上椎葉発電所
(宮崎県東臼杵郡椎葉村)
2050年
カーボンマイナスを実現します
九電グループは、S+3E((注記))
の観点から、
主力電源となることが期待される再生可能エネルギー、
発電時にCO2を排出せ
ず、
天候・気候に左右されない原子力、
調整力に優れ再エネの受け入れ拡大に貢献する火力等、
各種電源をバランスよく組
み合わせて発電しています。
「電源の低・脱炭素化」
に向けては、
「再エネの主力電源化」
「原子力の最大限の活用」
「火力発
電の低炭素化」
等に取り組んでいきます。
((注記))
安全性
(Safety)
を前提と
したうえで、
エネルギーの安定供給
(Energy Security)
を第一と
し、
経済効率性の向上
(Economic Efficiency)
による低コス
トでのエネルギー
供給を実現し、
同時に、
環境への適合
(Environment)
を図るエネルギー政策を進めるうえの大原則
九州電力及び九電みらいエナジー(株)は、
再エネ事業を九電グループのコ
ア事業とするため、
2024年4月に九州電力の地熱事業を九電みらいエナ
ジー(株)へ統合しました。
水力事業についても準備が整い次第、
同様に統合
します。
九電みらいエナジー(株)は主要再エネ5電源
(太陽光・風力・バイオマス・地熱・
水力)
のすべてを自社で保有する国内唯一の事業者になり、
保有する再
エネ設備量も再エネ事業者としては国内トップクラスになります。
九電みらいエナジー(株)は九電グループの中核会社として、
2030年の再エ
ネ開発目標500万kWを達成するための取組みを加速させるとともに、
お客
さまや社会の幅広いニーズにお応えし、
新たな価値創造に挑戦していきます。
再生可能エネルギーの主力電源化
九電グループは、
これまでも積極的に再エネを開発しており、
特に地熱発電では日本最大規模の八丁原発電所を有し、
国内の4割以上
のシェアを占めています。
今後も、
グループの強みである地熱や導入ポテンシャルが大きい洋上風力の開発など、
再エネの主力電源化を
推進していきます。
脱炭素社会の牽引
しかく再生可能エネルギーの開発量(2023年度末実績:274万kW)
多様な電源を活用
Topics/再エネ事業の統合〜日本トップクラスの再エネ事業者へ〜
1‐A
[最終的な統合イメージ]
統合により更に強化・拡大 コア事業化
九州電力
原子力
(最大限活用)
九州電力送配電
送配電
(ネットワークの高度化)
販売
(電化の推進)
再エネ事業
(地熱+水力)
火力
カーボンフリー
燃料検討( )主要課題
電源の低・脱炭素化
九電みらい
再エネ事業
(地熱+水力、各種再エネ電源)
太陽光発電
15.4万kW
大村メガソーラー第1〜4発電所
(長崎県)
風力発電
20.6万kW
唐津・鎮西ウィンドファーム
(佐賀県)
水力発電
(揚水発電を除く)
129.5万kW
一ツ瀬発電所
(宮崎県)
地熱発電
55.4万kW
八丁原発電所
(大分県)
バイオマス発電
53.2万kW
下関バイオマス発電所
(山口県)
(株)キューデン・インターナショナルは、
九電グループが国内外で蓄積した電気事業等に関する技術・ノウハウ・ネッ
トワークを活かし、
全世界で海外エネルギー事業を展開しています。
近年は、
脱炭素社会への動きが世界的に加速するなか、
各国・地域のニーズに応じた
再エネや高効率ガス火力の開発、
送配電事業等、低・
脱炭素化に資する取組みを進めています。
原子力は、
CO2排出抑制面やエネルギーセキュリティ面等で
総合的に優れた電源であることから、
安全性の確保を大前提に、
最大限活用していきます。
原子力発電所では、
重大事故を防ぐため、
5つの段階に応じた
多様な安全対策を実施し、
安全・安定運転に向けた取組みを行っ
ています。
また、
更なる安全性・信頼性向上対策である
「特定重大
事故等対処施設」
((注記))
の設置も完了し運用しています。
((注記))
原子炉補助建屋等への故意による大型航空機の衝突その他のテロリズムによ
り、
原子炉を冷却する機能が喪失し炉心が著しく損傷した場合に備えて、
原子
炉格納容器の破損を防止するための機能を有する施設
出力調整に優れ、
再エネの導入拡大や電力の安定供給に貢献
する火力発電の高効率化に取り組んでいます。
また、
燃焼時に
CO2が発生しない水素・アンモニア等の発電用燃料への活用
や、
CO2回収技術の適用検討等、
技術開発に取り組んでいます。
なお、
アンモニア混焼試験は、
2023年度に苓北発電所、
松浦
発電所で実施しました。
苓北発電所
(熊本県)
しかく九州電力の原子力発電によるCO2排出抑制効果 [原子力発電所が全台停止した場合
(2013年度)
との比較]
しかく5つの段階に応じた安全対策
海外におけるカーボンニュートラルへの貢献
原子力の最大限の活用
火力発電の低炭素化と新技術検討
苓北発電所でのアンモニア混焼試験は当社初の取組み
であり、
国内事例も限られていたため、
関係者と何度も打
ち合わせを重ね、
検討を進めました。
混焼による環境や設
備への影響想定に大変苦労しましたが、
混焼を無事に終え
た時は達成感がありました。
カーボンニュートラルの目標
達成に向けて、
これからも挑戦を続けていきます。
九州電力
火力発電本部 苓北発電所
オペレーショングループ
石橋 摩利央
2023年10月、
(株)キューデン・インターナショナルは、
米国の再生可能エネルギー開発事
業者であるエンフィニティ・グローバル社との間で、
同社がカリフォルニア州、
アイダホ州、
ノースカロライナ州において運営する太陽光発電事業
(28か所、
合計40万kW)
の40%(持分出力16万kW)
の購入契約を締結しました。
((注記))
2013年度のCO2排出係数
(調整後)
0.617kg‐ CO2/kWh使用
2022年度実績値
(当社)
2013年度実績値
(当社)
原子力以外の
要因
原子力による
抑制効果
3,390万トン
5,210万トン
1,290万トン
((注記))
Topics/米国の太陽光発電事業に参画
〜九電グループ初の米国における再エネ事業〜
カリフォルニア州南部の発電所
V O I C E
1‐B
地震や津波、
竜巻等の
大規模な自然災害に
対する備えを強化
異常の発生を
防ぎます
重大事故の防止に必要な
電力を確保するため、
多種多様
な発電機を配備
異常の拡大を
防ぎます
燃料の冷却を確実に実施する
ため、
多種多様なポンプを
配備
燃料の損傷を
防ぎます
格納容器の冷却手段の
多様化、
水素濃度の
低減対策を実施
格納容器の
破損を防ぎます
放射性物質の放出、
拡散を抑えるため、
放水砲や水中カーテンを配備
放射性物質の放出
及び拡散を抑えます

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