川内原子力発電所 1,2号機の安全性に関する総合評価(ストレステスト)の一次評価結果の詳細について

・これまでに整備したシビアアクシデントマネジメントの
防護措置が、
燃料の重大な損傷及び放射性物質の大規模
な放出を防止する措置として多重防護の観点から有効
に整備されていることを確認。 ・福島第一原子力発電所での事故を踏まえ整備した緊急安
全対策(高圧発電機車による電源確保など)や追加のシ
ビアアクシデント対応措置
(水素爆発防止対策など)
は、
従来のシビアアクシデントマネジメントの防護措置の
信頼性向上に対して有効に機能することを確認。 シビアアクシデントマネジメント
シビアアクシデントへの拡大防止及びその影響緩和のため、消火ポンプを使用した格納
容器への注水など、原子炉、格納容器の健全性を維持する機能を向上させるための運用・
設備両面の措置。
全交流電源喪失により燃料の冷却に必要な給水・電源機能が喪失した状態で、発電所
単独で冷却継続ができなくなる(クリフエッジ)までの時間及び設備を特定。
事象発生からの日数
設 備
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10・・・・ ・・・・104・・・
蒸気発生器給水 ・復水タンク
・2次系純水タンク
蒸気発生器及び
使用済燃料ピッ
トへの給水
・ろ過水貯蔵タンク
・淡水 ・海水
(仮設ポンプによる給水)
・蓄電池
電源供給
・高圧発電機車 燃料供給
高圧発電機車
仮設ポンプ
・補助ボイラ燃料
タンク
・非常用ディーゼル
発電機貯油槽
約 6 時間後
約 1.8 日後
約 5 時間後
約 5 時間後
(緊急安全対策前)
約 104 日後
クリフエッジ
緊急安全対策による対応
最終ヒートシンク喪失により燃料の冷却に必要な給水機能が喪失した状態で、発電所
単独で冷却継続ができなくなる(クリフエッジ)までの時間及び設備を特定。
事象発生からの日数
設 備
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10・・・・ ・・・・939・・・
蒸気発生器給水 ・復水タンク ・2次系純水タンク 蒸気発生器及び
使用済燃料ピッ
トへの給水
・ろ過水貯蔵タンク
・淡水 ・海水
(仮設ポンプによる給水) 燃料供給
(仮設ポンプ)
・補助ボイラ燃料
タンク
・非常用ディーゼル
発電機貯油槽
約 6 時間後
約 1.8 日後
約 1.8 日後
(緊急安全対策前) 緊急安全対策による対応
約 939 日後
クリフエッジ
緊急安全対策後の燃料冷却手段(概念系統図)
原子力発電所建屋・機器等の設置高さ(イメージ)
全交流電源喪失時の評価結果 その他シビアアクシデントマネジメントの評価結果
最終ヒートシンク喪失時の評価結果
原子炉と使用済燃料ピットにある燃料のそれぞれに対し、想定を超えて地震レベルまたは津波高さを徐々に上げていき、燃料の冷
却ができなくなる時点(クリフエッジ)を特定。
(表中1〜6に関しては右の「緊急安全対策後の燃料冷却」を参照)
地震の評価結果 津波の評価結果 原子炉にある燃料 使用済燃料ピットにある燃料 津波高さ 6.13m 1,2 号 海水ポンプ喪失(被水)
・緊急安全対策による冷却(蒸気発生器による冷却)
冷却:タービン動補助給水ポンプによる冷却
電源:高圧発電機車
1,2 号 タービン動補助給水ポンプ喪失(被水)
クリフエッジ(冷却手段なし)
15.0m
想定津波
高さ:3.7m
・海水への熱交換による冷却
冷却:海水ポンプ等を使用した冷却
電源:非常用所内電源 2 3津波高さ 13.3m 1,2 号 燃料取替用水ポンプによる
注水機能喪失(建屋内水流入)
1,2 号 仮設ポンプ等使用不可
(仮設ポンプ資機材保管高さ)
クリフエッジ(冷却手段なし)
27.0m
・緊急安全対策による冷却(仮設ポンプ等) 6・燃料取替用水ポンプによる注水
基準地震動:540ガル
1,2号 高圧発電機車からの給電失敗(低圧しゃ断器の機能喪失) クリフエッジ(冷却手段なし)
1 号 1.86
[2 号 1.89]
想定
地震:1.0
・緊急安全対策による冷却(蒸気発生器による冷却)
冷却:タービン動補助給水ポンプによる冷却
電源:高圧発電機車 2 3基準地震動の倍数 1 号 燃料取替用水ポンプによる注水機能喪失
(高圧しゃ断器の機能喪失) 2 号 地震による海水ポンプ機能喪失
使用済燃料ピット損傷(ピット内冷却水喪失)*
クリフエッジ(冷却手段なし)
・燃料取替用水ポンプによる注水 4・緊急安全対策による冷却(仮設ポンプ等) 6基準地震動の倍数 5・海水への熱交換による冷却
冷却:海水ポンプ等を使用した冷却
電源:非常用所内電源 1
地震・津波の評価結果
想定
地震:1.0
想定津波
高さ:3.7m
燃料枯渇
電源枯渇
水源枯渇
燃料枯渇
(注記)津波と地震の同時発生についても同様の評価結果となる。4 5ろ過水貯蔵タンクは約6日後に枯渇し、
以後、淡水、海水を使用
ろ過水貯蔵タンクは約6日後に枯渇し、
以後、淡水、海水を使用
緊急安全対策後の燃料冷却
1号 非常用所内電源からの給電失敗(高圧しゃ断器の機能喪失) 2号 地震による海水ポンプ機能喪失
1号 1.68
[2 号 1.75]
1 号 2.00
[2 号 2.00]
1号 1.68
[2 号 1.75]
2 1 2
高圧発電機車及び仮設ポンプ:A重油
仮設ポンプ:A重油
(1,2号機とも同様の結果である)
(1,2号機とも同様の結果である)
参考資料
海水ポンプ・モーター
海抜+6.13m
敷地
海抜+13.0m
非常用
ディーゼル
発電機室
補助建屋
原子炉
格納容器 高圧発電機車
仮設ポンプ保管
海抜+27.0m
燃料取扱
建屋
2次系純水
タンク
電動・タービン動補助
給水ポンプエリア
使用済燃料
ピット
蓄電池
高圧しゃ断器
燃料取替
用水タンク
非常用ディーゼル
発電機補機しゃ断器
*実際の耐震裕度は2.00以上 66
淡水池、海
電源の確保
大気放出
(放射性物質を含まない)
主蒸気逃し弁
タービン
復水器
ポンプ
ポンプ
復水タンク
原子炉容器 ポンプ
蒸気発生器
原子炉格納容器
ポンプ
冷却器
冷却器
ポンプ
海水ポンプ
海へ
非常用ディーゼル
発電機 電動・タービン動
補助給水ポンプ
2次系純水タンク
ろ過水貯蔵タンク
仮設ポンプ
電源
・高圧発電機車配備
仮設ホース給水の排水燃料
蒸気発生器による原子炉の冷却
海水への熱交換による原子炉の冷却 123冷却器
ポンプ
使用済燃料ピット
燃料
使用済燃料
ピット系
による冷却
仮設ポンプ等
による冷却 5燃料取替用水タンク
ポンプ
燃料取替用水ポンプ
による冷却 66
使用済燃料ピットの冷却4

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