【お問い合わせ先】玄海原子力発電所(代表電話:0955−52−6821)

【放水のイメージ】
本年7月8日、原子力発電の安全性向上のための国の新規制基準が施行されました。当社は、7月12日、玄海3,4号機の新規制基準への適合性を確認する審査を受けるため、原子力
規制委員会へ、原子炉設置変更許可(基本設計)、工事計画認可(詳細設計)、保安規定変更認可(運用管理)を一括して申請しました。
現在、原子力規制委員会による審査が行われており、当社は東京に90名程度の専任チームが常駐し、真摯に対応しております。
玄海原子力発電所は、福島第一事故の教訓を踏まえ、様々な重大事故を想定し、設備面での「燃料の損傷防止」「格納容器破損防止」「放射性物質の拡散抑制」等の対応手段の多様化を
図るとともに、緊急時の対応能力の向上など運用管理面の充実にも取り組み、原子力発電所の安全確保に万全を期しています。これらの安全対策の例を以下に示します。
1.冷却手段の多様化
原子炉及び使用済燃料ピットにある燃料の損傷を防止するため、常設のポンプに加え、
可搬型のポンプ等を配備し冷却手段の多様化を図っています。
移動式大容量ポンプ車 ホース車
移動式大容量ポンプ車で使用
する可搬ホースを収納してい
ます。
2.電源供給手段の多様化
3.水素爆発防止対策
触媒式水素再結合装置 電気式水素燃焼装置
4.放射性物質拡散抑制対策
放水砲(放水状況)
5.緊急時対策所の設置
緊急時対策所設置工事
【平成 25 年10月完成予定】 免震重要棟(イメージ)
【平成27年度完成予定】
モニタリングポスト用
非常用発電機設置
モニタリングポスト
(敷地周辺の
放射線を測る装置)の電源強化
非常用ディーゼル発電機
燃料油貯蔵タンク増設工事
連続 7 日間運転が可能になります。
可搬型ディーゼル注入ポンプ
移動式大容量発電機
ケーブルを恒設化し、
中央制御室
から遠隔起動が可能になります。
原子炉を冷却する既設のポン
プが使用できない場合の対策
として、原子炉へ冷却水を供給
します。
非常用発電機
非常用ディーゼル発電機等の常設の電源設備に加え、
原子炉及び使用済燃料ピットにある
燃料の損傷を防止するための電動ポンプや監視するための計器に、電源を供給する手段
の多様化を図っています。
格納容器内での水素爆発防止対策として、
触媒式水素再結合装置及び電気式水素燃焼装
置を設置します。
万が一、
格納容器が破損した場合に、
破損箇所に放水し、
発電所外への放射性物質の拡散を抑制するため、
放水砲を
配備しています。
重大事故発生時に、現地対策本部として使用する緊急時対策所を、
高台の強固な岩盤上に設置する工事をおこなっています。
(本対策所は、免震重要棟と同等の機能を有しています。)
全交流電源喪失時に、冷却設備
に冷却水が供給されない場合の
対策として、海水を冷却水とし
て供給します。
皆さまを放射性物質から守るために、原子力発電所では幾重もの対策をとっています 玄海原子力発電所は、万一事故が発生した場合を想定し、大きな事故にならないよう、食い止める手段を幾重にも準備しています。
原子力発電所から放出される放射性物質が人や周辺環境に影響を及ぼすことのないよう、安全対策や防災対策に万全を期していきます。
[幾重もの対策による原子力発電所の安全確保]
避難所
燃料棒
放射性物質は、燃料棒の中に閉じ込め
られていますが、
何らかの原因で燃料が
高温になると、燃料棒が壊れて、中の
放射性物質が燃料棒の外に出てきます。 従って、原子力発電所の安全を守る上で、
燃料を損傷させないこと、
さらに、
放射性物質を外に出さないよう
にすることが大切です。
(注記)燃料の損傷とは
燃料を損傷させないためには、燃料が
高温にならないよう、冷やし続ける必要
があります。
原子炉の中にある燃料が損傷(注記)
し、
大きな事故に至ることがないよう、
燃料を冷やすためのさまざまな
対策をとっています。 ・原子炉の中の燃料を冷やすための、
もと
もとあった複数の装置に加え、さらに
いくつもの冷やす方法を追加しました。
・運転員が誤って機器を動かそ
うとしても動かないシステム
を採用しています。
・大きな地震にも耐えられる
強度をもった設計です。
・火山や竜巻等の自然現象が
起きても、
発電所の安全が確保
されることを確認しています。 地震・津波等の自然現象により、
発電所で異常が発生してしまっ
た場合でも、それを「事故」に
拡大させないような対策をとっ
ています。 ・地震の揺れ等を感知して、原子炉は
自動で停止(制御棒を挿入)します。
放射性物質が外部に放出されるこ
とがないよう、格納容器内に閉じ
込める対策をとっています。 ・格納容器の破損を防ぐための、もともと
あった複数の装置に加え、
さらにいくつ
もの圧力を下げる方法を追加しました。 ・格納容器内に水素が充満して爆発しな
いよう、水素を取り除く設備を採用し
ています。
・格納容器の漏えい箇所へ放水する
ことにより、放射性物質の周辺環
境への放出を極力低く抑えます。
・放射性物質が外部に放出される
事態となった場合に、みなさま
の安全を確保するため、原子力
防災体制を強化しています。 ・国や自治体と連携し、
みなさまの安全
を確保するための活動を行います。
(放射線モニタリング、
避難等を記載
した防災計画の策定)
丸く白い建物が
格納容器です。
この中に原子炉が
あります。
放射線モニタリングポスト
空気中の放射線の量を
測定する装置
県庁・役場
(防災計画)
玄海原子力発電所(3,
4号機)
[第5段階]
格納容器の漏えい箇所
からの放射性物質の
放出を抑える
[第5段階]
放射性物質から
人を守る
(防災) 格納容器・・・厚さ約 1.3mのコンクリートの壁と厚さ約 6.4mmの
鋼板で原子炉を密封している容器
原 子 炉・・・頑丈な鋼鉄製の容器
[第4段階]
放射性物質を
閉じ込める
[第3段階]
燃料を冷やす
第1段階
異常の発生を防ぎます
第2段階
異常の拡大を防ぎます
第3段階
燃料の損傷を
防ぎます
第4段階
放射性物質の放出を
防ぎます
第5段階
放射性物質が放出され
ても人を守ります
それでも、事故に至ったら それでも、燃料の損傷を想定 それでも、格納容器の破損を想定
格納容器
原子炉
[第2段階]
原子炉を止める
放射性物質
(ウランの燃えた残り)
燃料
制御棒
燃料

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