第 10 回 原子力に係る安全性・信頼性向上委員会 議事概要
1 開催日時 2023 年 7 月 14 日(金)10:00〜12:00
2 開催方法 Web 開催
3 出 席 者 野口委員長、出光委員、髙田委員、天日委員、藤本委員、松田委員
(幹事)原子力監査室長
4 議事概要
玄海原子力発電所 4 号機第 4 回安全性向上評価届出内容、第 2 章「国内外の最
新の科学的知見及び技術的知見」
及び第 3 章
「内部事象及び外部事象に係る評価」
について、様々な視点から検討いただいた。安全の方針に関する主な意見等は以
下のとおり。
[主な意見]
(1)玄海 4 号機 第 4 回安全性向上評価届出書の骨子について
・保安活動のなかで様々な評価や改善活動を実施しており、有効性を評価して
いるが、ここでチェックできるものは、いずれも予兆をとらえたものに限定
される。今まで予兆として捉えていなかったものに対しても安全が担保でき
る枠組みを明確にして総合的に取り組み、いろいろな目線で可能性を探るこ
とをした方がよいと考える。
・再循環切替の自動化について、人的過誤確率は減少するが、自動化により、
失敗した場合に気づかないままであると、かえって深刻な状況になることも
あり、成功、失敗のジャッジがポイントになるかと思う。
(2)安全性向上評価届出書第 2 章(2.2.2 項)
「国内外の最新の科学的知見及び技術
的知見」について(資料 1)
・原子力以外の産業における新知見について、九電内でどのように整理するの
か、仕組みづくりが必要になってくると考えている。限られたリソースの中
では視点を拡げるのは困難かと思うが、リソースがないからできない、やら
ないではなく、できるような仕組み作りが重要になってくる。
(3)安全性向上評価届出書第 3 章(3.1.1 項)
「内部事象及び外部事象に係る評価」
について(資料 2)
・気象関係について線状降水帯が頻繁に発生している状況や、最高気温が更新
されている状況において、過去の観測記録との比較だけでは心配になる。過
去からの類推でいいことと、そうでない場合もあると思っており、過去の記
録を超えた瞬間にこの話は成立しなくなるのではないか。
・地震は(非常に)過去から遡って大きな地震を想定している一方で、気温や
雨量等は、過去 10 年や 20 年の類推といった考え方について、事故にあうと
非常に保守的に評価するが、大きな問題が出てくるまでは、なんとなくトレ
ンドで評価するやり方は、安全の考え方としては良くないと思っており、哲
学をもつ必要があると考える。
ただし、
統計的にはこうで、
このように考察したといった数字が持つ意味(前提)を明確にすることが大事だと思っている。
以 上

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