令和7年9月中国際収支状況(速報)の概要

令和7年11月11日

財務省

令和7年9月中国際収支状況(速報)の概要

I経常収支

経常収支の内訳
金額	前年同月比
貿易・サービス収支			214億円	+6,971億円	(黒字転化)
	貿易収支		2,360億円	+5,981億円	(黒字転化)
		輸出	9兆4,497億円	+7,479億円	(+8.6%増加)
		輸入	9兆2,137億円	+1,498億円	(+1.7%増加)
	サービス収支		▲さんかく2,146億円	+990億円	(赤字幅縮小)
第一次所得収支			4兆9,497億円	+2兆2,343億円	(黒字幅拡大)
第二次所得収支			▲さんかく4,878億円	+143億円	(赤字幅縮小)
経常収支			4兆4,833億円	+2兆9,458億円	(黒字幅拡大)

「経常収支」は、「第一次所得収支」が黒字幅を拡大したこと等から、黒字幅を拡大した。

1.貿易・サービス収支:214億円の黒字(前年同月比+6,971億円黒字転化)

「貿易収支」が黒字に転化したこと等から、「貿易・サービス収支」は黒字に転化した。

(1) 貿易収支:2,360億円の黒字(前年同月比+5,981億円黒字転化)

輸出額の増加が輸入額の増加を上回ったことから、「貿易収支」は黒字に転化した。

輸出:9兆4,497億円(前年同月比+7,479億円[+8.6%]増加、5か月ぶりの増加)
輸入:9兆2,137億円(前年同月比+1,498億円[+1.7%]増加、6か月ぶりの増加)

[参考1]令和7年9月分貿易統計(通関ベース:財務省関税局10月30日付公表)

(1) 輸出:9兆4,133億円(確報値:前年同月比+3,764億円[+4.2%]増加、数量:同▲さんかく1.0%減少、価格:同+5.3%増加)

「商品別」では、半導体等電子部品(同+700億円[+12.6%])、鉱物性燃料(同+415億円[+46.8%])、原料品(同+334億円[+26.5%])等が増加。
「主要地域別」では、対アジア(同+4,338億円[+9.2%])、西欧(同+754億円[+7.7%])等が増加。

(2) 輸入:9兆6,506億円(9桁速報値:前年同月比+3,076億円[+3.3%]増加、数量:同+5.9%増加、価格:同▲さんかく2.4%減少)

「商品別」では、電算機類(含周辺機器)(同+720億円[+28.0%]、数量:同+46.6%)、通信機(同+609億円[+14.7%])、航空機類(同+485億円[+205.6%])等が増加。
「主要地域別」では、対アジア(同+2,796億円[+6.0%])、西欧(同+1,505億円[+12.9%])等が増加。

[参考2]原油価格(価格は石油連盟資料による、前年同月比は財務省で算出)

ドルベース:73.03米ドル/バレル(前年同月比▲さんかく11.8%)
円ベース:67,797円/キロリットル(前年同月比▲さんかく9.8%)

(2) サービス収支:▲さんかく2,146億円の赤字(前年同月比+990億円赤字幅縮小)

「その他サービス収支」が赤字幅を縮小したこと等から、「サービス収支」は赤字幅を縮小した。

[参考3]訪日外国人旅行者数(9月):3,266,800人(前年同月比+13.7%)

出国日本人数(9月):1,394,500人(前年同月比+15.0%)

(出典:日本政府観光局(JNTO))

2.第一次所得収支:4兆9,497億円の黒字(前年同月比+2兆2,343億円黒字幅拡大)

「直接投資収益」が黒字幅を拡大したこと等から、「第一次所得収支」は黒字幅を拡大した。

[画像:経常収支の推移]

[画像:経常収支の推移(季節調整値)]

II金融収支

金融収支の内訳
		9月	前月
直接投資		2兆0,363億円	2兆5,402億円
証券投資		9兆1,048億円	▲さんかく1兆6,945億円
	株式・投資ファンド持分	4兆2,614億円	▲さんかく4,212億円
	中長期債	2兆0,554億円	▲さんかく1,684億円
	短期債	2兆7,880億円	▲さんかく1兆1,048億円
金融派生商品		2,386億円	5,929億円
その他投資		▲さんかく5兆2,050億円	▲さんかく2,722億円
外貨準備		6,034億円	5,978億円
金融収支		6兆7,782億円	1兆7,642億円

「証券投資」において純資産が増加したこと等から、「金融収支」は純資産が6兆7,782億円増加した。

1.金融収支・資産(居住者による投資)

(1) 対外直接投資:2兆2,454億円の資産増

本邦企業による海外企業の増資引受け等がみられ、資産増(実行超)となった。

(2) 対外株式・投資ファンド持分投資:7,470億円の資産増

投資信託委託会社等が買い越しとなったこと等から、資産増(取得超)となった。

(3) 対外中長期債投資:2兆1,258億円の資産増

金融商品取引業者が買い越しとなったこと等から、資産増(取得超)となった。

2.金融収支・負債(非居住者からの投資)

(1) 対内直接投資:2,091億円の負債増

海外企業による本邦企業の増資引受け等がみられ、負債増(実行超)となった。

(2) 対内株式・投資ファンド持分投資:▲さんかく3兆5,144億円の負債減

銀行業等の業種において売り越しとなったことから、負債減(処分超)となった。

(3) 対内中長期債投資:704億円の負債増

その他債券等が買い越しとなったこと等から、負債増(取得超)となった。

[参考4]ドル・円相場(インターバンク直物相場・東京市場中心値の月中平均レート)

147.94円/米ドル(前年同月:143.38円/米ドル、前年同月比3.2%の円安)

ユーロ・円相場(インターバンク直物相場・東京市場17:00現在レートの月中平均レート)

173.53円/ユーロ(前年同月:159.12円/ユーロ、前年同月比9.1%の円安)