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磁界の強さの規制

外国での電磁界の規制はどうなっていますか?

欧州では、欧州理事会がICNIRPガイドラインの数値を勧告しており、この勧告に従って、法律に基づき規制をおこなっている国や、法的な拘束力を持たない勧告やガイドラインとして採用している国があります。
また、欧州の一部の国では、磁界の規制値について、予防的な観点からICNIRPガイドラインより低い数値で制限している国がありますが、それに対してWHOは、環境保健基準の中で「恣意的に低い曝露限度の採用に基づく政策は是認されない」との見解を示しています。


制定年 電界 磁界
(kV/m) 区分 (μT) 区分
国際レベル ICNIRP(注1) 2010年 5.0(50Hz) ガイドライン 200(50Hz) ガイドライン
4.2(60Hz) 200(60Hz)
国レベル 日本 1976年
(電界)
3.0 規制 200(50/60Hz) 規制
2011年
(磁界)
韓国 1988年 3.5 告示 83.3(60Hz) 告示(2004年)
米国(注2) - - - - -
ドイツ 2013年 5.0 規制 100(50Hz) 規制
スイス 2000年 5.0 規制 100(50Hz)(注3) 規制
フランス 2001年 5.0 規制 100(50Hz) 規制
スウェーデン 2002年 5.0 勧告 100(50Hz) 勧告
イタリア 2003年 5.0 規制 100(50Hz)(注3) 規制
英国(注4) 2011年 9.0 基準 360(50Hz) 基準
ノルウェー 2011年 5.0 規制 200(50Hz) 規制
オーストラリア 2015年 5.0 勧告 200(50Hz) 勧告

[規制]:法規に基づいた義務的な基準

[ガイドライン、勧告、基準]:法的な拘束力を持たない自発的な基準・方針

[告示]:法的拘束力あリ

注1)ICNIRPはWHOの環境保健クライテリアNo.238の発刊を受けて、新しいガイドラインを2010年末に発行しました。それまでの磁界のガイドライン値(1998年)は100μT(50Hz)、83μT(60Hz)でした。

注2)米国には国レベルの規制はあリませんが州レべルでは規制を設けているところもあります。

注3)スイス、イタリアでは本規制値(ばく露制限値)以外に住宅、病院、学校等の特に防護が必要な場所において、設備に対して念のための政策に基づいた磁界の放出制限値(スイス:1μT、イタリア:3μT)を設定しています。

注4)英国の基準は自主的実施基準であリ、ICNIRP旧ガイドライン(1998年)から独自に換算した値に基づいています。

出展:経済産業省 商務情報政策局
「送電線等の電力設備のまわリに発生する 電磁界と健康 改訂第16版(平成30年度版)」

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