鉱工業出荷内訳表、鉱工業総供給表の季節調整方法について
2022 年 5 月 11 日
(1) 手法
鉱工業出荷内訳表、鉱工業総供給表における季節調整方法については、米国センサス
局の X-12-ARIMA を利用し、季節要因に加え、曜日・祝祭日要因によっても調整を行って
います。
具体的には以下のとおりです。
季節調整済指数 = 原指数 ÷ (季節・曜日・祝祭日指数)
(2) スペックファイル
使用している X-12-ARIMA のスペックファイルの見本は以下のとおりです。
series { start = 2014.1
span = (2014.1,2021.12)
decimals = 1 }
transform { function = log }
arima { model = (0 1 1)(0 1 1) }
outlier { types = (all) }
regression { variables = (td1nolpyear)
save = (td hol)
user = (jap-hol)
usertype = holiday
start = 2014.1
file = "xxxxxxxxxxxxxxxxxxxx" }
forecast { maxlead = 12 }
estimate { save = ( mdl )
maxiter = 500 }
x11 { print = (none + d10 + d11 + d16)
save = (d10 d11 d16)
seasonalma=x11default }
(3) 季節指数等の運用
2022 年1月以降の季節指数は、暫定季節調整方式を採用しています。
具体的には、2021 年の季節要因と、上記(2)で推計されたパラメータとカレンダーか
ら計算した曜日・祝祭日要因から、季節指数を作成、利用しています。
(4) 異常値処理
2021 年の年間補正では、2020 年と同様、季節指数作成時に、総合及び下位の全系列ご
とに自動検出した異常値を用いて、異常値処理を行っています。
(注)2019 年以前の年間補正作業における季節調整では、
「出荷指数」については、鉱
工業総合で検出された異常値を配下の全系列に適用していたが、2020 年以降の年間補
正で計算した季節指数、
季調済指数については、
前年分以前の遡及訂正は行っていない。
参考:2021 年の年間補正において、鉱工業総合の各系列で自動検出された異常値
TC: temporary change,LS: level shift,AO: additive outlier
(5) 祝祭日変数の扱いについて
X-12-ARIMA における祝日の扱い
((2)スペックファイルの記述で、
「file="XXXXX..."」
の部分)については、以下のとおりです。
季節指数計算の対象期間(8年間)について、各年のそれぞれの月における平日(月
曜日から金曜日)が祝日になる日数(A)を数え、次に1月から 12 月それぞれにおける
8年間の祝日の平均値(B)を求めた後、各年におけるそれぞれの月の祝日日数(A)か
ら平均値(B)を差し引いた値を X-12-ARIMA に与えています。
異常値種 処理年月
LS 2019 10
TC 2020 04
TC 2020 05
TC 2021 09
TC 2020 03
LS 2020 04
TC 2020 05
LS 2014 04
LS 2019 10
AO 2020 04
TC 2020 05
AO 2021 09
AO 2021 10
AO 2014 03
LS 2019 10
TC 2020 04
TC 2020 05
TC 2021 09
LS 2014 04
LS 2019 10
AO 2020 04
TC 2020 05
AO 2021 09
AO 2021 10
AO 2020 02
TC 2020 05
輸入
系列名称
鉱工業出荷内訳表
鉱工業総供給表
出荷
輸出向け
国内向け
総供給
国産

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