しかく実施主体:
(一社)みやぎ大崎観光公社 しかくダム活用箇所:管理用道路(閉鎖区域)
しかく所在地:宮城県大崎市 しかくダム管理者:国土交通省東北地方整備局鳴子ダム管理所
しかくダム完成年度:1957(昭和 32)年 しかくダム形態:アーチ式ダム
しかく取り組みの概要
・ツアー形態は、ダム直下までバスで直行するものと、集合地点から徒歩でダム直下に向かう 2 種類が実施し
ている。バスツアーでは、管理所職員が同行しガイドを担当。ウォーキングツアーでは、インストラクター
がガイド兼任しており、公社からインストラクターへ謝金を提供している。閉鎖区域の門扉の鍵は、管理所
より公社へ実施毎貸与される。
・過去のツアー参加者には毎回ダイレクトメールを送付することで、リピーターを獲得している。
・2022(令和 4)年冬季に、鳴子温泉の宿泊者に限定した、1 日 1 組限定の特別高付加価値型ツアーを開催予
定。ダムの特別体験メニューとして、湖面遊覧、インクラインの活用等を行う。
しかく取り組みのポイント
12016(平成 28)年の選奨土木遺産認定後、継続して春・秋にツアーを実施。近年のツアーは毎回概ね満員
であり、リピーターも多く獲得。
(ツアーは社会実験として選奨土木遺産認定前より実施。)2酒造会社がダムに貯蔵している日本酒を、みやぎ大崎観光公社が一定数買い取り、ダムツアー参加者限定で
販売。
3コロナ対策としてイヤホンガイドを導入。説明時に密になることを防止。
4地元鳴子温泉への誘客を重要な視点と捉えて、ツアーを企画催行。
観光公社主催による継続的なダムツアーの開催
鳴子ダム
ダムツアー(秋季)の募集チラシ
すだれ放流(点検放流として毎年春実施)
出典:みやぎ大崎観光公社
ダムツアーの実施状況
しかく人・組織・(一社)みやぎ大崎観光公社(第二種旅行業)がダム直下へのツアー(バス・徒歩の2形態)を企画・催行。
・バスツアーでは、鳴子ダム管理所職員が同行。管理所が外注したガイドが施設説明を担当している。
・ウォーキングツアーでは、鳴子温泉もりたびの会がガイド兼インストラクターとして同行している。
しかくしくみ
〔事業スキーム〕
・みやぎ大崎観光公社が企画・参加者募集・催行を担い、鳴子ダム管理所へ閉鎖区域の利用を申請し許可を得
て実施している。例年、すだれ放流の時期(春)と紅葉期(秋)に実施している。
・閉鎖区域の鍵の管理について、バスツアー型では、ダム職員が同行し実施。ウォーキングツアーでは、担当
する団体へ利用の都度鍵を貸し出している。この際、ダム職員は同行しない。
・ウォーキングツアーに使用するノルディックポールは、インストラクターが無料で貸出を行っている。
・ツアーの際、公社からは多くて 2 名同行している。
・ガイド説明時にイヤホンガイドを使用することで、ガイド時の密となる状況を避けている。
・ダムツアー参加者に、管理所よりダムカードとダムノートを提供している。
しかく施設対策
〔施設整備〕
・小水力発電所の工事用道路を、地元協議により管理用道路として残置。現在ツアーで利用している。
・ダム直下へ至る管理用道路の法面に、土砂崩れを抑制する工事を実施した。
しかく地域連携方策
・観光公社のツアー実施目的は、鳴子温泉地区への来訪者を増やすことである。そのため、ツアーは赤字にな
らなければ良い(儲けを求めない)というスタンスで実施している。
・2022(令和 4)年冬季には、宿泊型・高付加価値化型ツアーとして、1 日 1 組限定のダム堤体見学ツアーを
開催予定である。
地元観光タクシーにより希望する地区の見学送迎、
湖面遊覧やインクラインの利用を行う。
より地域貢献に資するツアーを模索している。
しかく取り組みの成果
・仙台市や宮城県内からの参加者の他、北海道からも来訪がある。
・参加者に DM を送付し、リピーターを獲得している。毎回 3 割以上がリピーターである。
〔運営計画〕
・ツアーは事前予約、事前支払いとしている。日本酒販売も事前予約制である。
・ダム管理所と大崎市が協定を締結し、実証試験として、酒造会社が、
ダム点検用トンネルに日本酒を貯蔵している。
・上記の所蔵している日本酒の一定数を公社が買い取り、ダムツアー
参加者限定で販売している。

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /