第1回「原子力に係る安全性・信頼性向上委員会」議事概要
1.開 催 日 2020 年 5 月 8 日(金)
2.開催方法 書面開催
3.参加者 野口委員長、出光委員、髙田委員、天日委員、藤本委員、松田委員
4.議事概要
玄海原子力発電所における気体廃棄物の放出量の誤り(2020 年 4 月 9 日公表)に対
する原因と再発防止対策案について、各委員から意見等が出された。
(主な意見等)
しろまる2018 年の放出量に関しては、
影響に問題なかったと記してあるが、
1983 年から 2017
年までの評価に関しても言及すべきである。その間のデータが無い場合は、どのよ
うな評価を行うのか。
しろまる今回の問題は、大事なデータに関してそれぞれの数値の意味が、確認されずに使用
された点。
トリチウム放出量の算定に必要な排気筒排気量には、
何を使用すべきで、
それをどのように確認するかという手順に問題があったと言わざるを得ない。技術
的に、トリチウム放出量に関しては、大丈夫だという思い込みがあったのではない
か。
〇現在は QMS で関係者によるレビューや検証を行われているということであるので、
このような初歩的なミスが起こる確率は減少しているものと推察するが、最終的に
は、この QMS そのものの実効性次第と考える。
しろまる教育等について、
放射線に直接関連する数値であれば、
よくよく注意すると思うが、
風量の入力について当事者がどれほどの認識を持っていたのかが気になるとこと
である。その風量がどのように使われるのかを理解して設定・登録(入力)してい
たのか、抜けがあってはいけないとの認識を持っていたのか、これらを教育で伝え
てほしい。
しろまる再発防止策のうち、システム条件の明確化が、最も重要。レビューは目的を明確に
しないと、その役割が果たせない(単に書類の整合しか見なくなる)
。レビューを行
うためには目的の明確化が重要。今回の対策として、
「レビュー目的の明確化」を追
加すべき。
しろまる今回、問題となった二か所の焼却炉の設置時においては、業務に携わる職員の能力
に頼る面が多く、組織としての体制が十分ではなかったことがあるのではと感じる。
現在は品質保証体制が確立していることから、このようなミスが起きる可能性は十
分低くなったと思われるが、今後はこのような事例が起きないこと、また、仮に問
題が生じても適切な対応をとれるよう、管理運営されていくことが望ましい。
しろまる今回の案件は、社員の気づき等では発見するのが難しいと考える。このため、現在
運用されているシステムや工程の定期的なレビュー(見直し)の必要性について、
検討することが望ましい。
以 上

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