託送供給等約款の認可申請について
2 0 2 3 年 1 2 月 1 日
九 州 電 力 送 配 電
別添2 1(余 白) 21ー1 発電側課金制度の概要
< 発電側課金導入後の託送料金のイメージ >
⚫ 系統を効率的に利用するとともに、再エネ導入拡大に向けた系統増強を効率的かつ確実に
行うため、現在、小売電気事業者さまがご負担されている託送料金について、発電事業者
さまにも一部ご負担をいただく発電側課金制度の導入が、国の審議会で整理されました。
⚫ 審議会の整理を踏まえ、発電側課金に係る料金を設定するとともに、系統増強コストの抑制
等に資する電源立地を評価する割引を設定します。
発電 小売 需要家
一送
発電 小売 需要家
一送
電源コスト A
電気料金
託送料金
託送料金
発電側課金
電源コスト A+(7)
(100)(93)(7(注記))
(100)
託送料金相当
電気料金
(100)現行発電側課金導入後
総額は(100)
(注記) 送配電費用の一部を発電と需要のkW比率で配分
託送料金相当 31ー2 発電側課金制度の概要(課金の対象電源)
⚫ 発電側課金は、原則、系統に接続し、系統側に逆潮する全ての電源が課金対象です。
⚫ ただし、「系統側への逆潮が10kW未満の電源」および「2024年3月末までにFITまたはFIP
認定を取得されている電源」は課金対象外とされています。
< 課金対象電源のイメージ >
出典 2023年4月制度設計専門会合 発電側課金の導入について中間とりまとめ資料抜粋 41ー3 発電側課金制度の概要(レベニューキャップ制度との関係)
< 発電側課金導入後の負担イメージ >
出典 2023年4月制度設計専門会合 発電側課金の導入について中間とりまとめ資料抜粋
⚫ 発電側課金導入以降は、レベニューキャップ制度における収入の見通しについて、発電事業者・
小売事業者負担分を区分したうえで、各々に料金を設定します。
⚫ 今回の託送供給等約款の認可申請では、2023年11月24日に承認を受けた収入の見通し
(5,027億円)に基づき料金を設定しました。
収入の見通し
(承認)
事業計画
発電事業者
負担
小売事業者
負担
低圧向けの料金
高圧向けの料金
特別高圧向けの料金
直近承認値
5,027億円 52-1 託送料金原価の見直し(概要)
⚫ 発電側課金は、発電側と需要側で等しく受益していると考えられる送電費および受電用変電
サービス費の固定費(1,384億円)を対象に、発電側と需要側のkWで按分して算定します。
⚫ 算定の結果、発電側課金の対象費用は343億円となり、需要側託送料金の対象費用は
4,684億円となりました。
⚫ また、需要側託送料金の対象費用を3電圧(低圧/高圧/特別高圧)に配分した結果、
低圧で2,981億円、高圧で1,224億円、特別高圧で479億円となりました。
送電費+受電用変電
サービス費の固定費
1,384
収入の見通し
(発電側/需要側配分前)
収入の見通し
(発電側/需要側配分後)
発電側と
需要側に
kWで按分
2,9814791,224
3電圧に配分
< 費用の配分イメージ >(単位:億円)343( )
5,0273431,040
4,684
発電側
需要側
需要側
5,027 5,027
発電側
特別高圧
高圧
低圧
(注記)省令(一般送配電事業託送供給等約款料金算定規則)に基づき算定
金額は年度平均 62ー2 託送料金原価の見直し(平均単価)
⚫ 発電側に配分された費用(343億円)に基づく平均単価は、0.43円/kWhとなりました。
⚫ また、需要側の平均単価は、低圧では9.34円/kWh、高圧では4.19円/kWh、特別高圧
では2.32円/kWhとなりました。
区分 改定後単価1[参考]
現行単価2単価差
3=1ー2
改定率3÷2発電側 0.43 ― ― ―
需要側
低 圧 9.34 9.68 さんかく0.34 さんかく3.51%
高 圧 4.19 4.60 さんかく0.41 さんかく8.91%
特別高圧 2.32 2.62 さんかく0.30 さんかく11.45%
全 系 5.73 6.09 さんかく0.36 さんかく5.91%
(円/kWh、税抜き)
< 発電側および需要側電圧別平均単価> 73 見直し後の主な託送料金単価
区分 単価
割引A
A-1 さんかく38.56
A-2 さんかく15.86
A-3 さんかく7.93
割引B
B-1 さんかく39.74
B-2 さんかく16.36
(円/kW)
区分 単価
基本料金 85.10
電力量料金 0.23
(1)基本料金・電力量料金 (2)割引単価
(円/kW、円/kWh)
(注記) 単価は税込み
区分
改定後単価1 [参考]現行単価2 差(1ー2)
基本料金 電力量料金 基本料金 電力量料金 基本料金 電力量料金
低圧(電灯) 162.24 7.87 162.24 8.26 ― さんかく0.39
高圧 553.28 2.61 553.28 3.09 ― さんかく0.48
特高 482.05 1.27 482.05 1.64 ― さんかく0.37
<発電側課金>
<需要側託送料金(標準接続送電サービス)>
(円/kW、円/kWh)
⚫ 発電側・需要側に配分された費用に基づき設定した主な料金単価は次のとおりです。 8(参考1) 発電側課金の料金設定(課金方法)
⚫ 発電側課金は、kWに対する課金(基本料金)とkWhに対する課金(電力量料金)の
二部料金制です。
⚫ 基本料金の課金対象kWは、同一地点における発電側の最大逆潮kWから需要側の託送
契約kWを差し引いて算定します。
⚫ 電力量料金の課金対象kWhは、自家消費分を除いた発電電力量です。
< 課金対象kW、kWhのイメージ >
100kW ー 40kW = 60kW
最大逆潮kW
100kW
託送契約kW40kW最大逆潮kW 託送契約kW 課金対象kW
発電所
発電電力量
1,000kWh
自家消費分
100kWh
課金対象kWh
1,000kWh ー 100kWh =900kWh
発電電力量 自家消費分 課金対象kWh
課金対象kW60kW課金対象kWh
900kWh
発電所
需要 発電
需要 発電
自家消費
100kWh
託送契約kW40kW課金対象kW
基本料金 電力量料金 9(参考2) 系統設備効率化割引
⚫ 国の審議会における整理を踏まえ、電源の立地に応じた送配電網の追加増強コスト抑制効
果を評価して基本料金の割引を行う「系統設備効率化割引」を設定しました。
⚫ 系統設備効率化割引は、基幹系統(注記)1の効率化を評価する割引Aと特別高圧系統(注記)2の
効率化を評価する割引Bを設定しました。
区分
対象電源
評価対象
特高 高圧 低圧
割引A 〇 〇 〇 基幹系統の将来的投資の効率化、送電ロスの削減効果
割引B ― 〇 〇 特別高圧系統の将来的投資の効率化
<イメージ>
出典 2023年4月制度設計専門会合 発電側課金の導入について中間とりまとめ資料抜粋
(注記)1 220kV以上 (注記)2 110kV以下22kV以上 10(参考2) 系統設備効率化割引(割引A)
<イメージ>
系統用
変電所
系統用
変電所
配電用
変電所
配電用
変電所
配電用
変電所
配電用
変電所
需要エリアに電源が接続すると、
潮流が減少することで、
増強コストおよび送電ロスが減少
系統用
変電所
系統用
変電所
配電用
変電所
配電用
変電所
配電用
変電所
配電用
変電所
発電所
⚫ 割引Aは、基幹系統の増強コスト抑制効果および送電ロス削減効果を評価する割引です。
⚫ 需要が多いエリア(需要エリア)に電源が連系すると、電源エリアから需要エリアへの潮流が
減少することで、増強コストおよび送電ロスが減少します。
⚫ 割引Aでは、効果の大きさに応じた割引区分( A-1、A-2、A-3)を設定しました。
需要エリア 電源エリア 需要エリア 電源エリア
発電所
電源エリアに電源が接続すると、
潮流が増加することで、
増強コストおよび送電ロスが増加
需要エリアに電源が連系する場合 電源エリアに電源が連系する場合
基幹系統 基幹系統
減少 増加 11(参考2) 系統設備効率化割引(割引B)
<イメージ>
配電用変電所
系統用
変電所
配電用変電所 配電用変電所特別高圧系統配電系統(高低圧)⚫ 割引Bは、特別高圧系統の増強コスト抑制効果を評価する割引です。
⚫ 「特別高圧系統への逆潮流」がない(条件1)、「配電用変電所で逆潮流」がない(条件
2)を共に満たす場合の割引B-1と条件2のみ満たす場合の割引B-2を設定しました。
発電所 発電所 発電所
特別高圧系統への逆潮流
配電用変電所で逆潮流
なし
なし なし あり
あり
あり
条件1
条件2
B-1 B-2 対象外
需要エリア 発電エリア 12(参考2)系統設備効率化割引(割引Aの対象変電所等)
エリア
系統用変電所等
割引A-1 割引A-2 割引A-3
福岡
槻田、西谷、北九州、到津、
上津役、住吉、赤坂、久留米、
南福岡、古賀、東福岡
門司、若松、西福岡、脊振、
三池、筑豊、山家、伊都、
中央、木佐木、苅田、南苅田
東豊前、豊前
佐賀 ― 北佐賀、鳥栖、武雄 唐津、西九州
長崎 長崎、諫早 東佐世保 西佐世保、北長崎
大分 ― ― ―
熊本 ― 北熊本
南熊本、緑川、弓削、中九州、
熊本
宮崎 ― ― ―
鹿児島 ― ― ― 13(参考2)系統設備効率化割引(割引Bー1の対象変電所等)
エリア 配電用変電所等
福岡
砂津、堺町、三郎丸、小倉、旦過、徳力、横代、前田、黒崎、穴生、上津役、藤田、
香椎、箱崎、多の津、アイランドシティ、前松原、東浜、中洲、板付、土居町、住吉、
簑島、竹下、西春、千代、堅粕、古門戸、須崎、天神、大濠、那の川、今泉、渡辺通、
荒戸、中尾、西福岡、井尻、野間、姪浜、七隈、長尾、福陵、西新、重留、京町、
千本杉、久留米、東町、原古賀、原田、白木原、太宰府、篠栗、志免、亀山、東福岡、
長者原
佐賀 神辺
長崎 丸山、宮ノ下、新地、厳原、佐須奈、芦辺、郷ノ浦
大分 大分、上野、金池、寒田
熊本 大江、銀座橋、慶徳、保田窪、神水、江津、御領
宮崎 -
鹿児島 新住用川、名瀬、中種子、古仁屋 14(参考2)系統設備効率化割引(割引Bー2の対象変電所等)
エリア 配電用変電所等
福岡
錦町、大里、めかり、原町、洞海、東畑、戸畑、大門、金鶏町、港町、井堀、三萩野、
曽根、貫、香月、折尾、浅川、塩屋、和白、箱崎浜、壱岐、今宿、浜田、嘉穂、大渕、
通谷、二日市、上白水、平田台、古賀、久保、新宮、若久
佐賀 神野、大財、高木瀬、松原、鍋島、元石
長崎
銭座、賑橋、浦上、富士見、花丘、矢上、大野、大久保、佐世保、熊野、日宇、諫早、
豊玉、久賀、長与、川棚、小値賀、阿瀬津、奈良尾
大分
王子、鶴崎、中島、日岡、岡川、寿町、別府、田の湯、石垣、下筌、大山、臼杵、
津久見、大岳
熊本 日吉、新町、坪井、花畑、健軍、池田、近見、弓削、八代、田迎
宮崎 清水、青葉、旭、恒富
鹿児島 城山、田上、鹿児島、清滝、名山、谷山、鴨池、永田、天文館、紫原、新種子島、竜郷

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