防災訓練実施結果報告書の要旨

しろまる玄海原子力発電所における総合訓練(複数の訓練を組み合わせて行う訓練) 訓練実施日 平成27年11月11日
参加人数 399名(協力会社72名を含む)
想定した原子力
災害の概要
・3,4号機で原子力災害対策特別措置法(原災法)第15条事象に
至る原子力災害を想定
・3,4号機は、定格熱出力一定運転中に外部電源が喪失し、3号機
のみ原子炉自動停止、その後、地震発生により、4号機が原子炉自
動停止
・3,4号機で全交流動力電源が喪失したことにより、原子炉の冷却
機能が喪失、同時に原子炉冷却材の漏えいが発生
訓練の内容
以下の項目を「シナリオ非提示」にて実施
【発電所】 【本店即応センター】
(1)アクシデントマネジメント(AM)訓練 (1)通報訓練
(2)緊急時対応訓練 (2)緊急事態支援組織対応訓練
(3)原子力防災要員等の動員訓練(3)発電所支援対応訓練
(4)通報訓練 (4)プレス対応訓練
(5)モニタリング訓練 【後方支援拠点】
(6)避難誘導訓練 (1)現地設営運営訓練
(7)緊急時操作演習 (2)発電所支援に係る本店との連携
(8)消防訓練 訓練
訓練の評価
しろまる要素訓練の積み重ね及びシナリオ非提示型訓練への取り組みを重ねる
ごとに課題が改善されており、緊急時対応能力が向上していることを
確認
しろまる3,4号機で同時に原子力災害が発生した際、本店即応センターか
ら、緊急時対応センター(ERC)への迅速な情報伝達及び住民防
護を優先した通報連絡ができることを確認
しろまる昨年度訓練の主な改善項目における状況は、以下の通り。
・TV会議音声の一部錯綜の改善
⇒本店即応センターのレイアウト変更(発電所からの情報収集と原
子力規制庁への情報提供を分離した配置)等を行い、本店−発電
所間と本店−ERC間とのTV会議における錯綜が改善されてい
ることを確認
⇒TV会議用の小型スピーカを各機能班に設置し、ハウリングを防
止できることを確認
・消防訓練における的確な状況付与
⇒コントローラが、火災対応場所における消防隊員の行動に応じ
た状況付与を行えることを確認
・負傷者搬送時の改善
平成27年10月29日の要素訓練において、負傷者の搬送時に
ベルトで固定すると共に、寝具等により体温保持できることを確認
今後に向けた
改善点等
しろまるより一層の充実を図る観点から、今後の訓練に反映する主な内容
・プラント事象の時系列について、情報共有を円滑に行うため、取
り纏めの役割分担等を再整理する
・シナリオスキップ期間中のプラント挙動に関する情報が不足して
いたため、コントローラから付与する情報の内容について検討する
・シナリオ非提示型訓練を行った場合、訓練終了後の振り返りをより
有効とするため、振り返り前に訓練設定や事象の説明を行う 別 紙
しろまる玄海原子力発電所における要素訓練(作業手順の習熟を図る個々の訓練)
・対象期間:平成27年1月1日〜平成27年12月31日
項目 実施日
参加
人数
訓練の概要 今後に向けた改善点
平成 27 年
1 月 29 日
24 名 緊急被ばく 医療訓練
平成 27 年
10 月 29 日
18 名
〇救急措置、除染、救急搬送、
通報連絡の習熟を図る
・総務班と安全管理班との情
報伝達について改善を図る
・保健師によるバイタルチェッ
ク(血圧、体温等)を状況に
応じて、放射線管理区域内で
も実施できるよう検討する緊急事態支援組織対応訓練 平成 27 年
2 月 24 日
5 名
〇発電所において、原災法第
10条事象が発生したことを
想定し、原子力緊急事態支援
組織への支援要請及び資機材
操作ができることを確認する
・なし 通報訓練 平成 27 年
8 月 20 日
63 名
〇社内外の関係先へ、迅速に通
報・連絡できるように通報・
連絡者の対応能力向上、発生
事象に対する通報連絡要否判
断、通報連絡文の作成が確実
にできることを確認する
〇また、モニタリングポスト指
示値が落雷等で5μSv/h
を超えた場合の通報連絡を行
い、訓練参加者の理解促進を
図る
・全ての交流母線からの電気
の供給が停止する事象に対
して、「全交流動力電源喪
失のおそれ」の該当要否
を、容易に判断できるよ
う、整理を行う モニタリング訓練 平成 27 年
9 月 18 日
20 名
〇緊急時モニタリング(放射性
物質濃度及び放射線量の測
定)に係る対応能力の向上を
図る
・土壌の放射性物質測定に使
用するサーベイメータの運
搬方法について、移送鞄等
を用いた方法を検討する AM訓練 平成 27 年
10 月 21 日 〜
10 月 22 日
38 名
〇事故の進展防止・影響緩和の
ために実施すべき措置を総合
的観点から判断、選択する
・訓練者が、事象進展防止及
び影響緩和の措置を十分に
検討できる時間を確保する 避難誘導訓練 平成 27 年
10 月 26 日
15 名
〇緊急時における見学者の避難
誘導が迅速に行えることを確
認する
・なし
以 上

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