(別 紙)
玄海原子力発電所3号機第16回定期検査の概要
1.関係法令
原子炉等規制法 第43条の3の16 第1項(定期事業者検査)
2.定期事業者検査を実施した設備
(1)原子炉本体
(2)核燃料物質の取扱施設及び貯蔵施設
(3)原子炉冷却系統施設
(4)計測制御系統施設
(5)放射性廃棄物の廃棄施設
(6)放射線管理施設
(7)原子炉格納施設
(8)その他発電用原子炉の附属施設
1非常用電源設備
2常用電源設備
3火災防護設備
3.定期検査期間中に実施した主な工事
(1) 燃料の取替え
燃料集合体193体のうち、76体を新燃料に取り替えた。
(2) 特定重大事故等対処施設設置工事(概要1)
原子炉補助建屋等への故意による大型航空機の衝突その他のテロリズム
により、原子炉を冷却する機能が喪失し炉心が著しく損傷した場合に備えて、
原子炉格納容器の破損を防止するための機能を有する施設を 2022 年 12 月
5日に設置した。
(3) 常設直流電源設備(3系統目)設置工事(概要2)
全ての交流電源が喪失した際に、重大事故等の対応に必要な設備に直流
電力を供給する設備であり、既に設置済である2系統の直流電源設備に
加え、もう1系統の常設直流電源設備(3系統目)を 2022 年 11 月 15 日
に設置した。
(4) 原子炉容器出入口管台溶接部計画保全工事(概要3)
原子炉容器出入口管台溶接部については、応力腐食割れ対策として
ウォータジェットピーニングを実施している。今回、更なる予防保全の観点
から、600系ニッケル基合金を用いた溶接材の内面を一部切削し、応力腐食
割れ対策材料として優れた 690 系ニッケル基合金にて溶接を行った。
〔応力腐食割れ〕
金属に力が与えられた状態で、腐食する環境下に置かれた場合に、微細
な傷が発生すること。
〔ウォータジェットピーニング〕
水中で金属表面に高圧ジェット水を噴射し、金属表面近傍に圧縮応力
を与えることで応力腐食割れの発生を防止する。
(5) 加圧器スプレイ配管取替工事(概要4)
加圧器スプレイ配管の一部について、予防保全の観点から、冷間曲げ管
を同一仕様(主要寸法、材料)で残留応力の少ない熱間曲げ管へ取り
替えた。
(6) 原子炉安全保護計装盤等更新工事(概要5)
原子炉圧力等のパラメータの異常を検知し、原子炉停止や原子炉を冷却
するためのポンプ等を作動させるための信号を発信する原子炉安全保護
計装盤等について、保守性向上の観点から、デジタル制御装置を適用
した制御盤へ 2022 年5月 27 日に取り替えた。
(7) 海水ポンプ取替工事(概要6)
安全上重要な機器の冷却に用いるための海水を取水する海水ポンプ
について、起動時の信頼性向上のため、起動時に軸受部への潤滑水供給が
不要な無給水軸受を用いたポンプへ2022年8月29日に取り替えた。
4.今後の主な検査予定
総合負荷性能検査(2023年1月上旬)
以 上
全ての交流電源が喪失した際に、重大事故等の対応に必要な設備に直流電力
を供給する設備であり、既に設置済である2系統の直流電源設備に加え、もう
1系統の常設直流電源設備(3系統目)を 2022 年 11 月 15 日に設置した。
2常設直流電源設備(3系統目)設置工事
(注記):直流コントロールセンタは、各号機毎にA系とB系があり、
蓄電池(3系統目)は、いずれに対しても給電可能。
〔3系統目〕 〔2系統目〕
〔1系統目〕
:直流電源設備(3系統目)
重大事故等対処用
直流コントロールセンタ
充電器盤
6.6kV 母線
440V母線
コントロールセンタ(440V 母線)DG直流コントロールセンタ(注記)
負荷(監視計器等)
蓄電池
(安全防護系用)
容量:1,600Ah
充電器盤
蓄電池
(重大事故等対処用)×ばつ2 組
充電器盤
蓄電池
(3系統目)
容量:3,000AhDGGe 直流電源用発電機【可搬型】
可搬型直流変換器
:直流電源設備(2系統目)
:直流電源設備(1系統目)
原子炉補助建屋等への故意による大型航空機の衝突その他のテロリズムにより、
原子炉を冷却する機能が喪失し炉心が著しく損傷した場合に備えて、原子炉格納
容器の破損を防止するための機能を有する施設を 2022 年 12 月5日に設置した。
1 特定重大事故等対処施設設置工事
原子炉格納容器
制御棒
原子炉減圧操作設備
タンクへ蒸気発生器フィルタ
ベント
原子炉減圧
操作設備
(窒素ボンベ等)
貯水槽
緊急時制御室
発電機
原子炉容器
注水ポンプ
:特定重大事故等対処施設
新たに設置した建屋
主な工事の概要(1/4)
原子炉
容器
原子炉容器
出口管台
又は入口管台 690系ニッケル基合金
にて溶接を実施
内張り材
(ステンレス鋼)
蒸気発生器へ
(出口)
炉心
3原子炉容器出入口管台溶接部計画保全工事
制御棒駆動装置
600 系ニッケル基合金を用いた溶接材の内面を一部切削し、応力腐食割れ対策
材料として優れた 690 系ニッケル基合金にて溶接を行った。
溶接部
(600系ニッケル基合金)
原子炉容器へ
(入口)
原子炉容器
出口管台
又は入口管台
(低合金鋼)
配管
(ステンレス鋼)
加圧器スプレイ配管の一部について、予防保全の観点から、冷間曲げ管を
同一仕様(主要寸法、材料)で残留応力の少ない熱間曲げ管へ取り替えた。
4加圧器スプレイ配管取替工事
原子炉格納容器
加圧器蒸気発生器原子炉容器
加圧器スプレイ配管
配管
主な工事の概要(2/4)
原子炉圧力等のパラメータの異常を検知し、原子炉停止や原子炉を冷却する
ためのポンプ等を作動させるための信号を発信する原子炉安全保護計装盤等に
ついて、保守性向上の観点から、デジタル制御装置を適用した制御盤へ 2022 年
5月 27 日に取り替えた。
5原子炉安全保護計装盤等更新工事
検出器 検出器
指示計 記録計
原子炉安全保護ロジック盤
【アナログ制御】
しろまる原子炉停止
しろまる安全上重要な機器作動
検出器 検出器
指示計 記録計
機能を統合
パラメータ
(各圧力・水位信号等) タービンへ
給水
制御棒加圧器蒸気
発生器
1次冷却材ポンプ
原子炉容器
原子炉停止
安全上重要な
機器作動
原子炉安全
保護計装盤
原子炉安全保護
ロジック盤
取替前 取替後
原子炉安全保護計装盤
【デジタル制御】
(機能統合)
原子炉安全保護計装盤
【アナログ制御】
しろまる原子炉停止
しろまる安全上重要な機器作動
信号発信 信号発信
主な工事の概要(3/4)
安全上重要な機器の冷却に用いるための海水を取水する海水ポンプについて、
起動時の信頼性向上のため、起動時に軸受部への潤滑水供給が不要な無給水
軸受を用いたポンプへ 2022 年8月 29 日に取り替えた。
6海水ポンプ取替工事
海水系統
潤滑水系統
軸受潤滑水配管
軸受
主軸
軸受
主軸
無給水軸受
ポンプ取替
吐出 吐出
無給水軸受
取水 取水
モータ モータ
主な工事の概要(4/4)

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