Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism
高齢期の健康で快適な暮らしのための
住まいの改修ガイドラインの概要
福祉その他
医療
年金
1人当たり
社会保障給付費020406080100120140020406080100120140
1950年
(昭和25年)
1960年
(昭和35年)
1970年
(昭和45年)
1980年
(昭和55年)
1990年
(平成2年)
2000年
(平成12年)
2010年
(平成22年)
(万円)
(兆円)
単独
夫婦のみ
夫婦と子
ひとり親と子
その他05,000
10,000
15,000
20,000
25,000
2015年
(平成27年)
2020年
(平成32年)
2025年
(平成37年)
2030年
(平成42年)
2035年
(平成47年)
2040年
(平成52年)
(世帯)
しろまる単身や夫婦のみの高齢者が増える。
しろまる団塊の世代の高齢化を背景に、都市圏を中心に後期高齢者が増える。
しろまる医療・介護サービスの需要増に伴い、社会保障費が増える。
第1.ガイドライン策定の背景2(1)社会の状況
出典:国立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数の将来推計」
(平成30年推計)
出典:国立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数の将来推計」
(平成30年推計)
出典:国立社会保障・人口問題研究所「社会保障費用統計」(平成28年度)
出典:国立社会保障・人口問題研究所「社会保障費用統計」(平成28年度)
しかく65歳以上の高齢者世帯における家族構成別世帯数の推移
しかく65歳以上の高齢者世帯における家族構成別世帯数の推移 しかく社会保障給付費の推移
しかく社会保障給付費の推移
39.0%
69.9%
82.9%
92.0%
100.0%
単独世帯
夫婦のみ
・2016年度の社会保障給付費の総額は116兆円。
・国民1人当たり92万1,000円、1世帯当たり227万
4,100円である。
・「医療」が32.8%、「年金」が46.5%、「福祉その他」
が20.6%である。高齢者のみ世帯高齢者のみ世帯
しろまる長寿命化により、退職後の期間がのび、元気な高齢者も増えている。
しろまる高齢者の多くが自宅での居住を希望する中で、住まいの備えが必要。
しろまる活動的で、介護に備える意識が高い団塊世代以降の高齢者の特徴を踏まえる必要。
第1.ガイドライン策定の背景3(2)高齢者の状況
しかく夫婦の平均的な生涯の姿の変遷(妻の年齢)
しかく夫婦の平均的な生涯の姿の変遷(妻の年齢)
出典:内閣府「第8回高齢者の生活と意識に関する国際比較調査結果」
(平成27年度)
出典:内閣府「第8回高齢者の生活と意識に関する国際比較調査結果」
(平成27年度)
しかく身体機能が低下した場合の住宅
しかく身体機能が低下した場合の住宅
現在のまま、
自宅に留まりたい
49.3%
改築の上、
自宅に留まり
たい
15.8%
子供の住宅へ
引っ越したい1.0%高齢者用住宅へ
引っ越したい9.7%老人ホームへ
入居したい
14.8%
病院に
入院したい3.3%その他5.7%無回答0.5%自宅での居住継続
希望が65%
自宅での居住継続
希望が65%
結婚夫定年
退職
末子
結婚
夫死亡
妻死亡
0歳 10歳 20歳 30歳 40歳 50歳 60歳 70歳 80歳 90歳 100歳
1971年生まれ
(団塊ジュニアの世代)
1947年生まれ
(団塊の世代)
1924年生まれ
出典:厚生労働白書(平成15年版)(厚生労働省大臣官房統計情報部「人口動態調査」
「簡易生命表」、国立社会保障・人口問題研究所「将来人口推 計」「第11回出生
動向基本調査」から政策統括官付政策評価官室作成 )
出典:厚生労働白書(平成15年版)(厚生労働省大臣官房統計情報部「人口動態調査」
「簡易生命表」、国立社会保障・人口問題研究所「将来人口推 計」「第11回出生
動向基本調査」から政策統括官付政策評価官室作成 )
退職後の期間は
徐々に長期化
退職後の期間は
徐々に長期化
19年
19年
22年
22年
28年
28年
52歳
52歳
71歳
71歳
57歳
57歳 79歳
79歳
58歳
58歳 86歳
86歳
溺死
46.4%
その他の
不慮の窒息
27.6%
転倒・転落
19.6%
火災等 5.0%
その他1.5%0 4,000 8,000 12,000
家庭内事故
11,879人
交通事故
2,883人
(人)
H11(1999)年
基準5%H4(1992)年
基準19%S55(1980)年
基準37%どの基準も
満たさない
住宅39%しろまる高齢者の多くが持ち家に住んでおり、古い住宅はバリアフリーや断熱の性能が低い。
しろまる高齢期の生活ではヒートショック、けが、病気等を防ぐため、住まいの環境が重要。
しろまる子育て期に建てた広い家は、単身や夫婦の高齢者にとって維持管理の負担が重い。
しろまる気力や体力、金銭面でも余裕のある早い段階で高齢期の住まい方を選択する必要。
第1.ガイドライン策定の背景4(3)高齢者の住まいの状況
出典:人口動態調査(平成29年)
出典:人口動態調査(平成29年)
しかく65歳以上の高齢者の不慮の死亡事故
しかく65歳以上の高齢者の不慮の死亡事故
しかく住宅ストック約5,000万戸の断熱性能
しかく住宅ストック約5,000万戸の断熱性能
出典:国交省「既存住宅ストックの現状について」
出典:国交省「既存住宅ストックの現状について」
日本の住宅の約4割
は「無断熱」状態
日本の住宅の約4割
は「無断熱」状態
H11(1999)年基準5%家庭内事故
11,879人
家庭内事故
11,879人
交通事故
2,883人
交通事故
2,883人
特に多い「溺死」は、
ヒートショック等疾患も要因
特に多い「溺死」は、
ヒートショック等疾患も要因<<
溺 死
46.4%
溺 死
46.4%
第2.ガイドラインの目的と概要5(1)ガイドラインの目的
しろまる長期間の退職後の暮らしをより健康で快適な豊かなもの
にするためには、住まいの備えが不可欠。
しろまる高齢期にさしかかる前の可能な限り早い段階において、
自らの判断に基づき、高齢期の住まいや住まい方を選択
し、必要な場合には住まいの改修を行うことが望ましい。
⇒本ガイドラインは、プレシニア・アクティブシニアを主
な対象として、高齢期に備えた既存住宅の改修に関する配
慮事項を示す。
しろまる長期間の退職後の暮らしをより健康で快適な豊かなもの
にするためには、住まいの備えが不可欠。
しろまる高齢期にさしかかる前の可能な限り早い段階において、
自らの判断に基づき、高齢期の住まいや住まい方を選択
し、必要な場合には住まいの改修を行うことが望ましい。
⇒本ガイドラインは、プレシニア・アクティブシニアを主
な対象として、高齢期に備えた既存住宅の改修に関する配
慮事項を示す。
持ち家
(一戸建て)
72.9%
持ち家
(共同住宅)8.6%持ち家
(その他)
1.0% 借家
17.5%
しかく高齢者のいる世帯の住宅の所有・建て方
しかく高齢者のいる世帯の住宅の所有・建て方
出典:住宅・土地統計調査(平成25年)
出典:住宅・土地統計調査(平成25年)
持ち家(戸建て)
72.9%
持ち家(戸建て)
72.9%
第2.ガイドラインの目的と概要6(2)ガイドラインの主な対象
うち、昭和55年以前に建築された住宅が49.3%
...旧耐震基準であり、バリアフリー、断熱、設備等で劣る
対象とする住宅
高齢者の多くが暮らす持ち家の戸建住宅が主な対象
(注記)マンションや賃貸住宅など、全ての住宅で援用可能
対象者 高齢期の住まいの備えは、
早い時期に行うことが望ましい
フレイル・要介護
50歳 65歳 75歳 100歳
プレシニア
アクティブ
シニア
主な対象者
S55以前
S55以前
S56以降
S56以降
第2.ガイドラインの目的と概要7(3)ガイドラインが目指す住まいのイメージ
しろまる自立して自分らしく暮らせる「住まい」
しろまる自立して自分らしく暮らせる「住まい」
しろまる長く健康に暮らせる「住まい」
しろまる介護期になっても暮らせる「住まい」 しろまる次世代に継承できる良質な「住まい」
外出、趣味、交流など豊かな高齢期の
ライフスタイルに応じた空間を確保
長寿命化に対応し、子どもや
孫にとっても住みやすい
手すりの設置や福祉用具の使用など
軽微な対応で暮らしつづけられる
安全・安心で、身体的・経済的な
負担が少なく、外出や家事に便利
1)高齢期の住まい・住まい方の自己選択
2)高齢期の住まい・住まい方の専門家への相談
改修・建替え・住替え等の多様な手段について
高齢者やその家族が、多面的に検討し判断することが必要
改修・建替え・住替え等の多様な手段について
高齢者やその家族が、多面的に検討し判断することが必要
第2.ガイドラインの目的と概要8(4)改修を選択する際の留意点
自らの意向
自らの
心身状況
自らの
経済状況
家族の状況 住宅の状況 地域の状況
専門家や専門家による相談窓口に相談し、
・多様な視点から情報を整理(アセスメント)を行うこ
とが望ましい
・住宅の劣化や不具合の発生等の把握(インスペクショ
ン)もあわせて行うことが望ましい
専門家や専門家による相談窓口に相談し、
・多様な視点から情報を整理(アセスメント)を行うこ
とが望ましい
・住宅の劣化や不具合の発生等の把握(インスペクショ
ン)もあわせて行うことが望ましい
建築、資産活用、法律等の専門家
必要に応じ、医療・介護等の専門家
建築、資産活用、法律等の専門家
必要に応じ、医療・介護等の専門家
第2.ガイドラインの目的と概要
(5)ガイドラインの活用方法
1)高齢期を迎える居住者
1)高齢期を迎える居住者
2)専門家・事業者
2)専門家・事業者
3)地方公共団体
3)地方公共団体
くろまる高齢期を迎えるにあたってどのような住まいの備えが必要かを考えるためのチェックリス
トとして本ガイドラインの活用が期待される。
くろまる改修を行うことを決めている場合には、実施する改修内容の検討や事業者と相談する際の
参考資料として活用することが期待される。
くろまる住宅部局や健康・福祉部局などが連携し、高齢期を迎える前の市民に対するセミナーの開
催などの普及啓発や住まい相談に本ガイドラインを活用することが期待される。
くろまる高齢期の住まいや住まい方について相談を受ける専門家は、住まいの備えの必要性、改修、
住替え、建替えなどの選択肢のメリットや内容を相談者に十分に説明し、適切な提案がで
きるようにするための参考資料として活用することが期待される。
くろまる住まいの改修に関する事業者は、改修の提案やその効果を説明するための材料として活用
することが期待される。
くろまるさらに、本ガイドラインを活用し、企業の退職前研修や地域の高齢者向けセミナーなどに
おいて、早めの住まいの備えの重要性に関する周知普及を行うことも考えられる。9 配慮項目 概 要
特に重
要と考
えられ
る項目
1温熱環境
• 開口部など住宅の断熱性を高め、暖冷房設備を適切に設置する
• 居室と非居室の間で過度な温度差を生じさせない
くろまる
2外出のしやすさ
• 玄関や勝手口から道路まで安心して移動できるようにする
• 外出や来訪のしやすい玄関とする
くろまる
3トイレ・浴室の利
用のしやすさ
• 寝室からトイレまで行きやすくする
• トイレ、脱衣室や浴室の温熱・バリアフリー環境を確保する
くろまる
4日常生活空間の合
理化
• 日常的な生活空間を同じ階にまとめる
• よく利用する空間を一体的にし、広く使えるようにする
くろまる
5主要動線上のバリ
アフリー
• 日常生活において家事、外出、トイレなどによく利用する動線
をバリアフリー化する
6設備の導入・更新
• 安全性が高く、使いやすい、メンテナンスが容易な設備を導入
または更新する
7光・音・匂い・湿
度など
• 日照、採光、遮音、通風など適切な室内環境を確保する
8余剰空間の活用 • 余った部屋を収納、趣味、交流などの空間として利用する10第3 .配慮事項 (項目一覧)
第3 .配慮事項 1温熱環境
• 住まいで過ごす時間が長くなる
• ヒートショックや熱中症などにかかりやすくなる
• 健康の維持に有用な家事などが負担になる
→適切な温熱環境の確保が必要
• 運動機能の維持と健康で自立した期間の延伸
• 血圧低減効果やヒートショック・熱中症の防止
• 室温調節が難しくなった場合の適切な環境確保
• 断熱性や設備効率の向上による光熱費の抑制
<改修方法の例>(★は代表的な例)
★居室の開口部の断熱化(内窓・高断熱サッシ等)
★非居室の開口部の断熱化(同上)、暖冷房設備の設置
★居室への暖冷房設備の設置及び暖冷房が非居室にも
とどく間取りの工夫
☆外壁、屋根や天井、床の断熱化
☆自動制御や遠隔操作の可能な暖冷房設備や省エネ性
能の高い暖冷房設備の設置
☆熱交換型換気設備の設置
☆タイル張りの浴室のユニットバス化
<ポイント>
・開口部など住宅の断熱性を高めるとともに、暖冷房設備を適切に設置する
・居室と非居室(廊下、トイレ、浴室など)との間で過度な温度差を生じさせない
・非居室も含めた暖冷房を行えるように間取りなどを工夫をする
◇改修例のイメージ
★居室の開口部の断熱化(内窓の設置)11必要性 効果
取り組むべき内容
高齢期の生活においては、
出典:高齢者住宅推進機構
「リフォーム&住み替えガイドブック」(H27.3)
第3 .配慮事項 2外出のしやすさ
• 外出は、孤立の回避や生きがいにつながる
• 住宅内や外構の段差などが外出の妨げとなる
• 外出が減ると、歩行障害や認知症リスクが高まる
→外出しやすい環境の確保が必要
必要性
• 家族や地域との交流の促進による生活の充実
• 運動機能や意欲の低下を予防し健康で自立した期
間の延伸
• 心身機能が衰えた場合にも、外出の容易化
効果
取り組むべき内容
高齢期の生活においては、
◇改修例のイメージ
★玄関から道路までの段差解消
★照明の設置
★手すりの設置12<改修方法の例>(★は代表的な例)
★玄関から道路までの段差解消や手すり・照明の
設置
★玄関のスペース(土間)の広さの確保
(下駄箱の大きさや配置の見直し等)
★上がり框付近の縦手すり(下地)やベンチ設置
★縁側や掃き出し窓にデッキ・スロープを設置
☆玄関内側の収納スペースの確保
☆玄関近くへの電源や宅配BOXの設置
☆玄関扉や門扉の引き戸化
☆駐車スペースのゆとりの確保
<ポイント>
・玄関や勝手口から道路まで安心して移動できるようにする
・外出や来訪しやすい玄関とする
・玄関の改修が難しい場合、縁側や掃出し窓からバリアフリーの経路を確保する
第3 .配慮事項 3トイレ・浴室の利用しやすさ
• 自分でトイレを利用できることが、自立に不可欠
• トイレや浴室の利用は、健康にも重要である
• 排泄介助のしやすさが、在宅継続の可能性を左右
→トイレ・浴室の利用しやすい環境の確保が必要
• トイレや浴室の安心・快適性の向上と日常生活
のストレスや負担の軽減
• 心身機能が衰えた場合にも自宅で生活できる期
間の延伸
◇改修例の
イメージ13<改修方法の例>( ★は代表的な例)
★寝室(トイレに近い部屋を設定)からトイレ
までの手すり設置、段差解消、照明増設等
★トイレ・浴室内の段差解消、広さ確保、手す
り(下地)、手洗い器の設置
★トイレ、浴室、洗面・脱衣室などの間仕切り
壁の撤去による一体化(隣接している場合)
★浴室やトイレに適切な暖冷房設備の設置
☆トイレの横方向の出入口の設置や引き戸化
☆トイレや浴室の設備機器の更新
必要性 効果
取り組むべき内容
高齢期の生活においては、
<ポイント>
・夜間にも寝室からトイレまで行きやすい環境を整える
・トイレや浴室を安全・安心に利用できるようバリアフリー環境を整える
・ヒートショック防止のため、適切な温熱環境を確保する
☆横方向の
出入口の設置、
引き戸化
★広さ
確保
★段差解消
★手すり
の設置
☆設備機器の更新
★暖房設備
の設置
★手洗い器
の設置
第3 .配慮事項 4日常生活空間の合理化
• 子育て期に合わせた広い住宅の維持管理が負担
• 階段の昇降、布団や洗濯物の運搬等が負担になる
• 家事等の適度な活動の継続が健康維持に繋がる
→日常生活空間の合理化が必要
• 開放的で快適な生活空間の実現
• 運動機能低下の予防と健康で自立した期間の延伸
• 心身機能が衰えた場合にも、自宅での生活継続の
容易化
◇改修例のイメージ14<改修方法の例>(★は代表的な例)
★玄関・トイレ・浴室・リビン
グ・キッチンと同じ階の部屋を
寝室として利用
★引き戸への変更、間仕切り壁の
撤去、家具の配置がえ等による
生活空間の一体化
☆そうじのしやすい床仕上げ
☆減築による平屋化
必要性 効果
取り組むべき内容
高齢期の生活においては、
<ポイント>
・日常的な生活空間を同じ階にする
・日常的によく利用するスペースの間仕切り等を少なくし、広々と一定的に利用する
★トイレ・浴室・リビング・キッチン
と同じ階の部屋を寝室に利用
★生活空間の一体化廊下トイレD玄関
廊下
和室LK
収納LDK浴室トイレ玄関和室↓寝室廊下
洗面
脱衣
洗面
脱衣
浴室
<Before> <After>
収納
第3 .配慮事項 5主要動線上のバリアフリー
• 小さな段差や暗がりでも、事故が起きやすくなる
• 事故を契機に、日常生活動作ができなくなり、さ
らなる心身の衰えにつながり得る
→移動しやすく転倒しにくい環境の確保が必要
• 転倒等の事故の防止と健康に自立して生活でき
る期間の延伸
• 歩行が不自由になった場合にも、簡易な対応に
よる円滑な移動の実現
◇改修例の
イメージ
★引き戸化
★段差解消
☆コンセント位
置の付け替え15<改修方法の例>(★は代表的な例)
★部屋の出入り口の引き戸化
★主要な動線の段差解消
★主要な動線の手がかりや手すり(下
地)の設置
☆滑りにくさや転倒時の衝撃に配慮した
床仕上げ
☆各室での十分な収納空間の確保
☆コンセント位置の変更や配線ルートの
確保(ケーブルを床に露出させない)
必要性 効果
取り組むべき内容
高齢期の生活においては、
<ポイント>
・日常生活で家事、外出、トイレなどによく利用する動線をバリアフリー化する
第3 .配慮事項 6設備の導入、更新
• 加齢に伴い、そうじや料理が負担になる
• 火気安全や緊急連絡、防犯への配慮が必要となる
• 情報通信技術の活用が豊かな生活につながり得る
→高齢期の生活に適した設備導入・更新が必要
• 安全・安心で、健康・快適な住まいの維持
• 日常的な家事等の負担軽減
• 光熱費等の削減と生活の利便性・安全性の向上
• 自宅で自立して生活できる期間の延伸16<改修方法の例>(★は代表的な例)
★トイレ、浴室、台所等の設備機器の更新
★電動シャッター、自動点灯照明、防犯カメラ、
ドアホン等の設置
★情報通信環境の整備
☆安全性の高い調理器具の導入
☆見守り機器や緊急通報システムの導入・準備
☆聞き取りやすい警報音の火災報知器の設置
☆湯温を適切に制御できる給湯器の導入
☆座って使える調理台・洗面台の導入
必要性 効果
取り組むべき内容
高齢期の生活においては、
<ポイント>
・防災性、防犯性の向上のため、安全で使いやすい設備を導入又は更新する
・生活の利便性の向上のため、そうじやメンテナンスが容易な設備を導入又は更新する
◇改修例のイメージ
出典:高齢者住宅協会より提供
しかくビルトイン食器洗機 しかく高断熱浴槽
出典:国交省「住宅リ
フォームガイドブック」
(H30年版)
第3 .配慮事項 7光・音・臭い・湿度等
• 住まいで過ごす時間が長くなる
• 視力・聴力等の感覚機能が低下・変化する
• 光、音、匂い、温湿度等の感覚に個人差が生じる
→長時間過ごしやすい快適な室内環境確保が必要
• 健康で快適な生活の実現
• 視力や聴力が低下した場合にも、生活の容易化
◇改修例のイメージ
★照明計画の工夫
☆開口部の位置や
大きさの変更
★間仕切り壁の撤去、引き戸化17<改修方法の例>(★は代表的な例)
★間仕切り壁の撤去等による採光・通風
の確保
★照明計画の工夫による、落ち着いた雰
囲気と手元の明るさの確保
★吸音・遮音・調湿・防臭などの機能の
ある内装材への変更
☆開口部へのルーバーや日除け等の設置
☆開口部の位置や大きさの変更による日
照・通風・採光・眺望の確保
必要性 効果
取り組むべき内容
高齢期の生活においては、
<ポイント>
・長く過ごす空間を中心に、日照、採光、遮音、通風など適切な室内環境を確保する
・適切な室内環境の確保のため、間仕切りの撤去や照明の工夫、内装材の変更等を行う
第3 .配慮事項 8余剰空間の活用
• 子ども部屋など使わない部屋ができる
• 趣味や交流を楽しむ時間が確保しやすくなる
• 地域から孤立すると生活が困難になることもある
→高齢期の豊かな生活を楽しめる環境の確保が必要
• ライフスタイルに応じた豊かな生活の実現
• 孤立の防止と自宅で生活できる期間の延伸
• 介助が必要になった場合の外部の介護サービス
活用の容易化
◇改修例のイメージ18★余剰室を趣味室等として利用
☆近所との交流を楽しむ縁側の
整備
フレイル期以降
アクティブ期
寝室
として利用
☆リビングを通らず屋外に直
接出入りできる動線の確保
介護サービスの動線
地域交流 緊急時の対応
玄関 玄関
リビング リビング
<改修方法の例>(★は代表的な例)
★余った部屋を納戸や収納庫として活
用(生活空間に物を置かない)
★余った部屋を趣味室や教室などの空
間として利用
★余った部屋を客間や宿泊室などの空
間として利用
☆縁側やテラス等の半屋外空間の整備
☆寝室からリビング等を通らずに屋外
に直接出入りできる動線の確保
趣味室等
として利用
必要性 効果
取り組むべき内容
高齢期の生活においては、
<ポイント>
・余った部屋を収納、趣味、交流等の空間として利用する
・縁側やテラスなどの半屋外空間の整備を行う
和室
トイレ
洗面
脱衣
浴室
キッチン
ダイニング
玄関
キッチン
ダイニング
リビング 和室↓趣味室↓寝室
トイレ
洗面
脱衣
浴室
参考:空間別の改修方法の例19デッキや手すりの設置
水回りの集約等
寝室を1階かつトイレ
の近くに配置
<改修前> <改修後>
スロープの設置
廊下
階段
リビング
廊下
階段
生活空間の一体化
玄関

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