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女性検事の仕事と子育て
さいたま地方検察庁刑事部検事 岡村 寛子
(平成12年任官)
私は,任官7年目で出産し,約1年の育児休業を取得して職
場に復帰した。上司の配慮もあって,比較的,穏やかなペース
で職場復帰を果たすことができたと思う。
子育てと仕事の両立は,並大抵のことではない。日の出前か
ら起きて,家事をこなし,子供の朝食,夕食を作り,子供が泣き
叫ぶ中,心を鬼にして出勤し,子供が熱を出したとの保育園か
らの連絡があれば,すぐに子供を迎えに行かなければならな
い。どれだけ疲れていても,子供と触れあえる貴重な時間を大
切にしなければならない。とても大変だけれど,これまでやって
こられた。毎朝,子供を保育園へ送り届けてくれる夫,上司,同
僚等周囲の理解と協力があったからこそだと思い,感謝してい
る。この経験をいかして,今後は,女性職員にとってより働きや
すい環境作りへの取組,例えば,各家庭の事情を勘案して
チームとしてサポートするという体制をより充実させるなど,職
員の家庭に突発的な事情が生じても,安心して周囲に仕事を
任せられるような環境整備に向けた提言もしていきたいと思う。
検事の仕事は,男女の別を問わない。女性であっても,子育
てをしていても,やる気さえあれば,自分がやりたいと思う仕事
を与えてもらえる。能力を発揮するチャンスを平等に与えてもら
える,数少ない職場ではないかと思う。
これからも,壁にぶつかることがあるのだろうけど,やりがい
のあるこの仕事を生涯の仕事として続けたいと思っている。

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