川内原子力発電所
SENDAI
N u c l e a r p o w e r s t a t i o n
原子力発電
しかく川内原子力発電所の概要
はじめに
川内原子力発電所のあゆみ
薩摩川内市は、
九州第二の河川として知られる
川内川が東シナ海にそそぎこむところにひらけた
まちです。
ニニギノミコ
トの神話にまつわる可愛山
稜や新田神社、
20キロメートルに亘る美しい海岸
線を誇る西方海岸など、
風光明媚な自然とロマン
の息吹にあふれた、
北薩の中心都市です。
川内原子力発電所は、
川内川河口にほど近い海
岸部にあり、
九州では玄海原子力発電所に次ぐ2
番目の原子力発電所です。
川内原子力発電所は、
地域の皆さまのくらしや
豊かな自然に調和し、
環境を大切に守りながら、電力の安定供給に努めています。
川内市
(現 薩摩川内市)
議会誘致決議
1号機建設計画を発表
1号機電源開発調整審議会
(68回)
承認
2号機建設計画を発表
1号機原子炉設置許可
2号機電源開発調整審議会
(75回)
承認
1号機の基礎掘削を開始
展示館オープン
2号機原子炉設置許可
2号機の基礎掘削を開始
鹿児島県および川内市
(現 薩摩川内市)
との安全協定に調印
1号機初臨界
1号機試験送電開始
1号機営業運転開始
2号機初臨界
2号機試験送電開始
2号機営業運転開始
発電電力量1,000億kWh達成
川内原子力発電所営業運転開始10周年
展示館入館者100万人を達成
原子力訓練センターオープン
発電電力量2,000億kWh達成
1号機定格熱出力一定運転導入
(2号機は2002.6)
川内原子力発電所営業運転開始20周年
発電電力量3,000億kWh達成
3号機建設計画を発表
3号機が重要電源開発地点に指定
3号機原子炉設置変更許可申請
展示館入館者200万人を達成
川内原子力発電所営業運転開始30周年
発電電力量4,000億kWh達成
1964.70.76.77.77.78.79.80.80.81.82.83.83.84.85.85.85.92.94.94.96.
2000.02.04.07.09.10.11.13.14.19.12433127111256897341167711637121121376
1号機 2号機
89万kW
鹿児島県薩摩川内市久見崎町
所 在 地
敷地面積
電気出力
燃 料
原子炉
種 別
装荷量
型 式
熱出力
約145万m2
(埋立面積約10万m2を含む)
加圧水型軽水炉
(PWR)
低濃縮
(約5%)
二酸化ウラン
約74トン 約74トン
266万kW 266万kW
1984年7月 1985年11月
89万kW
運転開始
えのやまの
みさ
さぎ にった
にしかた
加圧器
加圧器によって原子炉の水は常に高圧に保たれてい
るので原子炉の水は沸とう
しません。
原子炉容器
この中でウラン燃料を燃やし水
を熱します。
非常用炉心冷却装置
万一、
1次系の配管などが破断して水が流出するような事故が起きた場合でも、
蓄圧注入系、
高圧注入系、
低圧注入系の非常用炉心冷却装置によって水が注入
されて原子炉が冷やされるしくみになっています。
蒸気発生器
原子炉から送られてきた熱水で、
2次冷却水を蒸気にします。
原子炉格納容器
原子炉やポンプなど、
重要な機器を覆っ
ている鋼板製の気密容器であり、
放射性
物質が外へ出るのを防ぎます。
加圧水型原子力発電所の系統図
(1次系)
蒸気
(2次系)水伝熱管 海水
燃料集合体
蓄圧注入系
高圧注入系
低圧注入系
原子炉容器および燃料の構造
原子力発電所のしくみ
火力発電と原子力発電の違い
原子力発電は、
蒸気の力でタービンを回して発電する点では、
火力発電
と同じ構造のものです。
ただし、
火力発電ではボイラーで液化天然ガスや
石炭を燃やして蒸気を作り
ますが、
原子力発電は原子炉内にあるウランの
核分裂で発生する熱を利用して蒸気を作り
ます。
原子力発電
火力発電
発電機
タービン
蒸気
蒸気
原子炉
ボイラー
使用済燃料ピッ
トクレーン
燃料取扱建屋
使用済燃料
ラック
1次冷却材
ポンプ
蓄圧
タンク
発電機
復水器
加圧器
タービン
蒸気発生器
原子炉格納容器
原子炉容器
タービン
蒸気の力でタービン
・発電機を
回し、
電気をおこします。
復水器
タービンを回したあとの蒸気を
海水で冷やし、
水に戻します。
格納容器
スプレイ
燃料移送装置 燃料
原子力発電所では、
燃料にウランを
使います。
ウラン燃料は原子炉容器内
で核分裂を起こし、
高温の熱水を作りま
す。
その熱水を蒸気発生器に送り、
そこ
で別系統の水を蒸気に変えてタービン
に送り、
発電を行います。
このためター
ビン系には放射性物質がありませんの
で、
従来の火力発電技術がそのまま活
かせる特徴があります。
制御棒
ウランの燃え方はこの制御棒の出し入れによって調節
することができます。
また、
なにか異常が発生すると、
この制御棒により原子炉が自動的に停止します。
(注記) 1次系:放射性物質を含む熱水
(注記) 2次系:放射性物質を含まない蒸気・水
原子炉容器 1・
2号機の原子炉容器は重さ約330ト
ン、
直径約4メートル、
高さ約12メート
ル、
厚さ約20センチの頑丈な鋼鉄製の
ものです。
燃料
ウランを硬く焼き固めたペレッ
トを燃料棒につめます。
この燃料
棒を正方形に組み立てたものが燃
料集合体で、
157体が原子炉容器
内におさめられています。
約1年に
1回発電を停めて行う定期検査の時、
約3分の1を新しい燃料に
取り替えます。
タービン・発電機
原子炉の中でできた熱を使って別系統
(2次系)×ばつ210mm
約3.9m
ペレット燃料被覆管
(ジルコニウム合金)
バネ
約10mm
約8mm
ペレット
(低濃縮二酸化ウラン)
約4.1m
原子炉容器
燃料集合体 燃料棒
燃料棒1本あたり 原子炉内のペレッ
ト数
ペレッ
トの個数 約400個 約1,660万個
重大事故等に備えた安全対策
川内原子力発電所では、
福島第一原子力発電所の事故を教訓として、
事故発生直後から発電所の設備
(ハード)
と、
運用管理
(ソフト)の両面で、
更なる安全対策に取り組んでいます。
福島第一原子力
発電所事故の進展 異常の発生を防ぎます
科学的に起こり得る最大規模の自然災害への備えを強化
原子炉が自動停止
外部からの
電気を喪失
非常用発電機が起動
原子炉の冷却を開始
地震発生
津波襲来11
全ての電源を喪失
燃料を冷却するための
機能を喪失2燃料が損傷3異常の拡大を防ぎます2燃料の損傷を防ぎます34
(注記)敷地高さ:海抜約13〜33mへ分散配置
重大事故防止に必要な
電力を確保するため、多種多様な発電機を配備(注記)
想定される最大の基準地震動
を踏まえた耐震対策を実施。
(注記)敷地高さ:海抜約25〜44mへ分散配置
燃料の冷却を確実に実
施するため、
多種多様な
ポンプを配備(注記)
( の対策にも活用)
最大津波
(想定)
に対し
ても、
原子炉施
設の安全性に影響がないこ
とを確認。 最大風速100m/秒の竜巻を想定した
対策を実施。
最大津波高さ
海抜+6m
原子炉
建屋
敷地高さ
海抜+13m
4 原子炉格納容器の破損を防ぎます 4原子炉格納容器の冷却
手段の多様化に加え、水素濃度の低減策として水
素除去装置を配備。 放射性物質の放出及び拡散を抑えます5万が一の原子炉格納容
器の破損に備え、
放水砲
や水中カーテンを配備。
水素が原子炉建屋内に
蓄積し水素爆発が発生
放射性物質及び水素が
原子炉格納容器から原
子炉建屋へ漏えい5放射性物質が大量に
外部へ放出
水素、
空気
水蒸気
水素を
除去
電気
ヒーター
空気、
水蒸気
触媒
プレート水素、
空気、
水蒸気
水素を
除去
放水砲
水中カーテン例:
タンク支持
構 造 物 の
耐震補強
タンク
資材保管用コンテナの固縛
高圧発電機車
大容量空冷式発電機
移動式大容量ポンプ車 可搬型ディーゼル注入ポンプ
電気式
水素燃焼装置
静的触媒式
水素再結合装置
「原子力総合パンフレッ
ト2020
(日本原子力文化
財団)」を参考に作成
補強前 補強後
さんかく
さんかく
さんかく
さんかく
さんかく
新小倉
1,200,000
至中国電力
しかく
山川30,000
岩屋戸
52,000
大平500,000
小丸川1,200,000
上椎葉
93,200
塚原67,050
諸塚50,000
川内原子力
1,780,000
大霧30,000
大淀川第二
71,300
苓北
1,400,000
甑島第一
13,250 大淀川第一
55,500
一ツ瀬
180,000
玄海原子力
2,360,000
天山600,000
松浦
1,700,000
新大分
2,875,000
大岳
14,500
豊前500,000
松原
50,600
柳又
63,800
八丁原110,000
八丁原バイナリ
ー2,000
滝上27,500
苅田360,000
甑島250
川内原子力発電所展示館へのご案内
電気の流れ
大きな工場
11万ボルト・6.6万ボルト
中工場
6.6千ボルト
50万ボルト
22万ボルト
11万ボルト
鉄道22万ボルト
ビル
6.6千ボルト
住宅
100ボルト・200ボルト
店舗
100ボルト・200ボルト
火力発電所
水力発電所
原子力発電所
地熱発電所
一次変電所 二次変電所 配電用
変電所
22万ボルト
11万ボルト
6.6万ボルト
6.6万ボルト
2.2万ボルト
6.6千ボルト
柱上変圧器
風力発電所
太陽光
発電所
(2024年4月現在)
2024.06
地表面に建てられた建物 原子力発電所
岩 盤
(地表面) (地表面)
表層地盤
やや堅い
地 盤
活断層 震源 強固な岩盤
原子力発電所の運転後でも環境放射線の変化がないことを確認
するため、
発電所の境界付近に各種放射線測定器を設置し放射線
量等を24時間連続測定・監視するとともに、
敷地周辺の農作物、
土、
飲み水、
魚、
海藻、
海水等を定期的に採取して放射線や放射能濃度
を測定しています。
この測定結果は
鹿児島県から公表されるとともに、
環境放射線については常時公開さ
れています。
環境モニタリング
地震による揺れは、
地震の波が震源から地表面に到達するまでに増
幅されるため、
地表面に建てられた建物は大きく
揺れます。
しかし、
原子力発電所のように、
強固な岩盤の上に直接設置された
場合、
岩盤では地震の揺れが増幅しないので、
地震による影響は小さ
いといえます。
地震対策
環境試料の採取
(陸土)
くろまる
せんだい
かみ
せんだいくさみち
川内川
川内港
さつまたき肥薩おれんじ鉄道九州新幹線南九州西回り自動車道サーキュラー
パーク九州
薩摩川内
水引IC
薩摩川内
高江IC
川内原子力発電所展示館
川内原子力
発電所3267
しかく所 在 地
しかく受 付
しかく交 通
しかく開 館 時 間
しかく休 館 日
/〒895‐0132
鹿児島県薩摩川内市久見崎町字小平1758‐1/TEL(0996)
27‐3506 FAX
(0996)
27‐3225//9:00〜17:00
〈入場無料〉
/年末年始
(12月29日〜1月1日)
しかくU R L https://www.kyuden.co.jp/
バ ス :JR川内駅前より
コミ
ュニティーバス高江・土川線乗車、
展示館前下車
(約40分) タクシー :JR川内駅から約25分
空港バス :鹿児島空港からJR川内駅まで約70分
車 :
南九州西回り自動車道 薩摩川内高江IC
から約10分
実物大原子炉模型
(高さ12m、
直径4m)
をはじめ、
原子力発電の仕組
みが学べる展示物があり
ます。
水力発電所
(5万kW 以上)
揚水発電所
火力発電所
原子力発電所
地熱発電所
しかく
さんかく
凡 例
九州電力送配電(株)
の設備
九電み
らいエナジー(株)
の設備
発電所の数値は出力(kW)を示す
内燃力発電所
風力発電所
主要変電所、
開閉所
50万V送電線
22万V送電線
他社設備

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