九州電力株式会社(9508) 2021年3月期 決算短信-15-(5)連結財務諸表に関する注記事項
(継続企業の前提に関する注記)
該当事項はありません。
(会計上の見積りの変更と区別することが困難な会計方針の変更)
有形固定資産の減価償却方法の変更
従来、当社及び連結子会社は、有形固定資産の減価償却方法について、主として定率法を採用していたが、当連結会
計年度より主として定額法に変更している。
当社グループの主たる供給区域である九州エリアにおいては、人口減少や節電・省エネの進展等に伴い、今後、電力
需要は安定的に推移する見込みである。
また、電力システム改革により、発電・小売電気事業においては、自由化の進展により競争環境下におかれること
で、効率的・安定的な事業運営が求められる。一般送配電事業においても同様に、当連結会計年度の法的分離により、
一層の中立性を確保するとともに、効率的・安定的な事業運営により、安定供給に資する役割が期待されている。
当社グループにおいては、発電事業については、2019年12月に松浦発電所2号機が営業運転を開始し、主要電源開発
が一巡したことに加え、2020年11月に川内原子力発電所1号機、12月に同発電所2号機の特定重大事故等対処施設が運
用を開始したことから、今後は既存電源の安定的な運用に向けた維持管理の投資が中心となることが見込まれる。一般
送配電事業については、需要動向、供給信頼度、設備の安全面や運用面、コスト等を勘案し、効率的な設備の維持運用
を図ることとなり、安定的な使用が見込まれる。
このような社内外の環境変化を反映し、当連結会計年度を開始年度とする中期経営計画においては、設備全般の効率
的かつ安定的な稼働を重点取組み事項の一つと位置づけている。
以上を踏まえると、今後は、電気事業を中心に設備の安定的な使用が見込まれることから、有形固定資産の減価償却
方法を定額法に変更することが、将来の経済的便益の費消パターンをより適切に反映すると判断した。
この変更により、従来の方法と比べて、当連結会計年度の経常利益及び税金等調整前当期純利益がそれぞれ58,730百
万円増加している。
九州電力株式会社(9508) 2021年3月期 決算短信-16-(セグメント情報等)
1 セグメント情報
(1) 報告セグメントの概要
当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、業績を
評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものである。
当社は、製品・事業活動の種類を勘案して区分した各セグメントから構成されており、「発電・販売事業」、
「送配電事業」、「その他エネルギーサービス事業」、「ICTサービス事業」及び「その他の事業」の5つを
報告セグメントとしている。
各報告セグメントに属する主要な製品・事業活動は以下のとおりである。
報告セグメント 主要な製品・事業活動
発電・販売事業 国内における発電・小売電気事業
送配電事業 九州域内における一般送配電事業
その他エネルギーサービ
ス事業
電気設備の建設・保守など電力の安定供給に資する事業、ガス・LNG販売事業、再生
可能エネルギー事業、海外事業
ICTサービス事業
データ通信事業、光ブロードバンド事業、電気通信工事・保守事業、情報システム開発
事業、データセンター事業
その他の事業 不動産事業、有料老人ホーム事業、事務業務受託事業、人材派遣事業
(2) 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表作成のために採用している会計処理の方法
と同一である。
報告セグメントの利益は、経常利益ベースの数値である。セグメント間の内部売上高は市場価格に基づいてい
る。
(有形固定資産の減価償却方法の変更)
「会計上の見積りと区別することが困難な会計方針の変更」に記載のとおり、当社及び連結子会社は、有形固
定資産の減価償却方法について、主として定率法を採用していたが、当連結会計年度より主として定額法に変更
しているため、報告セグメントの減価償却方法を同様に変更している。これにより、従来の方法と比べて、当連
結会計年度のセグメント利益が「発電・販売事業」において36,374百万円、「送配電事業」において22,992百万
円、「その他エネルギーサービス事業」において151百万円、「その他の事業」において1百万円増加し、「調整
額」において789百万円減少している。
九州電力株式会社(9508) 2021年3月期 決算短信-17-(3) 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(2019年4月1日から2020年3月31日まで)
(単位:百万円)
報告セグメント
調整額
(注)1
連結財務諸表
計上額
(注)2
エネルギーサービス
事業ICTサービス
事業
その他の
事業計国内電気
事業
その他
エネルギー
サービス
事業
売上高
外部顧客への売上高 1,844,326 74,158 81,005 13,559 2,013,050 - 2,013,050
セグメント間の内部
売上高又は振替高
4,069 119,811 31,690 15,292 170,863 しろさんかく170,863 -
計 1,848,395 193,970 112,696 28,851 2,183,913 しろさんかく170,863 2,013,050
セグメント利益 16,584 17,073 3,995 4,611 42,264 しろさんかく2,212 40,052
セグメント資産 4,230,126 535,988 190,967 181,174 5,138,256 しろさんかく190,193 4,948,063
その他の項目
減価償却費
(核燃料減損額を含む)
227,214 10,624 22,692 3,648 264,179 しろさんかく2,810 261,369
受取利息 330 726 1 92 1,150 しろさんかく312 837
支払利息 23,720 5,155 207 220 29,303 しろさんかく312 28,990
持分法投資利益又は
損失(しろさんかく)
- 9,523 しろさんかく86 しろさんかく42 9,395 しろさんかく147 9,247
有形固定資産及び
無形固定資産の増加額
383,047 13,049 25,691 5,341 427,130 しろさんかく5,398 421,731
(注) 1 セグメント利益の調整額しろさんかく2,212百万円及びセグメント資産の調整額しろさんかく190,193百万円は、セグメント間取引
消去である。
2 セグメント利益は、連結損益計算書の経常利益と調整を行っている。
九州電力株式会社(9508) 2021年3月期 決算短信-18- 当連結会計年度(2020年4月1日から2021年3月31日まで)
(単位:百万円)
報告セグメント
調整額
(注)1
連結
財務諸表
計上額
(注)2
エネルギーサービス事業ICTサービス
事業
その他の
事業計国内電気事業 その他
エネルギー
サービス
事業
発電・
販売事業
送配電
事業
売上高
外部顧客への
売上高
1,777,340 191,316 67,470 81,753 13,918 2,131,799 - 2,131,799
セグメント間の
内部売上高又は
振替高
113,474 407,974 117,858 33,262 15,567 688,137 しろさんかく688,137 -
計 1,890,815 599,290 185,328 115,016 29,486 2,819,936 しろさんかく688,137 2,131,799
セグメント利益又は
損失(しろさんかく)
しろさんかく564 29,101 17,632 6,891 4,263 57,324 しろさんかく1,641 55,683
セグメント資産 4,090,421 1,879,200 553,686 196,678 138,132 6,858,119 しろさんかく1,731,296 5,126,822
その他の項目
減価償却費
(核燃料減損額を
含む)
101,502 68,002 11,563 23,189 3,620 207,878 しろさんかく2,128 205,749
受取利息 10,499 24 645 2 59 11,231 しろさんかく10,444 786
支払利息 22,156 10,055 4,094 187 209 36,702 しろさんかく10,444 26,258
持分法投資利益
又は損失(しろさんかく)
- - 10,277 78 しろさんかく230 10,125 しろさんかく241 9,884
有形固定資産及び
無形固定資産の
増加額
208,932 108,026 16,063 21,171 4,843 359,037 しろさんかく3,143 355,894
(注) 1 セグメント利益の調整額しろさんかく1,641百万円及びセグメント資産の調整額しろさんかく1,731,296百万円は、セグメント間取
引消去である。
2 セグメント利益は、連結損益計算書の経常利益と調整を行っている。
九州電力株式会社(9508) 2021年3月期 決算短信-19-(4) 報告セグメントの変更等に関する事項
2020年4月の一般送配電事業等の九州電力送配電株式会社への承継に伴い、当連結会計年度より、報告セグメ
ントを従来の「国内電気事業」「その他エネルギーサービス事業」「ICTサービス事業」「その他の事業」か
ら「発電・販売事業」「送配電事業」「その他エネルギーサービス事業」「ICTサービス事業」「その他の事
業」に変更しており、当社及び九電みらいエナジー株式会社を「発電・販売事業」に、九州電力送配電株式会社
を「送配電事業」に分類している。
この他、2020年8月の株式会社キャピタル・キューデンの当社との合併に伴い、当連結会計年度より、従来の
株式会社キャピタル・キューデンの事業(事業資金の貸付等)を当社「発電・販売事業」に付帯関連する事業と
位置付けたことから、その分類を「その他の事業」から「発電・販売事業」に変更している。
また、セグメント利益は、当連結会計年度より、従来の「営業利益」から「経常利益」に変更している。
なお、前連結会計年度のセグメント情報については、一般送配電事業等の九州電力送配電株式会社への承継に
伴う変更後の報告セグメントに基づき作成することが実務上困難であるため、次のとおり、当連結会計年度のセ
グメント情報を、前連結会計年度の報告セグメントに基づき作成している。
(単位:百万円)
報告セグメント
調整額
(注)1
連結財務諸表
計上額
(注)2
エネルギーサービス
事業ICTサービス
事業
その他の
事業計国内電気
事業
その他
エネルギー
サービス
事業
売上高
外部顧客への売上高 1,968,656 67,470 81,753 13,918 2,131,799 - 2,131,799
セグメント間の内部
売上高又は振替高
3,886 117,858 33,262 15,567 170,574 しろさんかく170,574 -
計 1,972,542 185,328 115,016 29,486 2,302,373 しろさんかく170,574 2,131,799
セグメント利益 28,522 17,632 6,891 4,263 57,309 しろさんかく1,626 55,683
セグメント資産 4,370,187 553,686 196,678 189,700 5,310,252 しろさんかく183,430 5,126,822
その他の項目
減価償却費
(核燃料減損額を含む)
169,504 11,563 23,189 3,620 207,878 しろさんかく2,128 205,749
受取利息 464 645 2 59 1,171 しろさんかく385 786
支払利息 22,152 4,094 187 209 26,643 しろさんかく385 26,258
持分法投資利益又は
損失(しろさんかく)
- 10,277 78 しろさんかく230 10,125 しろさんかく241 9,884
有形固定資産及び
無形固定資産の増加額
316,944 16,063 21,171 4,843 359,022 しろさんかく3,128 355,894
(注) 1 セグメント利益の調整額しろさんかく1,626百万円及びセグメント資産の調整額しろさんかく183,430百万円は、セグメント間取引
消去である。
2 セグメント利益は、連結損益計算書の経常利益と調整を行っている。
九州電力株式会社(9508) 2021年3月期 決算短信-20-2 関連情報
前連結会計年度(2019年4月1日から2020年3月31日まで)及び当連結会計年度(2020年4月1日から2021年3月31
日まで)
(1) 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、その記載を省略している。 (2) 地域ごとの情報
1売上高
国内の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えているため、その記載を省略してい
る。
2有形固定資産
国内に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えているため、
その記載を省略している。
(3) 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、その記載を省
略している。
3 報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報
前連結会計年度(2019年4月1日から2020年3月31日まで)及び当連結会計年度(2020年4月1日から2021年3月31
日まで)
重要性が乏しいため、その記載を省略している。
4 報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報
前連結会計年度(2019年4月1日から2020年3月31日まで)及び当連結会計年度(2020年4月1日から2021年3月31
日まで)
該当事項はない。
5 報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報
前連結会計年度(2019年4月1日から2020年3月31日まで)
重要性が乏しいため、その記載を省略している。
当連結会計年度(2020年4月1日から2021年3月31日まで)
該当事項はない。
九州電力株式会社(9508) 2021年3月期 決算短信-21-(1株当たり情報)
前連結会計年度
(2019年4月1日から
2020年3月31日まで)
当連結会計年度
(2020年4月1日から
2021年3月31日まで)
1株当たり純資産額 1,077.38円 1,168.09円
1株当たり当期純利益又は
1株当たり当期純損失(しろさんかく)
しろさんかく6.05円 63.57円
潜在株式調整後1株当たり当期純利益 - 57.01円
(注) 算定上の基礎は、以下のとおりである。
(1) 1株当たり純資産額
前連結会計年度
(2020年3月31日)
当連結会計年度
(2021年3月31日)
純資産の部の合計額(百万円) 637,957 682,752
純資産の部の合計額から控除する金額(百万円) 128,369 130,216
(うち優先株式の払込額(百万円)) (100,000) (100,000)
(うち累積未払優先配当額(百万円)) (1,052) (1,050)
(うち非支配株主持分(百万円)) (27,316) (29,166)
普通株式に係る期末の純資産額(百万円) 509,588 552,535
1株当たり純資産額の算定に用いられた
期末の普通株式の数(千株)
472,990 473,025
(2) 1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失(しろさんかく)及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益
前連結会計年度
(2019年4月1日から
2020年3月31日まで)
当連結会計年度
(2020年4月1日から
2021年3月31日まで)
1株当たり当期純利益又は
1株当たり当期純損失(しろさんかく)
親会社株主に帰属する当期純利益又は
親会社株主に帰属する当期純損失(しろさんかく)
(百万円)
しろさんかく419 32,167
普通株主に帰属しない金額(百万円) 2,443 2,100
(うち優先配当額(百万円)) (1,599) (2,100)
(うち優先株式に係る処分差額(百万円)) (843) (-)
普通株式に係る親会社株主に帰属する
当期純利益又は親会社株主に帰属する
当期純損失(しろさんかく)(百万円)
しろさんかく2,862 30,067
普通株式の期中平均株式数(千株) 472,986 473,015
潜在株式調整後1株当たり当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益調整額
(百万円)- -普通株式増加数(千株) - 54,352
(うち転換社債型新株予約権付社債(千株)) (-) (54,352)
希薄化効果を有しないため、潜在株式調整後
1株当たり当期純利益の算定に含めなかった
潜在株式の概要 ―(注) 1 1株当たり純資産額の算定上、株主資本において自己株式として計上している「株式給付信託(BB
T)」に係る信託口が保有する当社株式(前連結会計年度648千株、当連結会計年度603千株)を1株当
たり純資産額の算定に用いられた期末の普通株式の数の計算において控除する自己株式に含めてい
る。
九州電力株式会社(9508) 2021年3月期 決算短信-22-また、1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益
の算定上、株主資本において自己株式として計上している「株式給付信託(BBT)」に係る信託口
が保有する当社株式(前連結会計年度657千株、当連結会計年度618千株)を普通株式の期中平均株式
数の計算において控除する自己株式に含めている。
2 前連結会計年度の普通株主に帰属しない金額のうち優先株式に係る処分差額については、2019年6
月27日に取得したA種優先株式の取得価額と、2019年6月28日に第三者割当による自己株式の処分
により当該株式を割り当てた価額との差額である。
3 前連結会計年度の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、
1株当たり当期純損失であるため、記載していない。
(重要な後発事象)
該当事項はありません。

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /