(別 紙)
玄海原子力発電所4号機 第3回安全性向上評価届出書の概要
1 安全性向上評価について
安全性向上評価は、自主的かつ継続的に原子炉施設の安全性及び信頼性を向上
させることを目的とし、原子力発電所のリスクを合理的に実行可能な限り低減すること
を目標に以下の流れで実施した。
2 安全性向上評価届出書の概要について
第1章 安全規制によって法令への適合性が確認された範囲
・第 14 回定期検査終了時点(2022 年 8 月 9 日)の発電所設備等の最新
状態を記載
第2章 安全性の向上のため自主的に講じた措置
・保安活動の実績、最新の科学的・技術的知見の反映状況を調査し、
この結果から抽出した更なる安全性向上対策を記載
第3章 安全性の向上のため自主的に講じた措置の調査及び分析
・前回の安全性向上評価届出書の評価時点以降、評価結果が変わる
ような大規模な工事等を行っていないため、届出書の記載内容に
変更がないことを記載
第4章 総合的な評定
・保安活動の実施状況調査等を踏まえ、総合評定を実施し、策定した
安全性向上計画を記載
保安活動の実施状況調査
確率論的リスク評価等* 安全裕度評価*
総合評価
《更なる安全性向上対策の抽出・実施》
 安全性向上に資する設備対策
 安全性向上に資する運用面の対策
*評価結果が変わるような大規模工事等が
あった場合に実施するものであり、今回は
対象外
3 総合的な評定
(1)総合評定
・今後実施すべき更なる安全性向上対策については、プラントの更なる
安全性向上に資するものと評価した。
・今後も、保安活動の着実な実施を基本に、安全性向上評価の仕組みを
活用しつつ、原子力発電所のリスクを合理的に実行可能な限り低減させ
ていく。
(2)今後実施すべき更なる安全性向上対策
更なる安全性
向上対策
概要 実施時期
デジタル安全保護
回路のソフトウェア
共通要因故障対策
運転時の異常を検知し、原子炉の
停止等を行うデジタル安全保護回路
について、デジタル設備のソフト
ウェアが不測の事態により一斉に
機能喪失するリスクに備え、ソフト
ウェアを必要とせず動作原理が異なる
バックアップ回路を追加設置する。
2023〜2024 年度
(第 16 回定期検査)
(参考)安全性向上評価による継続的な取組みの流れ
評価
6 ヶ月
定検 定検 定検
▽定検終了 ▽定検終了
運転 運転
評価
6 ヶ月
評価
6 ヶ月
安全性向上対策
の実施
安全性向上対策
の実施
運転
▽定検終了
▽届出 ▽届出 ▽届出
しろまる 用語説明
・確率論的リスク評価
事故を想定した場合の炉心損傷や格納容器機能喪失のリスク(発生頻度と
その影響)を、原子炉施設において発生しうる様々な事象の発生確率を考慮
して定量的に評価するもの。
・安全裕度評価
地震等の自然現象に対して、設計値を超え、どの程度まで炉心及び使用済燃料
の著しい損傷を発生させることなく、耐えることができるかを評価するもの。
・ソフトウェア共通要因故障
ソフトウェアの不具合により、多重化されているデジタル安全保護回路が
同時に故障する状態。
以 上

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