(別 紙)
川内原子力発電所2号機 第5回安全性向上評価届出書の概要
1 安全性向上評価について
安全性向上評価は、自主的かつ継続的に原子炉施設の安全性及び信頼性を向上
させることを目的とし、原子力発電所のリスクを合理的に実行可能な限り低減すること
を目標に以下の流れで実施した。
2 安全性向上評価届出書の概要について
第1章 安全規制によって法令への適合性が確認された範囲
・第 25 回定期検査終了時点(2022 年 7 月 11 日)の発電所設備等の最新
状態を記載
第2章 安全性の向上のため自主的に講じた措置
・保安活動の実績、最新の科学的・技術的知見の反映状況を調査し、
この結果から抽出した更なる安全性向上対策を記載
第3章 安全性の向上のため自主的に講じた措置の調査及び分析
・発電所設備等の最新状態に基づき、確率論的リスク評価等を実施し、
この評価結果から抽出した更なる安全性向上対策を記載
第4章 総合的な評定
・保安活動の実施状況調査、確率論的リスク評価等の評価結果を踏まえ、
総合評定を実施し、策定した安全性向上計画を記載
*評価結果が変わるような大規模工事等が
あった場合に実施するものであり、今回は
対象外
保安活動の実施状況調査
確率論的リスク評価等 安全裕度評価*
総合評価
《更なる安全性向上対策の抽出・実施》
 安全性向上に資する設備対策
 安全性向上に資する運用面の対策
3 総合的な評定
(1)総合評定
・今後実施すべき更なる安全性向上対策については、プラントの更なる
安全性向上に資するものと評価した。
・今後も、保安活動の着実な実施を基本に、安全性向上評価の仕組みを
活用しつつ、原子力発電所のリスクを合理的に実行可能な限り低減させ
ていく。
(2)今後実施すべき主な安全性向上対策
主な安全性
向上対策
概要 実施時期1安全系制御設備
のデジタル化
保守性及び信頼性向上の観点から、
既設アナログ設備をデジタル設備
へ取り替える。
2023 年度以降
(第26 回定期検査以降)
デジタル安全保護
回 路 の ソ フ ト
ウェア共通要因
故障対策
運転時の異常を検知し、原子炉
の停止等を行うデジタル安全保護
回路について、デジタル設備の
ソフトウェアが不測の事態により
一斉に機能喪失するリスクに備え、
ソフトウェアを必要とせず動作原理
が異なるバックアップ回路を追加
設置する。
2023 年度
(第 26 回定期検査)2非常用炉心冷却
設備の切替操作
の自動化
リスク低減の観点から、非常用
炉心冷却設備の取水源切替操作を
自動化する。
2023 年度
(第26 回定期検査)にて
成立性等の確認実施
非常用炉心冷却
設備の切替操作
に係る教育、訓練
の継続実施
自動切替設備の有無に関わらず、
今後も継続的に切替手順に係る
教育、訓練を実施し、事故対応に
万全を期す。
継続実施
蒸気発生器の隔離
操作に係る教育、
訓練の実施
運転員の意識や事故対応能力向上
の観点から、蒸気発生器損傷時の
操作に関する教育、訓練を重点的に
実施する。
適宜実施
1:第2章から抽出された安全性向上対策
2:第3章から抽出された安全性向上対策
(参 考)
〇安全性向上評価による継続的な取組みの流れ
しろまる 用語説明
・確率論的リスク評価
事故を想定した場合の炉心損傷や格納容器機能喪失のリスク(発生頻度と
その影響)を、原子炉施設において発生しうる様々な事象の発生確率を考慮
して定量的に評価するもの。
・安全裕度評価
地震等の自然現象に対して、設計値を超え、どの程度まで炉心及び使用済
燃料の著しい損傷を発生させることなく、耐えることができるかを評価する
もの。
・ソフトウェア共通要因故障
ソフトウェアの不具合により、多重化されているデジタル安全保護回路が
同時に故障する状態。
・非常用炉心冷却設備
原子炉を冷却する配管などが破断し、冷却水が漏れ出るような事故が起きた
場合などに、自動的に原子炉へ冷却水を注入する設備。
以 上
評価
6 ヶ月
定検 定検 定検
▽定検終了 ▽定検終了
運転 運転
評価
6 ヶ月
評価
6 ヶ月
安全性向上対策
の実施
安全性向上対策
の実施
運転
▽定検終了
▽届出 ▽届出 ▽届出

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