115 九電グループサステナビリティ報告書2020
くろまるコンプライアンスの推進
(支店エリア) (本店)
〈各本部等〉
エリアコンプライアンス推進者
兼支店コンプライアンス責任者
(支店長)
コンプライアンス責任者
コンプライアンス担当者
エリアコンプライアンス
推進担当者
兼支店コンプライアンス
担当者
コンプライアンス
支店所管エリア
担当
コンプライアンス
責任者
(各本部部長等)
コンプライアンス
担当者
グループ会社
管理部門
提言・
モニタリング
報告
活動計画の策定・実践
相談
相談
コンプライアンス小委員会
活動計画の策定・実践
コンプライアンス
推進責任者
(常務クラス)
コンプライアンス
教育担当者
社長
(コンプライアンス委員会等)
(グループ会社)
グループCSR推進部会
連携
コンプライアンス
相談窓口
(社内・社外)
相談役 員従業員取引先役 員従業員取引先
社 長
(コンプライアンスの最高責任者)
報告
報告
連絡
連携
コンプライアンス
相談窓口
(機関の長等)
支店エリア一体となった
取組みの推進
付託
取締役会
(九州電力(株))
報告
コンプライアンス委員会
【構成】
委員長
委 員
:社長
:関係役員、
労働組合委員長、
社外有識者
活動の管理、
指導・支援
くろまるコンプライアンスの推進体制全体図
コンプライアンスの推進体制
九州電力(株)では、
社長を委員長とするコンプライアンス
委員会のもと、業務執行機関の長を
「コンプライアンス
責任者」
として、活動計画を策定・実践するとともに、社
内外に相談窓口を設置する等の体制を整備し、
コンプラ
イアンスを推進しています。
また、グループ会社に対しては、各社で構成する
グループCSR推進部会
(P13参照)
において、コンプラ
イアンス情報の共有や意見交換等を行い、グループ会
社と一体となった取組みを推進している他、グループ会
社の指導・支援に関する管理部門の役割を明確化する
等、九電グループ全体での推進体制の強化を図ってい
ます。
コンプライアンスCSR・コンプライアンス委員会
取締役会のもとにコンプライアンス委員会を設置
し、
定期的にコンプライアンスに関する提言やモニタリ
ングを行うとともに、社会的影響の大きい不祥事が発
生した場合には、社外有識者から助言等を受けること
コンプライアンス
委員会
[役割]
◦コンプライアンスに関する
・方針や対策等の提言・審議
・実施状況のモニタリング◦社会的影響の大きい不祥事が
発生した場合のコンプライア
ンス委員会社外有識者による
助言等
[構成] 委員長:社長
委 員:社外有識者
(3名) 労働組合委員長
関係役員
[開催]
◦原則として年1回◦委員会のもとに設置した
「小委
員会」
を原則年2回開催し、対
策の具体的な検討等を実施
くろまる 
コンプライアンス推進における課題と今後の取組み
くろまる 
コンプライアンス相談窓口の運用状況
くろまる 
グループ会社従業員に対するコンプライアンス意識
調査結果
くろまる 
関西電力金品受取問題に関する取組み
しかく2019年度の主な審議・報告事項
しかくコンプライアンス委員会の体制
コンプライアンス委員会
としています。
コンプライアンス委員会での提言は、
グループ会社にも
共有し、
グループ全体の取組みに反映しています。
5誠実で公正な事業運営
116 九電グループサステナビリティ報告書2020
事業活動の基盤となる取組み
・教育・研修による従業員の意識向上
各職場で、身近な事例を題材とした意見交換等、
コン
プライアンスについて主体的に考え、日常の行動につな
げていくための研修を実施しています。
また、
支店ごとにコンプライアンス担当者を配置し、教育・研修を推進しています。
さらに、
新入社員研修・新任管理職研修等の階層別研
修において、
年代や職位に応じて求められるコンプライア
ンス知識の習得を目的とした教育を実施する等、従業員
のコンプライアンス意識の啓発を図っています。
グループ会社に対しては、従業員を対象としたコンプ
ライアンス意識向上のための研修のほか、教育担当者の
養成研修や教育素材の提供を行っています。
・コンプライアンス行動指針
判断に迷ったときの行動基準や、
お客さまや株主・投資
家等ステークホルダーとの関係における留意点等を具体
的に記載した
「コンプライアンス行動指針」
を全役員及び
全従業員に周知しています。
また、コンプライアンス行動指針が示す行動基準等を
記載した
「コンプライアンスカード」
を全従業員が携帯し、
自分の行動に迷った時の判断の拠りどころとしています。
くろまる
お客さまとの信頼関係の構築
くろまる
電気の安定供給・品質維持と安全性の確保
くろまる
お取引先との良好な関係の構築
くろまる
競合企業との公正な競争関係の維持
くろまる
厳正な許認可申請・届出手続きの実施
2019年12月改正
しかくコンプライアンス行動指針の主な記載項目
しかくコンプライアンスカード
・コンプライアンス相談窓口
法令や企業倫理に反する行為の防止及び早期発見を
目的に、九電グループの役員・従業員、お取引先(委託会社等)
が、法令及び企業倫理等に照らして業務運
営や従業員の行動等に疑問を感じたときに相談できる
「コンプライアンス相談窓口」
を設置しています。
また、
社外の弁護士事務所にも相談窓口を設置し、相談を
受け付ける体制を整備しています。
この相談窓口利用者のプライバシーは、社内規定に
基づき厳格に保護され、
利用者が相談・通報による不利
益な扱いを受けることはありません。
相談窓口の活用については、
文書や社内イン
トラネット等による呼びかけを行っており、
2019年度には、
26件の
相談・通報が寄せられました。0102030
2019 (年度)
(件)
役員・従業員の行動に関するもの
業務運営、
取扱いに関する疑義
その他相談・問合せ
2015 201691715261865112018620173216 33 3
しかく相談・通報件数の推移
しかくコンプライアンス相談窓口
相談者
九電グループの
役員・従業員、
お取引先
検討結果報告
(適宜)
検討結果報告
(適宜)
相談内容報告
検討結果報告
(適宜)
(注記)法的な助言
(適宜)
相談
相談
社外相談窓口に
関するフロー
社内相談窓口に
関するフロー
社外
相談窓口
(弁護士)
社内
相談窓口
相談内容を
整理・記録
問題点等の検討、
事実関係確認、
対策検討
従業員のさらなるコンプライアンス意識向上のため、コンプライアンス研修をはじめとした、様々な取組みを
行っています。
イントラネット
(イントラ)
コンプライアンス
コンプライアンス意識向上への取組み
ステークホルダーCSR 117 九電グループサステナビリティ報告書2020
事業活動の基盤となる取組み
イントラネット(イントラ)
コンプライアンス
・社内イン
トラネッ
トを活用した情報共有
コンプライアンスに関する情報共有を目的とした
「コ
ンプラネット」
を社内イントラネット上に開設していま
す。コンプラネッ
トは、グループ全体で閲覧できるよう
になっており、
コンプライアンスの取組みに関する情報
のほか、
職場単位での対話や勉強会等で活用できるコ
ンテンツを掲載しています。
2019年度は、
他社で発生した不祥事事例や教育素
材の掲載等を行いました。
・コンプライアンス意識調査
コンプライアンス意識の浸透度や会社の取組みに
対する評価を把握するため、九電グループの従業員を
対象に、定期的にコンプライアンス意識調査を実施して
います。
調査の結果、コンプライアンスに関する意識は全般的
に高いものの、
さらなる意識向上や取組みの改善が必要
な項目もありました。
調査結果は、各事業所及びグループ会社へフィード
バックし、各所で抽出した課題を施策に反映する等、取組
みの継続的な改善に活かしています。
▼コンプラネットしかくコンプライアンス意識調査の概要
しかくコンプラネッ
トに掲載の主なコンテンツ
くろまる 調査期間:2019年4月
(グループ会社)
くろまる 回 答 者:16,278名
(対象者の約93%が回答)
くろまる 主な質問項目 ・
会社はコンプライアンスに積極的に取り組んでいるか ・
パワハラ・セクハラが行われていないか ・
マイナス情報を迅速に報告しているか ・
取引先との関係は公平・公正か 他
くろまる 法律用語・法律相談事例の解説
くろまる 各種教育・研修素材
くろまる コンプライアンスの取組み好事例
くろまる 法令改正や裁判に関するニュース
経営トップ自ら率先垂範する姿勢を示し、
グループ全体で
「コンプライアンス経営」
を徹底します
九州電力(株)はこれまでも、取締役会のもとに設置したコンプライアンス委員会を
中心として活動計画を策定・実践する等、コンプライアンス経営を推進して
きま
した。
2020年6月には、
「いかなる場合でもコンプライアンスを最優先に事業活動を
行う」
旨を社長が宣誓し、
社会の皆さまにお約束しています。
(ホームページで公開)
TOPICS
118 九電グループサステナビリティ報告書2020
事業活動の基盤となる取組み
送配電ネッ
トワーク利用の公平性・透明性確保
送配電ネッ
トワーク利用の公平性及び託送業務の透
明性を確保するため、行為規制やネッ
トワーク利用に
関する規定・ルール等を制定し、
これらに則して厳正な
取扱いを行っています。
今後も、
規定・ルール等を遵守し、
公平性・透明性の確
保、
情報管理の徹底に努めていきます。
・グループ会社に対する法令情報の提供
グループ会社に共通する法令に関するガイ
ドブックや
自己点検用のチェ
ックリス
トを各社に提供し、法令違反の
防止に向けた活用を促進しています。
2019年度は、労働法令に関して、問題となる事例や
働き方改革に伴う改正を踏まえたチェ
ック項目を追加す
る等の改訂を行い、
グループ各社へ配布しました。
不祥事や法令違反等の防止に向けた取組み
不祥事や、
認識・理解不足による法令違反等の防止に向け、
グループ全体への法的サポートに取り組んでいます。
くろまる公正な事業運営
・法律相談
法務部門では、
従業員が業務を遂行する際に生じる法
的疑問・課題について、
電話や面談、
専用メールで相談を
受け付け、アドバイスを行う等、サポー
トの充実を図って
います。高度な専門性を必要とする案件については、弁
護士等に適宜相談し、
法令等の遵守に努めています。
・法令の改正情報を的確に把握する取組み
法令をはじめ、九州7県及び政令指定都市の条例・規
則等の改正情報について、社外から提供を受けるサービ
スを導入して把握し、
法令違反の防止に努めています。
・不祥事の未然防止の取組み
2019年度は、不祥事を防止するため、各職場で自分
自身の考えや言動、職場風土に不祥事発生の芽が潜ん
でいないか自己診断を実施し、診断結果を踏まえた意見
交換を行いました。
また、グループ会社も含め、不祥事はグループ全体の
信頼・ブランドの失墜につながるため、各統括本部等が
グループ会社の取組みを管理・指導する役割を担い、グ
ループ全体でコンプライアンスリスクの回避・低減に取り
組むことにより、
不祥事の未然防止に努めています。
〈主な相談内容〉
くろまる 契約書の審査 くろまる 個人情報保護関係
くろまる 新規事業関係 くろまる 知的財産権関係
くろまる 電力・
ガスの小売全面自由化関係 (独占禁止法、
景品表示法等)
しかく行為規制
電気事業法
【公正取引委員会、経済産業省】
くろまる 適正な電力取引についての指針
【九州電力送配電(株)】
くろまる 託送業務管理規程 くろまる 託送関連情報管理要則
電気事業法
【電力広域的運営推進機関】
くろまる 業務規程 くろまる 送配電等業務指針
【九州電力送配電(株)】
くろまる 系統計画策定基準
くろまる 配電設備計画基準
くろまる 系統アクセス基準
くろまる 配電系統連系基準
くろまる 給電運用基準
くろまる 配電系統運用基準
くろまる 送変電系統情報公表基準
くろまる 配電系統情報公表基準
電気事業法
【公正取引委員会、経済産業省】
くろまる 適正な電力取引についての指針
【九州電力送配電(株)】
くろまる 託送業務管理規程 くろまる 託送関連情報管理要則
電気事業法
【電力広域的運営推進機関】
くろまる 業務規程 くろまる 送配電等業務指針
【九州電力送配電(株)】
しかくネッ
トワーク利用
・営業活動における関係法令遵守の取組み
独占禁止法、
景品表示法、
特定商取引法等、
グループ
全体の事業領域における営業活動を実施するうえで、守
るべきルールや注意すべき事項を取りまとめたマニュア
ルを作成し、
全社へ周知するとともに、
グループ会社へ情
報提供やアドバイスを行う等、関係法令に即した適切な
業務運営を徹底しています。
なお、九州電力送配電(株)における行為規制に関しての
「行動規範」
等については、九州電力送配電(株)ホーム
ページ上にて閲覧可能です。
https://www.kyuden.co.jp/td_service_
wheeling_rule-document_rule.html
送電線・配電線➡電力託送供給等のご案内➡送配電部門の行為規制、
送配電ルール
ホームページ
119 九電グループサステナビリティ報告書2020
事業活動の基盤となる取組み
グリーン調達
循環型社会CSRサプライチェーンと一体となった
「持続可能な調達」
の推進
九州電力(株)及び九州電力送配電(株)では、資機材や燃
料の調達において、
「資材調達基本方針」
及び
「燃料調
達基本方針」
を制定し、法令・社会規範
(児童労働や強
制労働の禁止も含む)
の遵守はもちろん、
安全確保や環
境への配慮等、持続可能な社会の実現に向けて、CSR
に配慮した調達活動に取り組んでいます。
調達のサプライチェーン全体において企業の社会的
責任を果たしていくためには、基本方針に対するお取引
先のご理解とご協力が重要であるとともに、
相互信頼に
基づくパートナーシップの確立が必要不可欠と考えてい
ます。
このため、
「資材調達基本方針」
及び
「お取引先さまへ
のお願い」
(ホームページに掲載)
並びに
「燃料調達基本
方針」
へのご理解を深めていただくために、お取引先に
対する情報発信・訪問等の機会をとらえ、
周知・協力をお
願いしています。
また、
毎年主要なお取引先に対してCSRに関するアン
ケー
ト調査を行うとともに、
お取引先のニーズやお困りご
とに応じた情報提供や課題解決に向けた提案等を行っ
ています。
「資材調達基本方針」
及び
「燃料調達基本方針」
の内容
1 オープンな調達
当社は、
広く国内外の企業から、
当社の事業運営上のニー
ズに合致し、
品質・価格・納入面に優れた資材を調達します。
2 公平・公正な対応
当社は、品質・技術力・価格・経営的及び社会的信頼性・
納入の安定と納期の確実性・
アフターサービス
・既設設備と
の整合性・環境配慮・継続的改善への取組等を総合的に勘
案した合理的かつ公平な評価に基づき、公正にお取引先を
選定するなど調達活動全般に亘り、お取引先に対し公正な
対応を行います。
3 法令・社会規範の遵守
当社は、調達活動全般において、人権の尊重はもとより、
国内外を問わず法令とその精神、社会規範を遵守します。
また、
お取引先にもこれらの遵守を求めます。
4 反社会的勢力との関係遮断
当社は、調達活動全般において、市民生活の秩序や安全
に脅威を与える反社会的勢力との一切の関係を遮断しま
す。
また、
お取引先にも同様の関係遮断を求めます。
5 環境への配慮
当社は、環境の保全や資源の有効活用に配慮した調達活
動を行います。
その取組として、
環境に優しい製品等を積極的に調達する
「グリーン調達」
を推進し、お取引先と協働して循環型社会
の形成に貢献します。
(注記)下線部は、
「資材調達基本方針」
のみ記載
6 安全の確保
当社は、公衆安全や作業従事者の安全を最優先する立場
から、
お取引先に対して適切な安全衛生管理を求め、
協力し
て安全の確保、
災害の防止に取り組みます。
7 情報セキュリティの徹底と個人情報の保護
当社は、お取引先とともに、取引によって知り得たお互い
の機密情報、
及び個人情報を適切に管理、
保護します。
8 契約の遵守と誠実な履行
当社は、取引に関してとりかわした契約を遵守し、契約上
の義務を誠実に履行するとともに、お取引先にも契約の遵
守とその誠実な履行を求めます。
9 コミュニケーションの推進と相互信頼の構築
当社は、透明性の高い調達活動を行い、お取引先との良
好なコミュニケーションと節度ある健全な関係を推進するこ
とにより、
相互信頼を築きあげます。
10 価値の創造
当社は、お取引先を価値創造のパートナーと位置付けて
おり、新たな価値創造に積極的に取り組まれている企業を
尊重します。
そうしたお取引先とともに、最適な品質や価格を追求し、
相互の発展を目指します。
11 地域・社会への貢献
当社は、調達活動においても、お取引先とともに
「良き企
業市民」
として地域・社会の課題解決に貢献したいと考えてお
ります。
2008年7月制定
2020年4月改正
1 法令・社会規範の遵守
2 反社会的勢力との関係遮断
3 契約の遵守、
誠実な履行
4 環境への配慮
5 安全の確保
6 情報セキュリティの徹底
7 安定した納入
8 良質なアフターサービス
9 
適正価格の追求と品質・技術力の
維持・向上
10 良好なコミュニケーションの推進
しかく
「お取引先さまへのお願い」
の内容
企業・IR情報➡資材調達情報➡資材調達基本方針
ホームページ

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