固定価格買取制度(FIT)の調整により九州電力のCO2排出量
が増加する理由
固定価格買取制度(以下、
「FIT」という。
)では、設備価格が高い再エネの導入促進
を目的として、国が全国のお客さまから電気使用量に応じた賦課金を電気料金と併せ
て徴収しています。
当社のお客さまにご負担いただいている賦課金は、
当社の販売電力
量見合いの10%程度に相当します。
再エネによる発電ではCO2が発生しないことから、同じ電力量を火力発電等で発電
した場合に発生するCO2を削減したと考えることができます。
このCO2削減量が
「ゼ
ロエミ価値」であり、FIT によるゼロエミ価値については、市場取引され、購入した事
業者はCO2排出量の削減に利用することができます。
一方で、市場にて取引されず余剰となったゼロエミ価値は、公平性の観点から、全国
のお客さまにお支払いただいている賦課金の負担割合に応じて各電力会社に配分され
るため、当社には全国の10%程度が配分されることとなります(下図1)。これに対し、九州地域は再エネ導入が進んでいる都合上、当社の実際のCO2排出量
は配分されるゼロエミ価値を超えて削減されているため
(下図2)、超過分については、
他の電力会社へ還元されるとともに、当社のCO2排出量も加算されるよう調整されて
います。 加算されるCO2排出量=×ばつ「全国平均係数※(注記)」
※(注記)毎年度経済産業省が公表する数値
九州電力
10%程度 他の電力会社(新電力を含む)
九州電力
10%超 他の電力会社(新電力を含む)超過分⇒【他の電力会社へ還元】
CO2削減量の還元のため、当社では削
減量(超過分)に相当するCO2排出量
を加算、他の電力会社では減算すること
となります。
(注)
ゼロエミ価値の配分を超えたCO2削減量
1 再エネ導入に伴うゼロエミ価値(CO2削減量)の配分
2 実際のCO2削減量