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齋藤経済産業大臣の記者会見の概要

2024年1月27日(土曜日)
18時51分〜19時05分
於:石川県庁

冒頭発言

石川県出張について

皆様、お疲れ様です。昨日閣議決定された予備費におきまして、被災された事業者の方々の生業再建に向けた「なりわい補助金」や、 アーケード・街路灯の復旧に加えて集客イベントなどの賑わい創出も支援できる「被災商店街等再建支援事業」、また、伝統工芸の早期事業再開に向けた「伝統的工芸品産業支援補助金」を措置させていただきました。
早速、これらを被災地・被災企業に届けるべく、昨日は、第2回被災中小企業・小規模事業者等支援本部を経済産業省において開催いたしまして、ワンチームとして対応いただく自治体や商工団体などの関係者の皆様に、私から直接、説明をさせていただきました。
今日は、これらの施策を自ら現場に御案内をするとともに、今後、どのような対応策が取り得るかしっかり検討するために、七尾市、輪島市、石川県庁を訪問させていただきました。
水道等のインフラ復旧が伴わない中でも、今日、いくつか感銘する出来事に出会いました。 和倉温泉に行った時に、現地は元日に発災をしましたが、そこに1,000人ぐらいお客さんがいらっしゃいました。このお客さんに辛い思いをさせてはいけないということで、お客さんファーストで、自らが被災をしていながら、この人たちにできるだけ気持ちよく帰っていただくという最善の努力をされて、2日には、もうお帰りいただくようにしたというお話を伺いました。私は、もちろん旅館の建物を再建することも、守っていかなくてはいけないことも大事だと思いましたが、こういった温泉の旅館魂のようなものも守っていかなくてはいけないと強く感じました。また、和ろうそくの高澤さんの話も聞きましたが、ひどい災害にあった直後に、絶対再建するという気持ちでクラウドファンディングを始めたという、この伝統を守るという意識で頑張っている若い人たちにも触れることができました。また、醤油で能登の小麦と能登の大豆を使って、お醤油を作る方。普通、小麦や大豆と言えば海外でありますが、それにこだわってやるという鳥居さんというお醤油屋さんのお母さんも、最初はもうやめようと思ったけれど、皆さんから応援されて、やっぱりやるとなられた姿に感銘を受けました。また、輪島塗は、私は世界最強の漆器ではないかと思っていますが、職人さんも散り散りになって避難をしているけれども、なんとしても再建をするという強い御意志を感じることができまして、経済産業省は、こういう産業、現場で頑張っている事業を守っていくという使命があり、しっかりこの人たちを支援していかなくてはいけないと改めて強く感じることができて、今回の視察は本当に良かったと思っています。今回の方策は、これからまた復興の段階が変わってくるとおそらく課題や政策ニーズも変わってくると思いますので、またよく連携を取りながら、その復興のフェーズに合わせて対策を打っていきたいと思っています。全国の商工会、商工会議所からの応援というものもありますし、 それから中小企業はじめとする支援機関もありますし、自治体、関係省庁、関係機関とも一体となって、これからも全力で取り組んでいきたいと考えております。
私からは以上です。

質疑応答

​観光業や伝統産業に対するソフト面での支援

Q: 今、大臣から、旅館魂というお言葉がありました。特に、旅館や伝統工芸品は、お金だけではなく、その職人さんの技など、ソフト面の支援というのも大変重要だと感じます。これまでも福島などで、旅行や伝統工芸品などを再建されてきた実績あると思いますが、実際に御視察をされて、これまでの実績が活かせそうな点、また新たにこういったことが必要な支援と感じられた点がありましたらお聞かせください。

A:まず、旅館魂は、私が勝手にそう思ってつけた言葉なので失礼があったら御容赦いただきたいと思いますが、私は、震災にしても災害にしても地域によってその影響の度合いは様々だと思っています。 いずれにしても、今日、伝統産業や旅館の関係者からいろんな御意見をいただきました。
伝統産業を途絶えさせないという姿勢の元に、これに携わります職員と技術を維持することが重要であると思っています。実は、仮設工房が必要だという御要望もありましたので、その調整を進めていきたいと思いますし、また、買ってくれる人がいないと困るという話をされました。したがって、その販路の維持・拡大に向けて、百貨店での催しものや展示会などへの出店の御支援も行っていきたいと思っています。
また、観光につきましては、おそらく将来のまちづくりを視野に入れて、補助金だけではなく金融支援や雇用対策、観光需要を喚起する対策など総合的に進めていく必要があると思っており、パッチワークで対応するのではなく現状のニーズを把握して、ボトルネックを解消するには、直接、役所とハンズオンで支援をすることが有効であると思いますので、経済産業省の人材を派遣することも含めて、御支援をしていきたいと思っています。
私は、伝統産業や観光は地域経済にとっても欠かせない産業だと思っていますし、特に伝統産業については、今回、再建をして、今後、世界に向けて飛躍していくようになっていけばいいなと思っています。そのために、やれることがあれば、やっていきたいと思います。

スタートアップ及び民間技術の活躍

Q:一方で、今のインフラ復旧や被災地での生活再建において、新しい技術、ランドリーカーや水の再生システムなど、 スタートアップの技術、民間技術の活躍も目立ちます。被災地に物資やエネルギーを提供される経済産業省としても、これらの技術、サービスを戦略的に取り入れてらっしゃるのでしょうか。

A:今回の地震の対応で非常に注目すべきことは、おっしゃるようにスタートアップの技術が様々な分野で実際に使われたことだろうと思っています。その一つはドローンですが、ドローンを飛ばせば被害の状況が分かるという話は想像できましたが、聞いたところで言うと、実際に医薬品をドローンで運ぶなど、それから、灯油・軽油も実際にドローンで運んだというお話を伺いますと、やはり災害時におけるドローンの活用方法は、今後一層考えていかなくてはいけない話になるのかなというきっかけを感じました。また、使用した水を何回も再生してシャワーや手洗い等ができるようなWOTAの技術が実際に使われたということで、これもまた注目すべき出来事だと思いました。それから、ボランティアに身体感を軽減するアシストスーツも実際に使われているので、こういったことも今回の活用方法をよく研究した上で、 次回以降に活かしていくことができるのではないかと思っています。
経済産業省としては、こうしたイノベーションをお手伝いすることによって、実際にこういう現場で役に立つので、引き続き、スタートアップの支援にしっかり取り組んでいきたいと思っています。

変化していくニーズへの対応

Q:政府の支援パッケージを受けて、商工会の懇談会というものが、昨日、志賀町から始まっており、段階的に北に上がっていくということだそうですが、大臣は、先ほど、段階的にその支援が変わっていく、おそらくそれは時間的にも、場所的にも、いろんな意味でニーズはそれぞれ変わってきており、それにどう対応していくかはすごく難しいこと。今日、大臣がいくつか見られて、おそらく同じ場所でも業種によってニーズが違っていたと思います。今日、いくつか視察されて、そのニーズへの対応ついて、お感じになったところがあれば少し紹介して欲しいです。

A:まず、一番印象的だったことは、やはり地域によってまだダメージの度合いが違うので、そこで明らかにニーズが、今やるべきことが変わってきているということです。したがって、おそらく今一番必要とするのは、水を中心とするインフラがどのお方のお話を聞いてもすぐ出てきました。 しかし、それが重要なのは分かるけれど、少し先になるとどうやって生きていくのかという話になってくるので、こういう御支援ができますというのを早くお見せをすることが事業継続の意欲をくじかないためにも重要なので、我々はそういう考えでできるだけ早く、まだそれは使えないという段階の人が多かったかもしれませんが、とにかく段階が違っていても支援策を見せることが大事だということでお見せをしました。 今度は、それを見るとその地域や業種によってここが足りないとか具体的になってきますので、まずお見せをすることを急いで行いました。それによって、地域や業種によって違いが出てくる、その違いをまたお話を伺いながら対応していくことに、次あるいはその次のステップが入ってくると思います。

手続きの煩雑さ等に対する運用改善の余地

Q:昨日、やや復興が早い志賀町などの相談会を取材していると、 圧倒的に多かった要求、ニーズとしては、例えば資金繰りのスピード感です。その支援としてのどれぐらいがというところが一つと、やはり手続の煩雑さ、資料の多さについて、いろんな方がおっしゃっていて、その辺り、国としての運用で改善の余地あるのではないかという気もしましたが、大臣のお考えがあればお願いします。

A:改善余地があると思います。そのため、その一つ一つ、こういう疑問があったら、我々は、相談窓口も特別相談の人も作っていますし、県にも経産省からお手伝いに出させていただいていますし、それぞれの市にも経産省から人を出していますので、経産省関連の手続きなどスピードが必要というお話はきめ細かくお寄せいただければ我々は真剣に対応しますので、そういうことでやっていくしかないのかなと思っています。

以上

最終更新日:2024年1月27日

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