思 いを持 っていただくことが,ヘイトスピーチをなくすためにとても大 切 なこ
とだと考 えています。民 族 や国 籍 等 の違 いを超 え,互 いの人 権 を尊 重 し合 う社 会 を
共 に築 きましょう。
人 K E N あ ゆ み ち ゃ ん
世 界 保 護 司 会 議 の 開 催 及 び そ の 成 果 を 踏 ま え た
今 後 の 取 組 に つ い て
令 和 3 年 3 月 7 日 ( 日 ) , 第 1 4 回 国 連 犯
罪 防 止 刑 事 司 法 会 議 ( 京 都 コ ン グ レ ス ) の
サイ ド イ ベント と して,世 界 保 護 司 会 議 が 開
催 されました。
本 会 議 は, 保 護 司 を 始 めと する 地 域 ボ ラ
ン テ ィ ア が 再 犯 防 止 の 取 組 に 参 画 す る こ と
の 有 用 性 や , こ れ ら の 制 度 を 世 界 に 広 め て
いくための方 策 などについて議 論 するための
会 議 です。
世 界 保 護 司 会 議 とは
の 有 用 性 や , こ れ ら の 制 度 を 世 界 に 広 め て
いくための方 策 などについて議 論 するための
会 議 です。
本 会 議 は , 来 場 参 加 と オ ン ラ イ ン 参 加 を
組 み 合 わ せ て 行 わ れ , 世 界 各 国 の 刑 事 司
法 実 務 家 や 研 究 者 , 国 連 関 係 者 , 保 護 司
等 が参 加 し,本 会 議 の様 子 はインター ネット
を通 して世 界 各 地 に配 信 されました。
上 川 陽 子 法 務 大 臣 か ら , 保 護 司 を 始 め
と す る 地 域 ボ ラ ン テ ィ ア の 活 動 は , S D G s に
掲 げられたマルチステークホルダー ・パート ナ
ーシップを体 現 するものであり,本 会 議 の成
果 が 地 域 ボ ラ ン テ ィ ア の 輪 を 世 界 に 広 げ て
い く た め の 礎 と な る こ と を 期 待 し て い る と の
歓 迎 挨 拶 が あ り ま し た 。 そ れ に 引 き 続 き 国
連 薬 物 犯 罪 事 務 所 ( U N O D C ) ガ ー ダ ・ ワ
ーリー事 務 局 長 から,本 会 議 が犯 罪 者 の
会 議 概 要
開 会
ー リ ー 事 務 局 長 か ら , 本 会 議 が 犯 罪 者 の
社 会 へ の 再 統 合 に お け る 地 域 ボ ラ ン テ ィ ア
の 国 際 ネ ッ ト ワ ー ク の 構 築 に つ な が る こ と へ
の 期 待 が 述 べ ら れ ま し た 。 続 い て , 谷 垣 禎
一 全 国 保 護 司 連 盟 理 事 長 か ら は , 誰 も が
再 チャレンジできる社 会 を築 くために常 日 頃
から地 道 な 活 動 を 続 けておられる 保 護 司 の
方 々 は, 人 間 社 会 にと って 「エ ッセ ンシ ャル 」
な 存 在 で あ る と の ビ デ オ メ ッ セ ー ジ が 流 さ れ
ました。
あかれんが 2021年 第 73号 《特 集 記 事 》-14-谷 垣 禎 一 全 保 連 理 事 長
上 川 陽 子 法 務 大 臣 ナ テ ィ ー・ チ ッ サ ワ ン 氏
ゲ ス ト ス ピ ー チ
タイ 法 務 研 究 所 ナテ ィ ー ・チッサ ワン 次 長
か ら , 日 本 の 保 護 司 制 度 が 再 犯 防 止 に 効
果 があるという評 価 と ともに,保 護 司 制 度 を
支 えるインフラを整 備 する 必 要 があるとの指
摘 がありました。
国 際 矯 正 司 法 心 理 学 協 会 前 会 長 フラン
ク・ ポポ リー ノ 博 士 ( カ ナダ ) から , 犯 罪 者 処
遇 に おい て は , 信 頼 関 係 を 築 く こと と そ れに
よ っ て 相 手 の 変 化 に 影 響 を 及 ぼ す こ と が 重
要 で あ り , こ れ を 実 践 し て い る 日 本 の 保 護
司 制 度 は 革 新 的 で あ る と い う 発 表 が あ り ま
した。
基 調 講 演
フ ラ ンク ・ ポ ポ リ ー ノ 博 士
あかれんが 2021年 第 73号 《特 集 記 事 》-15-パ ネ ル デ ィ ス カ ッ シ ョ ン
「 罪 を 犯 し た 人 の 立 ち 直 り を 支 え る 地 域
ボランティアの有 用 性 」 をテー マにパネルディ
ス カ ッ シ ョ ン が 行 わ れ , タ イ , フ ィ リ ピ ン , 日
本 ,ケニア,カナダ,イギリスの各 パネリストに
よる発 表 と意 見 交 換 が行 われました。
各 発 表 に よ る と , フ ィ リ ピ ン や タ イ , ケ ニ ア
では,日 本 の保 護 司 制 度 を基 に,地 域 で犯
罪 者 の立 ち直 りを支 えることを基 本 としつつ
も , 修 復 的 司 法 の 支 援 業 務 ( フ ィ リ ピ ン ) や
電 子 監 視 の 補 助 ( タ イ ) , 保 護 観 察 官 が い
ない地 域 での代 理 業 務 (ケニア)などを保 護
司 が 行 う な ど , 独 自 に 発 展 し た 制 度 が あ る
と の こ と で し た 。 一 方 , 欧 米 で は , 性 犯 罪 者
の地 域 社 会 への 復 帰 を促 進 する ための「支
援 と 責 任 の 輪 」(Co S A)や ,犯 罪 者 の家 族
や 女 性 な ど 特 定 の グ ル ー プ を 対 象 と し た 地
域 ボランティア制 度 があるとのことでした。
ま た , 日 本 の パ ネ リ ス ト で あ る 安 藤 良 子
保 護 司 か ら , 保 護 司 と し て の 保 護 観 察 対
象 者 と の 関 係 作 り や , 犯 罪 を し た 人 が 地 域
に 受 け 入 れられる ため には 地 域 の 理 解 や 協
力 が 必 要 不 可 欠 で あ る こ と な ど に つ い て 発
表 がありました。
パ ネ ル デ ィ ス カ ッ シ ョ ン の 様 子
安 藤 良 子 保 護 司
京 都 保 護 司 宣 言 の 採 択
今 福 章 二 保 護 局 長 からの趣 旨 説 明 やパ
ネルディスカッションを踏 まえ,「京 都 保 護 司
宣 言 」が採 択 されました。同 宣 言 には,保 護
司 な ど の 地 域 ボ ラ ン テ ィ ア の 国 際 的 認 知 を
向 上 することや,保 護 司 制 度 を世 界 各 国 へ
普 及 さ せ る こ と , そ し て 国 連 の 国 際 デ ー と し
て の 「 世 界 保 護 司 デ ー 」 の 創 設 に 取 り 組 ん
でいくことが盛 り込 まれています。
京 都 保 護 司 宣 言 を 掲 げ る U N O D C
ル ボ ー 司 法 課 長
あかれんが 2021年 第 73号 《特 集 記 事 》-16-U N O D C の ヴ ァ レ リ ー ・ ル ボ ー 司 法 課 長
か ら , 犯 罪 者 の 立 ち 直 り を 支 援 す る 地 域 ボ
ラ ン テ ィ ア の グ ロ ー バ ル ・ ネ ッ ト ワ ー ク を 構 築
し,国 際 協 力 や 相 互 支 援 を 強 化 す べきと い
う 京 都 保 護 司 宣 言 を 歓 迎 す る と の 閉 会 挨
拶 がありました。
閉 会
罪 を 犯 し た 人 を 隣 人 と し て 受 け 入 れ , 同
じ目 線 に立 って親 身 に接 することで,その立
ち 直 り を 支 え る 保 護 司 の ア プ ロ ー チ は , S D
G s の 理 念 に 通 じ る も の で あ り , 安 全 ・ 安 心
な社 会 を作 るために重 要 なものとして,世 界
に広 げていく価 値 のあるものです。
今 後 , 本 会 議 の 成 果 を 再 犯 防 止 ・ 更 生
保 護 に 関 す る 国 連 の ス タ ン ダ ー ド 作 り に 活
かしていくとともに,日 本 の保 護 司 を世 界 共
通 語 の 「 H O G O S H I 」 と し て 広 く 世 界 に 発
信 していきます。
今 後 の取 組
世 界 保 護 司 会 議 の 詳 細 に つ い て は , 以
下 の Q R コ ー ド か ら ア ク セ ス し て ご 覧 く だ さ
い。
世 界 保 護 司 会 議 の動 画
はこちら
法 務 省 保 護 局 ページ
(更 生 保 護 の国 際 発 信 )
はこちら
あかれんが 2021年 第 73号 《特 集 記 事 》-17-東 南 ア ジ ア 諸 国 の た め の グ ッ ド ガ バ ナ ン ス に 関 す る
地 域 セ ミ ナ ー を 初 の オ ン ラ イ ン で 開 催 !
国 連 ア ジ ア 極 東 犯 罪 防 止 研 修 所 ( ア ジ
研 )は,令 和 3年 3月 2 3日 及 び 24日 の2日
間 に わ た り , 第 1 4 回 東 南 ア ジ ア 諸 国 の た め
のグッドガバナンスに関 する地 域 セミナー(G
Gセミナー)を開 催 しました。
こ の G G セ ミ ナ ー は , 法 の 支 配 及 び 良 い
統 治 ( グ ッ ド ガ バ ナ ン ス ) の 確 立 に 向 け た 人
材 育 成 ,能 力 強 化 ,経 験 共 有 等 を目 的 に,
東 南 アジア諸 国 を対 象 とする もので,平 成 1
9 年 に 第 1 回 セ ミ ナ ー が タ イ で 開 催 さ れ た の
を皮 切 り に,フィリピン,日 本 ,マレー シア,イ
ン ド ネ シ ア , ベ ト ナ ム , 再 び 日 本 と 2 年 ご と に
開 催 国 を変 えながら10年 以 上 にわたって
開 催 国 を 変 え な が ら 1 0 年 以 上 に わ た っ て
開 催 さ れ て お り , 我 が 国 と 東 南 ア ジ ア 諸 国
の刑 事 司 法 機 関 と のネット ワー クを構 築 し,
参 加 国 間 の 国 際 的 な 協 力 体 制 の 基 礎 を
築 いてきました。
本 年 度 の G G セ ミ ナ ー は , 新 型 コ ロ ナ ウ イ
ルス感 染 症 の影 響 等 から,初 めてオンライン
形 式 で 開 催 され , AS EAN の8 か 国 (ブル ネ
イ,カンボジア,インドネシア,ラオス,マレーシ
ア,シンガポール,フィリピン及 びタイ)及 び東
テ ィ モ ー ル の 合 計 9 か 国 か ら , 総 勢 1 4 名 の
汚 職 対 策 関 連 機 関 の実 務 家 等 が参 加 しま
した。
第 14回 GGセミナーについて
あかれんが 2021年 第 73号 《特 集 記 事 》-18-セ ミ ナ ー の 風 景
今 年 の テ ー マ は , 「 裁 判 官 , 検 察 官 , 法
執 行 機 関 職 員 の 廉 潔 性 と 独 立 性 」 ( "I nt -
egrity and Independence of Jud-
g es ,P r o s e c ut o rs a n d La w E n fo r -
cement Officials")でした。
汚 職 のまん 延 は, 国 民 に提 供 される 公 共
サ ー ビ ス の レ ベ ル を 低 下 さ せ る こ と は も と よ
り , 民 主 的 な 政 治 制 度 の 倫 理 的 な 基 盤 を
弱 体 化 さ せ , 国 家 の 持 続 可 能 な 発 展 や 経
済 成 長 を 妨 げ る など , 社 会 の 安 定 と 安 全 に
深 刻 な脅 威 をもたらします。
こ れ ま で ア ジ 研 は , 東 南 ア ジ ア 諸 国 の 経
済 的 ・ 社 会 的 発 展 を 支 え る べ く , G G セ ミ ナ
ーにおいて,捜 査 能 力 の強 化 ,マネー ロンダ
リング対 策 ,国 際 的 な捜 査 協 力 ,犯 罪 収 益
の没 収 方 法 ,証 人 の保 護 など,汚 職 防 止 の
ための様 々な テー マを設 定 しセミナー を行 っ
て き た と こ ろ , 本 年 度 は , 汚 職 対 策 の 担 い
手 で あ る 刑 事 司 法 実 務 家 の 地 位 , 資 質 等
に 焦 点 を 当 て た 上 記 テ ー マ を 選 定 し , 各 国
の 汚 職 対 策 制 度 や 取 組 , 課 題 等 を 共 有 す
ることとしました。
ロ ー レ ン ス・ チ ャ ン 氏 の 講 義
セミナーのテーマについて
あかれんが 2021年 第 73号 《特 集 記 事 》
本 年 度 のセミ ナー では ,最 初 に 海 外 客 員
専 門 家 による講 義 として,香 港 独 立 反 汚 職
委 員 会 主 席 国 際 調 整 研 修 官 を 招 いて , 香
港 に お け る 汚 職 対 策 に 関 す る 取 組 を ご 講
義 いただきました。その 上 で, 各 研 修 員 がそ
れ ぞ れ , 自 国 の 汚 職 対 策 機 関 の 構 成 , 法
的 根 拠 , 役 割 等 の 基 本 情 報 に 加 え , 汚 職
対 策 の ベ ス ト ・ プ ラ ク テ ィ ス , 課 題 等 を 発 表
し , 途 中 で ア ジ 研 教 官 に よ る 講 義 も 挟 み つ
つ , そ こ で 得 ら れ た 最 先 端 の 取 組 や 知 見 を
も と に 討 議 し , そ の 結 果 を 要 約 し た 議 長 サ
マリーを作 成 しました。
セミナーの内 容 について
い 手 で あ る 刑 事 司 法 実 務 家 の 地 位 , 資 質
等 に 焦 点 を 当 て た 上 記 テ ー マ を 選 定 し , 各
国 の 汚 職 対 策 制 度 や 取 組 , 課 題 等 を 共 有
することとしました。-19--20-
あかれんが 2021年 第 73号 《特 集 記 事 》
セ ミ ナ ー 閉 会 時 の 様 子
おわりに
ヒ ト ・ モ ノ ・ カ ネ が 国 境 を 超 え て 移 動 す る
グ ロ ー バ ル 社 会 で は , 汚 職 を 含 め た 様 々 な
犯 罪 も 国 境 を 越 え て 行 われる ため , 汚 職 撲
滅 は 国 家 を 超 え て 取 り 組 む べ き 喫 緊 の 課
題 の 一 つ と し て 世 界 的 に も 重 要 視 さ れ て い
ます。
近 時 の コ ロ ナ 禍 の 影 響 で , 残 念 な が ら 対
面 でのセミナー の実 現 はかな いません でした
が,オンラインという新 しい形 でつながり合 う
が,オンライ ンと いう新 しい形 でつ ながり 合 う
こ と が で き , 各 国 の 近 時 の 汚 職 対 策 に お け
る 知 見 や ベ ス ト ・ プ ラ ク テ ィ ス 等 を 共 有 で き
たことは非 常 に有 意 義 でした。
今 後 も ア ジ 研 は, セミ ナー を 通 じ て, 経 済
や 社 会 の 発 展 を 阻 害 する 汚 職 等 の 犯 罪 撲
滅 に取 り組 むとともに,世 界 各 地 をつないで
刑 事 司 法 関 係 者 のネットワーク構 築 に尽 力
します。
2 0 2 0 年 4 月 か ら 民 法
( 債 権 法 )
が 改 正 さ れ ま し た !
〜 最 終 話 〜
法 務 省 民 事 局 参 事 官 室 では ,20 20 年 4 月 1 日 に 施 行 さ れ た 民 法 ( 債 権 法 ) 改
正 の内 容 を皆 さまにお知 らせするため,マンガ「桃 太 郎 と学 ぶ民 法 (債 権 法 )改 正 後
のルール」を作 成 しました。
このマンガについては,新 聞 報 道 でも 取 り上 げられるなど,大 きな反 響 がありまし
た。
この法 務 省 だより「あかれんが」でも,第 68号 から第 1話 の掲 載 を始 め,今 回 が最
終 話 となりました。最 後 までお読 みいただき,ありがとうございました。
「桃 太 郎 と学 ぶ民 法 (債 権 法 )改 正 後 のルール」
マ ン ガ の 表 紙 マ ン ガ の 目 次
あかれんが 2021年 第 73号 《特 集 記 事 》-21-あかれんが 2021年 第 73号 《特 集 記 事 》-22-あかれんが 2021年 第 73号 《特 集 記 事 》-23-法 務 省 ホームページ
マンガ(桃 太 郎 )はこちら
第 1話 からお読 みになりたい方 は,下 記 QRコードからアクセスしてご覧 ください。
あかれんが 2021年 第 73号 《特 集 記 事 》-24-お 答 え し ま す
〜 訟 務 に つ い て 〜
国 を当 事 者 (原 告 ・被 告 )とする 訴 訟 につ いて,国 を代 表 し,国 の立 場 から裁 判 所 に対 する
申 立 てや主 張 ・立 証 などの活 動 (訟 務 )を行 っています。
また,紛 争 を 未 然 に 防 ぐための 予 防 司 法 支 援 , 国 益 に 関 わる 国 際 訴 訟 等 への 支 援 を 行 っ
ています。Q1Q1 訟 務 局 は,どのようなことをしているのですか?
国 を当 事 者 と する 訴 訟 には, 国 に 対 して 損 害 賠 償 を 求 める 国 家 賠 償 訴 訟 や ,行 政 処 分 の
取 消 しなどを求 める行 政 訴 訟 などがあります。
社 会 的 に 注 目 を 集 め て い る 訴 訟 と し て は , 諫 早 湾 干 拓 関 係 訴 訟 , 原 子 力 発 電 所 の 設 置
(変 更 )許 可 処 分 等 の取 消 しなどを求 める 訴 訟 ,福 島 原 子 力 発 電 所 事 故 に伴 う国 家 賠 償 請
求 訴 訟 ,アスベスト訴 訟 ,基 地 関 係 訴 訟 などがあります。
Q2 国 を当 事 者 とする訴 訟 には,どのようなものがありますか?
Q3 予 防 司 法 支 援 とは,どういうものですか?
訟 務 局 で は , 政 府 部 内 の 法 律 専 門 家 と し て, 各 行 政 機 関 が 抱 える 法 律 問 題 につ い て , 各
行 政 機 関 からの照 会 に応 じて,法 的 な助 言 を行 う「予 防 司 法 支 援 制 度 」を実 施 しています。
これは,訟 務 局 が,行 政 機 関 が行 おうとする施 策 や処 分 等 が適 正 かどうかを事 前 に法 的 観
点 からチェックする こと で,「 法 律 によ る 行 政 」 を実 現 し, 国 民 の権 利 ・利 益 の 保 護 に 寄 与 す る
ことを目 的 としています。
あかれんが 2021年 第 73号 《常 設 記 事 》-25-記 者 が 行 く !
〜 八 街 少 年 院 の GMaC( ジ ー マ ッ ク ) プ ロ グ ラ ム に つ い て 〜
【記 者 】
皆 さま,こんにちは!
千 葉 県 にある八 街 少 年 院 では,非 行 を反 省 し,立 ち直 りに向 けて教 育 を受 けている 少 年 た
ちと ,動 物 愛 護 センタ ー で保 護 さ れた 犬 が , 約 3か 月 の 訓 練 をと お して 信 頼 関 係 を 築 きな がら
取 り組 むユニークなプログラムがあります。GMaC(ジーマック)といいます。
今 号 はこのプログラムについて,矯 正 局 少 年 矯 正 課 の担 当 者 にお話 を伺 ってきました。
このプログラム名 は,Give Me a Ch-
ance(「チャンスを僕 に!」)という言 葉 の頭
文 字 からとっています。
G M a C は , 八 街 少 年 院 が , ヒ ュ ー マ ニ ン
財 団 と いう犬 の 保 護 に 関 わる 財 団 と 連 携 し
て 実 施 し て い る プ ロ グ ラ ム で す 。 具 体 的 に
は , 動 物 愛 護 セ ン タ ー に 保 護 さ れ て い る 犬
を , ヒ ュ ー マ ニ ン 財 団 が 引 き 取 り , 約 3 か 月
にわたり,週 4回 ,少 年 院 に財 団 の方 と 犬 が
来 て く れ ま す 。 少 年 1 人 と 犬 1 匹 が ペ ア に な
り,その犬 が 家 庭 犬 と なる のに必 要 なしつ け
や社 会 科 訓 練 を行 います。
このプログラムは,在 院 者 が,1犬 の変 化
を と お し て , 自 分 自 身 の 価 値 を 再 発 見 す る
こと,2他 人 を思 いや る心 を育 みつつ,忍 耐
力 ・ 責 任 感 ・ コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 を 身 に
付 け る こと , 3 訓 練 を と お し て , 保 護 犬 の 社
会 化 に 繋 げ ら れ る 社 会 貢 献 活 動 へ の 参 加
を自 覚 できることなどを目 指 すものです。
会 化 に 繋 げ ら れ る 社 会 貢 献 活 動 へ の 参 加
を自 覚 できることなどを目 指 すものです。
このプログラムがユニークなところは,犬 の
訓 練 に , 八 街 少 年 院 の 少 年 と , ヒ ュ ー マ ニ
ン財 団 に 加 えて,サポ ート ファミリー と いう一
般 の 家 庭 も 関 与 し て い る と こ ろ で す 。 週 末
は,それぞ れの犬 をサポートファミリー の家 に
預 け,面 倒 を見 てもらいます。少 年 はサポー
トファミリーと「引 継 書 」を通 して犬 の情 報 を
共 有 し ま す 。 ま る で 交 換 日 記 の よ う な も の
で,犬 を真 ん 中 にして,少 年 と サポートファミ
リーとの間 の交 流 が図 られます。
プ ロ グ ラ ム 終 了 後 は , 犬 を 引 き 取 っ た 新
しい家 族 から少 年 宛 に,お手 紙 をいただくこ
ともあります。
平 成 2 5 年 5 月 , 大 塚 敦 子 氏 ( 少 年 院 に
おける動 物 (犬 )介 在 活 動 等 検 討 会 の外 部
ア ド バ イ ザ ー ) が , 知 人 の 鋒 山 佐 恵 氏 ( ア メ
リ カ に て 補 助 犬 訓 練 士 の 専 門 的 知 識 を 学
び,アメリカの女 子 少 年 院 でインストラクター
を経 験 )考 案 の本 プロ グラムについて,少 年
院 で 実 施 で き な い か と 提 案 し た の が き っ か
あかれんが 2021年 第 73号 《常 設 記 事 》-26-プ ロ グ ラ ム 名 G M a C と は , ど
のような意 味 ですか。Qこ の プ ロ グ ラ ム の 目 的 や 具 体
的 な内 容 について教 えてください。Qこのプログラムを始 めるように
なったきっかけは何 ですか。Qき,少 年 たちは,自 分 の担 当 する 犬 がここで
終 わっ てしまう のか ,も しく はもっと 先 に 行 け
る のか , そ れ は 自 分 自 身 に か か っ て いる こと
を自 覚 するようになります。
また,少 年 たちには問 題 解 決 能 力 が養 わ
れる よ うに 見 えま す。 今 まで , 困 ったこと があ
っ て も , 逃 げ た り , ご ま か し た り し て き た 少 年
も , 犬 の 為 な ら と そ の 先 に 進 む こ と を 諦 め ま
せ ん 。 そ し て , 何 が 問 題 で あ り , そ れ を 解 決
するには何 が必 要 なのかを自 ら考 えるように
なります。
と き に は 他 の 参 加 者 た ち と 一 緒 に 考 え ,
他 人 に頼 ってもいいことも学 びます。
こ う し て , 犬 が 課 題 や 壁 を 乗 り 越 え 先 に
進 む こ と が で き た と き , 少 年 た ち の 中 に は ,
達 成 感 と , 自 分 で もや れば できる のだと い う
自 己 肯 定 感 が生 まれます。
少 年 た ち は , 自 分 が 担 当 す る 犬 に 対 し ,
ヒ ュ ー マ ニ ン 財 団 や サ ポ ー ト フ ァ ミ リ ー な ど ,
様 々 な 人 が 関 わ っ て い る こ と に も 気 づ き ま
す 。 そ し て , 自 分 の 行 動 が 社 会 に 役 立 っ て
いるとの実 感 を得 たように見 えます。
プ ロ グ ラ ム に 参 加 す る 犬 た ち は , 特 別 な
訓 練 を 受 け て い ま せ ん 。 い ず れ の 犬 た ち も ,
動 物 愛 護 セ ン タ ー な ど か ら や っ て き て い ま
す。
び,アメリカの女 子 少 年 院 でインストラクター
を経 験 )考 案 の本 プロ グラムについて,少 年
院 で 実 施 で き な い か と 提 案 し た の が き っ か
けです。
八 街 少 年 院 に は , 鋒 山 さ ん 他 , ヒ ュ ー マ
ニン財 団 から2名 の方 がインストラクターとし
て来 てくれています。
少 年 院 で 犬 を 介 在 さ せ た 教 育 活 動 を 実
施 し て い る の は , 八 街 少 年 院 を 含 め , 全 国
で 8 つ あ り ま す 。 プ ロ グ ラ ム の 内 容 は そ れ ぞ
れの少 年 院 により異 なります。
あかれんが 2021年 第 73号 《常 設 記 事 》
こ の プ ロ グ ラ ム は 全 国 の 少 年
院 で行 われているのですか。Qプ ロ グ ラ ム に 参 加 し て い る 犬
た ち は , 何 か 特 別 な 訓 練 を 受 け て
いるのですか。Qプ ロ グ ラ ム を 受 け た 少 年 た ち
は,どのように変 化 しましたか。Q-27-
少 年 と 犬 は ペアで,ヒ ュー マニン財 団 の イ
ン ス ト ラ ク タ ー の 指 導 を 受 け な が ら ず っ と 一
緒 に訓 練 を続 けます。そうした中 で見 られる
変 化 はいくつかあります。
まず,少 年 たちには責 任 感 が生 まれます。
犬 の訓 練 はスムーズに進 むものではなく,初
めから 課 題 が 出 て くる と きもあ れば , 途 中 で
急 に壁 に 当 たる こと もあります。そのよ うなと
き,少 年 たちは,自 分 の担 当 する 犬 がここで
終 わっ てしまう のか ,も しく はもっと 先 に 行 け
るのか,それは自 分 自 身 にかかっていること
少 年 と 犬 と の 訓 練 の 様 子 3-28-あかれんが 2021年 第 73号 《常 設 記 事 》
少 年 と 犬 と の 訓 練 の 様 子 2
少 年 と 犬 と の 訓 練 の 様 子 1
そ ん な と き 法 テ ラ ス が お 役 に 立 ち ま す ! V o l .5 3
〜 法 テ ラ ス で は , D V , ス ト ー カ ー , 児 童 虐 待 の 被 害 に あ わ れ て い る 方 に ,
法 律 相 談 を 行 っ て い ま す ! 〜
あかれんが 2021年 第 73号 《連 載 記 事 》-29-ス リ ラ ン カ 民 主 社 会 主 義 共 和 国 ( 以 下
「 ス リ ラ ン カ 」 と い い ま す 。 ) は , イ ン ド の 南 東
に 浮 か ぶ 島 国 で あ り , 2 6 年 間 続 い た 内 戦
が2009年 に終 結 し,平 和 構 築 と社 会 再 建
に取 り 組 ん でいます。 スリランカでは ,現 在 ,
刑 事 訴 訟 手 続 に 深 刻 な 遅 延 が 生 じ て い る
と い う 問 題 も 抱 え て お り , 国 際 協 力 機 構
( JICA ) が 刑 事 司 法 実 務 の 改 善 を 目 的 に
2019 年 度 から支 援 を開 始 し,法 務 総 合 研
究 所 国 際 協 力 部 (ICD)も研 修 等 に協 力 し
ています。
このような協 力 の一 環 として,第 2回 本 邦
研 修 (以 下 「本 研 修 」 といいます。)が,本 年
3月 及 び 4 月 に 合 計 4 日 間 , 新 型 コロ ナウイ
ルス 感 染 症 拡 大 防 止 の 観 点 から オン ライ ン
で 実 施 さ れ , 約 2 1 名 が 参 加 し ま し た 。 本 研
修 で は , 法 務 総 合 研 究 所 所 長 に よ る 講 義
を は じ め , 日 本 の 公 判 前 整 理 手 続 の 制 度
や 刑 事 司 法 の 実 務 を 紹 介 し た ほ か , 刑 事
弁 護 の 経 験 の 豊 富 な 弁 護 士 と I C D の 教 官
が 参 加 する パ ネル・ デ ィス カッ ショ ンを 行 い ,
スリランカ の 研 修 参 加 者 から もプレゼ ン テー
ションが行 われました。
特 に 印 象 深 か っ た の は , 短 期 間 , し か も
非 対 面 と い う 制 約 の 下 で し た が , ス リ ラ ン カ
の 裁 判 官 , 検 事 , 弁 護 士 が 同 じ テ ー ブ ル に
つ いて 熱 心 に 議 論 をし ていた 姿 で す。 スリ ラ
ンカの実 務 では検 事 と 弁 護 士 が話 し合 う機
会 は 必 ず し も 多 く な い と 聞 い て い ま す 。 実
際 , 3 月 の 研 修 に は , 検 事 と 裁 判 官 , 司 法
省 の 職 員 は 参 加 し ま し た が , 当 初 予 定 さ れ
て い た 弁 護 士 の 参 加 は 得 ら れ ま せ ん で し
た。
て い た 弁 護 士 の 参 加 は 得 ら れ ま せ ん で し
た 。 し か し , 3 月 の 研 修 に 参 加 し た 検 事 た ち
か ら , 弁 護 士 の 参 加 を 望 む 声 が 上 が り , J I
CAの現 地 事 務 所 の働 きかけもあって,4 月
の研 修 にはスリランカの法 曹 三 者 (裁 判 官 ,
検 事 , 弁 護 士 ) が そ ろ い , 訴 訟 遅 延 の 解 消
という共 通 の課 題 につ いて率 直 に意 見 を述
べ合 うことができました。
法 制 度 整 備 支 援 の 現 場 か ら
法 務 総 合 研 究 所 国 際 協 力 部 教 官
河 野 龍 三
本 研 修 の 様 子 2
本 研 修 の 様 子 1-30-あかれんが 2021年 第 73号 《連 載 記 事 》
本 研 修 最 後 の 振 り 返 り の機 会 におい て,
スリランカの研 修 参 加 者 の 1 人 は,「参 加 す
る 前 は オ ン ラ イ ン 研 修 の 効 果 に 懐 疑 的 だ っ
たが,今 は参 加 できたことを感 謝 している。」
と 発 言 し て お り , 研 修 に 参 加 し た 成 果 を 感
じてもらうことができました。
J I C A に よ る 支 援 は 2 0 2 1 年 度 以 降 も 継
続 す る こ と が 決 ま っ て い ま す の で , 今 後 も ,
本 研 修 の 参 加 者 た ち を 含 め , ス リ ラ ン カ の
法 曹 関 係 者 が 共 通 の 課 題 に つ い て 議 論 を
続 けていける よ う, I C Dも 引 き続 き 協 力 を し
てまいります。-31-あかれんが 2021年 第 73号 《連 載 記 事 》
法 務 省 で 働 く ひ と ・ し ご と 紹 介 V o l .9
〜 再 犯 防 止 推 進 第 二 係 〜
平 成 2 8 年 の 再 犯 防 止 推 進 法 の 制 定 ,
平 成 2 9 年 の 再 犯 防 止 推 進 計 画 の 策 定 を
受 け , 再 犯 防 止 施 策 を法 務 省 の 看 板 施 策
の 一 つ と し て 掲 げ る に 当 た っ て , 平 成 3 0 年
度 , 大 臣 官 房 秘 書 課 に 企 画 再 犯 防 止 推
進 室 が設 置 されました。
企 画 再 犯 防 止 推 進 室 では,こ れまで, 刑
事 局 , 矯 正 局 及 び 保 護 局 を 中 心 と し た 省
内 各 部 局 が そ れ ぞ れ 取 り 組 ん で い た 再 犯
防 止 施 策 の 総 合 調 整 を担 っており ,その 中
でも 再 犯 防 止 推 進 第 二 係 は, 再 犯 防 止 推
進 白 書 の 作 成 , 再 犯 防 止 啓 発 月 間 に お け
る 事 業 の 実 施 や そ の 他 再 犯 防 止 に 関 す る
広 報 ・啓 発 を担 当 しています。
Q2 最 近 のトピックスは?
あかれんが 2021年 第 73号 《連 載 記 事 》-32-再 犯 防 止 推 進 第 二 係 って
どんな仕 事 ?Q1本 年 度 , 「 再 犯 防 止 啓 発 ポ ス タ ー 」 の デ
ザ イ ン を 一 新 し ま し た 。 「 刑 務 所 の そ の 後 を
知 っていますか。」をキ ャッチコピーと して,ポ
スター をご 覧 にな った 方 に, 孤 独 ・ 孤 立 の 中
で 生 き て い く 刑 務 所 出 所 者 等 に つ い て , ご
関 心 を 持 っ て い た だ け る よ う な デ ザ イ ン と し
ています。
係 名 : 再 犯 防 止 推 進 第 二 係
所 属 : 大 臣 官 房 秘 書 課 企 画 再 犯 防 止 推 進 室
しています。
新 し い ポ ス タ ー の 完 成 に 至 る ま で の 間 に
は , 若 手 の 意 見 や 前 例 の な い ア イ デ ア が 活
発 に 飛 び 交 い ま し た 。 例 え ば , 「 立 ち 直 り の
シンボルと なり 得 る , 有 名 な 元 スポー ツ 選 手
に 出 演 し て も ら う の は ど う か? 」 と いっ た ア イ
デ ア も 出 さ れ る な ど , デ ザ イ ン の 確 定 ま で に
は 紆 余 曲 折 も あ り ま し た が , 無 事 に 完 成 し
ました。本 年 7月 以 降 ,様 々な場 所 に新 しい
ポ ス タ ー を 掲 示 し ま す の で , 皆 さ ま か ら の 反
響 を楽 しみにしております。
新 し い ポ ス タ ー が 掲 示 さ れ た 執 務 室
・ ・ ・
あかれんが 2021年 第 73号 《連 載 記 事 》-33-オ ン ラ イ ン 広 報 イ ベ ン ト 「 再 犯 防 止 っ て な
に ? 〜 誰 ひ と り 取 り 残 さ な い ま ち 、 そ こ で は
〜 」 を Y o u T u b e 法 務 省 チ ャ ン ネ ル で 生 配
信 したこと です。Yo uT ube上 での生 配 信 イ
ベント の開 催 は,当 係 としては初 めての試 み
で あ り , 内 容 の 企 画 か ら 撮 影 の 段 取 り ま で
ゼロから考 える 必 要 がありました。このほか,
地 方 の 取 組 を 紹 介 す る た め の 現 地 ロ ケ や ,
生 配 信 当 日 の 緊 張 感 な ど , 撮 影 終 了 ま で
は非 常 に大 変 な道 のり でしたが,多 くの皆 さ
まに視 聴 いただき,大 きな達 成 感 ややりがい
を感 じました。
本 年 度 に お い て も , Y o u T u b e 法 務 省 チ
ャ ン ネ ル を 活 用 し た 広 報 ・ 啓 発 イ ベ ン ト を 実
施 す る こ と を 予 定 し て お り ま す の で , お 楽 し
みに!
心 に 残 っ て い る エ ピ ソ ー ド
があれば教 えてくださいQ4当 係 の 業 務 は, 再 犯 防 止 推 進 白 書 の作
成 と い っ た 閣 議 決 定 を 要 す る 政 府 全 体 に
関 わ る 業 務 な ど , 省 内 各 部 局 や 他 省 庁 と
折 衝 を 行 う 業 務 が 多 く , ス ケ ー ル の 大 き な
仕 事 をすることができます。
また,広 報 ・啓 発 企 画 の実 施 など,ゼロか
ら 何 か を 生 み 出 す 業 務 が 多 い の も 特 徴 で
す。 内 容 の 企 画 から 完 成 に 至 る ま で の 段 取
り を 考 え る の は 大 変 で す が , 成 果 物 が 形 に
な っ た と き に は , 大 き な 達 成 感 を 感 じ ま す 。
特 に , 対 外 的 な ア ピ ー ル を 担 う 広 報 ・ 啓 発
企 画 に おい て は, 自 由 な 発 想 で 時 流 に 合 っ
た 企 画 を 考 える こと が でき, クリ エイ テ ィブ な
仕 事 ができる職 場 でもあります。
再 犯 防 止 推 進 第 二 係 の
やりがいって何 ?Q3オ ン ラ イン 広 報 イ ベ ン ト の チ ラ シ
「 第 1 回 法 遵 守 の 文 化 の た め の
グ ロ ー バ ル ユ ー ス フ ォ ー ラ ム 」 を 開 催 し ま す !
あかれんが 2021年 第 73号 《インフォメーション》-34-「第 1回 法 遵 守 の文 化 のためのグローバルユースフォーラム 」(英 語 名 : The 1s t
Global Youth Forum for a Culture of Lawfulness)は,「法 遵 守 の
文 化 」(※(注記))の醸 成 に向 けて,多 様 な価 値 観 やバックグラウンドを持 つ世 界 各 国 の若
者 が,社 会 における様 々な問 題 について真 摯 に議 論 し,将 来 につながるネットワーク
を築 く場 です。国 際 感 覚 を有 する人 材 を育 成 するとともに,若 い世 代 に,主 に犯 罪
防 止 ・刑 事 司 法 分 野 に関 する理 解 を深 めてもらうことを通 じて,司 法 分 野 における
国 際 業 務 に対 して若 者 に関 心 を持 ってもらう重 要 かつ貴 重 な機 会 となります。
詳 細 が決 まり次 第 ,ホームページ等 でお知 らせいたします。
【日 時 】令 和 3 年 10月 9日 (土 ),10日 (日 )
【場 所 】東 京 都 内
【全 体 テーマ】多 様 性 と包 摂 性 のある社 会 に向 けた若 者 の役 割
【個 別 テーマ】1成 年 年 齢 に達 することと社 会 への参 画
2コロナ後 の犯 罪 防 止 ・刑 事 司 法 (包 摂 的 社 会 の実 現 に向 けた若
者 の役 割 )
(※(注記))「法 遵 守 の 文 化 」 (英 語 名 : a Cultu r e o f La wfulnes s )と は,国 民 が, 法 や その執
行 が公 正 ・公 平 であると信 頼 し,それゆえこれらを尊 重 する文 化 のことを指 します。
京 都 コングレス・ユースフォーラム(令 和 3年 2 月 27日 〜28日 開 催 )
開 会 式 の 様 子 分 科 会 の 様 子