小丸川発電所3号発電電動機損傷事故の原因と対策

事 故 原 因 1回転子コイル製作(成型)方法の問題
内周側
外周側
事故に至った過程 工 場 製 作コイル素線の両端を溶接固定
した状態で曲げ加工を実施
コイル傾き(歪)発生
コイル傾きに関する品質
管理が不十分
傾き現 地 製 作
2コイルの絶縁充填材施工時の問題
・コイル設置面の凹凸
・コイル冷却通風路の一部閉塞
コイル局部面圧増大
コイル局部温度上昇 試運転・運用開始
3運転時間の経過とともにコイル変形が
進行
コイルの強度低下
運転時間の経過とともに
コイル強度が低下するこ
とへの配慮不足 事故発生
4コイル変形が増大し、最終的に相間短絡に至る 影 響(4)現地製作時の品質向上
・実物大作業性検証モデルに
よる作業性検証
・品質管理の強化 など
(1)コイル成型精度の向上
コイル製作方法の改善を行
い、コイル成型精度の向上と傾
きの品質確認項目を追加
(2)コイル面圧の低減
設計を見直し、コイルに作用す
る面圧を低減する構造に変更
対 策
絶縁充填材の施工に関
する品質管理が不十分
コイル
[参考] 絶縁充填材
コイルとコイル固定用バインド線の
面あたりを均一にするためにコイル
の上下に塗布する充填材のこと
(3)絶縁充填材の一部変更
絶縁充填材の盛り上がりなど
による冷却通風路の一部閉鎖
を防止するため、絶縁充填材
の材質を変更
内周側
(軸側)
外周側
面圧小
冷却通風路
コイル固定用
バインド線
面圧大
コイルの
出っ張り
コイル
面圧小
盛り上がり
絶縁充填材
矢視B 1.主な損傷状況 回転子A部 鉄管
入口弁
ドラフト ポンプ水車部発電電動機部
回転子
ポンプ水車
は異常なし 【コイル損傷部(A部拡大)】 No.14コイル
No.15コイル
No.14,15相間短絡
素線の銅を直に確認。この銅素線の
接触により短絡に至った。
損傷部は、コイルが変形し、絶縁が
剥れて素線の銅が露出
【A部が正常な状態】 コイル
2.事故原因と対策
参考資料2
矢視B

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