平 成 2 7 年 9 月 7 日

九 州 電 力 株 式 会 社
離島の再生可能エネルギー発電設備に対する
接続可能量の確定と接続申込みの回答再開について
別紙2 1o 離島への太陽光を中心とした再生可能エネルギー(以下、再エネ)の急速な拡大に
伴い、受付済み量(接続済量と接続申込量の合計)が、接続可能量(目安)を超過
した壱岐、対馬、種子島、徳之島、沖永良部島、与論島の6離島においては、平成
26年7月25日に新規の接続申込みに対する回答保留を公表しております。
oまた残りの3離島(喜界島、奄美大島、甑島)についても、平成26年11月27日に
接続可能量(目安)を公表させていただき、平成27年1月29日に、喜界島につい
て、新規の接続申込みに対する回答保留を公表しております。
o このたび、当社は9離島(壱岐、対馬、種子島、徳之島、沖永良部島、与論島、喜
界島、奄美大島、甑島)の接続可能量の算定結果、及び今後の対応について、取り
まとめましたのでお知らせいたします。
1 今までの経緯 20
2,000
4,000
6,000
8,000
10,000
12,000
14,000
16,000
18,000
20,00002,000
4,000
2 各離島における太陽光、風力の導入状況(平成27年6月末時点)
〔単位:kW〕
10,464
8,614
13,7198747,623
2,958
13,155
1,732 310
11,571
9,350
13,928
19,856
3,655
1,027
2,297
受付済み(接続済) 受付済み(接続申込済) 回答保留後の申込み
(太陽光)
(風力)
3,490
1,500
1,500
660 600 600
1,990250再エネ受付状況
甑島
奄美大島
喜界島
与論島
沖永良部島
徳之島
種子島
対馬
壱岐
島名
2,800
受付中
29,100
1,900
10,400
18,200
回答保留中
3,700
6,100
14,500
12,700
平成23年度
需要規模
(昼間最小:kW)
o 平成24年7月の固定価格買取制度(FIT)開始以降、当社管内においては、太陽光
を中心として再エネの導入が急速に進んでおります。 3(参考)当社が供給する主な離島
(注記) 五島列島は平成17年に本土連系済み
:内燃力発電所
数値は出力(kW)を示す 43 再エネの接続可能量について
発電(供給)
電気の使用(需要)60Hz=
発電(供給)
電気の使用(需要)60Hz<
o太陽光を主体とする再エネの導入に伴い、昼間に電気の供給量が増えると、その分
内燃力発電機の出力を抑制し、需給バランスを確保します。
oこのたび、各離島の1年間の日射量や需要実績のデータを分析した結果を踏まえ、
国において整理(注記)された接続可能量算定方法に基づき、安定供給の観点から長期的に
受入可能な再エネの量を接続可能量として算定しました。
・需要<供給の場合、
周波数は上昇する
・需要>供給の場合、
周波数は低下する
o再エネの導入が進むと、内燃力発電機の出力を抑制しても、再エネを含む電気の供給
量が需要を上回り、余剰電力が発生します。これにより、周波数が上昇し続け、全島
停電が生じる恐れがあります。
(注記)再生可能エネルギー施策の総点検と必要な追加施策の検討を実施するため、総合資源エネルギー
調査会省エネルギー・新エネルギー分科会の下に設置された新エネルギー小委員会において整理 5(参考)低出力運転による内燃力発電機への影響について
2排気弁
1給気弁
3燃料弁
5シリンダライナー縦傷
カーボン堆積
4ピストンヘッド
未 燃 カ ー ボ ン
排気
給気
排気ガス
空気
4ピストン
3燃料弁
2排気弁
過給機
5シリンダー
ライナー
1給気弁
・内燃力発電機を低出力で長時間運転を行うと、不完全燃焼による未燃カーボンが燃焼系に付着堆積
して、給気・排気弁や燃料弁、ピストンなどの損傷事故に進展する恐れがあります。 64 太陽光の接続可能量算定結果
11,045
13,155
24,200
奄美大島
1,368
1,732
3,100
喜界島07,623
5,200
徳之島02,958
2,100
沖永良部島0874600与論島013,719
9,000
種子島010,464
5,900
壱 岐9086
太陽光追加
接続可能量(kW)(a−b)3108,614
太陽光
受付済み量(kW)
(平成27年6月)(b)400
甑 島
8,700
太陽光
接続可能量(kW)(a)
対 馬
(注記)公表済みの接続可能量(目安)は、太陽光および風力の合計値であり、今回比較のため太陽光相当分を記載40013,900
1,9006002,100
4,400
7,800
5,000
4,900
太陽光分(注記)
公表値60015,900
1,900
1,200
2,700
4,400
8,500
6,500
6,400
<参考>
公表済みの接続可能量(目安)(kW)o太陽光の接続可能量を算定した結果、以下のとおりとなりました。
・壱岐、種子島、徳之島、沖永良部島、与論島の5島で太陽光の受付済み量が接続可能量を超過 70
2,000
4,000
6,000
8,000
10,000
12,000
14,000
16,000
18,000
20,000
壱岐 対馬 種子島 徳之島 沖永良部島 与論島 喜界島 奄美大島 甑島
(つづき) 4 太陽光の接続可能量算定結果
〔単位:kW〕
10,464
8,614
13,7198747,623
2,958
2,100
【太陽光の接続可能量と導入状況(平成27年6月末時点)】
13,1554001,732310回答保留中
5,900
8,700 9,000
5,2006003,100
24,200
11,571
9,350
13,928
19,856
3,655
1,027
2,297
接続済 受付済み(接続済を除く) 回答保留後の申込み
受付済み(接続済) 受付済み(接続申込済) 回答保留後の申込み 85 今後の対応(回答再開時の取扱い)
o申込み時期に応じて、以下のとおり取扱います。
指定ルール(注記)
旧ルール
壱岐、種子島、徳之島、沖永良部島、与論島
平成26年7月26日以降(回答保留後)
平成26年7月25日まで(回答保留前)
申込み時期
指定ルール(注記)
接続可能量超過後
旧ルール 指定ルール(注記)
接続可能量超過後
新ルール(注記)
接続可能量以内
接続可能量以内
対馬、喜界島、奄美大島、甑島
平成27年1月26日以降(省令改正後)
平成27年1月25日まで(省令改正前)
申込み時期
【太陽光】
(注記)新ルールまたは指定ルールの対象となる場合、出力制御システムの導入をお約束していただくことを
前提に、当社の出力制御の求めに応じることが可能な事業者さまは、個別に協議させていただきます。
ただし、出力制御の対応が困難な事業者さまについては出力制御システムの整備まで接続はお待ちい
ただきます。(奄美大島については、接続可能量に比較的余裕があるため、当面の間、出力制御シ
ステムの導入をお約束していただくことを前提に接続協議をさせていただきます。 )
<適用ルール>
旧ルール :定格出力500kW以上の太陽光・風力を対象に、年間30日までの無補償での出力制御
新ルール :太陽光は年間360時間、定格出力20kW以上の風力は年間720時間までの無補償での出力制御(注記)
指定ルール:無制限・無補償での出力制御(注記)
(注記)出力制御は500kW未満〔住宅用(全量買取・余剰買取)を含む。ただし、平成27年3月31日
までの10kW未満の接続申込み案件は出力制御の対象外〕も対象
〔受付済み量が、接続可能量を超過した離島(5島)〕
〔受付済み量が、接続可能量を超過してない離島(4島)〕 9【風力】
・回答保留(平成26年7月26日)以降の申込みについて、省令改正以前の申込分は
旧ルール、省令改正以後の申込分は新ルールに基づき回答を再開します。
・ただし、受入れ余力がない場合は、接続条件について個別に協議させていただきます。6000600喜界島
14,410
1,990
16,400
奄美大島50250300甑 島
風力受付済み量
(kW)(平成27年6月)(b)2,700
風力を接続できる
目安の量(kW)(a)1,500 1,200
風力を追加で接続できる
目安の量(kW)
(a−b)
対 馬
(参考)風力の現時点で接続できる目安の量
o 接続可能量に受付済み量が到達していない離島(対馬、喜界島、奄美大島、甑
島)については、受付済み量以上の太陽光の追加導入がないとした場合の、現時
点で接続できる風力の目安の量を以下のとおり算定しております。
ただし、風力については、設備容量、台数によって系統に与える影響は大きく
変動し、太陽光の接続状況によって接続できる量も変動しますので、原則、申込
後、新ルールにて接続可能であるか個別に検討いたします。
(注記)風力は1箇所当たり2,000kW以内の条件で算定
(つづき)5 今後の対応(回答再開時の取扱い) 10【バイオマス・地熱・水力】
・回答保留(平成26年7月26日)以降の申込みについては、原則受入れいたします。
なお、バイオマスについては、必要時の出力制御を前提(注記)に受入れいたします。
・ただし、受入れ余力がない場合は、接続条件について個別に協議させていただきます。
(注記)稼働率が高く、かつ、燃料の貯蔵が困難等の技術的制約等により、出力制御を求めるこ
とが適当でない場合を除く。
(つづき)5 今後の対応(回答再開時の取扱い) 11(つづき)5 今後の対応(回答再開時の取扱い)105120403845692制御
時間(h)7485329730592
制御
時間(h)874
2,958
7,623
13,719
10,464
太陽光
受付
済み量(注記)1(kW)600
2,100
5,200
9,000
5,900
太陽光
接続
可能量
(kW) 制御量
(MWh)
制御率
(注記)3(%)制御量
(MWh)
制御率
(注記)3(%)受付済み量に
接続可能量の20%を追加
受付済み量に
接続可能量の10%を追加62315278949145144134297036722734123832
追加分(kW)追加分(kW)60210520900590
指定ルール事業者制御量(注記)2120420
1,040
1,800
1,180
与論島
徳之島
種子島
壱 岐
沖永良部島
(注記)1 受付済みについては旧ルールで接続
(注記)2 指定ルール事業者の制御は時間単位のきめ細やかな出力制御(一律制御)を前提
(注記)3 制御率は、発電可能電力量(制御前)に対する制御量の比率
o指定ルールにて回答を再開する離島について、出力制御見通しは以下のとおりとな
ります。(なお、制御量は電力需要や電源の稼働状況などによっても変動するため
実際の出力制御時間等がこの値に収まることを保証するものではありません)
【指定ルール事業者の出力制御見通し】
〔実績ベース方式〕
当日の時間毎の天気・日射量が、前日の天気予報・日射量予測どおりとなった場合 12(つづき)5 今後の対応(回答再開時の取扱い)27231697015901343制御
時間(h)18323385414201182
制御
時間(h)874
2,958
7,623
13,719
10,464
太陽光
受付
済み量(注記)1(kW)600
2,100
5,200
9,000
5,900
太陽光
接続
可能量
(kW) 制御量
(MWh)
制御率
(注記)3(%)制御量
(MWh)
制御率
(注記)3(%)受付済み量に
接続可能量の20%を追加
受付済み量に
接続可能量の10%を追加1664483164699281026574772822877646479255344
追加分(kW)追加分(kW)60210520900590
指定ルール事業者制御量(注記)2120420
1,040
1,800
1,180
与論島
徳之島
種子島
壱 岐
沖永良部島
(注記)1 受付済みについては旧ルールで接続
(注記)2 指定ルール事業者の制御は時間単位のきめ細やかな出力制御(一律制御)を前提
(注記)3 制御率は、発電可能電力量(制御前)に対する制御量の比率
〔合成2σ方式〕
実運用時の裕度をある程度考慮した太陽光・風力出力により算定した場合 136 今後の事業者説明会の対応について
〔具体的な対応内容〕
特別高圧、高圧、低圧(家庭用などを含む)
対象事業者
プレス公表後、速やかに実施予定
事業者説明会時期
壱岐、対馬、種子島、徳之島、沖永良部島、与論島、
喜界島
対象離島
o離島の再エネの回答再開等に関するご説明のために、事業者さまを対象とした今後
の対応に関する説明会の開催を予定しております。
o説明会開催の開催日時などの詳細につきましては、当社ホームページ上でお知らせ
いたします。
o当社としましては、電力の安定供給を前提として、各種再エネ電源の特徴を活かし
ながら、バランスの取れた再エネの導入に最大限取組んでまいりますので、ご理解
とご協力をお願い申し上げます。 14o太陽光や風力は日射や風況の変化によって、数分から数十分間隔での急峻な出力変動
(短周期変動)が発生します。これについては日間の再エネの出力変動(長周期変動)
に対応した前記の余剰電力対策とは異なる対策が必要となります。
(参考)50kW以上の太陽光・風力における接続条件(短周期変動面)
分離
短周期変動
長周期変動
(はやく小さな変動)
(おそく大きな変動)
60.3Hz
59.7Hz
60.0Hz
0時 24時
再エネ出力
短周期の出力変動により周波数が変動
電力の品質を
保つため60±
0.3Hzを逸脱
しないように、
内燃力発電機
の出力を調整
周波数変動+oこの短周期変動に対して、内燃力発電機の出力を調整することで、需要と供給のバラ
ンス(周波数)を保つ必要がありますが、需要が小さい離島においては、その対応に
は限界があります。
o50kW以上の太陽光(注記)・風力の接続においては、短周期変動が系統周波数面に与える
影響が大きいことから、今回算定した接続可能量とは別に、短周期変動の調整のため
の対策(蓄電池設置など)について、接続検討及び接続契約検討において、これまで
と同様に別途協議させていただきます。
(注記)低圧敷地分割含む 15(参考)旧ルール適用事業者さまの出力制御について
o受付済み量が、接続可能量(今回公表値)を超過している5離島(壱岐、種子島、
徳之島、沖永良部島、与論島)については、今秋以降、再エネ発電設備の出力制
御を実施する可能性があります。
o このため、9月から個別に事業者さまに具体的な出力制御の必要性、実施方法等
についてご説明させていただきます。
oなお、出力制御の実施方法(イメージ)はp16、17に記載のとおりです。 16(参考)旧ルール適用事業者さまの出力制御の実施方法
前 日・再エネ出力制御の決定(出力制御対象事業者さま選定)・翌日発受電計画の策定(再エネ出力予測)・翌日の需要想定
10時頃気象データ受信17時頃再エネ出力制御の指示(電話等で連絡)再エネ発電停止(9時〜16時)
当 日
o当社は、再エネの出力制御を行う前日に、再エネ出力の制御を指示します。
o事業者さまには、この指示内容に基づき、当日の9時までに再エネの発電出力を制御(停止)
していただきます(出力制御の必要性は事後に事業者さまへ説明)。
離島における再エネの出力制御は、以下のとおり実施します。
(1)離島での再エネ(太陽光・風力)出力制御実施の流れ
(注記)当日の気象予測から出力制御指令を解除することがある(出力制御対象となった事業者さまのみ)
出力制御の実施方法については、今後、見直す場合があります。
4時頃気象データ受信・当日発受電計画の見直し(再エネ出力予測見直し
(注記)) 17
(つづき)(参考)旧ルール適用事業者さまの出力制御の実施方法
1気象情報の受信
出力制御必要(高圧)
2翌日の太陽光・風力出力および
翌日需要の予測を行い発受電計
画を策定
3需要と供給のバランスを確認
内燃力の
下げ代不足
天気
風況
釧路
16 0 北西 2
18 0 西 3
19 0 西 3
B地域
16 0 北西 2
18 0 西 3
19 0 西 3
A地域
天気 気温
〔°C〕
降水
〔mm〕
風向 風速
〔m/s〕
・・・
10時 16 0 北西 2
11時 18 0 西 3
12時 19 0 西 3
・・・
発電 負荷
需要
小水力
内燃力
最低
風力
太陽光
需給の
アンバランス
出力制御不要(高圧)
出力制御指示
(電話等で連絡)
九州電力
・下げ代不足のため需給アンバラン
スが想定される⇒出力制御が必要
・アンバランス解消に必要な再エネ
制御量を算定し、出力制御対象事
業者さまを選定
・対象事業者さまに出力制御を指示
(前日17時頃目途)
〔前日段階での再エネ出力制御の実施手順〕
(2)離島での再エネ(太陽光・風力)出力制御方法

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