■しかく 新規制基準を踏まえた当社の安全対策
当社は、
2013年7月、
川内原子力発電所1、
2号機、
玄海原子力発電所3、
4号機について、
新規制基
準への適合性確認のための申請を行いました。
中期経営方針の
策定
■しかく 基本的な考え方
■しかく 重点的な取組み
電気料金の
値上げ
■しかく 値上げの経緯
■しかく 値上げの概要
原子力発電所の
安全・安心への
取組み
■しかく 新規制基準の概要
■しかく 新規制基準を踏まえた
当社の安全対策
■しかく 原子力防災体制の強化と
訓練の実施
原子力発電所の安全・安心への取組み
当社は、
原子力規制委員会の新たな基準に積極的に対応するとともに、
規制要求に
とどまることなく、
世界最高水準の安全性を目指して、
自主的かつ継続的に、
原子力
発電所の更なる安全性・信頼性向上への取組みを進めてまいります。
■しかく 新規制基準の概要
福島第一原子力発電所の事故の教訓等を踏まえた、
原子力発電施設に係る新たな規制の基準
(新規制
基準)
が策定されました。
(2013年7月8日施行)
新規制基準は、
従来からの事故を起こさないようにするための安全上の基準
( 1設計基準 )
と、
重大
事故等対策の基準
( 2重大事故等対策 )
で構成されています。
新規制基準の全体像強化強化又は新設新設(シビアアクシデント対策)新設(テロ対策)原子力規制委員会資料をもとに作成
シビアアクシデント対策等
(事業者の自主保安)1設計基準2重大事故等対策従来の規制基準
事故を起こさないようにするための
安全上の基準
(設計基準)
(単一の機器の故障のみを想定等)
炉心損傷防止対策
(複数の機器の故障を想定)
新規制基準
従来
耐震・耐津波性能
意図的な航空機衝突への対応
放射性物質の拡散抑制対策
格納容器破損防止対策
耐震・耐津波性能
自然現象に対する考慮
(火山・竜巻・森林火災を新設)
自然現象に対する考慮
火災に対する考慮
電源の信頼性
その他の設備の性能
内部溢水に対する考慮
(新設)
火災に対する考慮
電源の信頼性
その他の設備の性能
• 敷地内に活断層がないことを確認
• 基準地震動※(注記)1
(各発電所とも540ガル※(注記)2)
による地震力に対して、
安全機能が損なわれないことを確認
※(注記)1 基準地震動...発電所周辺で起きると想定される地震による最も大きな揺れの大きさ
※(注記)2 ガル...地震による地盤や建物等の揺れの強さを表す加速度の単位
• 基準津波※(注記)3に対して安全機能が損なわれないことを確認
※(注記)3 基準津波...想定される中で施設に最も大きな影響を与えるおそれのある津波
※(注記)4 最大津波高さ...基準津波による川内1、
2号取水口付近、
玄海3、
4号取水ピット前面付近の最大水位
(満潮時)
最大津波高さ※(注記)4 敷地高さ
川内1、
2号機 海抜 約4m 海抜 約13m
玄海3、
4号機 海抜 約3m 海抜 約11m1[設計基準]
への対応
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九州電力 アニュアルレポート 2013
Section 6
財務セクション
Section 5
経営基盤
Section 4
原子力発電所の
安全・安心への取組み
Section 1
九州電力早わかり
Section 2
中期経営方針の策定
Section 3
電気料金の値上げ
中期経営方針の
策定
■しかく 基本的な考え方
■しかく 重点的な取組み
電気料金の
値上げ
■しかく 値上げの経緯
■しかく 値上げの概要
原子力発電所の
安全・安心への
取組み
■しかく 新規制基準の概要
■しかく 新規制基準を踏まえた
当社の安全対策
■しかく 原子力防災体制の強化と
訓練の実施
• 火災防護対策の強化・徹底
• 地震に起因する機器損壊による溢水対策の実施
•タンクや配管等が損壊して漏れ出る水や蒸気により、安全上重要な設備が浸水することを防止する対策を実施
安全上
重要機器
タンク
配管
対策例 貫通部の
シール補強等に
よる浸水防止対策
• 電源の信頼性向上対策の実施
•非常用ディーゼル発電機により事故対処設備へ連続給電(7日間)
できるよう燃料油貯蔵タンクを追加設置
非常用ディーゼル発電機用燃料油貯蔵タンク追加設置工事
• 自然現象
(竜巻、
火山、
森林火災等)
による、原子炉施設の安全性への影響がないことを確認2[重大事故等対策]
への対応
• 格納容器破損防止対策の実施
•放射性物質を閉じ込める役割を持つ格納容器の破損を
防止するために、
可搬型注入ポンプなどによる格納容
器内の冷却・減圧対策や、
水素爆発防止対策等を実施
移動式大容量ポンプ車
• 炉心損傷防止対策の実施
•原子炉にある燃料
(炉心)
を損傷させないために、
可搬
型注入ポンプや移動式大容量ポンプ車などによる原子
炉内の冷却対策等を実施
• 電源のサポート機能の確保
•電源供給手段を多様化
移動式大容量発電機
(交流) 直流電源用発電機
(可搬型代替電源)
• 補給水のサポート機能の確保
•重大事故等の収束に必要となる水を供給
• 現地対策本部としての機能を維持する緊急時
対策所の設置
•代替緊急時対策所の追加設置
•免震重要棟の設置
(2015年度)
使用済燃料ピット補給用水中ポンプ
可搬型
注入ポンプ
可搬型注入ポンプ
によるスプレイ
中間受槽
淡水池・海
使用済燃料
貯蔵プール
• 放射性物質拡散抑制対策の実施
•格納容器が破損した場合などに、
放射性物質の外部へ
の拡散を抑える対策を実施
燃料
取扱建屋
※(注記)玄海3、
4号機は原子炉格納容器と一体型
補助建屋
移動式大容量
ポンプ車
シルト
フェンス
放水砲
原子炉建屋※(注記)
• 使用済燃料貯蔵プールの冷却対策の実施
•使用済燃料貯蔵プールにある燃料を損傷させないた
めに、
水中ポンプによる冷却対策等を実施
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財務セクション
Section 5
経営基盤
Section 4
原子力発電所の
安全・安心への取組み
Section 1
九州電力早わかり
Section 2
中期経営方針の策定
Section 3
電気料金の値上げ
訓練の継続的な実施
原子力発電所では、
従来から安全運転を行うための運転操作訓練や保修訓練を行っています。福島
第一原子力発電所事故後は、
災害時の様々な状況を想定した多様な訓練を実施し、
対応力の向上に努
めています。
■しかく 原子力防災体制の強化と訓練の実施
仮設ポンプによる冷却水供給訓練
全交流電源喪失訓練
外部電源復旧訓練
がれき撤去訓練
原子力防災体制とそれぞれの役割
中期経営方針の
策定
■しかく 基本的な考え方
■しかく 重点的な取組み
電気料金の
値上げ
■しかく 値上げの経緯
■しかく 値上げの概要
原子力発電所の
安全・安心への
取組み
■しかく 新規制基準の概要
■しかく 新規制基準を踏まえた
当社の安全対策
■しかく 原子力防災体制の強化と
訓練の実施
原子力防災体制の強化
原子力災害対策特別措置法の改正に伴い、
2013年3月に原子力事業者防災業務計画を見直し、防災体制を強化しました。
●くろまる原子力発電所に
「緊急時対策所」、本店に
「原子力施設事態即応センター」
を整備し、
国の災害対策
本部や関係自治体等との連携体制を確立
●くろまる後方支援拠点を整備し、
事故への対応力を向上
●くろまる重大事故を想定した防災訓練の実施
原子力事業者防災計画で拡充した主な内容
発電所の事故収束 住民の放射線防護、
被災者の支援国官邸...災害対策の対処方針を決定
原子力規制庁...情報分析、
対応状況のフォロー
オフサイトセンター...住民の支援対応を実施
電力会社
本店...重要な意思決定
原子力発電所...災害対策活動を統括
後方支援拠点...災害対策活動を支援
自治体
自治体...総合的な応急対策等を実施
オフサイトセンター...迅速な応急対策等を実施
・住民避難や警戒区域の設定
・被災者の生活再建支援等
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原子力発電所の
安全・安心への取組み
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中期経営方針の策定
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