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2025

11月号

aff あふ

米の先物取引を知る

将来の売値/買値をあらかじめ決めておくことで価格変動のリスクを軽減できる先物取引。2024年8月に始まった米の指数先物取引を紹介します。

商品先物取引の現状

日本の商品先物取引は、エネルギー関連を扱う東京商品取引所のほか、農産物と貴金属などを扱う大阪取引所、そして、米穀指数も扱う堂島取引所で行われています。

  • 東京商品取引所 原油 ガソリン 灯油 軽油 電力 液化天然ガス
  • 大阪取引所 とうもろこし 一般大豆 小豆 金 銀 白金 パラジウム ゴム 原油指数
  • 堂島取引所 米穀指数 とうもろこし 大豆 小豆 金 銀 白金

米の先物市場があるメリット

米の先物市場で将来の米価格の見通しがつき、将来の価格変動に備えることができることによって、生産者や卸売業者、食品メーカー、小売業者や外食事業者などの関係者、さらに消費者も含めた米に関わる人たちに、どのようなメリットがあるかを解説します。

  • 生産者 米の品種選択や、麦や大豆など栽培作物の選択の参考とすることができます。また播種前に売上げを予想できることで設備投資に必要な資金計画を立案する手助けになりリスクを低減できます。
  • 実需者 食品メーカーや外食事業者などの実需者は、原料価格の見込みを事前に入手できることで商品設計における費用と利益の正確な見積もりが可能になり、米の価格変動リスクを軽減できます。
  • 米の生産から流通に関わる人たち 「透明かつ公正な価格形成」の機能により、米の価格指標が共有されるため、川上と川下の間で将来価格の相場感が共有され、事前契約の拡大につながります。また、先物取引を活用することで価格変動リスクを減らす機能も期待できます。

米の先物取引 活用法

米の先物取引を活用することで、生産者、卸売業者、食品メーカー、小売業者、中食・外食事業者など米を扱う人や企業の経営安定につながります。

米価変動リスクへの備えとして 実際の米の現物価格が下落(または上昇)したとしてもあらかじめ先物市場で取引しておくことでリスクを回避できる可能性があります。 (注記)先物価格が、予測に反して上昇(下落)した場合は、先物取引で損失が生じることもあります。 将来の米価格の見通しとして 先物市場では、将来の米価を予想して取引を行うため米価の見通しを示す灯台的な役割を果たします。

堂島コメ平均®の3つの特徴

現在、国内で米の先物取引を行っているのは堂島取引所。その対象である堂島コメ平均®(米穀指数)は、全国の平均米価を予想する指数先物です。

  1. 1 全国の平均米価を予想 取引対象は、特定銘柄ではなく、全国の100を超える銘柄米の将来の平均米価です。
  2. 2 米のやり取りのない現金決済 現物の米を準備したり受け取ったりする必要がないので、幅広い人の参加が可能です。
  3. 3 相対取引価格をもとにした指数で最終決済 最終日には現物コメ指数®をもとにした数値によって決済されます。 (注記)商品先物取引は少ない証拠金でその何倍もの取引ができるため、価格変動により多額の利益が得られる可能性がある反面、多額の損失を被る危険性もあるハイリスクな取引です。ご利用にあたっては、制度や仕組みについて十分に理解することが重要です。

堂島取引所の取り組み

堂島取引所(大阪市)は、2024年8月に堂島コメ平均®の取引を開始。米の先物取引への理解を深め、より活発な取引が行われるようさまざまな活動を行っています。

株式会社堂島取引所 代表取締役社長 柴野弘憲さん 1991年4月三洋証券株式会社に入社。以降、金融業界で実績を積み、2025年1月株式会社堂島取引所執行役員に就任し、6月より現職。

  • 取引を講演で紹介 2024年7月から2025年8月までに東京、大阪、新潟など日本各地で生産者や集荷・卸団体の関係者に向けての講演を112回開催し、のべ5,000人以上が参加。先物取引の仕組みなどをわかりやすく解説し、堂島コメ平均®の認知度を高めました。
  • 情報発信を工夫 最初に取り組んだのは、自社のウェブサイトをリニューアルすること。堂島コメ平均®を掲載、専門用語や取引の仕組み、活用方法などについても解説しています。今後は動画制作にも力を注ぐとともに、SNSでの最新情報の積極的な発信を検討しています。
  • 努力したポイント 生産者や集荷・卸売業者、商社、中食・外食産業等の関係者と面談し、それぞれの課題をヒアリングし、堂島コメ平均®の活用によって生産者は経営計画が立てやすくなること、外食産業ではコメ価格変動による損失回避手段になることなどを説明しました。
  • 今後の展望 市場の拡大、定着を目指して周知活動に力を入れ、関係者だけでなく一般投資家にも堂島取引所の認知度を向上させたいと考えています。また市場のニーズに応える制度や商品設計を検討し、利便性を高めていきます。

米の先物取引にまつわる素朴な疑問 先物取引には長い歴史があります。いつどこで始まり、誰が参加できるのでしょうか。米の先物取引にまつわる5つの素朴な疑問を、Q&A形式で紹介します。 Q 先物取引の歴史は? A 江戸時代(1730年)、大坂の堂島に米の取引所が誕生。なんと、世界で初めて先物取引が始まったのは、日本なんです!

Q 海外でも先物取引は行われているの? A アメリカ・アジア・ヨーロッパなど、世界中に市場があり、今もどこかで取引が行われています。シカゴには世界最大規模の先物取引所があります。 Q 取引には個人でも参加できるの? A はい。企業だけでなく農家や個人の投資家も参加可能。農家の方の経営安定のツールとしてだけでなく、資産形成のツールとしても幅広く役立てることが出来ます。 Q 取引にはどうやったら参加できるの? A 先物取引を扱う業者の取引口座を開設すればスマートフォン一つで場所を問わず個人でも参加することが出来ます。 Q 不公正な取引が行われるリスクはないの? A 法律に基づき、各取引所や政府機関が、人為的な相場の操作などの不正な取引、不正と疑わしき行為が行われていないか日々監視しています。 (注記)詳しく知りたい方はこちら https://www.maff.go.jp/j/shokusan/syoutori/index.html
Q 海外でも先物取引は行われているの? A アメリカ・アジア・ヨーロッパなど、世界中に市場があり、今もどこかで取引が行われています。シカゴには世界最大規模の先物取引所があります。 Q 取引には個人でも参加できるの? A はい。企業だけでなく農家や個人の投資家も参加可能。農家の方の経営安定のツールとしてだけでなく、資産形成のツールとしても幅広く役立てることが出来ます。 Q 取引にはどうやったら参加できるの? A 先物取引を扱う業者の取引口座を開設すればスマートフォン一つで場所を問わず個人でも参加することが出来ます。 Q 不公正な取引が行われるリスクはないの? A 法律に基づき、各取引所や政府機関が、人為的な相場の操作などの不正な取引、不正と疑わしき行為が行われていないか日々監視しています。 (注記)詳しく知りたい方はこちら https://www.maff.go.jp/j/shokusan/syoutori/index.html

今週のまとめ

2024年に開始した米の指数先物取引は、生産者や卸売業者・実需者など米に関係するさまざまな立場の人たちにとって、経営の役に立つ指標です。同時にリスクも理解して参加することが大切です。

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