(別 紙)
玄海及び川内原子力発電所の原子炉設置変更許可申請の概要
1.設置許可基準規則等の改正の概要
柏崎刈羽原子力発電所6,7号機の新規制基準適合性審査を通じて得られた技術的
知見として、以下の3点が規制要求として追加され、平成 29 年 12 月 14 日に設置許可
基準規則等が施行された。
1 原子炉制御室の居住性を確保するための対策
2 原子炉格納容器の過圧破損を防止するための対策
3 使用済燃料貯蔵槽から発生する水蒸気による悪影響を防止するための対策
2.申請概要
改正法令の主な内容等 現状 今回の申請概要1設置許可基準規則解釈第59条
(運転員が原子炉制御室にとどまる
ための設備)
原子炉制御室の居住性を確保するた
めに原子炉格納容器から漏えいした
空気中の放射性物質の濃度を低減す
る必要がある場合は、非常用ガス処理
系等(BWR の場合)又はアニュラス空
気再循環設備等(PWR の場合)を設置
すること。
原子炉格納容器から漏えいした空気中の
放射性物質の濃度を低減させる設備とし
て既にアニュラス空気浄化設備等を設置
しており、中央制御室居住性の評価にお
いても当該設備等を評価条件として考慮
している。
一方で、
アニュラス空気浄化設備等は、炉心の著しい損傷が発生した時に運転員が
中央制御室にとどまるための設備として
は記載していない。
既に設置済みのアニュ
ラス空気浄化設備等を
「炉心の著しい損傷が
発生した時に運転員が
中央制御室にとどまる
ための設備」として追
加記載。2設置許可基準規則第50条
(原子炉格納容器の過圧破損を防止
するための設備)
発電用原子炉施設には、炉心の著しい
損傷が発生した場合において原子炉
格納容器の過圧による破損を防止す
るため、原子炉格納容器バウンダリを
維持しながら原子炉格納容器内の圧
力及び温度を低下させるために必要
な設備を設けなければならない。
左記、
必要設備として、
格納容器再循環ユ
ニットを既に設置しており、改正された
規則等の要求事項を満足している。
設置許可申請書の記載
を、改正された設置許
可基準規則等の条文に
合わ せた記載 に適 正
化。3重大事故時の技術的能力審査基準
(使用済燃料貯蔵槽の冷却等のため
の手順等)
重大事故等が発生した場合において
発生する(使用済燃料貯蔵槽の水によ
る)水蒸気が重大事故等対処設備へ悪
影響を及ぼす可能性がある場合は、当
該悪影響を防止するために必要な手
順等を整備すること。
既に手順を整備していることから、重大
事故等が発生した場合において発生する
(使用済燃料貯蔵槽の水による)水蒸気
によって重大事故等対処設備は悪影響を
受けない。
既に手順を整備してい
ることから、重大事故
等が発生した場合にお
いて発生する(使用済
燃料 貯蔵槽の 水に よ
る)水蒸気によって重
大事故等対処設備が悪
影響を受けないことに
ついて記載を明確化。
(参 考)
中央制御室の居住性確保に関するイメージ図(川内1,2号機の例)
(注記) アニュラス空気浄化設備は、フィルタ及びファンからなり、この設備により、原子炉格納容器内に
放射性物質が放出されるような事故時には、アニュラス部の空気をフィルタでろ過し、循環すると
ともにアニュラス部を負圧にする。
以 上

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