H14経営成績等(案).PDF


「経営成績及び財政状態」
1 「当期の概況」
当期のわが国経済は,輸出の増加による生産の回復など,一部に持ち直しの動きがみら
れましたが,厳しい雇用情勢を背景とした個人消費の低調に加え,世界経済の先行き懸念
などにより,年度後半には回復に向けた動きが次第に弱まってきました。
(1)連結収支
このような経済情勢のもとで,収入面では,電気事業において販売電力量の増加はあり
ましたが,昨年10月からの電気料金値下げなどにより,売上高(営業収益)は,1兆4,213
億円となり,経常収益は前期に比べ 2.5%減の1兆4,260億円となりました。一方,支出面
では,電気事業で燃料費が減少したことなどやグループ全体として効率化を推進し,コス
ト削減に努めました結果,経常費用は前期に比べ 1.8%減の1兆3,378億円となりました。
以上により,経常利益は前期に比べ 11.3%減の 881億円となりました。
さらに,電気事業において保有有価証券の一部を売却し 231億円を特別利益に計上し,
関係会社である九州通信ネットワーク株式会社がPHS事業の廃止を決定したことに伴い
発生が見込まれる設備撤去に係る損失など 89億円を特別損失に計上したことなどから,当
期純利益は前期に比べ 5.2%増の 643億円となりました。
(2)個別収支
1生産及び販売の状況
当社の販売電力量につきましては,大口産業用需要は,鉄鋼,機械など主要業種で生産
が増加したことにより,前期に比べ 1.6%の増加となりました。また,電灯,業務用電力
などの一般需要は,暖房需要の増加などにより,前期に比べ 1.8%の増加となりました。
この結果,当期の販売電力量は 766億3千万kWhとなり,前期に比べ 1.7%の増加となりま
した。
販 売 電 力 量 比 較 表
(単位:百万kWh,%)
14 年 度 13 年 度 増 減 前年比
( A ) ( B ) ( A−B ) ( A/B )
電 灯 26,249 25,651 598 102.3
電 力 33,696 33,400 296 100.9
電灯電力計 59,945 59,051 894 101.5
特定規模需要 16,691 16,276 415 102.5
販売電力量合計 76,636 75,327 1,309 101.7
再 一 般 需 要 56,318 55,334 984 101.8
掲 大 口 電 力 20,318 19,993 325 101.6特定規模需要以外
‐6‐
供給面につきましては,原子力の好調な運転などにより,期を通じて安定した電力をお
届けすることができました。
発 受 電 電 力 量 比 較 表
(単位:百万kWh,%)
14 年 度 13 年 度 増 減 前年比
( A ) ( B ) ( A−B ) ( A/B )
水 力 3,898 3,606 292 108.1
( 出 水 率 ) ( 87.4 ) ( 80.6 ) ( 6.8 ) ( 108.4 )
火 力 30,066 32,392 しろさんかく 2,326 92.8
原 子 力 39,561 36,725 2,836 107.7
(設備利用率) ( 85.9 ) ( 79.7 ) ( 6.2 ) ( 107.7 )
計 73,525 72,723 802 101.1
他 社 13,680 12,580 1,100 108.7
融 通 しろさんかく 2,518 しろさんかく 2,175 しろさんかく 343 115.7
揚 水 用 しろさんかく 389 しろさんかく 384 しろさんかく 5 101.2
合 計 84,298 82,744 1,554 101.9
2収支の状況
収入面では,販売電力量は増加しましたが,競争力の強化を図るため,昨年10月から平
均 5.21%の電気料金値下げを実施したことなどにより,売上高は1兆3,586億円となり,
経常収益は前期に比べ 2.2%減の1兆3,624億円となりました。一方,支出面では,苓北発
電所2号機の試運転開始に伴う減価償却費の増加などはありましたが,原子力発電電力量
の増加などによる燃料費の減少に加え,修繕費など経営全般にわたり徹底した効率化を推
進しました結果,経常費用は前期に比べ 1.4%減の1兆2,716億円となりました。以上によ
り,経常利益は前期に比べ 11.2%減の 907億円となりました。
さらに,保有有価証券の一部を売却し 231億円を特別利益に,関係会社である九州通信
ネットワーク株式会社の株式評価損 154億円を特別損失に計上したことなどから,当期純
利益は前期に比べ 4.0%減の 625億円となりました。
期末の配当につきましては,中間配当と同じく1株につき25円とし,年間50円の配当と
する利益処分案を株主総会に付議することといたしました。財務体質の改善を急ぎ,競争
力を確保することによって今後の利益を拡大し,中長期的な観点から株主の皆さまに利益
還元を図ってまいる所存です。自 社‐7‐
収 支 比 較 表(個別収支)
(単位:百万円,%)
14 年 度 13 年 度 増 減 前年比 構 成 比
( A ) ( B ) ( A−B ) ( A/B ) 14年度 13年度
電 灯 料 565,499 567,229 しろさんかく 1,730 99.7 41.5 40.7
電 力 料 744,986 761,498 しろさんかく 16,512 97.8 54.7 54.7
(小 計) ( 1,310,485 ) ( 1,328,727 ) (しろさんかく 18,242 ) ( 98.6 ) ( 96.2 ) ( 95.4 )
そ の 他 51,925 63,715 しろさんかく 11,790 81.5 3.8 4.6
[ 売 上 高 ] [ 1,358,608 ] [ 1,384,502 ]
[しろさんかく 25,893 ] [ 98.1 ] [ 99.7 ] [ 99.4 ]
合 計 1,362,410 1,392,443 しろさんかく 30,032 97.8 100.0 100.0
人 件 費 190,908 186,869 4,038 102.2 15.0 14.5
燃 料 費 137,953 150,959 しろさんかく 13,005 91.4 10.9 11.7
修 繕 費 158,851 177,962 しろさんかく 19,111 89.3 12.5 13.8
減 価 償 却 費 247,876 244,946 2,930 101.2 19.5 19.0
購 入 電 力 料 104,682 98,034 6,648 106.8 8.2 7.6
支 払 利 息 73,621 81,222 しろさんかく 7,600 90.6 5.8 6.3
そ の 他 357,725 350,215 7,510 102.1 28.1 27.1
合 計 1,271,618 1,290,209 しろさんかく 18,590 98.6 100.0 100.0
90,791 102,234 しろさんかく 11,442 88.8
23,109 − 23,109 −
15,424 − 15,424 −
98,475 102,234 しろさんかく 3,758 96.3
49,501 34,690 14,810 142.7
しろさんかく 13,570 2,391 しろさんかく 15,962 −
62,545 65,152 しろさんかく 2,606 96.0
税 引 前 当 期純 利益
法 人 税 及 び住 民税
法 人 税 等 調 整 額
当 期 純 利 益
経 常 利 益
特 別 利 益
特 別 損 失経常収益経常費用
‐8‐
(3)キャッシュ・フローの状況(連結)
営業活動によるキャッシュ・フローは,電気料金値下げなどによる減収はありましたが,
燃料費が減少したことやコスト削減に努めたこと,法人税等の支払額が減少したことなど
により,前期に比べ17.7%増の4,596億円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは,設備投資が減少したことや保有有価証券を一部
売却したことなどにより,前期に比べ27.8%減の2,444億円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは, 2,228億円の支出となり,有利子負債は減少し
ました。
以上により,当期末の現金及び現金同等物の残高は,前期末に比べ76億円減少し454億円
となりました。
(4)キャッシュ・フロー指標
株 主 資 本 比 率 (%) 17.5 19.4 19.2 20.0
時 価 ベ ー ス の 株 主 資 本 比 率 (%) 14.6 18.2 20.2 19.5
債 務 償 還 年 数 (年) 6.3 6.3 6.9 5.4
3.9 4.5 4.4 5.8
(注) 株主資本比率:株主資本/総資産
時価ベースの株主資本比率:株式時価総額/総資産
債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
(注記)各指標は,いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
(注記)×ばつ期末発行済株式数(自己株式控除後)により計算し
ております。
(注記)営業キャッシュ・フロー及び利払いは,連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動に
よるキャッシュ・フロー及び利息の支払額をそれぞれ使用しております。
(注記)有利子負債は,連結貸借対照表に計上されている負債のうち,社債,長期借入金(い
ずれも1年以内に期限到来のものを含む),短期借入金及びコマーシャル・ペーパー
を対象としております。
14年度
インタレスト・カバレッジ・レシオ
11年度 12年度 13年度
‐9‐
2 「次期の見通し」
(1)連結(通期)
売上高は,電気事業において減少することから,減収となる見通しです。
経常利益は,電気事業において資本費が減少することなどから,増益となる見通しです。
なお,当期純利益は,平成14年度に計上した特別利益及び特別損失の影響などから減益と
なる見通しです。
(2)個別(通期)
販売電力量が前期比 0.6%の減少と予想されることに加え,昨年10月実施の電気料金値
下げの影響などにより,売上高は減収となる見通しです。
支出面では,設備投資の効率化や有利子負債の削減に努めてきたことによる資本費の減
少や,引き続き経営全般にわたる徹底したコスト低減を推進することから,経常利益は増
益となる見通しです。なお,当期純利益は平成14年度に計上した特別利益及び特別損失の
影響はありますが,経常利益の増加などから,増益となる見通しです。
次期業績見通し (単位:億円;概数)
連 結 個 別
中間期 通 期 中間期 通 期
売 上 高 6,900 13,800 6,600 13,050
[しろさんかく5.4%] [しろさんかく2.9%] [しろさんかく5.7%] [しろさんかく3.9%]
経 常 利 益 720 1,010 750 1,000
[しろさんかく 31%] [ 15%] [しろさんかく 31%] [ 10%]
当 期 純 利 益 440 620 480 640
[しろさんかく 48%] [しろさんかく 4%] [しろさんかく 36%] [ 2%]
(注)1 [ ]は対前年同期増減率
(注)2 連結決算対象会社の範囲拡大を予定しており,拡大後の数値で算定しております。
(当社における前提となる主要諸元)
中間期 通 期
販 売 電 力 量 384億kWh程度 762億kWh程度
[しろさんかく0.8%] [しろさんかく0.6%]
為 替 レ ー ト 120円/$ 程度
原 油 C I F 価 格 27$/b 程度
(注) [ ]は対前年同期増減率
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