原子力規制委員会の新規制基準の概要
新規制基準の概要
意図的な航空機衝突への対応※(注記)
〈新規制基準〉
放射性物質の拡散抑制
格納容器破損防止対策
炉心損傷防止対策
(複数の機器の故障を想定)
内部溢水に対する考慮(新設)
いっすい
自然現象に対する考慮
(火山・竜巻・森林火災を新設)
火災に対する考慮
電源の信頼性
その他の設備の性能
耐震・耐津波性能
自然現象に対する考慮
[2013年7月3日原子力規制委員会公表資料を用いて作成]
※(注記)特定重大事故等対処施設
(大型航空機衝突、
テロリズムにより外部への放射性物質の異常な放出を抑制するためのもの)
の設置については、
新規制基準への適合性に係る
工事計画の認可日から起算し5年の経過措置期間が設定されている。
アクシデントマネジメント策として
自主保安の観点で対策を実施
〈従来の安全基準〉+炉心損傷に至らない状態を想定した
設計上の基準(設計基準)
(単一の機器の故障のみを想定等)
火災に対する考慮
電源の信頼性
その他の設備の性能
耐震・耐津波性能・策対ロテ( )策対トンデシクアアビシ 等故事大重】設新【準基計設】設新はたま化強【設備の安全対策を徹底し、
地域の皆さまへ丁寧
な説明を行うとともに、
作業従事者の労働安全
衛生を確保し、
安全・安心を最優先した事業活動
を行います。
2017年度の主な取組み
●くろまる
徹底した安全取組みの推進
●くろまる
原子力発電所の安全確保
●くろまる
複合災害への対応
●くろまる
お客さまの安全確保の取組み
●くろまる
設備の保安確保の取組み
●くろまる
労働安全衛生の取組み
具体的な取組み事例の紹介
■しかく原子力発電所の更なる安全性・信頼性向上への取組み
福島第一原子力発電所の事故を教訓に、
国の新規制基準を踏まえ、
重大事故を起こさないための対策や、
万が一の
重大事故に対処するための対策の強化を図り、
原子力発電所の安全運転に万全を期してまいります。
更に、
安全性の向上の取組みに決して終わりがないことを肝に銘じ、
安全性・信頼性の向上に自主的かつ継続的に取
り組み、
地域の皆さまに安心・信頼していただけるよう、
努めてまいります。
社会に重大な影響を及ぼす
設備事故件数
(2016年度実績)
0件
CSR の重点項目/安全・安心の追求
設備の安全対策や作業者の安全確保を徹底し、
安全・安心を最優先した事業活動を行います。
考えられる主なリスク
新規制基準への対応や原子力に関する訴訟の結果等
によっては、
原子力発電所の長期停止や設備投資の
増加などにより、
業績は影響を受ける可能性がある
九州電力 アニュアルレポート 201744■しかく玄海原子力発電所3、
4号機の更なる安全性・信頼性向上への取組み
[重大事故対策]
■しかく徹底した安全の取組み推進
安全の追求に終わりがないという強い自覚を持ち、
経営トップの強いリーダーシップのもとに取組みを推進するた
め、
社長を委員長とする
「全社安全推進委員会」
を2017年4月に設置しました。
この委員会において、
地域の皆さまの安心と信頼確保につながる安全対策の推進や、
社員一人ひとりが安全を最優
先する風土・文化の醸成等を推進します。
安全方針、
地域・
お客さま安全対策、
安全文化醸成、
情報発信等に関する審議・調整
保安規程に基づく設備主管部門の自主的保安活動
に関する審議・調整及び経営層への報告
労働安全衛生法等に基づく業務主管部門の
安全活動に関する審議・調整及び経営層への報告
安全意識向上に資する諸活動等に関する審議・調整
及び経営層への報告
経営会議
全社安全推進委員会
〔委員長 : 社長〕
報告
連携
改善指示
全社安全推進体制グループ経営協議会 グループ安全推進部会〔グループ会社〕
設備保安部会
労働安全部会
安全文化醸成部会
ESG Section
新規制基準の主な要求内容 原子炉設置変更許可申請書の主な内容(1)
炉心損傷
防止対策
●くろまる
安全機能が一斉に喪失した
としても炉心損傷に至らな
い対策を講じること
●くろまる
電力供給手段の多様化・外部電源及び常設の非常用電源が喪失した場合に備え、
大容量空冷式発電機などを設置
●くろまる
原子炉の冷却手段の多様化・常設のポンプに加え、可搬型のポンプ等を追加配備1可搬型ディーゼル注入ポンプ
(新設)
による原子炉及び蒸気発生器への注水2常設電動注入ポンプ
(新設)
による原子炉への注水3格納容器スプレイポンプ
(機能追加)
による原子炉への注水4移動式大容量ポンプ車
(新設)
による原子炉補機冷却設備への海水供給(2)
格納容器破
損防止対策
●くろまる
炉心損傷が起きたとしても、
格納容器を破損させない
対策を講じること
●くろまる
格納容器の冷却手段の多様化1常設電動注入ポンプ
(新設)
による格納容器スプレイ2可搬型ディーゼル注入ポンプ
(新設)
による格納容器スプレイ3移動式大容量ポンプ車
(新設)
による格納容器再循環ユニッ
ト※(注記)1
への海水供給
●くろまる
水素濃度低減対策・水素爆発を防止するために、格納容器内に水素が発生した場合でも、水素
の濃度を低減することができる4静的触媒式水素再結合装置※(注記)25電気式水素燃焼装置※(注記)3
を設置(3)
放射性物質
の拡散抑制
●くろまる
格納容器等が破損したと
しても、敷地外への放射性
物質の拡散を抑制する対策
を講じること
●くろまる
格納容器等の破損箇所に放水する放水砲、
海洋への拡散を防ぐシルトフェンス
(水中カーテン)
の配備(4)
重大事故へ
対処する
拠点施設
●くろまる
重大事故発生時に指揮等を
行う拠点施設として緊急時
対策所を整備すること
●くろまる
緊急時対策所の設置・耐震性、
通信設備等、
新規制基準の要求を満たす代替緊急時対策所を設置・将来的には、更なる機能向上を図った耐震構造の緊急時対策棟内に緊急時
対策所を設置
※(注記)1 冷却水による熱交換で、格納容器内の空気を冷却する装置 ※(注記)2 触媒により、水素と酸素を反応させて水にする装置
※(注記)3 電気ヒータにより、水素を強制的に燃焼させて水にする装置
九州電力 アニュアルレポート 2017 45
ESG Section安全・安心の追求