当サイトではJavaScriptを使用しております。ご利用のブラウザ環境によっては、機能が一部限定される場合があります。
ブラウザの設定でJavaScriptを有効にしていただくことにより、より快適にご利用いただけます。
26文科初第1414号
平成27年3月25日
各都道府県教育委員会
各都道府県知事
各構造改革特別区域法第12条第1項の認定を受けた地方公共団体の長
附属学校を置く各国立大学長 殿
各公私立高等専門学校長
独立行政法人国立高等専門学校機構理事長
独立行政法人海技教育機構理事長
文部科学省初等中等教育局長
小松 親次郎
(印影印刷)
高等学校等就学支援金の支給に関する法律施行規則の
一部を改正する省令の施行等について(通知)
平素より、高等学校等就学支援金の支給に関する法律(平成22年法律第18号)に関する事務に御協力いただきありがとうございます。この度、「高等学校等就学支援金の支給に関する法律施行規則の一部を改正する省令(平成27年文部科学省令第6号。以下「改正省令」という。)」が、平成27年3月19日に公布され、4月1日に施行されることとなりました(別添1)。また、「高等学校等就学支援金事務処理要領(新制度)」の改正も合わせて行いました(別添2)。
改正の概要等については、下記のとおりですので、事務処理上遺漏のないよう願います。
各都道府県教育委員会におかれては、域内の市町村教育委員会及び所管の関係学校に対して、各都道府県知事におかれては、所轄の関係学校及び学校法人等に対して、国立大学長及び独立行政法人国立高等専門学校機構理事長におかれては、その管下の関係学校に対して改正省令等の周知を図るとともに、適切な事務処理が図られるよう配慮願います。
記
1 高等学校等就学支援金の額に係る通知の削減
都道府県の受給権者に対する高等学校等就学支援金(以下「就学支援金」という。)の額の通知について、各年度の全ての就学支援金を支給したときの通知を廃止することとしたこと。(第八条関係)
2 受給資格の認定の申請、収入状況の届出に係る様式の簡素化
就学支援金の受給資格の認定の申請に係る様式と収入状況の届出に係る様式を統一するとともに、様式における保護者等の状況の記入方法を、記述させる方法から選択させる方法へ変更することとしたこと。(第三条第一項、第十条第二項、第十一条第一項及び第二項並びに様式第1号関係)
3 施行期日
改正省令は平成27年4月1日から施行することとしたこと。(附則関係)
改正後の様式による手続、受給資格の認定に係る審査の方法、留意点等について、「高等学校等就学支援金事務処理要領(新制度)(第二版)」において記載したため、各地方公共団体及び支給対象高等学校等の設置者においては、就学支援金の支給等に関する事務について、同要領等を踏まえ適切に処理すること。
1 高等学校等の生徒に係る経済的負担の軽減について
1 都道府県における授業料減免制度等の拡充
平成26年4月の国の制度改正では、公私間格差・都道府県格差の是正と、低所得世帯等への一層の支援充実による教育の実質的機会等を図るため、私立高等学校等に係る就学支援金の加算の拡充を行った。本制度改正と、各自治体の支援策とが一体となり、低所得世帯等の負担がより軽減されることが重要であり、この改正趣旨を踏まえ、本制度改正が確実に生徒・保護者等の経済的負担の軽減につながるよう、引き続き、国の支援の拡充によって生じた財源等を活用し、家庭の経済的負担の軽減策等の着実な実施をお願いしたい。
2 留年者、既卒者及び74単位を超える者の扱い
公立高校における留年者、既卒者及び74単位を超える者に対する授業料の徴収に係る扱いについて、平成25年度まで不徴収としていた自治体のいくつかで原則徴収する変更が見られた。平成25年度までの対応と同様に、既に授業料設定の変更、授業料減免措置の実施等により、生徒負担が生じないよう対応している都道府県も多くあるところ、未だ対応していない都道府県におかれては、平成25年度までの対応との継続性・整合性も考慮し、正当な理由なく新たに生徒負担を生じさせることのないよう、授業料設定の変更、授業料減免措置等の対応について、配慮をお願いしたい。
2 制度運用上の留意点について
1 多くの自治体で受給資格の認定のための申請や収入状況の届出に当たっては、書類の提出を封をした封筒で行う等、生徒・保護者等のプライバシーに配慮した形で事務が行われているが、引き続き、個人情報の取り扱いに十分留意するとともに、生徒・保護者等のプライバシーに配慮されたい。
2 市町村民税所得割額が確認できる書類(課税証明書、納税通知書、特別徴収税額の決定・変更通知書)の取得・提出に当たっては、他の支援制度で必要となる書類と重複する場合は提出を不要とするほか、各種証明書の発行を行う市区町村の担当部局と連携して生徒・保護者等の手数料の負担を軽減している自治体が見られる。引き続き、市区町村の担当部局と手続等について十分に調整を行い、各種証明書の発行・取得を円滑に実施されたい。
3 授業料の徴収時期について、公立高校の全日制や定時制では就学支援金の支給前に授業料の納付を求めるケースは見られなかったが、通信制や私立高校の一部では、授業料を徴収した後に就学支援金を還付する方式を採用するケースが見られた。原則、就学支援金は受給権者の授業料に係る債権の弁済に充てるものであることを踏まえ、例外的に授業料を徴収した後に就学支援金を還付する方式を採用する場合には、その授業料を負担することが困難な者に対しては、その徴収を就学支援金が支給されるまでの間、猶予するなど、生徒・保護者等の負担に十分に配慮されたい。
3 学校現場との適切な事務分担
申請書類の収集や認定事務等については、各自治体の実情に応じて学校現場と分担されて実施されているが、例えば、繁忙期には臨時的に学校現場に職員を配置するなど本制度に係る事務が過度に学校現場の負担とならないよう、その分担や業務体制を工夫されたい。
4 都道府県から市町村への事務・権限の移譲
市町村が設置した高等学校等の生徒に係る就学支援金の支給に関する権限については、条例による事務処理特例制度(地方教育行政の組織及び運営に関する法律(昭和31年法律第162号)第55条第1項)を活用することにより、学校設置者である市町村に移譲することが可能であることに留意されたい。
5 支給額の通知書の他の通知との併用
就学支援金の支給額の通知については、文部科学省から示した様式によるものではなくても、授業料等の納付通知に支給額を記載し、支給額の通知とすることも可能であることに留意されたい。
6 制度の周知
説明会の開催や資料の配付等、各自治体で本制度の周知に取り組んでいただいているが、受給対象となる者が円滑に手続できるよう、また、制度の不知等により支援の対象から漏れるようなことがないよう、引き続き、文部科学省作成のリーフレット等を活用し、受験生や生徒・保護者等に制度の手続等について十分周知されたい。なお、外国語版の受給資格の認定の申請等の様式及びリーフレットを作成したため、こちらも活用されたい。
〔参考〕文部科学省ホームページアドレス
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/mushouka/index.htm
【本件連絡先】
文部科学省初等中等教育局
財務課高校修学支援室
電話 03-6734-3578(直通)
初等中等教育局高校修学支援室
-- 登録:平成28年07月 --