熱源設備
フリークーリング
とは、外気温度の低
い中間季や冬季に冷
却塔を利用して生産
用冷却水や空調用の
冷水を供給するシス
テムのことです。
冷凍機を稼動させ
ずに冷水を供給でき
るので、冷凍機のラ
イニングコストの低
減が可能となります。
『設備変更』
フリークーリングの
導入により、冷たい
外 気 の 有 効 利 用 を
行っていますか?
フリークーリングの導入
対 策 例
014-O
効 果 例
[試算条件]
・予備の冷却塔(250RT)でフリークーリングを行った場合
・フリークーリングの導入によりターボ冷凍機の消費電力が低減
・実施機関及び時間:12月〜3月(7日/週)、24時間
・電力契約種別:産業用電力A(6kV)
・原油換算係数:0.223kL/MWh
・CO2排出原単位:0.475t-CO2/MWh(2022年度実績値(調整後排出係数))
・再エネ賦課金単価:3.49円/kWh(2024年度:税込み)
・削減金額(税込み)は、燃料費等調整額を含みません。
空調用冷水
(7°C供給 12°C戻り)
生産用冷却水
(15°C供給 20°C戻り)
削減電力量 36.2MWh/年 567.1MWh/年
原油換算削減量 8.1kL/年 126.4kL/年
CO2排出削減量 17.2t-CO2/年 269.4t-CO2/年
削減金額 約650千円/年 約10,190千円/年
冷水・冷却水の温度条件
現 状
フリークーリング
導入後
外気温度の低い時期でも、生産用冷却
水や空調用冷水を供給するために冷凍
機を運転
外気温度の低い時期は、生産用冷却水
や空調用冷水を冷凍機を運転させずに
供給できるため、冷凍機の動力が削減
冷却塔
冷却水系統
冷凍機
冷水系統
・生産用冷却水
・空調用冷水
冷却塔
熱交換器
冷凍機
・生産用冷却水
・空調用冷水追加設備
熱源設備
システム導入のポイント
参考資料
❶ 年間を通じて、比較的温度の高い(15〜25°C)生産用冷却水を必要
とする箇所に有効です。
❷ 空調用冷水(7°C)を供給する場合は、冷凍機の追い掛け運転が必
要です。
014-U
『設備変更』
フリークーリングの導入
<外気湿球温度とクーリングタワー出口温度グラフの利用例>
(生産用冷却水15°Cが必要な場合)
・熱交換器に必要なクーリングタワー出口温度を13°Cとすると必要な湿
球温度は7°Cとなる。(レンジ2°Cの場合)〔赤点線〕
・福岡県で供給可能な時期は11月中旬〜3月中旬となる。
(空調用冷水7°Cが必要な場合)
・熱交換器に必要なクーリングタワー出口温度を5°Cとすると必要な湿
球温度は1°Cとなる。(レンジ1°Cの場合)〔青点線〕
・福岡県で供給可能な時期はなく、冷凍機の追い掛け運転が必要。
(注記)湿球温度:寒暖計の球の部分を湿った布で包んで測定した温度をい
う。布の湿りはたえず蒸発するので、蒸発に必要な蒸発潜
熱を奪うから湿球の温度は下がる。蒸発の度合いは周囲の
空気が乾燥していると多く、湿っていると少なく、飽和に
なるととまる。蒸発が少なくなると温度は高くなり乾球温
度に近づく。WBt°Cまたは°CWBと表す。
福岡県の各月外気湿球温度(2017〜2021年平均)
外気湿球温度とクーリングタワー出口水温の関係(例)16.020.723.927.8 29.025.120.014.49.1
7.4 8.412.5051015202530354月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月湿球温度(°C)15°Cの生産用冷却水が
供給可能な時期

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