ブラックスタート機能の技術検討における検討項目
および検討期間について
2021年11月 2日
九州電力送配電株式会社1 ブラックスタート機能公募に関する技術検討に要する期間
発電事業者から技術検討に必要なデータが提出されている前提で、標準検討期間
6か月程度を要することになります。
技術検討における検討項目や必要なデータ・情報は本資料をご確認ください。
新規電源の場合は電力系統に連系することについての技術検討が完了していることが
必要となります。
改正履歴目2策定 2021年11月 2日
新規に技術検討を行う際に実施し得る検討項目については以下の通り
既に技術検討が完了しているブラックスタート機能については、系統状況の大
きな変更や発電設備等の変更がない限り、毎年度の応札の都度、下記検討を実
施する必要はありません。
技術検討の項目3No 検討項目 概要説明
1 発電機自己励磁現象 無負荷送電線などを充電した場合、充電電流により
発電機端子電圧が過上昇しないことを評価
2 定常状態での過電圧 無負荷送電線からの充電電流による定常的な電圧
上昇を評価
3 インラッシュ過電流 変圧器充電時に発生する励磁突入電流(インラッ
シュ電流)を評価
4 過渡過電圧 インラッシュ電流に多く含まれる第二高調波と、系統固
有の共振周波数が一致する場合に発生する共振性
過電圧の有無を評価
5 不平衡電流 インラッシュ電流に伴い発生する不平衡電流により、リ
レー動作トリップが発生しないことを評価
6 系統事故時のリレー動作可否 ブラックスタート初期は系統容量が小さいため、事故電
流も小さくなることから、系統事故時にリレーが正常に
動作出来るか評価
技術検討の項目4No 検討項目 概要説明
7 ブラックスタート機能の安定負荷供給方法 ブラックスタート機能が安定運転できる出力となるまで
の負荷供給ルート、手順、時間を検討
8 No1〜No7を踏まえた対策および復旧手
順の検討
No1〜No7の検討項目での評価・検討結果を踏まえ、
設備絶縁破壊やリレー動作トリップなど復旧の支障と
なる事象の回避対策や復旧手順を検討
9 No8で検討した復旧手順に応じた発電能
力(発電機容量・連続運転可否等)の
確認
復旧手順に応じてブラックスタート機能に求められる発
電能力(発電機容量・連続運転可否等)を確認
10 発電事業者との必要な機能・スペックの調
整、確認
ブラックスタート機能を提供いただくうえで、BS機に求め
られる機能、スペックについて発電事業者と調整、確認 5技術検討に必要なデータ・情報
新規の技術検討に必要なデータ・情報は以下のとおりです。
No 技術検討に必要なデータ・情報
1 発電機諸元(定格電圧、定格容量、安定運転できる最低負荷、電機子抵抗、d軸過渡リア
クタンス、発電機運転可能範囲など)
2 昇圧用変圧器諸元(定格電圧、定格容量、各巻線抵抗、各巻線リアクタンス、励磁特性)
3 リレー装置と整定値(変圧器保護リレー、系統側を向いている距離リレーや過電流リレーなど)
4 ブラックスタート機能のブラックアウト発生からブラックスタート開始できるまでの時間
5 ブラックスタート機能の所内電源の確保方法と運転継続時間
6 試送電(逓昇加圧)機能の有無とその性能
7 試送電モード用のガバナ制御ブロック、AVR制御ブロック
8 運転体制・制御方法・ブラックアウト発生時の当社との連絡手段
9 発電設備構内 単線結線図
既に技術検討が完了しているブラックスタート機能の再検
討が必要となる場合6既に技術検討が完了しているブラックスタート機能についても、下記のケースに
おいては技術検討が必要となる場合がございます。
ブラックスタート機能周辺の流通設備の構成・諸元が大きく変更となる場合
送電線・変圧器の新設または増強
送電線・変圧器更新時の設備容量の見直し 等
流通設備の構成・諸元が大きく変更となり技術検討が必要となる場合は、当社
よりお知らせします。
ブラックスタート機能の発電・変電設備の諸元が変更となる場合
ブラックスタート機能の発電・変電設備を変更し、既に提出いただいている技
術検討に必要なデータ・情報に変更がある場合は、当社にて技術検討要否の判断
を行いますので、問い合わせ専用フォームよりご連絡をお願いいたします。
既に技術検討が完了しているブラックスタート機能の再検
討が必要となる具体例7変電所が新設された例<主な検討項目>
・定常状態での過電圧
・過渡過電圧
・不平衡電流
・インラッシュ電流
・系統事故時のリレー動作可否送電線設備容量見直しの例
<主な検討項目>
・発電機自己励磁現象
・定常状態での過電圧
・過渡過電圧
・不平衡電流
・インラッシュ電流
・系統事故時のリレー動作可否G発電所
変電所G発電所
変電所
変電所G発電所
変電所G発電所
変電所 8以 上