第27回コミッションにおける黒川次官ステイトメント
議長,ありがとうございます。
はじめに,第27回犯罪予防・刑事司法コミッションにおける本
セッションの議長に選任されましたことを心からお喜び申し上げた
いと思います。我が国の代表団による全面的な支援と協力をお約束
いたします。
また,本会議の準備に尽力された事務局の皆様にも感謝申し上げ
ます。
議長
日本で開催される第14回コングレスについて申し上げます。
コングレスは,5年に1度開催されていますが,60年以上にわ
たり,犯罪予防及び刑事司法の分野において,最大規模であり,か
つ最も多様性を持つ国連会議です。
従前のコミッションで決定されたとおり,第14回コングレスの
全体テーマは,
「犯罪防止,刑事司法及び法の支配の推進:2030
年アジェンダの達成に向けて」となっております。
会場については,昨年8月,我が国において,第14回コングレ
スを京都で開催する旨決定いたしました。
京都はかつての日本の首都であり,また主要な観光名所です。し
かし,1970年に第4回コングレスが開催された都市でもありま
す。我が国がコングレスを開催するのは今回が2度目であり,その
ような歴史的な都市でコングレスを開催するのは私たちにとって大
きな喜びです。
本セッションにおいて,第14回コングレスの開催地を公式に承
認し,正式な日程を決定することとなっております。
今朝の全体会合のセッションの直後に,我が国はM3ルームでコ
ングレスの準備状況に関するサイドイベントを行うことを予定して
います。そこで皆さんとお会いできることを楽しみにしております
し,2020年に京都で皆さんを歓迎したいと思います。
議長
第14回コングレスの全体テーマは,持続可能な開発目標,すな
わちSDGsと密接に関連するものです。
この点に関し,
我が国は,
タイ政府及びUNODCによって共同開催された持続可能な開発,
犯罪防止及び平和社会についての会議を例とする加盟国の取組を歓
迎いたします。
SDGsを達成するため,我が国は,政府だけでなく,その他の
関係者によって,数多くの幅広い施策を講じてきました。
昨年12月,我が国の政府は,8つの優先分野を定めた「SDG
sアクションプラン2018」をとりまとめました。
これらの分野のうちの1つに,
「平和と安全・安心な社会の実現」
があります。この分野は,持続可能な開発の根幹であるゴール16
に対応しているものです。この点に関し,我が国は,法遵守の文化
の醸成により,法の支配を社会全体に浸透させることの重要性を強
調したいと思います。
議長
2020年は,SDGsの採択から5年を迎え,また目標とされ
た2030年まであと10年という節目の年です。
第14回コングレスは,この5年間に行われた歩みを振り返り,
次の10年の課題を明らかにする良い機会になると考えております。
さらには,2020年コングレスの先を見据えて若者を関与させ,
共通目標の達成に向けて若者と協働する方策を模索することが重要
です。
私たちは,第14回コングレスがその良い機会にもなると強く信
じており,UNODCと緊密に連携しながら,ユースフォーラムを
開催することを決定しました。
我が国は,次回のコングレスを成功裡に終えるため,あらゆる努
力をし続けていく所存です。
ご静聴ありがとうございました。