空調・熱搬送設備
冷水、温水系統で
は通常、ポンプ能力
に余裕があるため、
ポンプ吐出側のバル
ブを絞ることにより
抵抗(圧力)を増し、
設計水量となるよう
調整されています。
そこで、バルブ抵抗
(圧力)を開放し、
インバータによる回
転数制御の導入によ
り水量を調整するこ
とで省エネを図るこ
とができます。
また、空調等にお
いては、季節・日間
において負荷変動が
大 き い た め 、 イ ン
バータによる流量調
整を行うことにより
大きな効果が得られ
ます。ファンにおい
ても、同様に、イン
バータの設置により、
風量変化にあわせて
ファンの回転数をコ
ントロールでき、省
エネを図ることがで
きます。
『設備改修』
ポンプ・ファン
の回転数を負荷
に合わせて制御
していますか?
ポンプ、ファンのインバータ化
(注記)インバータ制御:
インバータ制御とは、
周波数を任意に変化さ
せて、モータの回転数
を制御する方法です。
対 策 例
016-O
効 果 例
[試算条件]
・冷温水ポンプを全数インバータ化した場合(吐出圧力変動+回転数制御)
・建物種別及び用途:事務所、空調
・空調期間及び時間:5月〜10月(休日:2日/週)、9時〜21時(冷房)
11月〜3月、9時〜21時(暖房)
・電力契約種別:業務用電力A(6kV)
・原油換算係数:0.223kL/MWh
・CO2排出原単位:0.475t-CO2/MWh(2022年度実績値(調整後排出係数))
・再エネ賦課金単価:3.49円/kWh(2024年度:税込み)
・削減金額(税込み)は、燃料費等調整額を含みません。
ポンプの吐出圧力及び流量は一定のため、空
調負荷が小さい場合は、ポンプ出口のヘッ
ダー圧力を一定に保つように、戻し弁にて水
を戻します。
ポンプの仕事は負荷変化に関係なく一定
(定流量ポンプによる設定圧力一定制御)
インバータ
導入後
インバータ
導入前
負荷変化にあわせて適正な圧力及び流量とな
るようにポンプの回転数をインバータにてコ
ントロールすることで省エネを図ります。
ポンプの仕事はポンプの回転数の3乗に比
例(吐出圧力変動+回転数制御)
(冷水ポンプにインバータを導入)
圧力計
圧力一定
戻し弁
冷凍機
調整閉
ポンプ
(回転数=100%)
冷房負荷小空調機適正圧力
戻し弁
(全閉)
冷凍機
インバータ
ポンプ
(回転数=60%)
冷房負荷小空調機全開
流量計
22k×ばつ3台 15k×ばつ3台 7.5k×ばつ3台
削減電力量 56.5MWh/年 39.5MWh/年 20.2MWh/年
原油換算削減量 12.6kL/年 8.8kL/年 4.5kL/年
CO2排出削減量 26.8t-CO2/年 18.8t-CO2/年 9.6t-CO2/年
削減金額 約1,010千円/年 約740千円/年 約400千円/年
ポンプ容量
システム導入のポイント
『設備改修』
ポンプ、ファンのインバータ化
016-U
参考資料
❶ 水槽から水をくみ上げる場合等は、揚程を確保しなければならないの
で、回転数を下げすぎると圧力不足が生じ、必要な流量を送ることが
できなくなることから注意が必要です。
❷ インバータ導入により高調波が発生します。高調波は電気設備及び機
器に対して異音・振動・誤動作等影響を及ぼしますので高調波抑制対
策を必要とする場合があります。
にじゅうまる制御方式の比較
(例:流量50%時)
空調・熱搬送設備
圧力一定戻し弁制御 圧力変動・回転数制御
・流量は回転数に比例 ・圧力(揚程)は回転数の二乗に比例
・軸動力は回転数の三乗に比例
戻し弁
ポンプ
圧力計
一定
逃がし弁
(非常用)
ポンプ
流量計
圧力変動・回転数制御

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