出 力 制 御 機 能 付 P C S 等 ( 6 6 k V 未 満 )
技 術 仕 様 書
2 0 1 9 年 1 1 月 2 0 日 制 定
2 0 2 3 年 6 月 3 0 日 改 定
九 州 電 力 送 配 電 株 式 会 社
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「出力制御機能付 PCS 等」技術仕様書
<目 次>
1 出力制御システムの概要················································· – 2 –
2 出力制御機能付 PCS 等の構成············································· – 4 –
3 出力制御スケジュール書換の仕組み······································· – 6 –
3.1 時間制御,部分制御 ··············································· – 8 –
3.2 交替制御 ························································· – 9 –
3.3 余剰買取制御 ···················································· – 10 –
4 出力制御システムの通信セキュリティの考え方 ··························· – 12 –
5 PCS 等(狭義)の技術仕様··············································· – 13 –
5.1 部分制御機能 ····················································· – 14 –
5.2 故障時の処理 ····················································· – 18 –
6 PCS 等(広義)の技術仕様··············································· – 19 –
6.1 通信頻度 ························································· – 21 –
6.2 制御日数 ························································· – 22 –
6.3 時刻設定 ························································· – 23 –
6.4 逆潮流防止機能 ··················································· – 24 –
6.5 契約容量への換算機能 ············································· – 25 –
6.6 故障時の処理 ····················································· – 26 –
6.7 推奨仕様 ························································· – 27 –
7 出力制御機能付 PCS 等の通信仕様 ········································ – 29 –
7.1 固定スケジュールのデータ構成 ····································· – 31 –
7.2 固定スケジュールの配信タイミング ································· – 32 –
7.3 更新スケジュールのデータ構成 ····································· – 33 –
7.4 更新スケジュールの配信タイミング ································· – 34 –
7.5 配信事業者サーバの機能 ··········································· – 35 –
7.6 配信事業者とスケジュールサーバ間のデータ連係仕様 ················· – 36 –
7.7 通信の基本構成 ··················································· – 37 –
7.8 スケジュールサーバとの授受データ ································· – 38 –
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1 出力制御システムの概要
出力制御機能付 PCS 等には,2015 年 2 月 17 日 第 4 回系統 WG,2018 年 10 月 10 日第 17 回系統 WG,
および 2023 年 2 月 28 日 第 44 回系統 WG で提案された「出力制御システム」を達成するための機能を
具備することとする。
なお,本技術仕様における「出力制御機能付 PCS 等」は,後記「出力制御システムの概要」のうち2
〜4の出力制御スケジュールに基づく制御に対応するものとし,1の専用回線による出力制御は,別
に定める特別高圧に適用する技術仕様書による。
<出力制御システムに求められる要件>
システム構築の視点 具体的な対応(主なもの)
・コスト面,技術面等も
踏まえ,確実に出力
制御可能であること
・発電設備等容量を考慮して通信方式を選定することが現実的
であり,
基本的には,
出力規模の大きい特別高圧連系等は専用
回線,
出力規模が小さい高圧以下連系はインターネット回線を
活用したシステムを構築する 等
・出力制御は系統安定
化のために必要最小
限なものとすること
・必要最小限の出力制御を実現するため,
部分制御,
時間制御な
どきめ細かい制御が可能な仕様とする
・余剰買取は,自家消費分は制御しない 等
・将来の情勢変化等に
対して,柔軟に対応
できること
・再エネ連系量の拡大にも柔軟に対応可能な制御方式とする
・将来,配信事業者(アグリゲータ)などによる付加価値サービ
ス提供などにも対応可能である 等
・電力安定供給のため,
必要なセキュリティを
確保すること
・インターネット回線を活用する場合,不正アクセス,
サイバー攻撃などの脅威への対策を実施
・制御データ改ざんや時刻改ざんなどへの対策を実施 等
・全ての一般送配電事業者
に適用可能な共通の仕様
とすること
・発電事業者団体,PCS メーカー,一般送配電事業者による議論
を踏まえて,技術仕様を全国共通とする
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<出力制御システムの概要>
(注記) 2015 年 2 月 17 日 系統 WG 資料抜粋
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2 出力制御機能付 PCS 等の構成
「出力制御機能付 PCS 等」は,一般送配電事業者または配信事業者から,インターネットを介し
て出力制御スケジュール情報を取得し,発電出力等(注記)
を制御可能な PCS,および風力発電設備におけ
る風車コントローラまたは監視制御装置等から構成される出力制御装置として定義する。基本的には,「出力制御機能付 PCS 等」は,
「出力制御ユニットまたは SCADA サーバ(以下,
「出力制御ユニッ
ト等」という)」「PCS(狭義)または風車コントローラ(以下,
「PCS 等(狭義)」)
」から構成される。
「出力制御ユニット等」は,サーバから出力制御スケジュールを取得し,
出力制御スケジュールに
基づいて,
「3PCS 等(狭義)
」を制御する機能をもつ制御装置と定義する。
「PCS 等(狭義)」は,従来の PCS,
風車コントローラまたは監視制御装置等の機能に加え,
「2出力
制御ユニット等」
から出力制御情報を受けて,
発電出力等
(上限値)を制御する機能を有する装置と
定義する。
(注記)本仕様書における発電出力等とは,発電出力および蓄電池出力(発電設備等から電力系統への逆
潮流出力)を指す。
<出力制御機能付 PCS 等システムの構成>
1PCS 等(広義)
出力制御機能付 PCS 等
一般送配電事業者または配信事業者が提示する出力制御スケジュ
ール情報を取得し,そのスケジュールに応じて発電出力等を制御
する機能を有する装置と定義する。基本的には「2出力制御ユニ
ット等」と「3PCS 等(狭義)
」から構成する。
(2,3の機能を一
体化したシステムもある)
2出力制御ユニット等 電力サーバまたは配信事業者サーバから出力制御スケジュールを
取得し,出力制御スケジュールに基づいて,
「3PCS 等(狭義)
」を
制御する機能をもつ制御装置と定義する。外部通信機能がない場
合でも,
ユニット内に保存された固定スケジュールにより,
「3PCS
等(狭義)
」を制御する。
3PCS 等(狭義) 従来の PCS,風車コントローラまたは監視制御装置等の機能に加え,「2出力制御ユニット等」から出力制御情報を受けて,発電出
力等(上限値)を制御する装置と定義する。
(注記) PCS 等(狭義)と出力制御ユニット等は,製造メーカが異なっても,PCS 等(広義)の仕様を満たすものとする。
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<補足説明>
・ PCS 等(狭義)は,出力制御機能がない従来型の PCS,風車コントローラまたは監視制御装置等の
機能は有していることを前提とし,本仕様書では定めない。
・ また,本技術仕様書では系統への逆潮流制御に対する技術仕様を定めているものであるため,順
潮流制御については定めない。
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3 出力制御スケジュール書換の仕組み
「出力制御機能付 PCS 等」は,インターネット上に掲載する
「出力制御スケジュール」
を自動的にダ
ウンロードし,当該スケジュールに基づき発電設備等の出力制御を実施する仕組みとする。
<出力制御スケジュール書換の仕組み>(太陽光発電の例)
<補足説明>
・ 「出力制御機能付 PCS 等」は,一般送配電事業者または配信事業者がインターネット上に掲
載する
「出力制御スケジュール」
を自動的にダウンロードし,
当該スケジュールに基づき発電
設備等の出力制御を実施する機能を具備する。
・ 出力制御システム(P.3)の形態毎の仕様は以下のとおり。
(1専用線による出力制御は除く)
区 分 内 容
2出力制御スケジュール
書換制御(上図中央)・「出力制御機能付 PCS 等」
が電力サーバに直接アクセスし,
「出
力制御スケジュール(固定・更新)
」をダウンロードする。
・なお,ダウンロードした出力制御スケジュールに基づき出力
制御装置付 PCS 等により発電設備等を自動で制御することが
原則であるが,下記の条件を満たしたうえでの特例として,
出力制御スケジュールを受信した後,発電設備等の制御を手
動により実施できる。
<ノンファーム型接続における手動制御を認める条件>
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I.24 時間有人による常時監視(遠隔監視含む)である 66kV
未満の発電設備等のうち,インターネット回線を用いる出力
制御機能付 PCS 連系以外((注記))の発電設備等を原則対象とす
る。
(注記)出力制御機能付 PCS を用いる太陽光,風力等の発電設備
等は出力制御スケジュール情報に応じた自動制御が可能であ
るため。
II.配信は,電話・メール等ではなく,インターネット回線経
由の出力制御スケジュールの送受信による。
(送受信内容は
手動制御に依らず同じとし,電力サーバに直接アクセスし,
「出力制御スケジュール
(固定・更新)」をダウンロードする
機能を具備すること。)III.発電設備等の運営体制表提出や運用申合書等の締結によ
り,事業者が確実な制御を保証する。
3配信事業者経由の書換
制御(上図右)
・配信事業者サーバは,電力サーバから,配信事業者が管理す
る発電所の「出力制御スケジュール(固定・更新)
」をダウン
ロードする。・「出力制御機能付 PCS 等」は配信事業者サーバにアクセスし,
「出力制御スケジュール
(固定・更新)」をダウンロードする。
4固定スケジュールによ
る制御(上図左)
・発電事業者
(またはサービスマン)は,電力サーバから年 1 回
以上,固定スケジュール(年間設定)を手動ダウンロードし,
出力制御ユニット等内の固定スケジュールを書換える。
(注記)固定スケジュールは気象情報等を考慮できないため,更新ス
ケジュールよりも厳しい制御条件となる。
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3.1 時間制御,部分制御
出力制御日数は,固定スケジュール(手動定期書換)の運用を踏まえ,400 日(1年分+α(1か月))の出力制御設定を可能とする。
各日の出力制御スケジュールは,30 分単位,出力制御値1%単位の設定を可能とする。本機能に
より,全事業者に一律の出力制御値(%値)を設定する「一律制御」に対応する。
(注記) 通信機能がある場合は,最短 30 分毎のスケジュール更新に対応
<スケジュール設定内容>
<補足説明>
・ 通信機能がない発電事業者は,固定スケジュール(年間設定)を定期的に手動ダウンロード
し,現地にて書換える運用となるため,最大 400 日分のスケジュール登録を可能とする。
・ 通信機能がある発電事業者についても,
固定スケジュール
(年間設定)
をダウンロードしたう
えで,更新スケジュール(日単位または時間単位など)を上書きしていく運用とする。
・ 上位系統からの通信不能時においても,出力制御機能付 PCS 等は内部に保持している最新の
スケジュール(固定または更新)にて動作することで,出力制御の実行性を確保している。
【出力制御スケジュール】
6 9 11 15 181340%0%100%時6 9 11 15 181340%0%100%時出力制御値(%)
時刻(時) 0〜9 9〜11 11〜13 13〜15 15〜24
出力上限(%) 100% 40% 0% 40% 100%
時刻(時) 0〜9 9〜11 11〜13 13〜15 15〜24
出力上限(%) 100% 40% 0% 40% 100%
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31
しろまる
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31
しろまる
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
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21 22 23 24 25 26 27
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14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31
しろまる
【各日の出力制御スケジュール(例)】
(注記)出力制御日は400日先まで
登録可能
(注記)出力制御スケジュールは30分単位、1%単位で設定が可能
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3.2 交替制御
出力制御スケジュールは,発電設備等毎に ID を設定し,スケジュールサーバ側で自動判別するこ
とで,
発電所毎に異なるスケジュールパターン
(0%制御,
部分制御)を設定できる機能を具備する。
本機能により,制御対象発電所を毎回指定する「交替制御」に対応する。
<ID によるスケジュール判別例>
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3.3 余剰買取制御
余剰買取の場合,
自家消費分は原則制御しないこと,
また,
制御対象は連系点における逆潮流の出力
制御値(出力上限値)[%]であることを基本的な考え方とし,発電出力等を 0〜100%の間で調整する制
御に加え,連系点での逆潮流を出力制御値(出力上限値)[%]以下に制御することが可能な仕様、もし
くは逆潮流=0 制御(注記)
が可能な仕様とする。
本考え方は住宅用(10kW未満)には限定せず,接続電圧・連系区分・設備容量に関係なく,余剰買
取の場合は同じ扱いとする。
<余剰買取制御>(太陽光発電の例)
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<補足説明>
・ 系統制約に伴う出力制御は、連系点における発電計画値に対する出力制御値と整理されてい
る。
(電力広域的運営推進機関 系統の接続および利用ルールについて 2023年4月3日更新)
太陽光・風力は定格出力に対する出力制御値としていたが、太陽光風力以外の電源種は上記
ルールに従った出力制御値との整理であることから、太陽光・風力の出力制御値に関する考
え方も最大受電電力=連系点に対する出力制御値(最大受電電力を 100%とした上限値%で配
信)とすることを基本とした考え方に統一することとした。
・ 逆潮流量については、連系点に対する出力制御値(出力上限値%)以下であればよいため、余
剰買取制御の際に PR>0 の場合には、 (a)逆潮流を出力制御値
(出力上限値)
以下に制御、(b)逆潮流=0 制御のどちらの制御も可能である。
なお、全量・余剰買取の区別なく,連系点に対する出力制御値(出力上限値)[%]以下とする
ことを前提に、
定格出力に対する制御を行うこととしてもよく、
その場合、
出力上限値が自家
消費分よりも小さくなる(PR≦0)場合には,PCS 側で逆潮流=0 制御としてもよい。
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4 出力制御システムの通信セキュリティの考え方
出力制御システムのセキュリティは,以下の考え方を基本とする。
だいやまーく電力サーバとのやりとりには,個人情報等の重要情報を含めない。
・ 出力制御スケジュールにおいて,出力制御量(出力上限値,時間)を指定する。
・ 出力制御機能付 PCS 等は,出力制御スケジュールのダウンロードのみの機能とし,出力制御
機能付 PCS 等から個人情報等の重要情報は送信しない。
(ID 設定等の識別情報等,
運用に必要
な情報を除く)
だいやまーく出力制御スケジュールのバックアップ(年間設定+部分書換機能)
・ ID 認証により,出力制御機能付 PCS 等と電力サーバ間で相互に確認することで,事業者のス
ケジュール受信誤りを防止。
・ 通信故障時は,予め設定した故障前の最新スケジュールにより制御する仕様とすることで,
出力制御の実行性を担保。
だいやまーく出力制御機能付 PCS 等の外部遠隔操作の防止
・ スケジュール更新は,
出力制御機能付PCS等側からセッションを開始して実施する仕様とし,
一般送配電事業者を含め,外部からセッション開始はできない仕様とする。
(最短 30 分毎のスケジュール更新には対応)
<出力制御システムに想定される脅威と対策>
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5 PCS 等(狭義)の技術仕様
通信機能有/無,余剰/全量買取のいずれでも,PCS 等(狭義)の基本的な技術仕様は,同様な仕様とす
る。なお,各項目の詳細については,5.1〜5.2 に示す。
項 目 PCS(狭義)の技術仕様5.1部分制御
機能
【出力増減】
だいやまーくPCS 等定格出力の 100→0%出力(0→100%出力)までの出力変化時間を,
5〜10 分の間で1分単位で調整可能とすること(誤差は±5%(常温))。
変化率は,
「100%/(5〜10 分)
」一定とすること。
だいやまーく変化率をリニアにする代わりに,
一定のステップでの制御する方式
(ランプ
制御)も認める。なお,制御ステップは 10%以下とすること。
(制御ステップ) 5 分:10%/30 秒(最小)
,10 分:10%/1分(最大)
(注記)なお,
蓄電池の場合は,
100%出力は放電出力の最大値以下,
0%出力は放電電
力 0 以下の運転とするため,0%出力の場合も充電を制限するものではない。
【制御分解能】
だいやまーく定格出力の1%単位での制御とすること。
(精度は定格出力の±5%以内(常温)とすること。なお、余剰買取の場合
は協議させていただく場合がある。)だいやまーくただし,
風力発電設備にピッチ制御等が無く,
機械的に対応不可能な場合に
おいて,発電機出力 100%以外の制御値を受信した場合,一律,発電機出力
を 0%とすること。
【その他事項】
上記【出力増減】と【制御分解能】に記載の技術仕様を適用することを原則と
するが,
発電設備等の特性等により,
当該技術仕様を満たすことができない場合
には,下記の要件を適用とする。
・最後に取得したスケジュールに準じて,
連系点における逆潮流電力を出力
制御時間帯内において出力制御値(出力上限値)[%]以下の運転とすること。・発電設備等の特性により出力変化レートを満たせないために,
最後に取得
したスケジュールに準じた運転ができない場合は,出力制御時間帯内の連
系点における逆潮流電力を出力制御値(出力上限値)[%]以下にすることを
前提に,
先行的な制御も許容する。
ただし,
最終的に配信される出力制御量
が変更となる可能性があることに留意。
・なお,
系統側の電圧調整面等の観点から,
変化レートは協議させていただ
く場合がある。5.2故障時
の処理
だいやまーくPCS 等(広義)の内部通信が異常となってから,5 分以内で発電出力等を停
止すること。
ただし,
通信再開時は自動または手動いずれにおいても復帰可
能とする。
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5.1 部分制御機能
5.1.1 出力増減
<技術仕様>
だいやまーくPCS 等定格出力の 100→0%出力(0→100%出力)までの出力変化時間を,5〜10 分の間で 1 分単位
で調整可能とすること(誤差は±5%(常温))。
変化率は,
「100%/(5〜10 分)
」一定とすること。
だいやまーく変化率をリニアにする代わりに,一定のステップでの制御する方式(ランプ制御)も認める。な
お,制御ステップは 10%以下とすること。
(制御ステップ) 5 分:10%/30 秒(最小)
,10 分:10%/1分(最大)
(注記)なお,蓄電池の場合は,100%出力は放電出力の最大値以下,0%出力は放電電力 0 以下の運転とす
るため,0%出力の場合も充電を制限するものではない。
<設定の経緯>
一般送配電事業者の出力制御情報(給電指令,スケジュール情報)に対する PCS 等(狭義)の応答
時間は,需給運用上はなるべく高速である方がよいが,多数の発電設備等を一斉に出力増減した場
合,急増減により電力系統に悪影響を与える可能性がある。
そのため,周波数制御面,電圧調整面を考慮し,出力増減にレート(=kW/時間)を設定する機
能を具備することとした。
[出力変化レートの選定理由]
周波数制御 ・ 対応可能な変化レートは各エリア及び需給状況により異なるため,全
国一律の規定値とすることは困難。
・ 既存の太陽光発電の100→0%制御時間を8分としている一般送配電事
業者があることを踏まえ,5〜10 分の中で一般送配電事業者毎に指定
できる仕様とした。
電圧調整 ・ 配電線の電圧調整装置
(SVR)
の動作時限
(最長 200 秒)
以上であれば,
問題ないと判断した。
<補足説明>
・ 出力上昇時
(制御解除時)も,多数発電所が一斉に動作し,
電力系統に影響を及ぼす可能性が
あるため,MPPT 制御ではなく,レートによる制御とする。
・ PCS 連系において 0%出力時は,レートに基づく制御の実施後,出力が 0%になった後で,
「ゲ
ートブロック」もしくは「ゲートブロック+1 箇所(2 点切り)
」により解列することも認め
る。
・ 100%制御は,出力制御なしと同義とする。
・ PCS 等(狭義)で要求仕様を満足できない場合,PCS 等定格出力での 100→0%出力(0→
100%出力)において,出力制御ユニットから PCS 等(狭義)に制御信号により,要求仕様
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を満たす手法も認める。ただし,PCS 等(狭義)は,100→0%出力(0→100%出力)に対し
て 5 分以内での動作が可能である仕様とする。
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5.1.2 制御分解能
<技術仕様>
だいやまーく 定格出力の 1%単位での制御とする(精度は定格出力の±5%以内(常温)
。なお、余剰買取の場
合は協議させていただく場合がある。)だいやまーく ただし,風力発電設備にピッチ制御等が無く,機械的に対応不可能な場合において,発電
機出力 100%以外の制御値を受信した場合,一律,発電機出力を 0%とすること。
<設定の経緯>
発電事業者に対して,
不要な出力制御を実施しないよう,
きめ細かい制御に対応する一方,
発電設
備等のコスト面の負担が過大とならないことに留意し決定した。
また,風力発電設備において部分制御を実施するためには,ピッチ制御等により風車本体の回転
速度を機械的に制御する必要があるが,小型風力発電設備では機械的な対応が不可能な場合がある
ことに留意した。
[制御分解能の選定理由]
制御分解能 ・ 発電事業者に不要な出力制御を求めないよう,なるべく細かい刻みと
する必要があるが,系統運用上必要な分解能は明確ではないため,出
力制御機能付 PCS 等のコスト面の影響を踏まえて実現可能な単位とし,「定格出力の 1%単位」とした。
制御精度 ・ 発電出力が自然状況にて変動するため,
精緻な制御は難しいことから,
出力制御機能付 PCS 等のコスト面の影響を踏まえて実現可能な精度とし,「定格出力の±5%以内(常温)
」とした。
・ ただし,
風力発電設備において機械的対応ができない場合であっても,
出力制御の必要量を確保するため,一律,発電出力を 0%とした。
<補足説明>
3.3 余剰買取制御の通り、余剰買取の制御対象は連系点における逆潮流の出力制御値(出力上限値)
[%]であることを基本的な考え方としており,
最大受電電力と定格出力に大きく乖離がある場合におい
ても出力制御の必要量を確保するため、精度の基準等については協議させていただく場合がある。
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5.1.3 その他事項
<技術仕様>
だいやまーく 5.1.1 出力増減と 5.1.2 制御分解能に記載の技術仕様を適用することを原則とするが,発電設備
等の特性等により,当該技術仕様を満たすことができない場合には,下記の要件を適用とする。
・最後に取得したスケジュールに準じて,連系点における逆潮流電力を出力制御時間帯内におい
て出力制御値(出力上限値)[%]以下の運転とすること。
・発電設備等の特性により出力変化レートを満たせないために,最後に取得したスケジュールに
準じた運転ができない場合は,出力制御時間帯内の連系点における逆潮流電力を出力制御値(出力
上限値)[%]以下にすることを前提に,
先行的な制御も許容する。
ただし,
最終的に配信される出力
制御量が変更となる可能性があることに留意。
・なお,系統側の電圧調整面等の観点から,変化レートは協議させていただく場合がある。
<設定の経緯>
変化速度・制御分解能・精度面など一部電源種(水力、バイオマス、地熱)について、発電所特性
等により容易には要件を満たせない等のご意見およびノンファーム型接続の背景にある「確実な出力
制御」,「他事業者(太陽光・風力等および既に協議済・連系済の他電源種含む)との統一的な対応」
の観点から設定。
参考:2023 年 2 月 28 日 第 44 回系統 WG
- 18 -
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5.2 故障時の処理
<技術仕様>
だいやまーく PCS 等
(広義)
の内部通信が異常となってから,
5 分以内で発電出力等を停止すること。
ただし,
通信再開時は自動または手動いずれにおいても復帰可能とする。
<設定の経緯>
PCS 等
(広義)
の内部通信異常発生時((注記))は,出力制御ユニット等からの出力制御信号が PCS 等(狭義)に伝わらず,スケジュールに基づく出力制御が実施できなくなるため,電力系統への影響を考
慮し,発電出力等を速やかに停止する必要がある。
一方,PCS 等(広義)の内部通信異常は,PCS 等(広義)の設備単位で発生するため,同時多数発
生する可能性が少ないことや,通信が成功するまでのリトライ時間も考慮する必要があるため,即
出力停止ではなく,出力停止までに時間的裕度を持たせる仕様とした。
(注記) 事業者が,出力制御されないように,故意に通信線を端子から抜くなども想定
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6 PCS 等(広義)の技術仕様
通信機能有/無のいずれにおいても,PCS 等(広義)の技術仕様は同じとする。なお,各項目の詳細に
ついては,6.1〜6.7 に示す。
項 目 PCS 等(広義)の技術仕様6.1通信頻度
だいやまーく出力制御スケジュールは,最短 30 分単位で更新可能とすること。
だいやまーく更新周期(次回アクセス)は,電力サーバから指定できる仕様とすること。6.2制御日数
だいやまーく400 日(1 年+α)×ばつ48 点(24 時間/30 分)分の出力制御量を設定できるこ
と。
だいやまーく任意期間(日単位など)でのスケジュール部分書換が可能な仕様にすること。6.3時刻設定
項目(時計) 通信機能あり 通信機能なし
時計
改ざん
対策
電力サーバも
しくは配信事
業 者 サ ー バ
の時計情報と
同期すること
・時刻の設定は NTP サーバや GPS 等による時刻同
期,もしくは メーカ等のサービスマンにて実施
すること
・運用開始後の手動による時刻調整は,1 日につき
±10 分以内に制限すること(設定時は除く)
時計消失
対策
・停電時に内部時計が停止しない仕様とすること
・もし時計(年月日)消失した場合には, NTP サー
バや GPS 等による時刻同期,もしくはメーカ等の
サービスマンによる再設定まで発電設備等を停止
する仕様とすること
時計の
精度
・内部時計は水晶発振器による時計等と同期させ,
時計誤差は±60 秒以内/月(常温)とすること
・固定スケジュール更新(年1回以上)時に,時刻を
補正し,上記精度を維持すること6.4逆潮流防止
機能
だいやまーく逆潮流防止精度は,
検出レベル
(定格出力の+5%または+150Wの大きい方),検出時限(5 分以内)とすること。
だいやまーく出力制御 0%の場合
1 余剰買取では,
連系点の逆潮流をゼロ
(自家消費=発電出力等)
とする
制御,もしくは発電機出力を 0%とする制御
2 全量買取では,出力制御(0%)では発電機出力を 0%とする制御6.5契約容量へ
の換算機能
だいやまーくパネル等容量と PCS 容量を入力する機能を有し,
出力制御量を
「契約容量ベー
ス」から「PCS 容量ベース」に換算して,PCS 等(狭義)に指令できる機能を
具備する。
だいやまーくなお,容量入力にはパスワードを設けるなど,セキュリティを確保すること。6.6故障時の
処理
だいやまーく上位系統からの通信故障の場合,故障前の最新の出力制御スケジュール情報
に基づいて出力制御可能な仕様とすること。
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項 目 PCS 等(広義)の技術仕様6.7推奨仕様
出力制御に必須の機能ではないものの,事業者の利便性向上等の観点から機
能の追加を推奨
【発電等実績のトラックレコード(時間分解能)】
だいやまーくトラックレコードの時間分解能は 30 分とする。
【発電等実績のトラックレコード(保持期間)】
だいやまーく出力制御ユニット本体の発電等実績(30 分単位)の保持期間は,遠隔通信
の有無に関係なく,最低 3 か月とする。
だいやまーく保存対象のデータは,1全量買取:発電した電力量,2余剰買取:連
系点の逆潮流の電力量とする。
【動作表示】
だいやまーく『障害発生による出力停止』と『正常な出力制御』の切り分けが可能である
こと。
だいやまーく出力制御中の正動作を確認できるように,
『出力制御中』の表示が可能で
あること。
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6.1 通信頻度
<技術仕様>
だいやまーく出力制御スケジュールは,最短 30 分単位で更新可能とすること。
だいやまーく更新周期(次回アクセス)は,電力サーバから指定できる仕様とすること。
<設定の経緯>
30 分単位のスケジュール更新にも対応可能となる仕様とした。
また, 30 分毎のスケジュール配信に固定せず,
次回アクセス日時を一般送配電事業者から指定す
る機能を具備することとした。
<補足説明>
・ 実際の通信頻度(出力制御スケジュールの更新周期)
は,需給運用の実行性,
スケジュールサ
ーバの処理能力等を考慮し一般送配電事業者が提示する。
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6.2 制御日数
<技術仕様>
だいやまーく 400 日(1 年+α)×ばつ48 点(24 時間/30 分)分の出力制御値(出力上限値)[%]を設定できるこ
と。
だいやまーく 任意期間(日単位など)でのスケジュール部分書換が可能な仕様にすること。
<設定の経緯>
30 分単位のスケジュール更新にも対応可能で,かつ固定スケジュールの現地更新(年 1 回以上)
に対する裕度を 1 か月程度もたせる仕様とした。また,需給状況に応じた出力制御が円滑に行える
ように,電力提示期間での部分的なスケジュール更新が可能な仕様とした。
<出力制御スケジュールの更新イメージ>
【スケジュール更新イメージ】 (注記) ・・・ 発電停止、 ・・・ 固定スケジュールによる出力制御
・・・ 任意期間での部分更新後の更新スケジュールによる出力制御
・・・
1日分(48点)
・・・
固定スケジュール(400日分)
・・・
1日分(48点)
・・・
電力指定の任意期間で部分書換可能
登録時期((注記)1) H28.4〜H29.4 H29.4〜H30.4 H30.4〜H31.4
初回更新前
(未登録)
初回更新後
(H28.4〜H29.4)
2回目更新後
(H29.4〜H30.4)
登録時期((注記)1) H28.4〜H29.4 H29.4〜H30.4 H30.4〜H31.4
初回更新前
(未登録)
初回更新後
(H28.4〜H29.4)
2回目更新後
(H29.4〜H30.4)
【固定スケジュール更新イメージ】 (注記) ・・・発電停止、 ・・・固定スケジュールによる出力制御
4/1 ×ばつ ×ばつ 発電不可 ×ばつ 発電不可
4/30 3/31 4/30 4/1 3/31 4/30
4/1 3/31
しろまる 発電可能4/1しろさんかく 4月まで発電可能 ×ばつ 発電不可
4/30 3/31 4/30 4/1 3/31 4/30
― 4/1
しろまる 発電可能 しろさんかく 4月まで発電可能
3/31 4/30 4/1 3/31 4/304/304/30
(例)平成28年4月1日に系統連系し、平成29年3月にスケジュール更新を行うケース
(注記)1 ()内は登録設定期間を示す
(注記)2 毎年 3 月に翌年度のスケジュール更新を行う運用を前提
(更新の頻度・日程等は,発電事業者,一般送配電事業者の事情を勘案のうえ設定)
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6.3 時刻設定
<技術仕様>
項目(時計) 通信機能あり 通信機能なし
時計改ざん
対策
電力サーバもしく
は配信事業者サー
バの時計情報と同
期すること
・時刻の設定は NTP サーバや GPS 等による時刻同期,も
しくは メーカ等のサービスマンにて実施すること
・運用開始後の手動による時刻調整は,1 日につき±10
分以内に制限すること(設定時は除く)
時計消失
対策
・停電時に内部時計が停止しない仕様とすること・もし時計
(年月日)
消失した場合には,
NTP サーバや GPS
等による時刻同期,
もしくはメーカ等のサービスマンに
よる再設定まで発電設備等を停止する仕様とすること
時計の
精度
・内部時計は水晶発振器による時計等と同期させ,時計
誤差は±60 秒以内/月(常温)とすること
・固定スケジュール更新(年 1 回以上)時に,時刻を補
正し,上記精度を維持すること
<設定の経緯>
・ 出力制御スケジュールは,30 分単位で制御値を指定するため,内部時刻のずれや時刻改ざん
の影響が非常に大きいことから,原則としてサーバと時刻同期する仕様とした。
・ 「通信機能なし」
の場合も,
GPS 等による標準時刻との同期を要件とすべきとの意見があった
が,山間地など通信環境がない場所への設置を想定しており,設置場所により GPS による時
刻同期が困難な場合が想定されること,
GPS 時計機能はコストが過大となる可能性があること
から,メーカ等のサービスマンによる時刻調整についても認める仕様とした。
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6.4 逆潮流防止機能
<技術仕様>
だいやまーく逆潮流防止精度は,検出レベル(定格出力の+5%または+150Wの大きい方)
,検出時限(5 分以
内)とすること。
だいやまーく出力制御 0%の場合
1 余剰買取では,
連系点の逆潮流をゼロ
(自家消費=発電出力等)
とする制御,
もしくは発電出
力等を 0%とする制御
2 全量買取では,出力制御(0%)では発電出力等を 0%とする制御
<設定の経緯>
余剰買取においては,自家消費分の発電出力等まで出力制御を求めることはできないため,逆潮
流をゼロ(連系点において自家消費=発電出力等)とする機能を具備することとした。
機能(検出レベル,検出時限)設定にあたっては,以下の点に留意し決定した。
[逆潮流検出機能の選定理由]
検出レベル ・ 既存の RPR の検出レベルと整合を図り,定格出力の+5%とした。
・ 小容量 PCS(3kW 未満)の場合は,
誤差の絶対値が小さく,
技術的に精度
維持が困難であるため,出荷台数が多い 3kW に求める精度(3k×ばつ
5%=150W)を絶対値の下限値とした。
検出時限 ・ 系統運用上はなるべく逆潮流の継続時間が短い方がよいため,5.1.1
出力増減の出力変化時間
(5〜10 分)
と整合を図り,
下限値である 5 分
以内とした。
・ また,コスト面から,既存売買電センサーの精度にて,1〜2 分程度で
逆潮流を停止可能であることも考慮した。
<補足説明>
・ 逆潮流の防止機能のため,検出レベルは逆潮流方向(+5%)で設定した。ただし,順潮流方向
についても,-10%を超過しないことを目標とする。
・ 複数直流入力システムなど,系統連系保護装置等の試験方法通則等で,逆電力防止試験/逆充
電防止試験が求められる機器は,通則の試験条件を優先する。
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6.5 契約容量への換算機能
本機能が必要な発電設備等に限り適用する。
<技術仕様>
だいやまーく パネル等容量と PCS 容量を入力する機能を有し,出力制御量を「契約容量ベース」から「PCS
容量ベース」に換算して,PCS 等(狭義)に指令できる機能を具備する。
だいやまーく なお,容量入力にはパスワードを設けるなど,セキュリティを確保すること。
<設定の経緯>
パネル等容量<PCS 容量の場合,PCS 等(広義)は契約容量=パネル等容量と認識できず,契約容
量に応じた適切な出力制御が実施できないため,PCS 等(広義)にパネル等容量・PCS 容量から契約
容量を算出できる機能を具備させることとした。
(例)契約容量 400kW(パネル容量:400kW < PCS 容量:500kW)
,出力制御量 50%の場合
(正) 出力制御後の発電可能量上限:200kW(×ばつ50%)
(誤) 出力制御後の発電可能量上限:250kW(PCS ×ばつ50%)
<補足説明>
・ 本機能は,
「PCS 容量≠契約容量」の場合に限り,メーカ等のサービスマンが設定する運用を
前提とする。
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6.6 故障時の処理
<技術仕様>
だいやまーく 上位系統からの通信故障の場合,故障前の最新の出力制御スケジュール情報に基づいて出力
制御可能な仕様とすること。
<設定の経緯>
出力制御ユニット内にあるスケジュールが,
上位通信系統
(一般送配電事業者,
配信事業者など)
〜出力制御ユニット間の通信が途絶((注記))
した場合でも,固定スケジュールを含めた既取得済のスケジ
ュールで出力制御可能な仕様とした。
(注記)通信障害以外に,出力制御を回避するために,故意に通信線を引き抜くことなども想定
<通信途絶時の出力制御イメージ>
(注記) ・・・ 発電停止、 ・・・ 固定スケジュールによる出力制御
(A)+(B) = 400日分
・・・
(A)部分更新完了 (B)部分更新前のため、固定スケジュール
通信途絶発生さんかく 通信が途絶すると部分書換が終了していない期間は、
固定スケジュールでの出力制御となるため発電停止
通信が途絶しても、部分更新が完了している
期間は更新スケジュールによる出力制御を実施
・・・ 任意期間での部分更新後の更新スケジュールによる出力制御
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6.7 推奨仕様
本項目では,出力制御に必須の機能ではないものの,事業者の利便性向上等の観点から機能の追加
を推奨する仕様を示す。
6.7.1 発電等実績のトラックレコード(時間分解能)
<技術仕様(推奨)>
だいやまーく トラックレコードの時間分解能は 30 分とする。
<設定の経緯>
発電等実績のトラックレコードの時間分解能は,極力小さい方が望ましいが,小さいほどデータ
保存容量が増大し,コストアップにつながる可能性があるため,時間分解能は,計測値(30 分値)
と整合を図った仕様とした。
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6.7.2 発電等実績のトラックレコード(保持期間)
<技術仕様(推奨)>
だいやまーく 出力制御ユニット本体の発電等実績
(30 分単位)
の保持期間は,
遠隔通信の有無に関係なく,
最低3か月とする。
だいやまーく 保存対象のデータは,
1全量買取:発電した電力量,
2余剰買取:連系点の逆潮流の電力量と
する。
<設定の経緯>
発電等実績のトラックレコードの保持期間は,長期になるほどデータの保存容量が必要となり,
コストアップにつながる可能性があるため,トラックレコードの確認に最低限必要な期間とした。
また,対象データは買取形態に応じたものとした。
[保持期間の選定理由]
保持期間 ・トラックレコードの確認に必要な期間を以下の合計より想定した。
1 売電量計量取得期間の 1 か月
2 一般送配電事業者が出力制御の良否を判断するための1か月
3 発電事業者が一般送配電事業者へトラックレコードを提出する期
間の1か月
対象データ ・ データ保存場所は,固定又は更新スケジュール方式に関係なく出力制
御ユニットを基本とした仕様とし,
保存データは買取形態(全量・余剰)
に応じた仕様とした。
<補足説明>
・ 出力制御ユニット等本体以外への保存(例えば,別途サーバ等にバックアップデータを保存す
るなど)は求めない。
・ 固定スケジュール方式の場合でも,一般送配電事業者から制御状況確認のため発電等実績の
提出を求めることがあるため,出力制御ユニット等に保存することが望ましい。
6.7.3 動作表示
<技術仕様(推奨)>
だいやまーく 『障害発生による出力停止』と『正常な出力制御』の切り分けが可能であること。
だいやまーく 出力制御中の正動作を確認できるように,
『出力制御中』の表示が可能であること。
<設定の経緯>
『動作表示手段/動作表示方法』は,基本的にメーカ設計によるが,
市場トラブルのリスクを低減
できる仕様とした。
<補足説明>
・ 「故障と見間違えないこと」
「電圧上昇抑制や他の抑制要因との切り分けが可能なこと」について
も考慮すること。
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7 出力制御機能付 PCS 等の通信仕様
通信仕様について,7.1〜7.8 で示す。
基本的な機能は
「3 出力制御スケジュール書換の仕組み」
のとおりだが,
通信仕様に関する具体的
な事項について,本項に定める。
<出力制御スケジュール書換の仕組み>(太陽光発電の例)
<通信機能有無によるスケジュール書換方法>
通信機能有無
スケジュール
種別
書換方法 書換頻度 書換タイミングの通知
通信機能
「有」
(上図中央・右)
更新
通信による自動
ダウンロード
都度更新
(最短 30 分毎の更新に対応)
「次回アクセス日時」
固定(注記)1
同 上 年1回以上更新
「固定スケジュー
ル更新フラグ」
(注記)3のカウントアップ
通信機能
「無」
(上図左)
固定
メーカ等のサービ
スマンによる手動
書換
年1回以上更新(注記)2
ホームページ等に
よる提供
(注記)1 通信途絶時の需給運用の実行性・公平性の担保のため,固定スケジュール(年間設定)をバックアッ
プスケジュールとして予め設定し,更新スケジュールで部分的に上書きする運用とする。
(注記)2 メーカ等のサービスマンによる現地設定が必要であるが,
時期の集中や豪雪等で現地対応が物理的に
困難となる恐れもあるため,
事業者が余裕をもって対応できるよう,
一般送配電事業者は年1回以上,
固定スケジュールを更新(追加配信)する。
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(注記)3 固定スケジュールが更新されたことを認識するためのフラグであり,
更新スケジュールデータに含ま
れる。
<ID の設定・発行方法>
・ 発電所 ID は,一般送配電事業者間で重複しない ID とする必要があるため,発電所毎にユニ
ークな識別番号である「受電地点特定番号」(22 桁)を使用する。
・ 「通信機能無し」時に,メーカ等のサービスマンが複数事業者用スケジュールをダウンロー
ドする可能性があるため,登録誤りを防止の観点からファイル名・ファイル内には ID を付与
する。
・ 同一発電所で出力制御機能付 PCS 等を複数設置する場合は,
枝番を活用し,
識別可能とする。
・ 発電所データ(ID+枝番+チェックサム)は,機械出力し,書面等にて事業者に発行する。
<補足説明>
・ スケジュール情報には,個人情報等の重要情報を含めないこととし,パスワードは設定しな
い仕組みとする。
・ スケジュールデータは,事業者に容易に書換えられないよう,チェックサムを設けたバイナ
リ形式とする。
・ 「通信機能なし」の場合の固定スケジュール取得は,通信機能がある環境で固定スケジュー
ルを電子媒体にダウンロードし,
現地にて出力制御ユニットに登録
(更新)
する方法とする。
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7.1 固定スケジュールのデータ構成
固定スケジュールのデータ構成は,任意の日時及び書換データ数を指定する,最大 400 ×ばつ48 点
(19,200 点)の出力制御値(出力上限値)[%]データとする。
運用上の利便性向上の観点から,
400 日分
(13 ヶ月分)
のデータに加えて,
月単位に分割したデータ
をサーバ上に掲載する。
<固定スケジュールのデータ構成>
<補足説明>
・ 年単位の固定スケジュールをダウンロードすることを基本としているが,1回の通信量を削
減して分割ダウンロードすることで,運用上の利便性が向上することも考えられる。そのた
め,個々の事情に応じた柔軟な運用が行える機能も必要と判断し,年単位及び月単位でも固
定カレンダーを取得できることとした
(ただし,
月単位も年単位も同一日時の制御値は同じ)。400日分スケジュール
固定スケジュール (全て)×ばつ48点 (=19,200点)
(月間) ×ばつ48点 (=1,488(注記)点) 13ヶ月分
(出力制御スケジュールは、30分単位、定格出力制御値1%単位で指定)
データ数を設定 データ数19200
スケジュール1枠目の年月日時分
yyyyMMddhhmm0 10010000...100100...0
19200
yyyyMMddhhmm0 10010000...100100...0
19200
固定スケジュール(月間:年間を13ヶ月に分けたもの)
データ数を設定 データ数1488(注記)
スケジュール1枠目の年月日時分
yyyyMMddhhmm0 10010000...100100...01488yyyyMMddhhmm0 10010000...100100...01488(注記)月間日数により変化(30日:1440、29日:1392、28日:1344)
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7.2 固定スケジュールの配信タイミング
・ 固定スケジュールの更新は,スケジュールサーバより更新スケジュールと合わせて配信する
「固定スケジュール更新フラグ」をカウントアップすることで通知する。
(注記)「通信機能なし」の事業者には,ホームページ等により提供。
・ 通信機能有の場合の固定スケジュールの取得時間は,更新スケジュール配信と重複すること
が少ない,
「21 時〜4 時」の取得を基本とし,PCS 側で設定可能とする。
(ただし,データ消失などによる再取得時は除く)
・ 固定スケジュールの一般送配電事業者からの提供は,年 1 回以上とし,一度配信した日時の
固定スケジュールの制御値は変更しない。
<固定スケジュールの更新イメージ>
<補足説明>
・ 「通信機能なし」の場合の固定スケジュール更新は,メーカ等のサービスマンによる現地設
定が必要であるが,時期の集中や豪雪等で現地対応が物理的に困難となる恐れもあるため,
メーカ等のサービスマンが余裕をもって対応できるよう,一般送配電事業者は年 1 回以上,
固定スケジュールを更新する。
・ 固定スケジュールは,
「通信機能なし」の場合に,メーカ等のサービスマンが年1回程度現地
設定することを想定しているため,スケジュールの取得日時により事業者間で異なる制御と
ならないよう,一度配信した日時の固定スケジュールの制御値は変更しない。
(注記)ただし,PCS 等(広義)には,固定スケジュールの上書きを制限する機能は不要とする。
4月からの400日分の固定スケジュール
新しく提供された固定スケジュール
一度配信された日時の
スケジュールの制御値は
変更しない
同じ
4月からの400日分の固定スケジュール
新しく提供された固定スケジュール
一度配信された日時の
スケジュールの制御値は
変更しない
同じ
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7.3 更新スケジュールのデータ構成
更新スケジュールのデータ構成は,
任意の日時及び書換データ数を指定する,
最大 7 ×ばつ48 点(336点)の出力制御値(出力上限値)[%]データとし,固定スケジュールが更新されたことを通知するため
の「固定スケジュール更新フラグ」
,クライアントからサーバへのアクセス指定日時である「次回アク
セス日時」を合わせて配信する。
<更新スケジュールのデータ構成>
<補足説明>
・ 過去時間の制御値は,制御に不要なデータであること,また過去の制御値が書き換わると出
力制御実績と不整合が生じることから,アクセス時刻の時間帯の次の時間帯以降のデータを
配信する。
・ 同一コマの更新スケジュールを複数回取得した場合,最後に取得した値で上書きする。
・ サーバへの集中アクセス回避のため,次回アクセス日時の制御をサーバで実施する。
・ サーバアクセスを失敗した場合のリトライは,リトライ時のアクセスを分散させるため,
「ア
クセス日時の+30 分後」とする。
・ 固定スケジュール更新フラグは,
固定スケジュールを更新した場合にカウントアップし,
9 に
なったら 0 に戻る仕様とする。
更新スケジュール
アクセス日時の次の時間帯〜任意の時間帯 ((注記))
(出力制御スケジュールは、 毎時30分単位、出力制御値1%単位で指定)
データ数を設定 データ数 64
スケジュール1枠目の年月日時分1000040400 40 2100404040400040
14 100004040
202005031600 40 21004040404004064
次回アクセス日時(クライアントからサーバへのアクセス指定日時)
20200503161810
アクセス日時 2020 年 5 月 3 日 15 時 48 分 10 秒
制御期間
次回アクセス日時 の場合
固定スケジュール
更新フラグ
固定スケジュール更新フラグは、固定スケジュールを更新した場合にカウントアップ。フラグ値変更が固定
スケジュール取得のトリガ。
2020 年 5 月 3 日 16 時 00 分〜2020 年 5 月 4 日 23 時 30 分
2020 年 5 月 3 日 16 時 18 分 10 秒
((注記))2 以上を設定
5 月4 日23 時30 分〜24 時00 分
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7.4 更新スケジュールの配信タイミング
更新スケジュールは,サーバから指定した「次回アクセス日時」に出力制御機能付 PCS 等がアクセ
スして取得することとする。
<各日の出力制御スケジュール(例)とスケジュール掲示の関連>
<補足説明>
・ 通信不能時の動作は以下のとおりとする。
1通信エラー時は,一般送配電事業者が指定した次回アクセス日時の 30 分後にリトライする。
(再エラー時はさらに 30 分後に再リトライを継続する)
2リトライに成功するまでは,
取得済の最新スケジュール
(更新または固定スケジュール)
によ
り制御する。
・ サーバは,
制御実績
(制御指示)
を更新スケジュールのダウンロード実績をもって管理するこ
ととし,更新スケジュールの制御値から何時間出力制御したのかを把握する。
(注記)
「通信機能あり」
における固定スケジュール制御は,
機器故障時などに限定した運用である
ため,サーバでは管理しない。
時刻(時) 0〜9 9〜11
11〜1313〜1515〜24出力上限(%)100% 40% 0% 40% 100%
時刻(時) 0〜9 9〜11
11〜1313〜1515〜24出力上限(%)100% 40% 0% 40% 100%
・当日の出力制御値をスケジュール配布により更新。出力制御スケジュールは30分単位、1%単位で設定が可能
6 9 11 15 181340%0%100%時出力制御値(%)
2015年5月3日
15:20:00
2015年5月3日
14:20:00
2015年5月3日
13:20:00
2015年5月3日
12:20:00
2015年5月3日
11:20:00
2015年5月3日
10:20:00
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8:20:00フラグ出力制御スケジュール
アクセス
時間
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8:20:00フラグ出力制御スケジュール
アクセス
時間403 100 40
20150503083040
3 100 40
20150503083040
3 40 40
20150503093040
3 40 40
2015050309300
3 40 0
2015050310300
3 40 0
2015050310300
3 0 0
2015050311300
3 0 0
20150503113040
3 0 40
20150503123040
3 0 40
20150503123040
3 40 40
20150503133040
3 40 40
201505031330100
3 40 100
201505031430100
3 40 100
201505031430(注記)
(注記)フラグ
固定スケジュールを更新した場合にカウント
アップ。固定スケジュール取得のトリガ
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7.5 配信事業者サーバの機能
配信事業者は,
発電事業者を代行して,
一般送配電事業者から出力制御スケジュールを受信し,
発電
事業者の出力制御機能付 PCS 等の出力制御スケジュール書換えを実施する。
そのため,
配信事業者サーバは,
配信事業者に所属する発電事業者の出力制御スケジュール
(固定ス
ケジュール,更新スケジュール)と,発電所 ID の組合せ情報を受信し,指定された発電所の出力制御
機能付 PCS 等に出力制御スケジュールを配信することを基本的な機能とする。
<配信事業者サーバの機能>
<補足説明>
・ 出力制御は,必要な時間に限定して,全制御対象者に同じ制御パターンの部分制御を実施す
る「一律制御」
,及び最低限出力制御に必要な事業者のみを交替で 0%制御する「交替制御」を
想定。
・ 固定スケジュールは1種類とするが,一般送配電事業者毎,本土と連系していない離島毎に
需給運用が異なるため,増加する可能性がある。
・ 360 時間の時間単位の出力制御には,別途異なるスケジュールを設定する可能性があるため,
スケジュールパターンが増加する可能性がある。
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7.6 配信事業者とスケジュールサーバ間のデータ連係仕様
配信事業者は,配信事業者 ID にてスケジュールサーバにアクセスすることで,全スケジュール,及
び当該配信事業者配下の発電所 ID とスケジュールの組合せを一括で取得する。
<配信事業者とのデータ連係仕様(案)>
<補足説明>
・ 配信事業者は所属する発電所のカレンダー情報,ID を一括ダウンロードし,電力サーバ側は
全発電所ダウンロード済として管理する
・ 発電所 ID は,受電地点特定番号(22 桁)+枝番(3 桁)
,+チェックサム(1 桁)の 26 桁と
し,スケジュールサーバ内で配信事業者に所属していることを管理する。
受電地点特定番号:1,2 桁目 送配電事業者コード
3 桁目 高低圧区分
・ 「発電所 ID とスケジュール組合せ」データの取得タイミングは,配信事業者から発電所への
データ受渡し処理時間を考慮し,データ掲示直後を取得タイミングにすることを基本とする。
(例)10:00〜10:30 がデータ取得期間の場合は 10:00:01 など
・ 配信事業者の通信エラー時は,即時リトライ可能とする。
(注記)配信事業者は数十件程度と考えられ,サーバへのアクセス集中の問題はないため,即時ア
クセスとした。
・ 配信事業者から一般送配電事業者への配信先切替は,一般送配電事業者への手続きをもって
変更することとする。
また,
配信事業者サーバ故障時は,
固定スケジュールへ移行することと
し,自動的な電力サーバへの切替は認めない。
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7.7 通信の基本構成
出力制御機能付き PCS 等
(以下,出力制御機器とする)
と電力サーバとの通信は,
別途定める伝送仕
様書において指定する。
<通信仕様案>(太陽光発電の場合)
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7.8 スケジュールサーバとの授受データ
サーバへデータ要求することにより,下記のデータを取得可能とする。
【配信事業者を経由しない場合】
取得データ PCS からサーバへの要求
固定スケジュール 固定スケジュール(13 か月分,月指定)
発電所 ID 用の更新スケジュール 更新スケジュール
時刻情報(NTP サーバ) 時刻合わせ(NTP クライアント)
(注記)データ要求時に「スケジュールを確定するために発電所 ID」,「スケジュール取得状況把握のた
めに MAC アドレス」を付加する。なお、MAC アドレスのランダム化機能は OFF とする。
【配信事業者の場合】
取得データ PCS からサーバへの要求
全てのスケジュール
配信事業者 ID で要求
配信事業者配下の発電所 ID とスケジュー
ルの組合せ
時刻情報(NTP サーバ) 時刻合わせ(NTP クライアント)
(注記)データ要求時に「配信事業者 ID」を付加
<http リクエストとレスポンス>
スケジュールは複数存在するため,出力制御機能付 PCS 等からのリクエストで,取得したいスケ
ジュールを指定する。
http リクエスト(出力制御機能付 PCS) http レスポンス
発電所 ID+枝番+チェックサム(22 桁+4 桁)
MAC アドレス
スケジュール区分 (4 桁数字)
(配信事業者の場合,
配信事業者 ID のみ)
該当するスケジュールにチェックサム付与
したファイルをバイナリ化して送信
(注記)MAC アドレスのランダム化機能は OFF とする。
【スケジュール区分】
コード 内 容 備 考
999_ 年間固定スケジュール 下一桁は,
更新スケジュールのカウントアッ
プする数字と一致させ,
どの固定スケジュー
ルを取得したいのかを指定する15011512
2015 年 1 月分スケジュール
2015 年 12 月分スケジュール
年月を指定し,
取得したい固定スケジュール
を指定する
0000 更新スケジュール
8888 ID 登録確認用 サーバへの ID 登録状況確認(スケジュール
は返信せず,登録状況を返信)
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<補足説明>
・ 出力制御機能付 PCS 等の現地作業での発電所 ID 登録間違いなど,サーバ側で異常が確認でき
るよう,MAC アドレスをヘッダに付与する。なお、MAC アドレスのランダム化機能があるが、
当該機能を ON とすることで機器の特定ができなくなくなる場合があることや、アクセス毎に
電力サーバ側で出力制御機器の MAC アドレス不一致警告が出るため、システム運用に悪影響
を与えることから、当該機能は OFF とする。

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