(別 紙)
玄海原子力発電所3号機第16回定期検査計画の概要
1.関係法令
原子炉等規制法 第43条の3の16 第1項(定期事業者検査)
2.定期事業者検査を実施する設備
(1)原子炉本体
(2)核燃料物質の取扱施設及び貯蔵施設
(3)原子炉冷却系統施設
(4)計測制御系統施設
(5)放射性廃棄物の廃棄施設
(6)放射線管理施設
(7)原子炉格納施設
(8)その他発電用原子炉の附属施設
1非常用電源設備
2常用電源設備
3火災防護設備
3.定期検査期間中に実施する主な工事
(1) 燃料の取替え
燃料集合体193体の約3分の1を新燃料に取り替える。
(2) 常設直流電源設備(3系統目)設置工事(概要1)
全ての交流電源が喪失した際に、重大事故等の対応に必要な設備に直流
電力を供給する設備であり、既に設置済である2系統の直流電源設備に
加え、もう1系統の常設直流電源設備(3系統目)を設置する。
(3) 原子炉容器出入口管台溶接部計画保全工事(概要2)
原子炉容器出入口管台溶接部については、応力腐食割れ対策として
ウォータジェットピーニングを実施している。今回、更なる予防保全の観点
から、600 系ニッケル基合金を用いた溶接材の内面を一部切削し、応力腐食
割れ対策材料として優れた 690 系ニッケル基合金にて溶接を行う。
〔応力腐食割れ〕
金属に力が与えられた状態で、腐食する環境下に置かれた場合に、微細
な傷が発生すること。
〔ウォータジェットピーニング〕
水中で金属表面に高圧ジェット水を噴射し、金属表面近傍に圧縮応力
を与えることで応力腐食割れの発生を防止する。
(4) 加圧器スプレイ配管取替工事(概要3)
加圧器スプレイ配管の一部について、予防保全の観点から、冷間曲げ
管を同一仕様(主要寸法、材料)で残留応力の少ない熱間曲げ管へ取り
替える。
(5) 海水ポンプ取替工事(概要4)
安全上重要な機器の冷却に用いるための海水を取水する海水ポンプにつ
いて、起動時の信頼性向上のため、起動時に軸受部への潤滑水供給が不要な
無給水軸受を用いたポンプへ取り替える。
(6) 原子炉安全保護計装盤等更新工事(概要5)
原子炉圧力等のパラメータの異常を検知し、原子炉停止や原子炉を冷却
するためのポンプ等を作動させるための信号を発信する原子炉安全保護計装
盤等について、保守性向上の観点から、デジタル制御装置を適用した制御
盤に取り替える。
4.その他
(1) 燃料集合体漏えい調査(概要6)
1次冷却材中のよう素濃度について、今サイクルの運転中に若干の上昇
が認められたことから、監視強化を実施してきた。
今回、193体全ての燃料集合体について調査を行う。なお、燃料取出し
までの作業を慎重に進めるため、状況により定期検査工程を変更する可能性
がある。
以 上
主な工事の概要(1/3)
全ての交流電源が喪失した際に、重大事故等の対応に必要な設備に直流電力
を供給する設備であり、既に設置済である2系統の直流電源設備に加え、もう
1系統の常設直流電源設備(3系統目)を設置する。
1常設直流電源設備(3系統目)設置工事
(注記):直流コントロールセンタは、各号機毎にA系とB系があり、
蓄電池(3系統目)は、いずれに対しても給電可能。
〔3系統目〕 〔2系統目〕
〔1系統目〕
:直流電源設備(3系統目)
重大事故等対処用
直流コントロールセンタ
充電器盤
6.6kV 母線
440V母線
コントロールセンタ(440V 母線)DG直流コントロールセンタ(注記)
負荷(監視計器等)
蓄電池
(安全防護系用)
容量:1,600Ah
充電器盤
蓄電池
(重大事故等対処用)×ばつ2 組
充電器盤
蓄電池
(3系統目)
容量:3,000AhDGGe 直流電源用発電機【可搬型】
可搬型直流変換器
:直流電源設備(2系統目)
:直流電源設備(1系統目)
原子炉
容器
原子炉容器
出口管台
又は入口管台 690系ニッケル基合金
にて溶接を実施
内張り材
(ステンレス鋼)
蒸気発生器へ
(出口)
炉心
2原子炉容器出入口管台溶接部計画保全工事
制御棒駆動装置
600 系ニッケル基合金を用いた溶接材の内面を一部切削し、応力腐食割れ対策
材料として優れた 690 系ニッケル基合金にて溶接を行う。
溶接部
(600系ニッケル基合金)
原子炉容器へ
(入口)
原子炉容器
出口管台
又は入口管台
(低合金鋼)
配管
(ステンレス鋼)
配管
安全上重要な機器の冷却に用いるための海水を取水する海水ポンプについて、
起動時の信頼性向上のため、起動時に軸受部への潤滑水供給が不要な無給水
軸受を用いたポンプへ取り替える。
4海水ポンプ取替工事
海水系統
潤滑水系統
軸受潤滑水配管
軸受
主軸
軸受
主軸
無給水軸受
ポンプ取替
吐出 吐出
無給水軸受
取水 取水
主な工事の概要(2/3)
加圧器スプレイ配管の一部について、予防保全の観点から、冷間曲げ管を
同一仕様(主要寸法、材料)で残留応力の少ない熱間曲げ管へ取り替える。
3加圧器スプレイ配管取替工事
原子炉格納容器
加圧器蒸気発生器原子炉容器
加圧器スプレイ配管
モータ モータ
主な工事の概要(3/3)
原子炉圧力等のパラメータの異常を検知し、原子炉停止や原子炉を冷却する
ためのポンプ等を作動させるための信号を発信する原子炉安全保護計装盤等に
ついて、保守性向上の観点から、デジタル制御装置を適用した制御盤に取り替
える。
5原子炉安全保護計装盤等更新工事
検出器 検出器
指示計 記録計
原子炉安全保護ロジック盤
【アナログ制御】
しろまる原子炉停止
しろまる安全上重要な機器作動
検出器 検出器
指示計 記録計
機能を統合
パラメータ
(各圧力・水位信号等) タービンへ
給水
制御棒加圧器蒸気
発生器
1次冷却材ポンプ
原子炉容器
原子炉停止
安全上重要な
機器作動
原子炉安全
保護計装盤
原子炉安全保護
ロジック盤
取替前 取替後
原子炉安全保護計装盤
【デジタル制御】
(機能統合)
原子炉安全保護計装盤
【アナログ制御】
しろまる原子炉停止
しろまる安全上重要な機器作動
信号発信 信号発信
その他の概要
1次冷却材中のよう素濃度に若干の上昇が認められており、燃料集合体から
の漏えいの有無について調査するため、通常の定期検査時に行う燃料外観検査
に加え、燃料集合体漏えい調査(シッピング調査)を実施する。
具体的には、使用済燃料ピット水中の専用容器(シッピングキャン)に
燃料集合体を1体ずつ入れ、容器内の水やガスの放射能濃度を測定し、燃料
集合体からの漏えいの有無を判定する。
6燃料集合体漏えい調査
ガス分析

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /