(別 紙)
玄海原子力発電所3号機 第4回安全性向上評価届出書の概要
1 安全性向上評価について
安全性向上評価は、自主的かつ継続的に原子炉施設の安全性及び信頼性を向上
させることを目的とし、原子力発電所のリスクを合理的に実行可能な限り低減すること
を目標に以下の流れで実施した。
2 安全性向上評価届出書の概要について
第1章 安全規制によって法令への適合性が確認された範囲
・第 17 回定期検査終了時点(2024 年2月 29 日)の発電所設備等の
最新状態を記載
第2章 安全性の向上のため自主的に講じた措置
・保安活動の実績、最新の科学的・技術的知見の反映状況を調査し、
この結果から抽出した更なる安全性向上対策を記載
第3章 安全性の向上のため自主的に講じた措置の調査及び分析
・前回の安全性向上評価届出書の評価時点以降、確率論的リスク評価
や安全裕度評価の評価結果が変わるような大規模な工事等を行って
いないため、届出書の記載内容に変更がないことを記載
第4章 総合的な評定
・保安活動の実施状況調査等を踏まえ、総合評定を実施し、策定した
安全性向上計画を記載
*評価結果が変わるような大規模工事等が
あった場合に実施するものであり、今回は
対象外
保安活動の実施状況調査
確率論的リスク評価* 安全裕度評価*
総合評価
《更なる安全性向上対策の抽出・実施》
⚫ 安全性向上に資する設備対策
⚫ 安全性向上に資する運用面の対策
3 総合的な評定
(1)総合評定
・本評価によって抽出した安全性向上対策を確実に実施することにより、
玄海3号機の安全性が向上することを確認したので、その対応に万全を
期してまいる。
・今後も、保安活動を確実に実施することを基本に、安全性向上評価の
仕組みを活用し、自主的かつ継続的に発電所の安全性及び信頼性の向上
に努めてまいる。
(2)評価結果から抽出した更なる安全性向上対策
更なる安全性
向上対策
概要 実施時期
一相開放故障
対策工事
運転員の計器監視および巡視点検により
発見していた一相開放故障事象が、自動検知
システムの設置により、早期検知による警報発信
が可能となり、運転員が早期に認識が行える。
2024 年度
2次系制御盤等
更新工事
設置から 30 年以上が経過しており、設備の
信頼性向上の観点から、最新のデジタル設備
へ取り替えることにより、当該盤等の保守性及び
信頼性の向上を図る。
2025 年
(第 18 回定期検査)
2次系空気式
制御装置の電気
式化工事
設置から 30 年以上が経過しており、設備の
信頼性向上の観点から、最新の電気式設備へ
取り替えることにより、当該設備の保守性及び
信頼性の向上を図る。
2025 年〜
2027 年度
第 18 回〜
20 回定期検査
蒸気タービン
更新工事
耐食性に優れた材質等を採用した最新
設計の蒸気タービンへ更新を実施すること
により、当該設備の信頼性の向上を図る。
2027 年度
(第 20 回定期検査)
敷地地下深部の
地下構造把握に
資する調査及び
地震計の設置
玄海原子力発電所敷地の地下深部の地震波
の伝播特性の評価精度向上のため、2,000m
程度の大深度ボーリング、物理探査及び
ボーリング孔内への地震計設置を実施し、
地震動評価に関する信頼性の向上を図る。
2026〜
2030 年度
(参考)安全性向上評価による継続的な取組みの流れ
しろまる 用語説明
・確率論的リスク評価
事故を想定した場合の炉心損傷や格納容器機能喪失のリスク(発生頻度と
その影響)を、原子炉施設において発生しうる様々な事象の発生確率を考慮
して定量的に評価するもの。
・安全裕度評価
地震等の自然現象に対して、設計値を超え、どの程度まで炉心及び使用済燃料
の著しい損傷を発生させることなく、耐えることができるかを評価するもの。
・一相開放故障
3相で供給されている交流電力のうち1相が断線等により開放することで
正常な電力供給ができなくなる故障。
以 上
評価
6 ヶ月
定検 定検 定検
▽定検終了 ▽定検終了
運転 運転
評価
6 ヶ月
評価
6 ヶ月
安全性向上対策
の実施
安全性向上対策
の実施
運転
▽定検終了
▽届出 ▽届出 ▽届出

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