九電グループ CSR 報告書2018134財務状況厳しさを増す経営環境を踏まえ、
費用・投資について、
安全確保・法令遵守・安定供給を前提として、
徹底した効率化・
コス
ト削減にグループ一体となって取り組んでいます。
財務状況
連結収支概況
2017年度の業績につきましては、川内原子力発電所
の発電電力量増加による燃料費の抑制などはありまし
たが、
競争の進展に伴う販売電力量の減少や、
電力シス
テム改革等に伴う諸経費の増加などから、
前年度に比べ
経常利益は 21.8%の減益となりました。
一方、
玄海原子
力発電所3号機の稼働状況等を踏まえ、
繰延税金資産の
回収可能性について検討した結果、繰延税金資産を追
加計上し、法人税等が減少したことなどから、親会社株
主に帰属する当期純利益は 9.3%の増益となりました。
2017年度の連結収支につきましては、収入面では、
電気事業において、販売電力量の減少はありましたが、
燃料費調整の影響による料金単価の上昇などにより電
灯電力料が増加したことや、
再エネ特措法交付金が増加
したことなどから、売上高(営業収益)は前年度に比べ
7.3%増の1兆9,603億円、経常収益は 7.1%増の1兆
9,762億円となりました。
一方、支出面では、
グループ一体となって費用削減に
取り組んでいますが、電気事業において、再生可能エネ
ルギー電源からの他社購入電力料が増加したことや、燃料価格の上昇などにより燃料費が増加したことに加え、
諸経費が増加したことなどから、経常費用は8.6%増の
1兆9,025億円となりました。
以上により、経常利益は前年度に比べ 21.8%減の
736億円となりました。
また、
2016年度の熊本地震に伴う特別損失の反動減
や、繰延税金資産の追加計上による法人税等の減少な
どから、
親会社株主に帰属する当期純利益は 9.3%増の
866億円となりました。
▼連結収支比較表
(単位:億円、%)2017年度 2016年度 増 減 前年比
営業収益
(売上高) 19,603 18,275 1,328 107.3
営 業 外 収 益 158 181 さんかく22 87.5
経 常 収 益 19,762 18,456 1,305 107.1
営 業 費 用 18,572 17,048 1,523 108.9
営 業 外 費 用 452 465 さんかく12 97.3
経 常 費 用 19,025 17,514 1,511 108.6
( 営 業 利 益 ) (1,031) (1,226)(さんかく195) (84.1)
経 常 利 益 736 942 さんかく205 78.2
特 別 損 失 ― 104 さんかく104 ―
法 人 税 等 さんかく144 22 さんかく167 ―
非 支 配 株 主 に 帰
属する当 期 純 利 益
13 13 ― 102.4
親 会 社 株 主 に 帰
属する当 期 純 利 益
866 792 73 109.3
2017年度決算概要
九電グループ CSR 報告書2018135財務状況連結収支における事業別の業績
電気事業
売上高は、販売電力量の減少はありましたが、燃料費
調整の影響による料金単価の上昇などにより電灯電力
料が増加したことや、再エネ特措法交付金が増加したこ
となどから、
前年度に比べ7.3%増の1兆8,083億円とな
りました。一方、
営業費用は、
グループ一体となって費用
削減に取り組んでいますが、再生可能エネルギー電源か
らの他社購入電力料が増加したことや、
燃料価格の上昇
などにより燃料費が増加したことに加え、諸経費が増加
したことなどから、8.8%増の1兆7,268億円となりまし
た。以上により、営業利益は17.2%減の814億円となり
ました。
▼セグメン
ト別の業績
(セグメン
ト間の内部取引消去前) (単位:億円、%)2017年度 2016年度 増 減 前年比
電気事業
売 上 高 18,083 16,850 1,232 107.3
営業利益 814 983 さんかく169 82.8
エネルギー
関連事業
売 上 高 1,914 1,852 62 103.4
営業利益 117 100 16 116.3
情報通信
事業
売 上 高 1,066 1,014 52 105.2
営業利益 73 84 さんかく11 86.1
その他の
事業
売 上 高 255 249 6 102.7
営業利益 48 45 2 106.5
(注)
「電気事業」
は、当社事業から附帯事業を除く
エネルギー関連事業
エネルギー関連事業は、電気設備の建設・保守など電
力の安定供給に資する事業、お客さまのエネルギーに関
する様々な思いにお応えするため、ガス
・LNG販売、再
生可能エネルギー、エネルギーサービス事業等を展開し
ています。
また、九電グループが培ってきた技術・
ノウハ
ウを活かし、海外エネルギー事業の強化や九州域外にお
けるエネルギー事業の展開などにも取り組んでいます。
売上高は、スマートメーター販売の減少などはありま
したが、ガス
・LNG販売の増加や海外LNGプロジェク
トにおける生産開始などにより、前年度に比べ3.4%増
の1,914億円、
営業利益は、
ガス小売事業参入に伴うシ
ステム構築に係る委託費の増加などはありましたが、海
外LNGプロジェク
トにおける生産開始や海外発電事業
における利益の増加などにより、16.3%増の117億円
となりました。
情報通信事業
情報通信事業は、保有する光ファイバ網やデータセン
ターなどの情報通信事業基盤や事業ノウハウを活用し、
データ通信、
光ブロー
ドバン
ド、
電気通信工事・保守、
情報
システム開発、
データセンター事業等を展開しています。
売上高は、
情報システム開発受託や電気通信機器販売
の増加などにより、前年度に比べ5.2%増の1,066億円、
営業利益は、
スマー
トフォンサービスに係る販売費の増加
などにより、
13.9%減の73億円となりました。
その他の事業
その他の事業は、
不動産、
住宅関連サービス、
有料老
人ホーム事業等を主たる事業とする生活サービス事業
と、
環境・
リサイクル事業を展開しています。
売上高は、人材派遣事業や有料老人ホーム事業に係
る収入の増加などにより、前年度に比べ2.7%増の255
億円、
営業利益は、
賃貸建物の減価償却費の減少などに
より、
6.5%増の48億円となりました。

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