当社原子力発電所では、経済産業大臣指示文書「平成 23 年福島第一・第二原子力発電所事故を踏まえた他の発電所の緊急安全対策の実施について(指示)」(平成

23 年 3 月 30 日)に基づき、津波の影響により全交流電源、原子炉の冷却機能、使用済燃料ピットの冷却機能を喪失した際に、原子力災害を防止するための緊急安
全対策を検討、実施しているところです。今回は緊急安全対策に係る以下の訓練について公開しました。
しろまる全交流電源の喪失を想定し、中央制御室の照明、原子炉圧力・温度等の状
態の監視及び弁の操作等に必要な最低限の電源を確保するため、高圧発電
機車及びケーブルを配備しました。
しろまる今回は、高圧発電機車の現場への配置、非常用ディーゼル発電機出力側へ
のケーブルつなぎ込み及び電力供給模擬訓練を公開しました。
しろまる原子力発電所では、従来より、実機を模擬した運転シミュレータを用い、
緊急処置訓練を実施しています。今回は、こうした訓練のうち、全交流電
源喪失時等の運転操作訓練について公開しました。
しろまる全交流電源が喪失し、通常の原子炉冷却機能が失われた場合には、ター
ビン動補助給水ポンプを使って蒸気発生器(2 次側)に継続的に給水し、原子炉から発生する熱を冷却することが可能です。
しろまるその際、蒸気発生器に給水するタービン動補助給水ポンプの水源である
復水タンクの水が枯渇し、冷却機能がなくなることを防ぐため、別の水
源から復水タンクに水を補給するための仮設給水設備(ポンプ・ホース)
を配備しました。
しろまるまた、使用済燃料ピットの冷却機能が喪失した場合に使用済燃料ピット
への給水を可能とする仮設給水設備についても配備しました。
しろまる今回は、仮設給水設備の設置から給水模擬までの訓練を公開しました。
復水タンク
1次冷却材ポンプ加圧器蒸気原子炉
容器
制御棒
2次系純水タンク
原子炉格納容器
防火水槽
電動補助給水ポンプ
タ-ビン・発電機へ
貯水池
除 熱
給水 タービン動
補助給水ポンプ
:本設給水ライン
:仮設給水ライン
ろ過水貯蔵タンク
(原水タンク)
仮設ポンプ
仮設ポンプ
訓練範囲発生器海
使用済燃料ピット
仮設ポンプ
主蒸気逃がし弁
訓練範囲(例)
1高圧発電機車による電源供給訓練
福島第一原子力発電所事故を踏まえた緊急安全対策訓練(公開)の概要
中央制御盤監視機能維持等
平成 23 年 4 月 12 日
九州電力株式会社
【訓練の概要】
o仮設ホースの引廻し
o仮設ポンプの設置
o復水タンクへの補給(模擬)
【訓練の概要】
高圧発電機車から、非常用
ディーゼル発電機出力端への
給電を模擬した以下の訓練を
実施。
o 高圧発電機車を高台の保
管場所から、 非常用ディ
ーゼル発電機室前 まで移
動・設置。
o 仮設電源ケーブル布設
o 電源ケーブルのつなぎ込
み(模擬)
o 高圧発電機車の起動
o 給電(模擬)
【訓練の概要】
o地震による発電所の緊急
停止後、
原子炉を未臨界に
維持するための運転操作
訓練
o全交流電源喪失事象を想
定した、
原子炉除熱機能維
持のための運転操作訓練
2仮設ポンプによる冷却水供給訓練
3全交流電源喪失時の運転操作対応訓練

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