2 0 2 4 年 7 月
九州電力株式会社
経営効率化への取り組み 1主な取り組み内容
2023年度
実績
需給関連費用 ・受入燃料品位緩和による燃料調達コストの低減 等 (8) 23
修繕費
・ガスタービン高温部品の交換周期の延伸
・仕様見直しなど資機材調達の効率化 等
(142) 156
設備投資関連費用 ・仕様見直しなど資機材調達の効率化 等 (4) 35
その他
(諸経費等)
・仕様見直しなど資機材調達の効率化 等 (65) 127
合 計 - (219) 342
(億円)
経営効率化への取り組み
しろまる 2023年度の効率化実績は、2019年4月の料金値下げに織り込んだ効率化計画151億円に対し、恒常的な効
率化の実施により、342億円(191億円の効率化深掘り)となりました。
しろまる 2024年度も、引き続き徹底した経営効率化に取り組んでまいります。
〔2023年度効率化実績〕 ( ):効率化深堀り額
(注記) 端数処理の関係で内訳と合計が合わない場合があります 2o 2023年度は、ロシアからの調達を停止する中、供給安定性のある豪州炭をベースに、割安な北米の低品位炭
やカザフスタン炭を調達するなど、石炭調達価格の抑制と調達先の多様化に努めました。
o その他、サプライチェーンにおける低炭素化への取り組みとして、LNGを燃料とする大型石炭専用船2隻を
2023年度に導入しました。
〔石炭調達価格の抑制と企業価値向上の取り組み〕
〔参考〕 経営効率化への取り組みの具体例
[低炭素化の取り組みによる企業価値の向上]
船舶燃料をLNGとすることで、従来と比べて、
硫黄酸化物(SOx)については約100%、
窒素酸化物(NOx)については約80%、
二酸化炭素(CO2)については約30%
の排出削減を見込める等、温室効果ガスの削減
に貢献しています。
写真提供:日本郵船、商船三井
[低品位炭の活用及び調達先の多様化]
ロシアからの
石炭調達停止
ベースとなる調達先
割安な石炭の活用
調達先の多様化 3〔ガスタービン高温部品の交換周期の延伸〕
o ガスタービンの部品の一部は、燃料を燃やした後の1,000°C以上の高温ガスにさらされ経年的に劣化が進行す
るため、定期的に交換を行っていますが、交換周期に到達した部品の材料試験を行い、余寿命評価を行った上
で、部品の交換周期の延伸を行っています。
[ガスタービン高温部品の交換周期延伸のイメージ]
交換 交換 交換
(延伸前)
(延伸後)
交換 交換
( 2万時間 ) ( 2万時間 ) ( 2万時間 )
( 2万時間 )
( 4万時間 ) ( 4万時間 ) (4万時間)
材料試験にて余寿命評価を実施し
交換周期を延伸
[ガスタービン]
ガスタービンの羽根
(高温部品の一例)
〔参考〕 経営効率化への取り組みの具体例(つづき) 4〔参考〕 経営効率化への取り組みの具体例(つづき)
〔資機材調達コスト低減への取組み〕
o 現地・現物で原価改善活動を行う専任者の配置や発注段階における様々な取組みにより、調達機能の強化を推
進し、更なる調達コスト低減に取り組んでいます。
競争原理の活用
o 新規サプライヤーの導入や分離発注、順位配分など、受注意欲の向上による競
争効果の拡大・強化 など
総合的有利性の評価
o メンテナンス費用等のランニングコストや効率性・耐久信頼性等、イニシャルコスト
以外の要素の多面的な評価による総合的な経済性の追求 など
発注方式の工夫
o 他社との共同調達や複数件名のまとめ発注によるスケールメリットの追及
o 安定調達とコスト低減の両立に向けた最適な発注方式の適用 など
サプライヤーとの協働、
知見活用
o VE提案、技術提案等、サプライヤー知見の積極的活用
o サプライヤーと協働での仕様見直し、現場作業効率化等の原価低減活動 など
仕様・工法の見直し o 要求仕様の緩和、工法の工夫等による効率化 など
[専任者による原価改善活動]
o 専任者は、調達対象となる資機材や工事毎に、効率化や安定調達に向けた課題や対応の方向性を取りまとめ
た「調達方針」を策定しています。
o 同方針に基づき、工場や工事の施工現場を訪問のうえ、主管部門やサプライヤーとのコミュニケーションを深め、
課題や対応策等を共有しながら、現地・現物での原価改善活動を展開しています。
o 「調達方針」は、毎年の活動を評価・分析したうえで、次年度の方針へ反映し、ブラッシュアップしています。
[調達コスト低減への取組み] 5〔参考〕 経営効率化への取り組みの具体例(つづき)
(注記)Value Engineering:一つの目的を達成するための手段は数多くあるという前提に立って、機能を低下させずに
コストが安く済む手段が他にあれば、その手段を積極的に採用していく取組み
サプライヤー
製造・工法に関する事項
コスト低減や納工期短縮
に資する提案等
技術的知見を要する事項
技術確認・検証
仕様・工法見直し等
調達に関する事項
価格情報収集、最適な
発注方式 コスト分析等
o サプライヤーの知見を活用し、VE(注記)提案や技術提案に基づく仕様や工法の見直し等を行うことで、コスト低減効果
を創出していきます。
〔資機材調達コスト低減への取組み(VE提案・技術提案)〕
[サプライヤーへの表彰制度]
提案や協働活動等を通じ、調達コスト低減に大きく
貢献頂いたサプライヤーを表彰する制度を設けており、
2023年度は5団体・10社を表彰しました。
資材調達部門
技術部門

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