玄海原子力発電所の運転状況等について

(平成21年度第2四半期)
平 成 2 1 年 1 1 月 9 日
九 州 電 力 株 式 会 社
玄 海 原 子 力 発 電 所
玄海原子力発電所の平成21年度第2四半期の運転状況等について、以下のとおり
お知らせします。
1 運転状況
2 トラブル情報
なし 3 その他
全国の事業者等で情報を共有し、それぞれの保全活動向上に資するため、日本
原子力技術協会の原子力施設情報公開ライブラリー(ニューシア)に登録する
情報(保全品質情報) (1)運転中に発生した保全品質情報:1件
・玄海4号機 4 B 湿分分離器ドレンポンプのケーシングボルト部からの微少
リークについて(別紙−1参照) (2)定期検査中に発生した保全品質情報:1件
・経年変化調査工事 社内自主点検における1日の計画線量の超過について

(別紙−2参照)
以 上
プラント名 定格電気出力 運 転 状 況
発電電力量
(第2四半期)
設備利用率
(第2四半期)
備 考
玄海1号機 55.9万kW
通常運転中
(平成21年 7月 3日〜)
12.8億kWh 103.6%
定格熱出力
一定運転
玄海2号機 55.9万kW
第22回定期検査中
(平成21年 9月12日〜)
10.1億kWh 81.7% ―
玄海3号機 118万kW
第12回定期検査中
(平成21年 8月30日〜)
17.2億kWh 66.0% ―
玄海4号機 118万kW
通常運転中
(平成21年 8月 7日〜)
22.0億kWh 84.6%
定格熱出力
一定運転
お 知 ら せ
(別紙−1)
玄海4号機 4B湿分分離器ドレンポンプのケーシングボルト部からの微少リークについて
◇発生日 平成21年 9月13日 ◇発電所 九州電力 玄海原子力発電所4号機(PWR、定格電気出力118万キロワット) ◇内容
くろまる事象=通常運転中、
4B湿分分離器ドレンポンプの保温材部分から水滴の滴下を発見したこと
から、保温材を取外して確認したところ、ポンプケーシングボルトのうち1本の袋ナッ
ト座面から微少な蒸気漏れを確認しました。このため、ドレンの行き先を切替え、ポン
プを隔離して分解点検を実施しました。
なお、ドレンの行き先を切替えたことに伴い、2次系の熱効率が低下し、発電機出力が
約1%低下したが、プラントは安全に運転を継続しました。
また、本事象による環境への放射能の影響はありません。 くろまる原因=点検の結果、
当該ポンプケーシングボルトの袋ナット座面及び対応するケーシング側の
座面に発生した面荒れやかじり傷により、
ケーシング合わせ面の面圧を確保するために
必要なボルトの軸力が不足したものと推定されました。 くろまる対策=当該ボルトの袋ナットを取替えるとともに、
ケーシング側の座面手入れを実施しました。
しろまる日本原子力技術協会の原子力施設情報公開ライブラリー(ニューシア)に登録すること
により、全国の事業者等で情報を共有し、それぞれの保全活動向上に資する「保全品質
情報」の内容は以下のとおりです。
しろまるなお、本事象は、発電所の運転や安全に影響を与えない事象です。
湿分分離器ドレンポンプ説明図
湿分分離器
ドレンポンプ
脱気器
給水ポンプ
復水ポンプ
ドレン
(別紙−2)
経年変化調査工事 社内自主点検における1日の計画線量超過について
◇発生日 平成21年9月26日 ◇発電所 九州電力 玄海原子力発電所3号機(PWR、定格電気出力118万キロワット) ◇内容
くろまる事象= 第12回定期検査の「経年変化調査工事 社内自主点検」において、配管の支持構造
物の目視点検を実施していました。
配管の一部が炉内計装シンブル配管室を貫通しているため、
室内入口付近の線量当量
率を計測(0.40mSv/h)及び作業員の警報付線量計の警報設定値が 0.6 mSv を確認後、
入室しました。
作業員は入口付近で点検対象物を発見できなかったため階段を降りて行
ったところ、警報付線量計が鳴動したため直ちに退出しましたが、警報付線量計の指示
値が 1.27 mSv を示しました。(作業時は燃料取出期間中であり、シンブルチューブが
通常位置から引き抜かれていたため、
炉内計装シンブル配管室の階段を降りた所でコン
クリート遮へいが無くなった箇所では、線量当量率が高くなっていました。)
作業員は午前中の被ばく量 0.08 mSv と合わせ 1 日の被ばく量が 1.35 mSv となり、1
日の計画線量に設定していた1mSv/日を超過しました。
なお、法令で定める線量限度は、100mSv/5年及び50mSv/年です。また、至近に
実施した玄海原子力発電所4号機 第8回定期検査において、1 日の計画線量が1mSv/日
を超える作業は約100件あり、今回の被ばく量が特別なものではありません。

くろまる原因= 炉内計装シンブル配管室の立ち入り制限を解除していました。
支持構造物の場所が高所で狭い場所であり、見つけにくい場所でした。
作業放管員は、
作業員に階段下部が入口付近と比較して高い線量であることを伝えて
いませんでした。 くろまる対策= シンブルチューブ引抜き期間中の炉内計装シンブル配管室への立入禁止措置を講じ
ました。
炉内計装シンブル配管室入口付近に支持構造物の場所を示す案内表示を取り付けま
した。
作業員と放管員との更なるコミュニケーションの綿密化を図りました。 しろまる日本原子力技術協会の原子力施設情報公開ライブラリー(ニューシア)に登録すること
により、全国の事業者等で情報を共有し、それぞれの保全活動向上に資する「保全品質
情報」の内容は以下のとおりです。
しろまるなお、本事象は、発電所の運転や安全に影響を与えない事象です。
<用語の説明>
・炉内計装シンブル(炉内中性子束計測装置)
炉内中性子束計測装置は、
可動小型中性子
検出器を燃料集合体に挿入されたシンブル
内を移動させ炉心の立体的な中性子分布を
測定する。
なお、炉内計装シンブルは、運転中は炉内
に挿入されているが、燃料交換等、炉内構造
物に関する作業が必要な場合は、
原子炉容器
底部まで引き抜くため、
炉内計装シンブル配
管室の線量当量率が高くなっていた。
炉内計装シンブル配管室 位置図
原子炉容器
原子炉格納容器
炉内計装シンブル配管室
入口扉
作業員が降りて行った場所
支持構造物設置位置

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