「石綿ばく露労働者に発生した疾病の認定基準に関する検討会」の検討結果の概要
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「石綿ばく露労働者に発生した疾病の認定基準に
関する検討会」の検討結果の概要
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検討会の設置
(1)
検討内容
石綿ばく露労働者に発生した疾病として、「石綿肺」、「肺がん」及び「(胸膜又は腹膜の)中皮腫」がある。今般、認定基準に具体的認定要件を定めていない心膜及び精巣鞘膜(せいそうしょうまく)の中皮腫を業務上として労災認定した事例があること、中皮腫に係る労災認定件数の増加が見込まれること等にかんがみ、中皮腫に係る認定要件の見直し検討を行うとともに、その他石綿と因果関係が認められる疾病の取扱いについて検討を行った。
(注)
現行認定基準(昭和53年10月23日付け基発第584号「石綿ばく露作業従事労働者に発生した疾病の業務上外の認定について」)においては、石綿との関連が明らかにされている主な疾病として、「石綿肺」、「肺がん」及び「胸膜又は腹膜の中皮腫」が掲げられている。
(2)
検討経過及び参集者
平成14年10月29日〜平成15年8月8日 計7回開催
参集者は
別紙のとおり。
2
検討結果の概要
検討会における検討結果の概要は以下のとおり。
(1)
石綿との関連が明らかな疾病として、「心膜、精巣鞘膜の中皮腫」を追加。
(2)
石綿との関連が明らかな疾病として、「良性石綿胸水」及び「びまん性胸膜肥厚」を追加。
(3)
石綿ばく露指標として重要な「胸膜プラーク(胸膜肥厚斑)」を、認定要件として独立させる。
(4)
中皮腫については、認定要件の一つである石綿ばく露作業への従事期間を、「5年以上」から「1年以上」に短縮。
(5)
石綿ばく露作業の例示を見直し、整理すべき。
(6)
肺がんについても、石綿ばく露作業への従事期間(肺がんは、10年)を除き、中皮腫の認定要件見直しに合わせて、認定要件を整理。
(7)
認定基準改正を契機に、石綿関連疾患及びその労災補償上の取扱いについて、関係労使のみならず、中皮腫の診断・治療に携わる者を含む、すべての医療関係者等への周知、徹底を図る。
石綿ばく露労働者に発生した疾病の認定基準に関する検討会
参集者名簿(五十音順)
氏名
役職等
専門
審良 正則
国立療養所近畿中央病院 放射線科医長
(放射線)
井内 康輝
広島大学医学部長
広島大学大学院医歯薬学総合研究科
病理学研究室教授
(病理)
岸本 卓巳
労働福祉事業団岡山労災病院内科部長
(臨床)
神山 宣彦
独立行政法人産業医学総合研究所
作業環境計測研究部長
(測定)
三浦溥太郎
国家公務員共済組合連合会横須賀共済病院
内科部長
(臨床)
◎にじゅうまる
森永 謙二
大阪府立成人病センター参事
(疫学)
◎にじゅうまる:座長
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